生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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今回は美咲のお話ですね。この話の時系列はポケモンの巻よりも更に後の話です。では今回もよろしくです。


過去の巻⑤

美咲side

 

佐野美咲だよ!なんか久し振りに私sideのお話な気がするよ。よろしくね!

 

それで今日は未来ちゃんが家に遊びに来てるよ!

 

美咲「それでね……?」

 

未来「ふふっ……」

 

談笑していると未来ちゃんが微笑む。どうしたのかな?

 

美咲「どうしたの未来ちゃん?」

 

未来「いえ、美咲は良い顔をするようになったわね」

 

美咲「良い顔?」

 

未来「初めて会った時の貴女は私と鈴音を品定めするような感じだったもの」

 

美咲「うっ……!」

 

だってあの頃は殆どの人達が敵に見えたんだもん!

 

それに部活ができるのは高校が最後だったし……。

 

美咲(未来ちゃんと鈴音ちゃんのおかげかもね。私が誰にでも敵対姿勢を見せなくなったのは……)

 

実際に小学生の頃に起こった出来事から2人と出会うまでの私はとっても窮屈な人生だったよ……。

 

 

~回想~

 

私こと佐野美咲は小さい頃から家のために色々頑張ってきた。

 

お母さんとお父さんの言い付けもキチンと守っていたし、それが嫌だとは感じなくて寧ろそれらが楽しくて仕方がなかった。今の私と同じ。

 

しかし小学校高学年に上がった頃に私の人生は悪い方に変わった。

 

私は客観的に見たらかなり可愛いものらしく、男子からかなりの告白をされて、その影響で女子に嫉妬されて、物を隠されたり、教科書に落書きされたりという所謂苛めを受けていた。

 

だけどその頃はずっと我慢をしていた。中学に上がってからもその人達と同じ中学だったので苛めは継続した。

 

中学2年に上がり暫く経ったある日に1人の女の子に出会った。

 

由輝子(小)『……剣由輝子です』

 

その子……由輝子ちゃんにも色々あったんだけど、その話はまた別の所で話すね。

 

由輝子ちゃんは私にとっては癒しだった。それは今でもそうだけど、苛めを受けている中で由輝子ちゃんと接することで次第に私は苛めを気にしなくなった。

 

そして再び事は起こった。小学生の頃に私を苛めていた子達が中学でも私を苛めることを日課のようにしていて私に絡んできた日のこと。

 

女子A『おい佐野!おまえ最近調子に乗ってるな?』

 

女子B『なんとか言えよ!』

 

美咲(中)『……』

 

私は細やかな抵抗として小さく彼女達を睨んだ。

 

女子A『ちっ、つまんねぇ』

 

女子C『コイツ最近小学生とつるんでるみたいっすよ。それでなんかこいてるんじゃないっすかね』

 

美咲(中)『っ!』

 

彼女達の内の1人が私が由輝子ちゃんと遊んでいることを指摘した。

 

女子B『なんだそりゃ?』

 

女子A『丁度いい。ソイツも佐野と一緒にボコるぞ』

 

……今なんて言ったの?由輝子ちゃんに危害を加える?私の大切な友達に?

 

美咲(中)『……せない』

 

女子A『あん?なんか言ったか?』

 

由輝子ちゃんが彼女達によって被害を受ける……。そう思っていた次の瞬間に私の体は勝手に動いていた。

 

 

~そして~

 

女子C『うぅ……!』ボロッ

 

女子B『あぐ……!』ボロッ

 

女子A『あぁぁ……!』ボロッ

 

美咲(中)『…………』

 

この時は私の何かが切れて3人をボロボロになるまで暴力を振るっていて制服には彼女達から出た血がついていた。

 

美咲(中)《あ……れ……?私は何を?なんで3人に暴力を振るったの?これを私が?……な~んだ。我慢することなんてなかったんだ》

 

この日を境に私は家族と由輝子ちゃん以外の人達をみんな敵だと認識するようになった。

 

それからの私は中学で1番となり学校全体を支配した。私に逆らう人達には暴力や話術で、必要ならば家の力を駆使してでも潰して支配下に置いた。本来ならこんなことには佐野グループの名前を使わなかったのに……。この時の私は本当にどうかしてたんだね。

 

