戦姫絶唱シンフォギア~未来へと響くは始まりの音楽~ 作:Dr.クロ
そしてついに明かされた。地球滅亡のカウントダウン
ブーン!ブーン!!
藤尭「ノイズ反応!」
友里「場所は……!本部の近くの場所です!」
弦十郎「なんだと!?」
響き渡る警報と報告に弦十郎は驚く。
クリス「この近くにノイズだとッ!?」
翼「まさかマリアか!」
いや、そっちに結び付けるのは早すぎじゃね?とガタッと立ち上がる翼にクリスはツッコミを入れるが無視されて翼は走って行く。
クリス「ちょ、先輩!場所!近くだけど正確な場所聞いてねえぞ!!」
奏「…人は恋すると盲目になるってこういうことか?」
遠い所に行ったな……と相方の成長と言って良いのか分からない暴走に奏は遠い目をする中で場所を聞いたクリスも向かう。
診察の為に来ていた響と未来も向かおうとして弦十郎とANに止められる。
弦十郎「2人とも待機だと言うのを忘れないでくれ」
AN「ここは仲間たちである彼女たちに任せて、あなた達は自分の身を大事にしてください」
響&未来「はい……」
何も出来ないと顔を伏せる2人に弦十郎は胸が痛むが我慢して翼とクリスへ頼んだぞと呟く。
☆
翼「マリア!マリアは何処だ!?」
クリス「だから落ち着けって!」
示された地点へと着いて早速探す翼をクリスが宥める。
クリス「まだあいつらが出したノイズって決まった訳でもねぇんだからよ」
翼「…む、それもそうか…」
落ち着いた翼に全くとクリスは溜息を吐く。
翼「すまぬ雪音。マリアのことになると気持ちが抑えられなくなるんだ…」
クリス「いやホント落ち着いてくれよ。あんたのマリアの写真を見ながら素振りしてる所こえぇんだから」
謝罪する翼にクリスは顔に手を当てながらぼやく。
翼「む?そうなのか…」
素で首を傾げてる先輩にクリスは頭いてぇとぼやいて視線をそらし……固まった。
翼「ん?どうした雪音…!」
そんなクリスに気づいて同じ様に見た翼は絶句した。
彼女達の目に入ったのは……
ウェル「そうそう、そう、そう言う感じに動いてください!」
なぜかオタ芸をノイズにさせてるウェルの姿であった。
その近くではピラミッドや扇などの組体操をしているヒューマン型ノイズがいる。
クリス的に色々と言いたい事がある。
なぜノイズを出したとか、なぜここにいるのかとか……
だが、今ばかりはこう叫びたかった。
クリス「なんでオタ芸なんだよッ!!」
その叫びにウェルとノイズ達はビクッと驚き、それによりピラミッドをしていたノイズはわーと崩れる。
クリス「遊んでいるのかこいつらは…」
翼「今度はお前が落ち着け雪音」
ふーふーと息を荒げているクリスに翼は肩を掴んで宥める。
ウェル「良く来てくださりました」
翼「何のつもりだドクターウェル。こんなところでノイズを呼び、何をするつもりだ」
その言葉にウェルはノイズ達を整列させてから真剣な顔をする。
ウェル「あなた方が知ってるかどうか分かりませんが……米国が隠している事を言います……近い将来、地球へと落ちて来るある物により、人類は滅亡します」
告げられた事に翼とクリスは一瞬読み込めなかったが翼が先に認識して我に返って問う。
翼「どういう事だ。人類滅亡とは…!」
ウェル「言った通りです。調べればすぐに分かる事なのです。それを、米国は秘匿しました」
パニックにさせない為かもしれませんが、分かりませんけどねとウェルは困った様に呟く。
それを聞いた2人は慌てて司令部に話しかける。
クリス「おい、おっさん!すぐに調べてほしいことがある!」
翼「司令!彼の言ってる事は本当なんですか!?」
弦十郎『今調べて貰ってる所だ!』
嘘であって欲しいと言う2人とは裏腹にANは固い声で言う。
AN『あーこれはマジですね。確かに地球と距離が少しずつですが近づいてくるものがありますね』
マジかよ……とクリスは顔を青ざめる。
クリス「嘘じゃなかったのか…」
翼「それで一体何が近づいているんですかおじ様」
焦りながら聞く翼に言うべきか悩んでいたのか、少し間を空けて弦十郎は告げる。
弦十郎『………………月だ』
翼「…………は?」
クリス「…おい、嘘だろそれ……」
落ちて来る規模に2人が言葉を無くす中で弦十郎はなぜ落ちて来るかを考えてすぐに理解する。
フィーネの月を壊そうとした一撃、それが月の軌道を変えてしまったのだと……
