戦姫絶唱シンフォギア~未来へと響くは始まりの音楽~ 作:Dr.クロ
アーティストフェスから数日経った日、響達は弦十郎と二課のスタッフと共にとある屋敷の前にいた。
その屋敷はクリスがいたフィーネの屋敷なのだが…その前に二課の物ではない特殊車両が何台も止まっているのだ。
響「なんだろうこの車…」
未来「響、気をつけて」
弦十郎「どうやら俺達以外にもクリス君の裏にいた者を捕まえたい奴らがいるみたいだな…皆、慎重に行くぞ」
その言葉に奏者達はそれぞれシンフォギアを纏った後に突入する。
先頭を弦十郎が進み、その後ろにいつでも攻撃できるようにクリスと未来が備え、最後尾を翼、中間に響を挟んでスタッフの並びで進む。
弦十郎「……静か過ぎるな…皆、気を付けて進んでくれ」
未来「は、はい……!」
クリス「まさか……米国の…」
声をかける弦十郎に未来が返事をしてクリスが呟く中で弦十郎は大広間に足を踏み入れ…
弦十郎「!?子供達は入るな!!そして見るな!」
制止の言葉を叫ぶ。
それに未来とクリスはビクッとなり、ミューチェが中を見て…弦十郎の言葉を理解する。
見えた光景は…倒れ伏した屈強な男性の死体が、数十人ほど転がっていた。
テーブルや壁がボロボロで、壁や床に血がこびり付いており、その様子から弦十郎は警察官だった頃の経験を元に死後数日は過ぎてるのではないかと推測する。
ミューチェ「(あれ?よく見ると死んでるのってアメリカ人じゃないのこれ?)」
そして見ていてミューチェは倒れてるのが全員アメリカ人だと分かり、前に聞いていた事を思い出して顔を顰める。
ミューチェ「(そう言えばこの世界の米国って問題色々あったわね)」
面倒な事をしないで欲しいわね…とミューチェがぼやいてる間に弦十郎が響達が入らない様に入口の前に立ち、二課のスタッフが調べ上げて行く。
その内の一人が、死体の1つに何か貼られてるのに気づき、ミューチェも見るとアルファベットで『I love you SAYONARA』と書かれていた。
その後にその紙にから嫌な予感を感じる。
ミューチェ「(……やはり彼女がフィーネなのかしら)」
弦十郎「!いかん!」
思い当たる人物を浮かべた時に弦十郎の言葉の後にスタッフが貼られていたのを剥がした瞬間、周囲が爆発して屋敷が崩れる。
弦十郎「?これは…」
咄嗟に守ろうと動こうとした弦十郎は目の前で止まっている瓦礫に目を丸くする。
響「(と、とっさに皆を守るためにバリア張っちゃったけど……)」
未来「(どうしようこれ…誤魔化せるかな?)」
あわわと危なかったとはいえ、全員を守る為に使った事に焦る2人だがすぐさま弦十郎は離れるぞと言う言葉に誰もが安全地帯に行くと瓦礫は落ちる。
弦十郎「さっきのお蔭で全員無事か…しかしこれでここで手がかりを探すのは無理になったな…」
追究されない事に2人はホッと安堵するがミューチェは弦十郎はあえて触れない様にしてくれてるのに感謝する。
ミューチェ「(弦十郎さんが良い人でホント良かったわ)」
ただ、弦十郎の言う通り手掛かりを見つけられないと思った所で弦十郎はそうだとクリスを見る。
弦十郎「クリス君。何か知らないかね?君の上にいた者が何か言ってなかったかい?」
クリス「……カ・ディンギル」
響「カ・ディンギル?」
そう聞く弦十郎にクリスは短く答え、響は首を傾げる。
弦十郎「カ・ディンギル…確か古代シュメールの言葉で高みの存在。転じて、天を仰ぐほどの塔を意味する言葉だったな…別の呼ばれ方は…バベルの塔…」
未来「バベルの塔…」
響「んー、どう言うことなんだろうね」
チンプンカンプンなので首を傾げる響だがポンと手を叩いて少し離れる。
それに未来は首を傾げて付いて行くと響はスマホを取り出してどこかに連絡を取る。
ファナ『はい、もしもしファナっす』
響「あ、ファナちゃん?聞きたいことあるんだけど」
かけた先はファナの様で未来とミューチェはまさか…と響を見る。
響「ファナちゃん、カ・ディンギルって何か知ってる?」
ファナ『カ・ディンギルっすか?んー、知ってはいるっすけど……』
確かに知ってそうな人物に聞くと言うのは定番だが、流れ的なのを知ってる人物に聞くと言うのはどうかなな感じで2人は特に聞く気がなかったのだ。
電話相手のファナは少し勿体ぶった後に言う。
ファナ『流石に正体を教えることできないのでヒントだけ教えるっす』
響「ヒント?」
ファナ『響さん達がファナと再会した日、あの日に二人が見たものの中にカ・ディンギルはあるっす』
出て来た言葉に2人は顔を見合わせるがミューチェだけは考える。
ミューチェ「(二人があの日に見たもの……)」
思い返して塔みたいなのを探して行く内に…目を見開く。
ミューチェ「(ま、まさか……!)」
あったのだ。
丁度塔とも言える長さの建造物が…
緒川『さ、危ないから捕まっていてください』
響『へ、危ないって…』
未来『何が…』
それは…
ミューチェ「(いつも二課に行くために乗ってるエレベーター……)」
