グレイトな人に転生した   作:puni56

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文章を書くのが難しい。妄想してアイディアはあるのに文章化が追いつかない。
そんな感じで3話です。読んでくれる人に感謝を。


3話:今更だけど

ディアッカSide

 

 

 

 

 

ヴェサリウスが被弾したとの連絡が入ったのは俺が足つきの武器を破壊しこの調子で仕掛けるぜ、

と考えている時だった。

 

さすがに艦をやられるわけにはいかないので攻撃を中止し転進、ヴェサリウスの援護に向かう。

 

他のメンバーと合流しようとしたところアスランとイザークがストライクを巡り争っていた。

 

どんな状況だ、これは?撤退命令が下されたから急がねばならんのだが‥言い争いは収まる気配は無い。こうしている間にもヴェサリウスの被害が拡大しているかもしれないのに。これは俺が何とかせねばなるまい。

 

「いやいや、捕獲なんてしなくていいから撤退しようゼ」

 

会話に割り込んでみたものの無視された。

腹が立ったので「無視かコノヤロー」と言ってしまった俺は悪くない、だってそれどころじゃないからネ!宇宙で艦を失ったらお終いでしょう。

 

で、こんな具合な無駄に時間を使っていたらメビウスゼロが接近してきた。足つきとメビウスゼロからロックオンされた為、散開する。

 

メビウスゼロからはインコ‥じゃなかったガンバレルが射出されオールレンジ攻撃を繰り出してくる。実際に見ると凄いな、どうやって操作しているんだ?とはいえ実弾攻撃で威力も高くないからメビウスゼロは脅威ではない。足つきも味方が近くにいればビームもおいそれと撃てないだろうしな。

 

牽制しながら周りを確認するとストライクは離脱したみたいだ。さっさと撤退するか‥ってイザーク、お前は何でストライクを追いかけているんだよ!撤退命令が出ているだろうが!ええい、仕方がない。

 

「ニコル、お前はアスランを連れて先に戻れ。俺はイザークを連れ戻してくるぜ」

 

ニコルに指示を出してイザークを追いかける。

 

「ちょっと待って下さい、ディアッカ」ニコルから返信がきたがスマン、今は余裕がないのだ。

 

足つきからの弾幕を回避し続け

 

「当たらなければどうということはない」

 

と名言をパクる事に成功しテンションが鰻登りの俺がイザークに追いつくと‥何とストライクの装備が変わっているではないか。アレがヘリオポリスを破壊したという砲撃用武器か?

 

イザークに声をかけようとすると「うわっ!」「イザーク!?」

 

見るとデュエルの右腕が破壊されていた。何してんだよ。う~む、ハイメガランチャーみたいだな、他人事のようにちょっと感動していると

 

「おのれ、ナチュラルの分際で~」イザークはご立腹だった。うん、無事でなにより。

 

「イザーク、俺が援護するから撤退しろ!」と言ったのだが一切聞き入れてくれない。

 

このままじゃストライク、メビウスゼロ、足つきに囲まれてフルボッコの未来が訪れてしまう。どうする、どうする、どうする俺?‥ここは奥の手をを使うしかないようだゼ。使うまいと思っていたが状況が状況だ。

 

「イザァーーク!!」まずは呼び掛ける。

 

そして「なんだディアッカ、俺はストライクを「エザリアさんに‥言っちゃうゼ?」き、貴様!」

 

「フフン、どうするんだイザーク?」(ドヤ顔で)

 

「チッ、撤退だ!言っておくが命令に従っただけだ、母上は関係無いからな!?」

 

「ハイハイ(マザコン乙)」とにかくこれで撤退できる。

 

スラスターの出力を全開にしてイザークと共に離脱する。追撃がなかったので助かったぜ(ニコルも援護してくれたし)そして無事帰還できた。やれやれ、イザークのお守りは疲れたゼ。さっさと休むか~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今クルーゼ隊はガモフで足つきを追跡中だ。

 

隊長とアスランを除いて、だがな。どうやら隊長はに評議会から出頭命令がでたそうだ、ご愁傷様。

 

アスランはどうしたかって?タイミング良くプラントでは慰問団代表のラクス・クラインが出発前の休暇中とのことだ、わかるな‥?つまりそういうことだ‥妬ましい、羨ましい。

 

 

ラクス・クライン

 

プラント最高評議会議長の令嬢で愛くるしい顔と抜群の歌唱力を持つ我らがプラントの誇るアイドルで、その人気はプラントのみならず地球にまで及んでいるらしい(イザーク談)

 

「だが俺が注目しているのはそこじゃねぇ、何かって?決まっているだろう‥オッパイだよ、

 

オッパイ!バスト!胸!大切な事だからもっと言うゼ。皆は気付いてないようだが俺にはわかる、

 

ラクスがグレイトオッパイだということがな!

