戦姫絶唱シンフォギア~未来へと響くは始まりの音楽~ 作:Dr.クロ
前回から翌日の事
クリスの協力を得たので彼女の裏にいた存在、フィーネの屋敷に準備をしたらクリスの案内の元、乗り込むと言う事になり、それまでの間はノイズ以外では日常を謳歌したまえと言われた。
その際、翼も表の顔であるアイドル活動を少し控えて休憩した方が良いと言われてスケジュール調整もされたので響がある提案をした。
翼「デートだと?」
響「はい!私と未来、奏さんやクリスちゃんと一緒にどうですか?」
目をパチクリさせる翼に響は頷く。
それは良いですねとスケジュールのを話した緒川も同意する。
未来「皆でデートなんて良いわね」
奏「そうだな~翼、手を放すんじゃねえぞ。響の両手は塞がってるんだからな」
同意する未来の後に奏がそう言う。
翼「わ、分かっている!子供じゃないから大丈夫だ!」
緒川「(自分としても翼さんはまだ子供らしい所ありますからね)」
そんなからかう奏に顔を赤くする翼に緒川は心の中で苦笑しながら思った。
響「奏さんのために車椅子でも行ける場所を探しますので!」
奏「お、そりゃありがとな響」
そう言う響に奏は嬉しそうに言う。
未来「楽しみですね翼さん」
翼「あ、ああ…」
デートと言うかお出かけが初めてなのか緊張している翼に未来はくすりと笑う。
ちなみに…
玉藻「そう言えばクリスちゃん。響ちゃんがデートに来ませんかとお誘いがありましたよ」
クリス「デートだと!?」
すぐさま食いついて了承したとさ
☆
翌日の公園にて…
クリス「(うずうず)」
翼「ふむ、そろそろか…」
奏「お、来たみたいだぜ」
おしゃれした格好で待っている3人の所に慌てた様子の響と未来にファナが来る。
響「お待たせしましたー!」
未来「すみません!響が寝坊しちゃって…!」
ファナ「それで手伝ったついでに参加するっす!」
それぞれ遅れた理由を言った後に気にすんなと奏が笑う。
クリス「ったく、自分で提案したのに寝坊なんかするなよな!」
響「ごめんごめん;」
そう怒ってからそうだな…と一転して笑って…
クリス「後で此処にいる5人に奢れよな」
響「ええ!?お小遣い足りるかな…?」
未来「私も出すから大丈夫だよ響」
ファナ「えっと、ゴチになるっす!」
出さないの!?と驚く響に奢りはなるべく奢って貰う事にしてるっすと返すファナに翼はくすりと笑う。
それを奏は微笑ましそうに見る。
響「う~、クリスちゃん許して~」
クリス「んじゃあ歌姫様の分で済ませてやるよ」
どうかお慈悲をと言う響にクリスはそう手を打つ。
響「翼さん!翼さんの支払いは私に任せてください!」
翼「あ、ああ。ありがとう立花」
奏「良かったな翼。あまり高い物頼んで困らすんじゃねぇぞ?」
ファナ「そうっすね」
いや頼まないぞ!?と手を振る翼に誰もが笑った後に早速出かけた。
ちなみに翼は伊達メガネ、奏は髪をポニーテールに纏めてグルグル巻きの伊達メガネをかけている。
早速良く使う大型店舗に入った響達は最初はヌイグルミ屋を見る。
響「うわ~、可愛い~!」
奏「お!このぬいぐるみ、響にそっくりだぞ」
ほらと犬のヌイグルミを見せて笑う奏に似てますかーとはしゃぐ。
未来「(あー確かに似ている)」
ファナ「(そっくりっすね)」
それに未来とファナはヌイグルミと同じ格好をした響を思い浮かべる。
同じ様に見ていた翼はじーーーとヌイグルミを見ているクリスに気づく。
翼「ほしいのか雪音」
クリス「!べ、別に欲しくなんて…」
話しかけた翼にクリスは慌ててそう返して未来達の元に向かう。
ふむ…と考えてから響に近づく。
翼「立花、このぬいぐるみを買いたいんだが」
響「え?あ、分かりました」