高校に上がっても私のやることは変わらない。学校を支配して、私に逆らう人間を0にすること。

 

そう考えていた私の人生は2度目の変化を遂げた。

 

私は小学校の頃から麻雀をすることがあった。苛めが起こってからはネットでしかできなかった麻雀を高校の部活でできる……。そう思うと少し楽しみだった。

 

でもまだ油断はできない。まずは麻雀部の人間の支配から始めて、そこから私が頂点に君臨する世界を築いていこう。麻雀はそれからでもできるからね。

 

美咲『1年A組の佐野美咲です!よろしくお願いします!!』

 

最初は印象良く、元気に自己紹介。私が持つ仮面の1つである『笑顔』で手懐け安いように踏み込む。

 

鈴音『私は1年C組の大宮鈴音、よろしくね』

 

大宮鈴音ちゃん。見たところ優しそうな人だけど、こういう人に限って腹の中は黒いことを考えている、何か裏があると見てもいいね。とりあえず彼女の友好度を上げていこう。

 

美咲『うん!よろしくね鈴音ちゃん!!』

 

鈴音『こちらこそよろしくね美咲』

 

とりあえず第1段階は完璧だね!鈴音ちゃんの話だとあと1人部員がいるみたいだからその子とも話してみないと……!

 

 

 

~そして~

 

もう1人の部員である響未来ちゃんとも自己紹介を済ませて3麻を打つことになった。

 

殆どネトマだけど、社交場でもそれなりに打ってきているので、その辺の麻雀部員なら軽く一捻りだと思っていた。だけど……。

 

鈴音『ツモ』

 

完璧な四暗刻だった。だから私は思わず……。

 

美咲『すごい……!』

 

私は目的を忘れて麻雀を楽しんでいた。

 

美咲《……って駄目!私はこの総武高校を支配するんだ!それまでは楽しんでいる場合じゃないよ!!》

 

未来『…………』

 

この時に未来ちゃんが此方を見ていたことに気が付かなかった。

 

 

 

 

 

~そして~

 

あれから数日後。顧問の先生も来て麻雀同好会が完全に始動したある日のこと。鈴音ちゃんと伊吹先生が先に帰って未来ちゃんと2人きり。

 

未来『ねぇ美咲』

 

美咲『なにかな?』

 

未来『私達を品定めするような感じで接しているみたいだけれど、私達は貴女の思い通りになるほど甘くないわよ?』

 

っ!?気付かれた?私がこの学校でしようとしていることに……。

 

美咲『……なんのことかな?』

 

未来『……ふぅん、惚けるのね。まぁいいわ。鈴音も貴女の腹の内を察しているから』

 

美咲《……これはもう完全に気付かれてるね。しかも未来ちゃんだけじゃなくて鈴音ちゃんにまで……。つまり私はこの高校で支配者になれなかったってことだね。私はただ大切なものを守りたかっただけなのに……》

 

これじゃあ中学時代に逆戻りだよ。未来ちゃんや鈴音ちゃんも彼女達と同じように私を虐げるんだ……。

 

未来『まぁ私達は貴女がどうしようと此方に被害が及ばないなら関係ないわ。美咲のやりたいようにやればいいじゃない』

 

美咲『えっ……?』

 

未来『貴女にも何らかの事情があるみたいだから、貴女の行動を止めるつもりはないわ。鈴音も恐らく同じことを考えている筈よ』

 

未来ちゃんの一言で私は自分がこれまでやってきたことは如何に愚かだったのだろうかと気が付いた。

 

美咲《敵わないな……。麻雀だけじゃなくて、それ以外でも。……私も未来ちゃんと鈴音ちゃんに並びたい!》

 

そう思った私はこれまでやってきた支配するというやり方を止めて、前までの私のやり方に戻った。

 

違うところといえば私の大切なものを脅かす存在からどんなことをしてでも守るという決意と共に敵ではなく仲間を作っていこうと決めたのだ。

 

そして2人と対等になるために頑張るよ!!

 

 

 

 

~現在~

 

美咲(今思えばあの時の私はドス黒い何かに侵食されているような……そんな感覚だったな。それが無くなったのも未来ちゃんとその時は直接話してないけど鈴音ちゃんのおかげだよね!)