藤尭『と言う事はNASAは知っててわざと公転軌道のを違うのにしてたのかよ……』
AN『いやー、これはそれだけの問題じゃないと思いますよ。こんなの下手すれば大混乱間違いないですし』
呻く藤尭にANがそう返す。
ウェル「こんな情報、あなた方はいきなり話されてすぐに信じられますか?」
翼「…信じるも何も今調査で明らかになったようだ」
クリス「いきなり話されても信じられるかってのには同意だけどな……」
顔を歪める翼とクリスにウェルも深々と頷く。
ウェル「そう、調べなければこんな事誰も信じられません。だけど今起きてる事実なのですよ月の落下は」
翼「…それを止めることがお前たちの目的なのか?」
そう告げるウェルに翼は問う。
無言で頷いたウェルに翼は手を握り締める。
翼「なら何故マリアがフィーネを名乗った」
クリス「そうだ!こんな事をしなくたって出来た筈じゃないのか!」
ウェル「ええ、あなた方ならそうしますでしょう。ですが、他の方はしますと思いますか?」
その言葉にクリスと翼は詰まる。
それは弦十郎も同じであった。
AN『確かに信じにくいでしょうねぇ。人って言うのはちゃんと見たり、そう言う目に遭わなければ分からない人もいますしね』
続けざまのANのにさらに唸る。
クリス「他の人を頼ることができなかったから、したって事なのかよ……」
ウェル「そういう事です。それと注目を集めると言うのも必要でしたので」
注目を集める?と言う言葉に翼とクリスは疑問を感じる。
翼「…!ま、まさか…」
クリス「お前、囮なのかよッ!?」
その言葉にウェルはハッとなり……
ウェル「い、いえ、違います!わ、私はこの通り、ノイズ達のオタ芸を魅せたくて……」
クリス「それだったらさっきの話する必要ねぇだろ!?」
翼「貴様、何を企んでいる!」
アームドギアを構える翼とクリスにウェルはノイズともどもあわわする。
ウェル「そ、ソロモンの杖の安全な使用例……じゃダメですか?」
翼&クリス「ダメだ!」
その言葉と共に攻撃が放たれ、うひぃぃぃぃぃ!?と言うウェルの絶叫が迸る。
☆
本部で今の所は大丈夫か……と弦十郎は何とも言えない顔で呟く。
響「ウェル博士が囮だったなんて…」
未来「それなら相手の本当の狙っているところって何処?」
2人の呟きを聞きながら弦十郎は腕を組む。
シオニー「もしANさんだったらどうします?」
聞かれたのでそうですね……とANは顎に手を当てて考え……
AN「本部をハッキングして浮上させて、その間に何かを調べるとかですかね?」
弦十郎「何か……!?」
直後、ブザーが鳴り響く。
藤尭「!ハッキングを受けてコントロールが!」
シオニー「ええ!?」
AN「…まさか…」
少しの振動の後に報告する藤尭に弦十郎はすぐに追い出せと叫ぶが……
藤尭「ダメです!相手が早すぎます!!」
弦十郎「ぬう!」
AN「ちょっと貸してください。私も手伝います」
そう言って空いてる席へと座って素早いタイピングで処理を行う。
AN「うわっ、この相手、凄くヤバイですね。まるであの人を相手にしている感じです」
顔を顰めてぼやきながらANは作業を進める。
☆
ミセスS「ほう、なかなかやるのう。だが、これならどうじゃ?」
それにミセスSは楽し気に操作する。
☆
AN「うわっ、こう来ましたか!厄介な…」
ならばとANはさらに指の動きを早める。
☆
ミセスS「…ほぉ、これをこうやって対応するとはまるで……あ、もしかして…」
対応の早さにもしやとミセスSは二課の監視カメラにハッキングをする。
そして映し出されたのにあれま……と言葉が漏れる。
ミセスS「やはりANじゃったか。来ておったんじゃな」
先程の対処も納得じゃなと呟きながらミセスSはその手を止めない。
ミセスS「じゃが悪いがこちらも今回は余裕がないのじゃ。だから…本気で行かせてもらうぞ」
その言葉と共にギアをあげる。
☆
AN「うおっ!?なんですかこれ!?」
藤尭「こんな事出来るのってドクターウェル以外じゃあ!」
弦十郎「ああ、あのミセスSと名乗る女性しかいないだろう」
ハッキング速度が爆発的に上がったのにANが驚いた後に弦十郎から出た言葉に振り返る。
AN「今、ミセスSって言いましたか!?」
ミューチェ「あれ?もしかして知り合い?」
まさかの反応にミューチェは問う。
AN「知ってるも何も、私に技術力をくれた私の師匠ですよ!」
弦十郎「何だと!?」
