戦姫絶唱シンフォギア~未来へと響くは始まりの音楽~   作:Dr.クロ

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クリスの前にシンフォギアを狙って現れた切歌と調、そんな彼女達が行動を起こしている頃、マリア達の方で


第三十二話~乱入の歌~

前回、クリスが歌い終えた後に名乗り上げて現れた切歌と調。

 

まさかの2人組に響と未来は驚く。

 

未来「響、あの二人って…!」

 

響「うん。マリアさんと一緒にいた!」

 

翼さん!と振り返って、顔を青ざめる。

 

そこにいたのは…SAKIMORIであった。

 

翼「ふ、ふふ…いるのだな。あの2人がいると言う事はマリアが…!」

 

ファナ「つ、翼さん、落ち着いてくださいっす!」

 

響「そそそ、そうですよ!落ち着きましょう!」

 

黒い笑みを浮かべる翼に3人は慌てて止めに入る。

 

司会「ここで飛び入り挑戦者の登場です!!ささ、こちらに!」

 

そんな事を知らずに司会の呼びかけに調と切歌はステージに上がる。

 

クリス「テメェら、なんで此処に…!」

 

身構えるクリスにべぇ~と舌を出して挑発する切歌に調が小声で話しかける。

 

調「切ちゃん、私たちの目的は?」

 

切歌「聖遺物の欠片から作られたペンダントを奪い取る事…デェス」

 

確認する調に切歌はそう返す。

 

調「だったらこんなやり方しなくても…」

 

切歌「やるなら面白くやる…Sちゃんがアタシに教えてくれたことデス。それに聞けばこのステージを勝ち抜けると望みを一つ叶えてくれるとか。このチャンス、逃すわけには…」

 

難色を示す調に切歌は観客席にいるミセスSを見てふんすとやる気を出す。

 

それに調は少しぷくーとなる。

 

クリス「面白れぇ!やりあうってんならこちとら準備はできている!」

 

それに対してクリスもまた受けて立つと返す。

 

調「特別に付き合ってあげる。でも忘れないでこれは――」

 

切歌「分かってるデス。首尾よく果たしてみせるデス!」

 

司会「さあ、お二人が優勝した暁に望む物は何ですか!!」

 

ふんす!と気合を入れる切歌や調へ司会は聞く。

 

切歌「それは歌い終わった後にこの元チャンピオンから直接頂くことにしますデスッ!」

 

直接と言う言葉に未来と翼はもしやと顔を見合わせる。

 

未来「クリスのギアペンダントを狙っている…?」

 

翼「ああ…どうやら戦える者を減らす為だろうな…」

 

厳しい顔で呟いた翼のに響はクリスを心配そうに見る。

 

クリス「はッ、もしあたしに勝てたなら何だってくれてやらぁッ!」

 

ミューチェ「(いや軽々しく受けちゃ駄目でしょクリス!?)」

 

それに上等と返すクリスにミューチェがツッコミを入れるが会場は盛り上がっている。

 

司会「おおっと!これは盛り上がる展開です!それでは唄っていただきましょう!えーと…」

 

言おうとして名前をまだ聞いていなかったので司会は名前を聞く。

 

調「月読調」

 

切歌「暁切歌デェス!」

 

自信満々に名乗り上げる2人にOK!と司会は元気よく言う。

 

司会「2人が歌うのはORBITAL BEAT!!勿論誰もが知ってるツヴァイウイングのナンバーだ!!」

 

その言葉と共に誰もが盛り上がり、曲が流れる。

 

響「この曲って…」

 

未来「翼さんと奏さんの曲…!」

 

ファナ「自身があるからこその選曲っすね」

 

驚く中で2人は歌い始める。

 

 

 

 

一方、マリア達の方では…

 

ウェル「大変です!こちらに向かって来る者達がいます!」

 

マリア「なんですって!?もう此処を嗅ぎ付けられたの!?」

 

慌てた様子で報告するウェルのにマリアは驚いた後に迎撃しようと飛び出そうとする。

 

ウェル「待ってください!相手がどれ位いるか分からない以上、あなた1人だけでは危険です!」

 

マリア「それでも今戦えるのは私しか居ないッ!マムを危険な目に遭わすわけにはいかない!」

 

呼び止めるウェルにマリアは怒鳴る。

 

ウェル「冷静になってください!今後の計画の為に、調くんや切歌くんもですが、あなたも無事ではなければいけないんです!それに、彼女ならこの状況になった時のを用意してる筈です!」

 

マリア「…!」

 

その言葉にマリアはグッと呻くがすぐさま気づく。

 

近くに子供達がいるのだ。

 

どうやら興味本位で来た様だ。

 

マリア「なんで子供がこんなところに!?」

 

そんなマリアのを聞いてすぐさまウェルは他の所を見ると黒服の男たちが映る。

 

ウェル「あのいで立ち…米軍ですね…」

 

マリア「本国の奴ら…どうやって此処を!」

 

くっと顔を歪めた後に気づく。

 

彼らの近くには子供がいる。

 

マリア「なんとかしないと…!?」

 