 

ラインの出にくい衣装を着ているがそれはカモフラージュだ!(なんだって~)

 

結局何を言いたいかというとアスランがあのグレイトオッパイを独占していることが悔しいのだ。

 

美少女婚約者がいるとか、リア充め‥‥」

 

 

 

こんなことイザークに聞かれたら怒りそうだから言わないけどネ。

 

 

「口に出ているわ、この馬鹿者め!!」ゴツッ「痛えー」 イキナリ誰かに頭をゲンコツされた。

 

「な、何をするだー」振り向くと、そこには‥鬼の形相のイザークがいた。

 

「ほう‥どうやらまだ足りないようだな?大事なブリーフィング中にトリップしていたことに加え、ラクス嬢まで汚すとは、その罪万死に値する!」

 

「ぐれいとぉ‥」イザーク、キャラ違くね?という言葉をなんとか飲み込む。

 

そしてニコル、何故落ち込んでいるんだ?やれやれだゼ‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               ~しばらくお待ち下さい~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて残った俺たちはガモフを母艦に足つきを追跡中だ。

 

 

「しかし地球軍も姑息な物を造る」

 

 

イザークのいう姑息な物とは足つきが逃げ込んだ場所のことだ。

 

 

通称「アルテミスの傘」はレーザーも実体弾も通さない、完全無敵の要塞だそうな‥

 

 

「それなんて無理ゲー。出てくるのを待つか?」と言えば、

 

 

「ふざけるなよディアッカ。お前は戻られた隊長に何もできませんでしたと報告するのか!」

 

 

「いや‥だって、なぁ?」とイザークの矛先を変えるべくニコルに振ってみると

 

 

「傘はいつも展開させているわけではないんですよね?なら、私のブリッツでなんとかなるかもしれません」と言った。

 

 

「「え、マジで?」」

 

 

「ブリッツにはミラージュコロイドが搭載されています。試すにはちょうどいいかと。」

 

あなたが神か。いや、女神降臨!!

 

「よっしゃー!さすがニコル様だぜぇ、グウレイトオ!!」

 

嬉しさのあまりニコルに抱き付く。「あわわわわわわわぁ‥‥」ニコルが慌てているが気にしない。

 

何故そんなに嬉しいのか?今までの流れだと俺が特攻させられる可能性が高かったからだゼ。

 

気にし過ぎだって?いやいや、今の熱血状態のイザークなら平気でバスターで特攻とかありえるから。親友の俺にはお見通しです‥師匠~!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、手筈どおりに」そう言い残しニコルはブリッツのミラージュコロイドを展開させた。

 

「お、本当に消えたな」

 

コクピットのモニターを確認すると、先程までいたブリッツがカメラで映らなくなり、またレーダーにも反応しなくなっていた。

 

「これ、無敵じゃねーか」ステルスとかいいなぁ‥

 

「ちゃんと欠点もありますけどね」突如通信が入った。

 

「うお、ビックリした。行ったんじゃなかったのか。」ニコルからの通信だった。

 

「もともと少し動作確認をしてから向かう予定でしたから」

 

ニコルはそう言うが確かに、開始早々作動しませんでしたじゃ意味ないもんな。流石ニコルだぜ。

 

 

「話は戻しますけどミラージュコロイドは展開時間が90分ということに加えて、展開中はフェイズシフト装甲が展開できないという欠点があります。ですから今のブリッツはジンとあまり変わらない状態です。」

 

 

「う~む、それを考えると確かに微妙な‥」透明になって無双!というのは実現できないっぽいな。

 

 

「あれ、じゃあ、お前ヤバくね?アルテミスの中はメビウスとかいっぱいあるだろうし、フルボッコにされんじゃ‥」と言いかけてやめる。ニコルが真剣な顔でこちらを見つめていたからだ。そして

 

 

 

「ええ、ですから貴方にこの話をしたのです。なので‥‥もし危なくなったら援護お願いしますね、ディアッカ?」

 

そう、微笑みながらニコルは言った。若干顔が赤い気もするが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズキューーーン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おう、任せとけ!」

 

照れと驚きのあまり噛んでしまったが許してほしい。だが、皆も想像してほしい。

 

緑髪ショートヘアの美少女が俺に笑顔見せたんだぜ?