そう言って指し出されたのに響は首を傾げたがま、いっかとそこまで財布に響かない値段なので深く考えずに買う事を了承する。
響「では買ってきます!」
翼「ああ、頼んだぞ」
レジに向かう響を見送ってから翼は未来達と話してるクリスを見る。
響「買ってきましたー!」
クリス「ん?なんか買ったのか?」
そう言った響にクリスが来て、翼が言おうとした響の口を押さえる。
翼「なに、ちょっとしたものだ。気にするな」
ファナ「(ん~~~~?あ、そう言えばクリスさんって)」
そうかと歩くクリスを見てファナは彼女の好きな物を思い出して納得する。
響「んー!んー!」
翼「あ、すまない立花」
苦しくなったのかタップする響に翼は解放する。
奏「大丈夫か?」
響「大丈夫です~」
声をかけた奏に響はそう返す。
その後は映画を見に行って感動したり、ショッピングを楽しんだりしつつ今度はクレーンゲームで響が取ろうとチャレンジする。
響「よし!よし!」
ファナ「ガンバっす!」
ヌイグルミのを取れる様に祈る。
ポコン
響「よっしゃあああああああ!」
未来「やったね響!」
喜んで抱き着く2人に翼と奏は笑い、クリスは乗り遅れたと羨ましそうに見る。
次にメンバーはカラオケ店に行く。
響「奏さん!翼さん!この歌歌ってくれませんか!?」
ファナ「あ、これもどうっすか」
翼「すまない。もう歌うのは決めてるんだ」
勧める2人に謝ってから翼はあ、始まったとマイクを持つ。
その流れたのは…
クリス「演歌か?」
ミューチェ「(なんで演歌!?)」
翼「一度歌ってみたかったんだ」
奏「そ、そうなのか;」
ファナ「(あー、そう言えば演歌は初めて歌うんっすね)」
驚くくクリスのにそう返した相棒のを初めて聞いたのかほへぇとなる奏のにファナは思い出して言う。
翼「一度、こういうのをやってみたいものだ」
未来「アイドルが演歌を歌う…」
響「ん~~~」
そう言われてメンバーは歌う姿を想像する。
クリス「戦ってる時の雰囲気的に似合うな」
響「でもアイドルで活動するのはちょっと…」
未来「いやでも合うかもしれないし…ん~」
ファナ「(翼さんって口調的にも和服着ても普通に似合ってるからありだと思うんっすよね)」
各々に述べる中で奏を見る。
奏「翼なら確かに似合いそうだな」
翼「ありがとう奏」
笑って言う奏に翼は笑う。
奏「んじゃああたしも歌うかね」
ファナ「おお!奏さんの歌と言えばもしかして!」
ワクワクする中で奏が選択した曲が流れ始める。
(BGM=Just Communication)
ファナ「おおお!!」
流れ始めた音楽と奏の歌にファナはテンションを上げる。
と言うか前世でも知る有名なアニメの曲であった。
クリス「なんだこれ?」
翼「奏が気に入ってる歌だ。前に聞いてからたまに歌ってたりするんだ」
ファナ「奏さんがこの歌を歌うなんて感激っす!!」
首を傾げるクリスに翼が説明し、ファナは興奮する。
歌う奏は楽しく、そして熱く歌うその姿に響達は奏が車いすに座ってるのではなく、ステージを舞い踊って輝いているのを錯覚した。
そして終わると自然と拍手が巻き起こる。
奏「ふぅー、やっぱり歌うのは良いな!」
響「奏さんの歌をまた生で聞けるなんて…」
ファナ「もう最高っす!」
うひゃあ!と興奮する2人に奏はこそばゆそうに笑う。
☆
時間が経って夕方になり、クリスと翼を引っ張る響と追いかける未来を後ろからファナが奏の車いすを押して続いていた。
ファナ「楽しいですね奏さん」
奏「ああ、そうだなファナ」
はしゃぐ響を苦笑しながら宥める未来やクリスにそれを微笑ましそうに見る翼に奏は嬉しそうに笑う。
そんな奏にファナは歌っていた彼女の姿を見て思った事を聞く。