弦十郎「なんだと!?」
行きついた瞬間、弦十郎の怒声が聞こえて来る。
弦十郎「皆!ノイズが出現した!場所はスカイタワーで飛行型ノイズが主にいるみたいだ!」
響「スカイタワー!」
クリス「なるほどな。あのタワーがカ・ディンギルだったのかよ」
驚く響の後にクリスがそう言うがミューチェは違うと否定したいがそう言っても信じて貰えるか分からないので悶えていると…
弦十郎「クリス君、未来君。2人はスカイタワーに行ってノイズを対処してくれ。翼と響くんは俺と一緒にリディアン学園に行って欲しい」
響「へ?リディアンに?」
翼「なぜですか司令?」
告げられた指示に響と翼は目を丸くする。
弦十郎「タワーにいるのは空を飛ぶノイズばかりだ。唯一空中戦が出来る未来君に遠距離攻撃のクリス君がいれば事足りる。学園のは俺の勘もあるが…もしもタワーのが陽動だったら…」
響「な、なるほど。流石です師匠!」
翼「感心してる場合じゃないぞ立花!もし司令の言う通り陽動ならば敵の狙いはサクリストD、デュランダルだ!」
理由を言う弦十郎に響は感嘆するが翼の言葉にそう言えば!?と気づく。
弦十郎「と言う訳だ。2人はタワーのを片付けたらすぐさまリディアンに急行してくれ」
未来「は、はい!」
クリス「気をつけろよ響。こっちが終わったすぐにそっちに向かうからな!」
弦十郎のに未来とクリスは頷いた後に未来はクリスを抱えてタワーへと飛んで行く。
それを見届けた後に弦十郎は翼と響に振り返る。
弦十郎「良し、俺達も行くぞ!」
響&翼「はい!」
ミューチェ「(大丈夫かしらね…)」
乗り込む響とバイクに跨る翼を見ながらミューチェは心配するのであった。
☆
未来「す、凄い数…」
クリス「しかもほとんど飛んでるしこりゃ響たちなら苦戦するよなぁ…」
タワーに着いた未来はその数に少しクリスはそう呟いた後に未来にタワーの上部分に降ろして貰った後にアームドギアを構え…
クリス「未来、ちょっと時間稼ぎしてくれないか?」
未来「え?分かった」
そう頼み込むクリスに未来は頷いて飛び上がる。
クリス「あたしの準備が終わるまで頼むぜ」
未来「う、うん」
言われた通り未来は自分に注意が向く様にノイズ達の相手をする。
クリス「(イチイバルの特性は超射程広域攻撃。ギアの出力を引き上げつつも放出を抑える。行き場のなくなったエネルギーを臨海まで溜め込み―――一気に解き放ってやるッ!)」
その思いを込めて、クリスは撃ち落とす為のエネルギーチャージに集中する。
未来「(凄いエネルギーを感じる…。クリスがチャージ終わるまでクリスを守らないと!)」
感じ取った未来も気づいてクリスへと向かおうとしたノイズを倒しながら時間を稼ぐ。
未来「(っ、数が多い!だけどやり切らなきゃ)」
クリス「(あともう少しだ……頑張ってくれ未来)」
違いに集中しながら自分達の役割を果たそうとする。
クリス「準備できた!離れろ未来!」
未来「うん!」
その言葉と共に未来は上昇し、安全地帯に入ったのを確認すると共に…
クリス「くらいやがれ!!」
MEGA DETH QUARTET
スドドドドドドドドドドォンン!
その言葉と共にギア全体をガトリング砲と小型ミサイルに加え、大型ミサイル4基を搭載したのに変形させ、広域砲撃を行う。
それにより大型ノイズは一撃で倒されて行き、小型ノイズ群も殲滅されて行く。
未来「す、凄い…あの数のノイズたちを全滅させるなんて」
それに未来は驚く中でクリスの所に降りる。
クリス「未来、時間稼ぎしてくれてありがとな」
未来「ううん、大丈夫。クリス、さっきの技凄かったよ」
まあなと笑うクリスに未来も笑った後に学園の方を見る。
未来「響たち、大丈夫かな…」
クリス「早くリディアンに向かうぞ!」
うんと頷いた後に未来はクリスを抱えてリディアンへと向かう。
クリス「……おい、未来。そう言えばファナの奴とか大丈夫なのか?」
未来「え?……あ!」
そう言われて未来は気づく。
未来に響、翼はこうやって呼ばれたから来てるが平日なのでもしもノイズが現れて戦いの場になったら普通にやばい。
未来「少しスピード上げるよクリス!」
クリス「え、おいちょっとまっ……うおっ!?」
焦る気持ちもあり、未来はクリスが言う前にスピードを上げてリディアンへと飛ぶ。
しばらくしてリディアンが見えて来る。
そして戦う音が聞こえて来る。
未来「ああ!やっぱり戦場になってる!」
クリス「チッ!」
すぐさま合流しようとした時…それは現れた。
ドカァァァァァァァン!!!
リディアンを破壊して地下から見覚えのあるのが現れ…その姿を派手な色の塔へと変貌していく。
クリス「なんだありゃあ!?」
未来「もしかしてあれがカ・ディンギル!?」
2人はビックリしながらも響と翼と合流する為に向かう。
リディアンを破壊しながら現れた塔…
それが何なのか、フィーネの目的とは…
緒川「次回『弦十郎VSフィーネ』…司令…」