戦姫絶唱シンフォギア~未来へと響くは始まりの音楽~   作:Dr.クロ

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告げられし任務、それは新たな戦いの始まりを告げる汽笛だった。


第二十六話~Gの前日~

フィーネとの闘いから3ヵ月になる前日、響達は弦十郎からある任務を話されていた。

 

響「ソロモンの杖の護送任務ですか?」

 

クリス「それをあたしとこいつで?」

 

弦十郎「ああ、岩国にある米軍の基地まで盗まれない様に護衛を頼む」

 

そう言った弦十郎に未来が手を上げる。

 

未来「あの、このソロモンの杖を取りに来る科学者ってのは…?」

 

弦十郎「ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクス博士。生化学の専門家であり、その知識を応用して聖遺物と生体を繋げる研究にて才を発揮している人物だ。彼もまた基地まで同行するのでしっかりと守って欲しい。後、あちら側からの追加詳細によるとちょっとした趣味を持ってはいるが悪い人ではない…との事だ」

 

質問に対して弦十郎は藤尭が出した顔写真を見ながら説明して最後にそう言う。

 

その後に編成ので気になったのがあるのか響がはいと手を上げる。

 

響「なんで未来が居ないんですか?」

 

クリス「響……お前、未来のシンフォギアの特性忘れたのか」

 

連れて行けば結構応用できるのではと思ったが呆れたクリスの言葉にあっとなる。

 

神獣鏡は聖遺物に対して無類の強さを誇る……が、逆に言えば壊れそうもない完全聖遺物も壊せてしまう可能性があるので誤ってソロモンの杖を消滅させたら元も子もない。

 

だから護送任務に入れられなかったのだろうとクリスは聞いた時に察したのだ。

 

弦十郎「クリスくんの言う事もあるが…未来くんには明日の翼のコラボレーションライブの警備員として参加して貰おうと思ってな、まぁ、表向きは一般客として見て貰うので何もなければそのまま楽しんで欲しい」

 

響「そっか。護送任務が終わったらすぐそっちに行くから待っててね未来」

 

未来「うん。待ってるからね響」

 

そう言って頷きあう2人を見ながら弦十郎はうんうんと頷いた後に思い出した様に言う。

 

弦十郎「ああ、それとミーチェさんには響くんに付いて行って貰えないだろうか?あなたならば何かあった際の指示を頼みたい」

 

M未来「ええ。分かったわ」

 

響「頑張ろうねクリスちゃん」

 

クリス「おう、んで母さんたちは付いてこないよな?」

 

頷く中でそう聞くクリスに未来に憑いたM未来は大丈夫よと返す。

 

M未来「流石に任務の邪魔になるからついていかないって」

 

クリス「良かった…」

 

ホッとした後にクリスは内心喜んでいた。

 

なぜなら、親の目がないからだ。

 

クリス「(よっしゃあああ!これで響に色々とできるぜぇ!!)」

 

未来「(クリス、何か企んでいそう…)」

 

M未来「(んーーーー、フラストレーション溜まってたからキスしまくりそうね…)」

 

内心ガッツポーズしてるクリスに未来はむむむとなり、M未来はしみじみと思いながら憑依を解除する。

 

弦十郎「まぁ、とにかく2人とも、よろしく頼むぞ」

 

響&クリス「はい!/おう!」

 

それぞれ返事をした後に響とクリスはそのままソロモンの杖と共に一緒に向かうウェルの元へと向かい、未来は帰宅した。

 

 

 

 

ファナ「へー、だから響さんたちは居ないんっすか」

 

未来「そうなの、少し心配なんだよね…」

 

遊びに来た創世達と一緒に来て話を聞いたファナは納得してるのに未来はそう返す。

 

詩織「今日は一緒に寝れないのが残念でしたね未来さん」

 

未来「大丈夫!任務終わったら響すぐこっちに来るから」

 

弓美「おおう、色々と疑わない笑顔ですな」

 

創世「けど、確かにクリス先輩ってビッキーの事、凄く好きだからいない間イチャイチャするんじゃないかな?」

 

笑顔で言った未来は創世の言葉にそうなんだよね…と机に突っ伏す。

 