ファナ「そう言えば奏さん、歌手に復帰するつもりはないんっすか?」
奏「そうだな…」
そう聞かれてんーと唸った後に奏は前を見る。
奏「そりゃあ翼と一緒に歌ったり、ファンの皆の笑顔を見ると心が温かくなった。けど今はこれだからな」
ファナ「あ、その怪我……まだ治らないんっすか?」
そう言って自分の足を見る奏にファナは聞く。
奏「どうだろうな…ホントギリギリ死にかけた位だからな…」
ファナ「そうなんっすか……」
言葉にしてないが数年経っても治らないのではと言うのを含んでいるのにファナは顔を伏せる。
そんな彼女のお鼻をツンとする。
ファナ「ふぇ!?」
奏「そんな顔するなよファナ。生きていればめっけもんだからな。それに今凄く充実してるしな」
驚くファナに奏は安心させる様に笑う。
ファナ「(奏さんはやっぱり凄いっすね…。あ、怪我の事義母さんにちょっと相談してみるっすかね)」
奏「ほら、遅れちまうぞ。早く行こうぜ」
改めて奏の強さにファナは感動した後に言われてはいっ!と押す。
しばらくして街を一望できる場所に着いた。
ファナ「お~!凄いっすねこれは!」
響「良い場所でしょ?私のお気に入りの場所なんだ!」
目を輝かせるファナに響は笑う。
クリスも感嘆し。奏は楽しそうに笑う。
景色を見てから翼は奏を見る。
前に奏が言っていた意味、それがようやく翼は分かったのだ。
翼「(……そうか。これが奏の見ていた世界なんだな……)」
奏『戦いの裏側にとか、その向こう側には、また違ったものがあるんじゃないかな?』
人を守り続ければ良いと考えていた自分にとって最初は奏の言っていた事の意味は分からなかった。
だけど、響達と出会い、こうして一緒に歩いた事で翼は奏が言った戦いの裏側とその向こう側について知り得た。
笑った後に翼は響と未来、ファナへと顔を向けて懐に手を入れる。
翼「……いい一日だった。皆にはお礼をしないといけないな。こんなものでお礼になるかはわからないが―――」
そう礼を述べてから3人とクリスにある物を手渡す。
それに響が驚きの声をあげる。
響「え……これって……。復帰ステージのチケットッ!?」
翼「ああ。アーティストフェスが10日後に開催されるのだが、そこに急遽ねじ込んでもらったんだ。……立花達にとっても、つらい思い出のある会場だが」
おお!と目を輝かせた響は複雑な顔の翼の言葉に理解する。
する場所が2年前のコンサート会場なのだと…
響「ありがとうございます翼さん!でも大丈夫です!」
未来「どんなにつらくても過去は絶対乗り越えることができる。そうですよね翼さん」
ファナ「それに、嫌な事ばかりじゃないっす!こうやって皆さんと知り合えたっす!」
3人の力強い言葉に翼はああと頷く。
翼「……そうありたいと私も思っている」
奏「良かったじゃねえか翼。こんなにお前を、いやあたし達を思ってくれてるファンがいるんだからさ」
顔を伏せる翼の腕をポンとしながら奏は笑う。
クリス「……」
そんなメンバーの様子を見ながらクリスは自分の世界が小さかった事を実感した。
自分は両親を失い、自分が一番の被害者だとどこかで思っていた。
だが、響や翼など誰もが辛い思いをしていた。
クリス「……強いんだなお前らは…」
響「クリスちゃん?どうかしたの?」
ぼそりと呟いたクリスに響は顔を向けるがなんでもねえよと頬を突く。
響「?」
ミューチェ「(あら、なにか思う事でもあったのかしら?)」
突かれた部分を抑えながら首を傾げる響の上でミューチェはクリスを見ていた。
ちょっとした休日デート。
それで2人の少女は改めて世界を知ったのであった。
奏「次回!『歌姫の為に、響とクリスの戦い』に続くぜ!」