 

制服は俺達と同じズボンタイプを着用しているからすっかり忘れていたが、ニコルは美少女なのだ。

 

オッパイは小さいが美少女なのだ。

 

年下だが美少女なのだ。

 

大事なので3回言いました。つまり、わかるな?単純に言えば今まであまり意識していなかったが、ニコルが美少女であるということを再認識した俺であった、マル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死亡フラグじゃないよネ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結論からいうと足つきには逃げられた。別にニコルが失敗したわけではない、逆に大成功であった。

 

が、俺とイザークが到着したころには足つきは出た後だった。向こうの方が一枚上手なだけだ。

 

先の戦闘といい今回といい、優秀な指揮官がいることは間違いないようだ。

 

油断できないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルテミス攻略戦から少し経ち足つきを捕捉したのだが‥

 

 

 

 

 

「地球軍艦隊との合流まで10分しかありません。」

 

 

ニコルがいうには足つきが艦隊と合流するらしい。

 

 

「10分もだろう?10分しないのか、10分はあるのか?それは考え方の違いだ。臆病者は黙っていろ。」イザークは相変わらずの平常運転でニコルを馬鹿にしている。

 

物事を慎重に考えるニコルとは合わないのだろう。仲間なんだから仲良くすればいいのに‥

 

 

 

「ディアッカはどう考えますか?」気付いたらニコルが俺の前にいた。

 

 

 

 

身長の関係で上目使いで俺を見ている。俺を萌え殺す気かニコル!

 

なんかこの前の件以降「うちのニコルがこんなに可愛いわけがない」状態で、つい意識してしまうんだよな。

 

「ディアッカ?」

 

おっとイカン、またトンデいたようだ。

 

 

「俺はニコルに賛成だ。俺達3人だけで攻撃するのはリスクが高い。2回も失敗しているんだ、隊長とアスランを待つべきだ。」

 

 

 

「合流されたらそれこそ厄介だぞ!隊長はラクス嬢を置いたらすぐに戻る。それまでに俺達で足つきを鎮めるぞ、いいな!」

 

 

またイザークに押し切られた、やれやれだゼ‥

 

 

 

さてこうなったら腹を括るしかない。

 

 

 

 

「ディアッカ・エルスマン、バスター発進する!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦は俺とイザークがストライクとメビウスゼロを足つきから引き離しその隙にニコルが足つきを撃破するというものだ、単純だろ?今のところは順調だ。

 

 

 

 

 

 

ストライクはイザークが、メビウスゼロは俺が相手をしている。

 

 

 

 

 

しかし当たらない。何が?俺の攻撃が。相手の攻撃も当たらないが。戦闘は膠着状態に入っていた。

 

 

 

 

 

ガンバレルを回避しながら攻撃するのはシンドイから、マジで!まだか~ニコル、と考えていると。

 

 

 

 

 

 

「くうっ」イザークから声が漏れる。む、どうやらストライクの攻撃を受け機体が損傷したみたいだ。呼び掛けるが毎度のごとく無視される。援護に入ろうとするもストライクは既に足つきへ向かっていた。

 

 

 

 

「何!?」ブリッツ蹴り飛ばすとそのまま反転し追ってきたデュエルに再度攻撃を加えた。

 

 

 

 

 

「なんだあれは‥」ストライクの今までとは全然違う動きに俺は衝撃を受けた。

 

 

パイロットが変わったというのは考えにくい、実は機体のリミッター機能があってそれを解除したとか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛い!‥痛い!!‥‥痛い!!!」

 

 

 

「ディアッカ、イザークが!」

 

 

 

ハッ!イザークの呻き声とニコルからの通信で我に返る。

 

 

 

 

「OK!撤退す‥」言い終わる前にストライクが目の前に現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ストライクは右手にビームサーベルを持ち、今まさにバスターに振り下ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイ

 

 

 

マズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイ

 

 

 

マズイマズイマズイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この距離では回避が間に合わない。

 

 

 

 

攻撃は?

 

 

 

 

 

武器がない、ヤラレル。

 

 

 

 

本当に?こんなところで?