告げられた事に誰もが驚く。
藤尭「ヤバいです!浮上します!!」
その言葉と共に少しの揺れが起こる。
AN「今のってまさか…!」
藤尭「敵、甲板の一部を破壊して侵入を開始し…いえ、これは!」
弦十郎「浮上すると共に解体して侵入したと言うのか!」
すぐさまANは走り、思わず続こうとした響と未来を弦十郎とミューチェが止める。
弦十郎「2人とも待機だ!ここは彼女に任せよう!」
ミューチェ「ふたりはここで待ってな…」
言おうとした直後だった。
AN「うわっと!?」
続けて揺れが起きる。
ANは転ばない様に踏ん張る。
なお、シオニーはこけてふぎゃと声をあげている。
弦十郎「何をしようとしてるんだ?」
AN「なんかいろんなところを最短距離で分解しながら探していますね」
なんともめんどくさい事をとANはぼやく。
弦十郎「ぬぅ、どこに向かうか分からないが後を追おうとした時の足止めも兼ねてるとはやってくれるな……こうなると俺も行くしかないな。ANさん。向かっている所を教えてくれ」
AN「えっと…これは…特別メディカルルームって場所でしょうか?」
確認する弦十郎にANは向かっている場所を言う。
出て来た名前に弦十郎はすぐさま飛び出す。
ちょ!?と驚いたANも慌てて後を追う。
シオニー「特別メディカルルームってなんですか?」
響「! 了子さんが眠っている部屋だ…!」
心配です!と響は飛び出し、シオニーと未来も慌てて追いかける。
☆
ミセスS「此処が特別メディカルルームか」
目的の部屋についてミセスSはすぐさまパスワードを解除してドアを開けて中に入る。
そこには様々な機類が付けられたフィーネが寝かされていた。
ミセスS「ふむ…機類を見る限り生きてはいるようじゃが…」
見た限り完治しているのは分かる。
さらに詳しく知ろうとスキャンして見る。
ミセスS「! これは…」
スキャン結果にミセスSは眼を見開く。
出た結果は死んではいないが魂がないと言うのだ。
文章的に見れば矛盾しているが、結果からミセスSはすぐさま考える。
ミセスS「(抜けた魂が次の候補である調ちゃんの方に行ってる状態と言う事かのう。何らかの原因で抜けたと言う事になる……)」
何が……と考えて思い出す。
最終決戦の後にフィーネは倒れた。
もしもだ、仮にもしも、倒れた際に頭をぶつけ、その衝撃で魂が飛び出してしまったと仮定したら……
ミセスS「(…なんていう偶然で調ちゃんも切ちゃんも大変なことになっておるのか…)」
面倒をかけさせてくれるのう……とミセスSは思わず愚痴る。
ミセスS「(なんとかして魂を身体に戻さないといけないなこれは…)」
???「そこまでだ!」
後ろからの声に振り返ると弦十郎とANがいた。
ミセスS「お、久しぶりじゃなAN。最終決戦の時ぶりじゃな」
AN「そうですね師匠。あの時はホント助かりました。それであなたがなんで此処に居るんですか?」
気軽に挨拶するミセスSにANは溜息を吐きながら問う。
AN「と言うか此処に来るまで色々分解しすぎなんですよ。この潜水艦沈めるつもりですか;」
ミセスS「まあギリギリ沈まない程度にやっておるから大丈夫じゃよ。でわしが此処に来た理由は彼女の生存を確認するためじゃよ」
肩を竦めてからフィーネをチラッと見てからそう返す。
弦十郎「……1つ確認したい。あなたは了子くん……フィーネに協力していた者だろうか?」
ミセスS「ふむ、まあそうじゃな。かつてお主が戦った機械兵軍団を差し向けたのもワシじゃし」
そうか……と弦十郎は呟く。
弦十郎「カ・ティンギル起動もそちらの仕業かな?」
ミセスS「うむ、正解じゃ。彼女の生存もわしの薬のおかげじゃし」
AN「なんでそこまで…って聞くだけ無駄でしたね。師匠のやることは全部面白いことにつながっていますし」
そういう事じゃと顔を抑えるANに笑って返したミセスSに弦十郎は考える。
弦十郎「(やる事が面白い事に繋がっている。それはこの状況で面白がっているとは考え難いな……)」
AN「それにしてはさっきは本気でやってましたよね?いつもなら余裕な感じですのに」
指摘にミセスSはううぬと少し困った様に唸る。
弦十郎「……その反応を見るからにあなたは未来を知っていて、想定外の事が起きたからその確認をしにフィーネを見に来たと言う所かな?」
ミセスS「お、流石じゃな。それにワシの弟子…ANの妹弟子が関わっておるからのう」
