生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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今回もよろしくです。


第83話 全国大会決勝戦!先鋒戦⑩

杏子side

 

~南3局8本場 ドラ 9筒 親 宮永照~

 

 

私が宮永さんに振り込むことで何かしらの突破口は掴んだ……。けど恐らく宮永さんの手牌は役満手で仕上がってくるはずだからこの局の和了はなんとしても阻止しなきゃ!

 

杏子(それに今回のこの配牌では和了りに行くのはきつい。ならここは……!)タンッ

 

優希「ポンだじぇ!」カシャッ タンッ

 

杏子(片岡さんが食い付いた。だったら次は……!)タンッ

 

玄「ポン!」カシャッ タンッ

 

杏子(この局は2人を利用する。清澄はともかく阿知賀は私から出和了りする場合だと点差を考えると役満でも無理。それに片岡さんも鳴いたということは今は宮永さんのこの連荘を止めることを第1としている。なら私もそれを目指そう)

 

まぁ和了れるならそれに越したことはないんだけどね。

 

 

 

~そして~

 

杏子(おや?なんか和了れそうな配牌になってきた。点数自体は高くないけど、反撃の狼煙を上げるには丁度良いかも)

 

この局は見送ろうと思っていただけにラッキーだね。これでテンパイだ。

 

照「」タンッ

 

玄「」タンッ

 

優希「」タンッ

 

3人から特にアクションなし。そして私はこの牌で……。

 

杏子「ツモ」

 

和了ることができた。これで反撃開始だよ!

 

杏子「2800、4700です」

 

恒子『宮永照の連荘にストップをかけたのは総武高校の妹尾杏子

だーーっ!!』

 

 

白糸台 152300-4700=147600

 

清澄 143500-2800=140700

 

阿知賀 100700-2800=97900

 

総武 3500+10300=13800

 

 

~南4局 ドラ 北 親 松実玄~

 

杏子(今回の配牌は良い感じ。このまま和了りに向かう!)

 

玄(なんとか宮永さんの連荘を止めることができたけど、今度は妹尾さんから嫌な感じがするよ……)

 

???(前半オーラスですが、和了れそうですか?)

 

玄(妹尾さんを止めることができればって感じだけど……)

 

???(それは厳しそうってことですね……)

 

玄(うん、後半戦からは力を貸してもらってもいいかな?)

 

???(玄さんがいいなら私はそれに従うまでですよ)

 

玄(ありがとう!)

 

……何か松実さんが仕掛けそうな気配を感じたけど、この局は絶対に和了ってみせる!

 

杏子「ツモ!4000、8000です!」

 

 

白糸台 147600-4000=143600

 

清澄 140700-4000=136700

 

阿知賀 97900-8000=89900

 

総武 13800+16000=29800

 

 

恒子『前半戦終了ーっ!トップは白糸台高校!役満を含めて9連続の和了りを見せました!後半戦でもこの勢いは続くのか!?2位は清澄高校です!こちらも役満を和了っており、白糸台との点差は10000もありません!続く阿知賀女子は役満のダメージを受けつつも要所で高得点を和了り、失点は僅か10100点!最下位の総武高校は最後に連続で和了ったものの、70000点以上の大打撃!後半戦では点数を回復したいところです!!』

 

健夜『総武高校は最後の2局でなんとか息を吹き返したといった感じですね。もちろん総武高校がこのまま終わるということはありませんでしょうからこれからの反撃が楽しみです』

 

後半戦では前半戦の失点を帳消しにできるように頑張りたいところだけど……。いや、それは後半戦になってから考えよう。

 

 

杏子sideout

 

 

 

 

前半戦が終わり、我が総武高校はぶっちぎりの最下位である。杏子が最後の2局で反撃開始といった感じだったので、後半戦は期待できるかな?松実さんに宿ってる『あの子』がどういった感じで後半戦動くのかが気になるところではあるが……。

 

綾香「な、なんとかトバずに済みましたね……。杏子なら大丈夫だとわかっていてもヒヤヒヤしました」

 

美咲「でもこれからが反撃開始って感じだし、後半戦は杏子ちゃんのターンだよ!」

 

美咲の言う通りになればいいんだけど……っと。

 

未来「あら、何処か行くのかしら?」

 

鈴音「うん、ちょっとね」スタスタ

 

どうやら私は行かねばならない。『あの2人』に会いに……!

 

 

~そして~

 

さて、会場付近に来たけど……。

 

???「思っていたより来るのが早かったですね。会えて嬉しいです」

 

声が聞こえたので、その声に私は返答する。

 

鈴音「うん、私も会えるのはもう暫く先だと思っていたんだけどね。あの子……もとい君のお母さんは?」

 

???「もうすぐ来ると思いますよ」

 

鈴音「それにしてもよく私だってわかったね。髪も少し伸ばしていたのに」

 

???「わかりますよ。雰囲気こそ変わっても、気の質で貴女がベルさんだって」

 

鈴音「逆に私はすぐには気付けなかったよ。それらしい気も感じなかったしね」

 

未来に言われるまで全くわからなかったもんね。

 

???「それに関しては仕方がありませんよ。今の私は玄さんの姿でお母さんは憧さんの姿ですし、気は本人達の気そのものですからね」

 

だからわからなかったのか……。

 

鈴音「なんにせよ久し振りだね……。ラム」

 

ラム「はい、お久し振りです!」

 

???「ベル!」

 

ラムと話しているともう1人が来たようだ。

 

鈴音「久し振り、ロータス」

 

ロータス「うん、久し振り!会いたかったよ!!」

 

私がドラゴンボールの世界にてお世話になったロータスとラムとの再会である。

 

まぁ端から見たら私が松実さんと新子さんと会話しているようにしか見えないけどね。




今回はここまでです。後半は蛇足もいいところなのだよ。まぁ当初から書く予定だったのだが……。


じかいよこく!

前半戦が終了して大差をつけられた総武高校。後半戦で3校を巻き返せるか……?



次回は閑話として鈴音がかつての仲間と会話回です。本編の続きは暫く先になると思います。

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