 

 

 

 

死ぬ、俺が?

 

 

 

 

何で?

 

 

 

 

 

ストライクの動きがスローモーションのように見え、走馬灯が駆け巡り自分に死が近づいていることが感じられる。後はそれを受け入れるだけ‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フザケルナ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンナコトデ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンナトコロデ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレガ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレハ…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やられてたまるかー!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ピキーン》

 

 

 

 

 

 

 

突如、何かが弾けたかのように頭の中がクリアになる。

 

 

 

 

すぐさまスラスターの出力を全開、ペダルを最奥まで踏み込みバスターをストライクに体当たりさせ、両肩の「220mm径6連装ミサイルポッド」発射する。

 

 

 

 

 

着弾し両機の視界を塞ぐ。

 

 

 

近距離で爆発したミサイルは当然、バスターにも衝撃を与える。

 

 

 

「ぐうぅっ」機体同士が衝突した衝撃とミサイルがストライクに着弾、爆発した衝撃がコクッピトに伝わってくるが何とか耐え、「うおおおおおぉ!」雄たけびをあげながら左足でストライクの右腕を蹴り上げ、その勢いのままストライクの上方向に移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

蹴られたことによりストライクの手からビームサーベルが離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「今の俺は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ビームサーベルの柄を右手でキャッチし、コネクタに接続、エネルギーを供給する。

 

 

 

 

 

「ヴンッ」と音を立てビームサーベルが作動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「阿修羅すら超える存在だ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一気に振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア、ハア、ハア、ハア、ハア、ハア、ハア、・……・…」

 

 

 

息があがり苦しい、体もだるい‥が何故か頭はクリアだ。

 

 

 

一体どうなったのか、機体をチェックする。

 

 

 

 

バスターは‥

 

 

バッテリー残量:レッドゾーン(危険域)

 

推進剤:残量わずか

 

220mm径6連装ミサイルポッド:弾切れ

 

損傷箇所:右腕部使用不可、左足関節部負荷大

 

装甲:損傷小

 

戦闘継続:不可

 

 

 

 

 

 

 

今すぐに撤退したいが「ストライクは‥」前方のストライクを確認する。

 

 

破壊できたのは右腕のみらしいな。そのうえ、足つきからもロックオンされた。

 

 

状況把握終了。

 

 

 

 

うん、ヤバイ。

 

 

 

 

 

 

「ディアッカ、敵艦隊がきます!早く撤退して下さい!!」

 

 

ニコルの通信と同時にガモフとブリッツから援護射撃がきた「ヨッシャー」反転し全速力でガモフに向かう。途中でフェイズシフトダウンしたがそんなの関係ねぇ、と一瞬某海パン芸人が頭をよぎったが脇目も振らず帰艦した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付いたらベッドの上だった。「知ってる天井だ」とお決まりのセリフを吐いてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ディアッカ、気が付いたんですね!気分はどうですか?体は大丈夫ですか?」

 

 

 

 

入室してきたニコルは俺に抱き付き質問してきた。

 

 

うおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!

 

 

失礼、衝撃のあまり意識がトンデしまったぜ。

 

 

「ニ、ニコル苦しいので離れてくれないか?」

 

 

「ご、ごめんなさい!!」

 

 

顔を赤くしながら離れるニコルに対して

 

 

「いや、グウレイト!ありがとう!!」思わずお礼を言ってしまった。

 

 

 

 

何故かって?当たっていたからさ‥小さいのもいいものだ。人間の神秘だな。

 

 

 

とかなんとか二人で騒いでいると

 

 

 

「うるさいぞ、貴様等!ここ(医務室)ぐらい静かにできんのか。」

 

 

 

声のする方に振り向くと顔に包帯を巻いたイザークが不機嫌顔でいた。

 

 

「イザーク、いたのか」

 

 

「いて悪いかー!」いつも通りの反応で安心した。

 

 

あの後、戻ってきた軍医に異常がないことの確認をし3人でブリッジに移動し先程の戦闘記録を見る。ニコルの説明によるとイザークの怪我というか傷はプラントの技術力なら治せるのだが、イザークがそれを拒否した。ストライクを倒せるまでは、ということらしい。

 

俺の方はバスター着艦後に意識を失ったらしい。

 

医者の話では検査結果に異常が無いので戦闘での精神的な疲れではないか、とのことだ。

 

で、先程の戦闘だが

 

「覚えていない?」

 

「正確にはぼんやりとしか覚えていない、だけどな」

 

 

イザークの質問にそう答える。ストライクが迫った瞬間。あのあたりから断片的にしか思い出せない。もしかしてボケたか?この歳で!?そりゃヤバイぜ。

 

 

「本当に凄かったんですよ!あのMSと互角に戦っていたんですから!!」

 

 

ニコルが興奮しながら説明してくれた。

 

 

映像ではニコルが言うように俺はタックルにミサイル、蹴り、ビームサーベルと次々に攻撃を繰り出していた。

 

 

 

というかこれって、連撃じゃねーかヨ!