ウェル「!ありました!これを使えば!」

 

呻くマリアの後に操作していたウェルが叫ぶ。

 

その直後にダイヤノイズが現れて米軍へと襲い掛かる。

 

驚く米軍達へと張り付くと…米軍をダイヤに変えてしまう。

 

マリア「ダイヤ化……!?」

 

慌ててウェルは画面を見ると自動防衛システム発動と書かれていた。

 

マム「これは…ミセスSが念のために用意していたものですね」

 

ウェル「これで…!?いけません!」

 

安堵しかけた直後、ウェルはダイヤノイズが子供達へと迫っているのに気づく。

 

マリア「ドクター!早くシステムの停止を!」

 

ウェル「待ってください!!」

 

停止を呼びかけるマリアにウェルも必死で探す。

 

その間、ダイヤノイズは子供達へと迫って行く。

 

マリア「…!このままでは子供達が…!早く止めないと!」

 

分かってますと返してウェルは起動停止のを見つける。

 

早く止めねばと押し…

 

ーパスワードを入力してくださいー

 

そう音声が鳴り響く。

 

マリア「パスワード…!?」

 

ウェル「侵入した敵に止められない様にでしょうががこんな時に!」

 

その間に刻々とダイヤノイズと子供の距離が縮まって行く。

 

必死にマリアはパスワードを考える。

 

マリア「…!もしかして!」

 

すぐさまマリアはウェルを押しのけて考えたパスワードを入力する。

 

マリア「S・C・I・E・N・C・E!」

 

入力し終えるとダイヤノイズは四散し、続け様に消火剤が振り撒かれる。

 

ウェル「消火システム…」

 

マム「…なるほど。そう言う事ですか」

 

出たのにウェルが呟く隣でマムはミセスSの考えを察する。

 

マム「とにかく、知られてる以上ここにいるのは得策ではありません。3人を呼び戻します」

 

マリア「分かったわマム」

 

頷いた後にマリアは映像を見る。

 

そこには少年たちが慌てて逃げる姿があった。

 

マリア「…良かった…」

 

ホッと安堵しながら発進するのを待った。

 

 

 

 

一方、調と切歌は唄い終えてる所であった。

 

司会「チャンピオンとてうかうかしてられない、素晴らしい歌声でした!これは得点が気になる所です!」

 

クリス「2人がかりとはやってくれる!」

 

ファナ「(やっぱり良い歌声だったっすねー。んでこの後は…)」

 

それにクリスは呻き、ファナは賞賛した後…

 

ピーピー!

 

切歌「(え、通信――?)」

 

入って来た音にすいませんと断って2人は舞台裏に移動してから通信に出る。

 

ナスターシャ『アジトが特定されました。襲撃者は退ける事が出来ましたが、場所を知られた以上、長居は出来ません。私達も移動しますので、ミセスSへ送ったポイントで落ち合いましょう』

 

切歌「そんなッ!あと少しでペンダントが手に入るかもしれないのデスよッ!?」

 

だからもう少し時間を!と頼む切歌だが…

 

ナスターシャ『緊急事態です。命令に従いなさい』

 

切歌「……ッ!」

 

有無を言わせない言葉に切歌は悔しそうに顔を顰める。

 

司会「さあ、採点結果が出た模様ですッ!」

 

結果は…と司会が言おうとして…

 

調「すいません。急用で抜けさせて貰います」

 

そう言って切歌と調は会場を飛び出す。

 

司会「え、ちょっと!?」

 

クリス「お、おい!ケツをまくんのか!!」

 

挑発しておいてその場を去る2人にクリスは叫ぶがミセスSと合流した2人はそのまま走る。

 

切歌「調!」

 

調「マリアが居るから大丈夫だと思う。でも、心配だから…!」

 

ミセスS「安心しなさい。自動防衛のが働いておるだろうし大丈夫じゃろ(あ、そう言えば解除する為のパスワード教えとくの忘れ取った…ま、大丈夫じゃろ)」

 

そう話しながら走る3人に翼がすぐさま走り出す。

 

翼「追うぞ立花、小日向」

 

未来「はい」

 

響「分かりました!」

 

声をかけられて2人も慌てて続き、クリスも戸惑う司会を置いて追いかける。

 

クリス「あいつら、どっちに行った!?」

 

響「えっと…」

 

見渡すクリスに響は集中して音で探し…見つける。

 

響「あっちから三人の声が聞こえる!」

 

クリス「あっちだな!」

 

その言葉に誰もが駆ける。

 

 

 

 

切歌「調、こっちデス!」

 

調「ちゃんとわかってる切ちゃん?」

 

森の中を先頭で走りながら呼びかける切歌に調は聞く。

 

切歌「森を突っ切って出れば、あいつらに出会わずに……」

 

調「……ダメだったみたい」

 

ほえ?と調のに振り返る。

 

クリス「おい待てよッ!」

 

響「切歌ちゃんと、調ちゃん……だよね?」

 

そこには追い付いた響達の姿があり、あー音で調べたかとミセスSは察する。

 

切歌「う……」

 

調「こうなったら――ッ!」

 