未来「クリス、響に変なことしなきゃいいけど……」

 

ファナ「あははははは;」

 

大丈夫と素直に言えないのでファナは笑うしかなかった。

 

詩織「ですが明日は楽しみですわね」

 

弓美「だよね~明日はあの有名なマリア・カデンツァヴナ・イヴとのコラボレーションライブだもんね~」

 

ファナ「(……いよいよ明日っすか)」

 

ワイワイと話すメンバーを見ながらファナはギュっと手を握り締める。

 

マリア・カデンツァヴナ・イヴ…彼女こそ新たな戦いの切っ掛けになる女性であるのをファナは知っている。

 

だからこそファナは緊張する。

 

ファナ「(変なことにならなきゃいいっすけど…)」

 

自分もいるからのと未来がもう奏者である事もあるからファナはそう祈りたくなった。

 

 

 

 

とある場所

 

そこではルナアタックの際に見ていた女性が歩いていた。

 

???「Sちゃ~ん」

 

呼ばれて振り返ると金髪のショートカットの少女が走って来て、女性に抱き着く。

 

女性「お、どうしたんじゃ?〇ちゃん」

 

???「えへへ、抱き着きたかっただけデス♪」

 

可愛い奴めと頭をワシワシ撫でる女性にされてる少女はふにゃりとなる。

 

それに後から来た黒髪ツインテールの少女は金髪の少女に話しかける。

 

少女2「〇ちゃん、そろそろ特訓の時間だよ」

 

少女「えー、もうそんな時間なんデスか」

 

ぶーたれる少女に女性は苦笑してもう1回頭を撫でる。

 

女性「特訓終わったらお菓子あげるから頑張りなさい」

 

少女「ホントデスか!なら頑張るデス!」

 

顔をパァと輝かせて駆け出す少女に女性は苦笑してるとツインテールの少女が睨んでるのに気づく。

 

少女2「むぅ……」

 

不満そうに睨むツインテールの少女に女性は困った感じに笑って頬をポリポリ掻く。

 

女性「わしに嫉妬してるのか?」

 

少女2「しない方がおかしい」

 

問われた事に短く返してツインテールの少女は金髪の少女を追いかける。

 

そんなツインテールの少女の言葉に女性はまたも苦笑する。

 

女性「やはり可愛いのうあの二人は」

 

???「ミセスS」

 

そう呟いた所、後ろからの声に振り返るとピンク髪の女性がいた。

 

女性「おや、○○○。明日の準備は良いのか?」

 

女性2「ええ、もう出来てるわ。後は明日に彼がアレを持ってくれば始まるわ」

 

成程のうと頷いた後に内心ミセスSと呼ばれた女性はしみじみとなる。

 

女性「(あの優しい彼女があれをやろうとするとは……やっぱりあやつのもそうじゃが変化があるのう)」

 

自分が入らなければならない人物を思い出しながら女性は思った後にピンク髪の女性を見る。

 

女性「まああまり無茶はするんじゃないぞ?相手はなにせ…」

 

女性2「言われなくても分かってるわ。誰であろうと成さなければならないわ」

 

言葉を遮り、ピンク髪の女性は手に持っていたのを握り締めて女性の隣を横切って歩いて行く。

 

女性「ホント変わったのう…」

 

そう呟いた後にさあて、自分も頑張らんとな…と呟きながら歩いて行く。

 

新たな戦いはもう近くまで来ていた…

 

別世界にて……

 

AN「マズい…これは非常にマズいですよ……!」

 

ANは焦っていた。

 

久々に響と未来の身体状況がどうなっているかを確認して重大な事が判明したのだ。

 

会った当初は発覚しなかったが確認した事で判明してしまった事だ。

 

慌ててシオニーの襟首を掴んで2人の世界へと飛んで行く。

 

AN「このままでは……()()()()()()()()()()()…!」

 

シオニー「ちょ、早いですよANさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」

 

シオニーの悲鳴を無視してANは焦る。

 

ANの言葉の意味は…




AN「次回『始まりの護衛任務』!限界を越えますよ!」

シオニー「超えちゃ駄目ですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

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