 

 

 

しかもセリフはフラッグファイターことグラハムのものだし。

 

 

 

 

絆の経験が無意識のうちに体を動かしたのか?

 

 

しかしその代償が右腕損傷とは‥バスターは砲撃専用機体だからビームサーベルの使用を想定していなかった。その為、過度の負荷が掛かり損傷したとそういうことか?

 

技術面は暇な時に整備班に聞いてみるか~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして隊長とアスランがヴェサリウスにて合流した。

 

 

 

「イザーク、負傷したとのことだが傷はもういいのかね?」

 

 

 

「はい、問題ありません!次こそは足つきを堕としてみせます!!」

 

 

 

「わかった、君の奮起に期待しよう。」

 

 

 

 

「ハッ!」

 

 

「さてディアッカ、君はストライクの右腕を切り落とした挙句にビームサーベルまで奪取したそうではないか。」

 

 

「はあ、まあ、そうですね。」

 

 

 

「貴様、何だその態度は!?」

 

 

 

「いや、構わんよイザーク。ここは公式の場でも無いことだしな。私なりにディアッカの性格も理解しているつもりだ。」

 

 

「ハッ」

 

 

 

隊長とイザークのやり取りを他人事のように聞く。久々に対面したわけだが相変わらず何を考えているかわからない人だ。

 

 

そもそもだ、仮面被っていること自体胡散クセー!あんなの許可していいのか?

 

 

 

誰かツッコめヨ!ガンダムシリーズでは仮面=正体隠し だからな。

 

 

 

その法則に当てはめればクルーゼ隊長も何らかの秘密を隠しているのだろう。

 

 

 

とある女王の付き人とか、とある指導者の遺児とか、ブシドーとか、忍者とか、彗星の再来とか

 

 

 

‥実は黒幕でしたーとかあり得そうで怖いな。うん、これ以上は考えるの止めよう寒気がしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クルーゼSide

 

 

 

 

キラ・ヤマト。まさかアスランの口からその名を聞くとは思わなかった。

 

 

同姓同名の可能性もあるが、あのMSの動きは民間人が簡単に出来るものではない。

 

先程の戦闘ではより動きが良くなっていた。確率は高いだろう。

 

双子の片割れ、最高のコーディネーター。

 

死んだとばかり思っていたがまさか生き残っていたとはな‥

 

 

 

 

アスラン・ザラ、

イザーク・ジュール、

ニコル・アマルフィ、

彼らは良くも悪くも普通の赤服と変わりはない。

 

 

私の目論見通りに動いてくれるだろう。

 

 

 

 

そして問題は‥ディアッカ・エルスマン。

 

 

 

ダット・エルスマンの息子でアカデミーでの成績は射撃を除き他のはラスティ含む赤服の中で最下位。たいして注目もしていなかったが、初対面後はたまにだが私を警戒する素振りを見せている。

 

 

理由はわからないが注意していく必要はあるだろう。

 

 

そして先程の戦闘‥キラ・ヤマト(仮)と同じく動きが急に良くなりバスターで撃破直前まで追い詰めた。私であってもあれは無理であろう。

 

普通のコーディネーターの彼が一体どうしたというのか?これは調べる必要があるな。

 

私は端末から友人に連絡を入れる。

 

「やあ、久しぶりだね。君の方から連絡を寄越すとは。」

 

 

彼は相変わらずのようだ。

 

 

「フッ、私とて万能ではない。友人の力を借りる時もあるさ。」

 

 

「私の力などたかが知れているよ。だが、他ならぬ君の頼みだ、期待に応えて見せよう。」

 

 

「それは助かる。早速だがある人物を遺伝的に調べてもらいたい‥」

 

 

 

 

 

さてどんな結果がでるか。

 

 

 

 

 

 

 




疲れた‥

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