翼「来るか」

 

身構える2人に4人もギアを纏おうとし…

 

ミセスS「おおっと、ちょっと待つのじゃ」

 

いきなりミセスSが待ったをかけて、思わず6人はつんのめる。

 

切歌「なんで止めるんデスかSちゃん!」

 

クリス「ここは戦う感じだろ!」

 

思わず文句を言う2人のをスルーしながらミセスSは切歌と調へ言う。

 

ミセスS「忘れているのか二人とも。今ワシらは急いでいる。ならこやつらと戦うよりもここは退却するのを優先じゃ」

 

調「それは分かってる…」

 

切歌「でもどうやってこいつらが邪魔して……」

 

不安そうに聞く2人にミセスSは自信満々に笑う。

 

ミセスS「なぁに簡単じゃ。相手にどいてもらえば良いんじゃよ」

 

そう言ってどこからともなく取り出したソロモンの杖をチラ見せする。

 

どこから取り出したかツッコミたいが彼女の行動にクリスは顔を顰める。

 

クリス「こいつ…!」

 

未来「こんな所でノイズが出現したら…」

 

まあ待てと4人に前置きしてからミセスSは言う。

 

ミセスS「だから此処は見逃して後日別の場所で戦うのはどうかのう」

 

まさかの約束に響と未来は戸惑い、クリスは警戒する様に目を細める中で翼が問う。

 

翼「ようするに決闘と言うことか?」

 

ミセスS「まあそうじゃのう。場所はそうじゃな…カ・ティンギルがある場所でどうじゃ」

 

カ・ティンギルのある場所…つまり旧リディアンと聞いて響は驚く。

 

響「あそこで決闘…ですか!?」

 

ミセスS「フィーネと戦った場所で決闘。面白そうじゃろ?」

 

面白いと言う言葉に顔を顰めるクリスだが、勝てば良いと指さす。

 

クリス「良いぜ。その決闘受けてやる!」

 

切歌「負けないのデス!」

 

ふんす!と鼻息を荒くする切歌にうむと頷いた後にミセスSは球を取り出す。

 

ミセスS「では日時は後で知らせるのでこれにて失礼するのじゃ!」

 

ボフン!!

 

そう言い残して地面に球を叩きつけると全体が煙に包まれ、ケホケホとせき込んでる間に煙が無くなると3人の姿がなかった。

 

翼「煙幕とは…」

 

響「行っちゃったね」

 

口元を抑えながら呟く翼の隣で響は呟く。

 

その隣ではクリスは不完全燃焼でくそぉ…と地面を八つ当たり気味に蹴る。

 

そんな中で未来は気づく。

 

未来「あの…日時は後で知らせると言いますけど…どうやって知らせるんですか?」

 

そう言われて3人はあ…となる。

 

クリス「そうだった…どうやって知らせるつもりなんだあいつら!?」

 

翼「確かに、詳しく聞くべきだったか…」

 

呻く翼に響も困った顔をする。

 

未来「取りあえず本部に戻って司令さんに相談してみる?」

 

その方が良いかなと未来のに響は首を傾げる。

 

翼「ん?どうした立花」

 

クリス「なんか気になるのか?」

 

そんな響の様子に2人は話しかける。

 

響「えっとね。どうしてマリアさん達があんな事をしたのか気になって…」

 

そう言われてみれば……と改めて言われて誰もがあっとなる。

 

クリス「今まで全然考えたことなかったな…」

 

未来「マリアさん達、何がしたいんだろう…」

 

誰もが悩みながらリディアンへと戻る。

 

 

 

 

切歌「Sちゃん、つい流してしまったデスけどマムに無断で決闘なんかして大丈夫なんデスか!?」

 

ミセスS「ん~、まあ大丈夫じゃろ。あっちの戦力を減らせるなら彼女も了承してくれるじゃろう」

 

ランデブーポイントに向かいながら聞く切歌にミセスSは軽く返す。

 

調「そう言えばコンテストの結果どうだったんだろう…」

 

思い出して呟く調に切歌も残念そうに頷く。

 

切歌「優勝してたらペンダントGETできたのに…惜しいことをしたデス!」

 

ミセスS「まあまあ、相手は音楽家の娘。結果に関してはどっちにころんでもおかしくなかったからこっちとしても助かったと思うぞ」

 

負けてたら逆に連れていかれてた可能性もあるからのうと呟くミセスSに確かにと切歌は今更ながら気づく。

 

切歌「もしそうなってたらマムとマリアに怒られてたデス…!」

 

調「いや、それ以前の問題だと思う…」

 

顔を青ざめる切歌に調は呟く。

 

ミセスS「(それにしても解析したあの二人の浸食…ちょっと厄介なことになっているみたいじゃのう)」

 

そんな2人のに苦笑しながらミセスSは去り際に分析した結果に内心穏やかではなかった。

 

ミセスS「(もしこのまま侵食が進めば……()()()()()()()()()()()()()()()())」

 

まーた面倒事が増えたとミセスSは愚痴るのであった。




切歌「次回!『決闘?カティンギル跡地での戦い』に続くデース!」
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