 

未来「美咲?」

 

美咲「……ちょっと一昨年のことを思い出しちゃって」

 

未来「一昨年の……?ああ、美咲が厨二病思想を患っていた時のことね」

 

美咲「うっ!それは忘れてよ~!」

 

もしもあの時未来ちゃんに、そして鈴音ちゃんに出会わなかったらと思うとゾッとするよ……。

 

美咲(そういえば未来ちゃんは小学校の時は内気な感じだったらしいけど、鈴音ちゃんはその時点では既に今の鈴音ちゃんの性格と殆ど変わらないよね。何時から鈴音ちゃんはあんな感じだったのかな?)

 

そう考えながら未来ちゃんと遊んで過ごした。

 

 

 

 

 

 

美咲sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴音「それで美咲の様子はどうだった?」

 

美咲の家に遊びに行っていたという未来が帰ってきたので、美咲がどうしてるのかを訪ねてみた。

 

未来「問題ない筈よ。一昨年のあの日を境に彼女からはもう野心を感じないもの」

 

鈴音「それはなにより」

 

美咲は天使のように優しくて聖人と言っても過言じゃないけど、初めて会った時の笑顔は何処か造られた感じだったんだよね。

 

それを確かめるために未来にお願いして美咲の内心を探ってもらったんだよね。

 

未来は前にいた世界で悪心を読むことができるようになったらしい。相手に少しでも悪いことを考えていた場合にその悪い心を視抜くものみたい。全く転生様々というワケだ。

 

未来「……貴女今碌でもないことを考えているでしょう」ジトッ

 

鈴音「……なんのことやら」

 

手厳しい……。やっぱり邪念は捨てるべきだよね。

 

未来「ところで鈴音に聞きたいことがあるのだけれど」

 

鈴音「ん?」

 

未来「これは私だけじゃなくて麻雀部のみんなが気になっていることよ」

 

鈴音「私何か隠してたっけ?」

 

特に隠し事はしてない筈だけど……。そもそも未来にそういったことはできないし。

 

未来「貴女の……『大宮鈴音という人格』は何時から完成したのかしら?」

 

鈴音「…………」

 

成程……。そういう質問ね。

 

まぁ初めて未来に会った時から私はこんな感じだったから気になったのだろう。それに未来が過去をみんなに話したからみんなも気になっているみたい。

 

鈴音「……悪いけど、いくら未来でもそれは答えられないね。気になるなら前いた世界で得たその能力で『私の心』を視てみれば?」スタスタ

 

未来「待ちなさい!」

 

後ろで未来が何か言っていたけど、『私』に関しては誰にも踏み込ませるわけにはいかない。

 

 

まぁ読者のみなさんにはまた何れ……ね♪




今回はここまでです。

キャラ紹介

佐野美咲……総武高校の3年生で麻雀部部員。今回の語り部で過去を振り返る。現在は天使と呼ばれているが、中学2年のある日から高校1年の春までの期間に堕天使となる。期間中はもしかしたら厨二病を患っていたかもしれないとそれを思い出してはベッドで悶える。また当時は荒れていたのでやっぱり黒歴史。

響未来……鈴音と一緒にある世界から転生してきた。総武高校の3年生で麻雀部副部長。鈴音に頼まれて美咲の監視をしていた。1番付き合いの長い鈴音の人格が気になったのか鈴音に問いかけるも本人は何も答えない。鈴音が1人で何かを抱え込んでいるのかと考えている。前いた世界で人の悪心を読み取ることがてきるようになる。

剣由輝子……総武中学の2年生。今でこそ美咲のことを尊敬しているが、初対面の時は警戒していた。美咲が家族のように接している。作者が書いている某作品の主人公だが今回は一瞬だけ出てきたチョイ役。

大宮鈴音……ある世界から転生してきた主人公。総武高校の3年生で麻雀部部長。洞察力なら未来をも越えており、初めて美咲と会った時に何か違和感を感じて未来に監視を頼む。主人公なのに何処か謎があり、小学生から今の人格が出来上がっている。鈴音の過去でそれが明らかになるかもしれない。



美咲の過去ですが最後は鈴音sideでしたね。過去の巻もいよいよ大詰めというわけです。あと2話くらいで過去の巻は終わりを迎えます。


ではまた次回でお会いしましょ~。
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