AN「い、妹弟子ですか!?」
はい!?とANは心底驚いた様子で弦十郎に感心するミセスSを見る。
AN「え、もしかして弟子作ったんですか!?この世界で!」
ミセスS「うむ、そうなのじゃ」
驚きを隠せていないANにミセスSは楽し気に頷く。
AN「珍しいですね。師匠が弟子作るなんて」
ミセスS「いや~、会った子が教えがいがあってのう」
ホントに珍しいとばかりに言うANにミセスSはそう返す。
弦十郎「……その教え子に何か遭ったとみるべきかな?」
ミセスS「まあそんなところじゃ。詳細は秘密じゃがな」
そう返すミセスSだが弦十郎はうすうすフィーネが関連してると察していた。
AN「だからそんなに本気になっていたんですね」
ミセスS「久しぶりの弟子で気に入っている子じゃからな。大事にしたいんじゃよ。さてそろそろおいとまさせてもらうかのう」
その言葉に弦十郎とANは駆け出す。
AN「すみませんが逃がしませんよ!」
弦十郎「詳しく知る為にも話してもらう!」
そう言って向かって来る2人にミセスSは困った様に笑った後……
ミセスS「ポチっとな」
ボタンを取り出してそれを押すと瞬時にミセスSの姿が消える。
弦十郎「!消えた!?」
AN「これはもしかして……テレポート!?」
驚く弦十郎の後にANはすぐさまサーチする。
AN「あ、甲板のところに居ます!」
ぬかったとANは呻く。
AN「(潜入する前から既にセットして居たんですね。流石は師匠です)」
弦十郎「ぬぅ、これではもう逃げられてるか……」
呻く弦十郎のを聞きながら眠っている了子を見る。
AN「この人が了子さんですか」
弦十郎「ああ、今も眠ったままなんだ」
寝顔を見るANに弦十郎は困った顔で返す。
弦十郎「いつの日か目覚めるといいのだが……その目途が付いていない……」
その言葉にANはミセスSの言っていた事と調べた結果で考える。
AN「(おそらく師匠の大切な子に、彼女の魂が憑依している可能性がありえそうですね……だからこそ生死のを確かめに来たと言う所ですか……)」
弦十郎「とにかく、翼達に連絡をしないとな……」
連絡を取り始める弦十郎を後目にANはこれはほっておけませんね……とぼやく。
☆
ウェル「はひぃ、はひぃ」
一方、こちらウェルは必死に2人の攻撃から逃げ回って大の字で倒れていた。
翼「そろそろ投降したらどうだドクターウェル」
クリス「杖は返してもらうぜ」
そう言ってゆっくりと警戒しながら近づく2人にウェルはなんとか後ずさろうとする。
ミセスS「はい、そこまでじゃよ」
そんな2人の後ろにミセスSが瞬時に現れて、2人の肩を掴んで振り返させる暇を与えずに投げ飛ばす!
クリス「んなッ!?」
翼「いつの間に!?」
態勢を立て直してる間にミセスSはウェルの前に立つ。
ウェル「た、助かりました……」
ミセスS「お疲れ様。よく頑張ったのう」
は~~~~と安堵の息を吐くウェルにミセスSは労う。
翼「ミセスSが此処に居ると言う事はもしや…!」
ミセスS「うむ、用事は済んだのじゃ」
後は帰るだけじゃよとミセスSは返す。
クリス「なっ…!?」
ミセスS「安心せい、ただ見に行っただけじゃからな」
目を見開くクリスにミセスSはそう言う。
翼「おじ様たちが居た筈だが…」
ミセスS「あー、そこはまあ、戦いになるのをうまく回避したんじゃよ」
流石に相手にするのはめんどくさいからのうと言いながらウェルを抱えてミセスSは距離を取る。
ミセスS「んじゃこれで失礼するぞ」
待て!と駆けだそうとした翼の顔面にミセスSは何かを投げつけて、クリスがトリガーを引く前にその姿を消してしまう。
クリス「くそッ、また逃げられた!大丈夫か…」
舌打ちしてから先輩……と言おうとしてクリスは脱力する。
何かを投げつけられた翼は……それをガン見していた。
つミセスS監修、マリア写真集。
翼「こ、これはマリアの…!凄い、凄すぎるぞこれは…!」
クリス「(……悪化してるよ……マジでマリアと引き合わせねえとさらに悪化しかねないな……)」
ゴクリと喉を鳴らしてガン見してる翼にクリスは頭いてぇ……とぼやかずにはいられなかった。
なお……
緒川「写真集は終わるまで没収です」
翼「そんな後生な!?」
奏「いや、後生なじゃねえと思うぞ翼;」
お宝を没収される翼であった。
響「次回、『繋ぐ手と手…傲慢な道化と愛の剣』……道化って?」