ーーヒロsideーー
ケホッゲホッ
あぁー…頭が痛い…。
なんで熱出ちゃったんだろ…。
「「わぁぁああああ!!!」」
なんか下から叫び声が聞こえる。声からするに恐らくお姉ちゃんとココアさんだろうか。そんなことを思っていると、ドタドタと足音を立てながら2階へ上ってくる音が聞こえる。僕が休んでいる部屋に向かっているのだろう。
バン!
「「ヒロ(くん)大丈夫!?」」
「そんなに叫ばないでください。頭に響きます。」
「ええああ、ええっと!ええっと!…」
「おおお落ち着いてチノちゃん!?」
なんかすごいカオスな状況になっている。
「えっと、2人とも。僕は大丈夫ですから心配しないでください。」
「「……はい。」」
「というか、ただの熱ですよ?何でそんなに焦るんですか?」
「だ、だってヒロは熱出したことなかったから…どうしたらいいのか…。」
「え!ヒロくん12歳で初めて熱でたの!?すごーい!」
「い、いや喜ばれても…。」
そう、お姉ちゃんの言う通り僕は今、人生で初の発熱なのだ。とても辛い。熱ってこんなにしんどいのか…。
「ヒロ大丈夫!?」
「大丈夫だよ。」
どうやら辛さが顔に出ていたらしく、お姉ちゃんが僕を心配する。こういう時ってやっぱり寝たりした方がいいんだっけ、薬もしっかり飲んでおくべきかな。
「お姉ちゃん…薬ってどこだっけ?」
「薬………あ!そうでした!ココアさん探すの手伝ってくれますか!?」
「う、うん!分かった!」
2人がそう言うとまたドタドタと部屋を出て走っていった。
忙しい人たちだなぁ……。
ーーその日の夜ーー
「無理しないでねヒロ。」
あれからお姉ちゃんは僕に付きっきりで看病してくれている。ちなみにココアさんは風呂掃除をしているそうだ。
お姉ちゃん曰くココアさんも看病したかったらしいのだが、お姉ちゃんがココアさんに上目遣いで″お願いします…お姉ちゃん。″と頼んだら″……!!お姉ちゃんにまっかせなさーい!!″と即答してくれたそうだ。
「全く熱出しただけでこんなに弱々しくなるなんて…お姉ちゃんがいないとダメだねヒロは。」
「いやそんなことなi」
「あるよね?」
「う、うん。」
こんな時にもまた変な考えことをしているのだろうか。本当にしょうがないお姉ちゃんだ。でも、そんな変なお姉ちゃんでも、やっぱりこういう時には頼りになる。
「お姉ちゃん。」
「?」
「ありがとね。」
「……!」
あれ?意外と反応薄い…?
「か、かかからかわないでよ…。」
どうやら相当照れているらしい。顔真っ赤だし。
「……。」
「……。」
なんか気まずい雰囲気に。
い、息苦しい…。
バァン!
「チノちゃんお風呂沸いたよー!!」
「「!?」」
びっくりした……ココアさんか。
でも気まずかったから助かったと言うべきか。
「は、はい。じゃあヒロ、私お風呂に行ってくるから。」
「うん、いってらっしゃい。」
ーーチノsideーー
「無理しないでねヒロ。」
あぁ、ヒロが可愛い…。顔が赤いからちょっとエッチな感じがしますけどそれがいい!
「全く熱出しただけでこんなに弱々しくなるなんて…お姉ちゃんがいないとダメだねヒロは。」
「いやそんなことなi」
「あるよね?」
「う、うん。」
絶対ヒロは私を必要としているはずです。だって12歳ですよ?私がそんなことを考えていると
「お姉ちゃん。」
「?」
「ありがとね。」
「……!」
や、やばいです!私を萌え死にさせる気ですか!?うぅ…録音しておけば…。もっ、もっかい言わせようかな…?それにしても…ありがとう…か。……うぇへへ…おっとヨダレが。
「か、かかからかわないでよ…。」
誤魔化す勢いで言ってしまいましたがちょっと言った自分が恥ずかしくなってきました。
「……。」
「……。」
ど、どうしましょう…。もうこのまま勢いに任せて抱きついたりもう1回ありがとうって言わせたりしましょうかね。後は………お、落ち着け私…。私はお姉ちゃん。私はお姉ちゃん。……よし、もっかい言わせましょう。ここで引くわけにはいきません。
スゥ-…
バァン!
「チノちゃんお風呂沸いたよー!!」
「「!?」」
(何してくれてるんですかココアさーーん!!?)
せ、せっかくのチャンスが………。
「は、はい。じゃあヒロ、私お風呂に行ってくるから。」
「うん、いってらっしゃい。」
ーーお風呂ーー
……。
……。
……。
「わぁぁあああああ!!!!」
さっきの事をとても後悔しました。
数日後、ヒロの看病で私に風邪が移り、ヒロが看病してくれたのは別の話です。