グレイトな人に転生した   作:puni56

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毎度のことながら間が空きましたが投稿です。
書き方を試験的に変更しているので読みにくければ修正します。
あと、各話の修正等があれば活動報告にて報告します。

読んで下さる方々に感謝を。


6話:閃光の刻

アスランSide

 

 

――鈍い音がしたと同時に頬に衝撃を感じた。その直後、頭がぶれ、体が吹き飛び床に叩きつけられた。殴られたと認識できたのは遅れてきた痛みのせいか、それとも俺の目の前に立つ男の顔を見たからか‥。怒りは感じなかった。何故、とも思わなかった。それよりも殴られたことに対してどこか納得する自分が居た。

 

「フー、フー、フー」

 

怒りのせいか男は興奮していて息が荒い。俺は男の言葉を待つ。

 

「立て‥」

 

男が小さく呟いた。

 

「‥立てぇ!アスラン!!」

 

大声で怒鳴りながら制服の襟を掴まれ無理やり立たせられる。今度は壁に押し付けられ殴られた。だが抵抗する気は無い。何故なら男の、イザークの怒りの理由も、気持ちもわかっているのだから‥

 

「貴様が‥貴様がしっかりしていれば!!」

 

イザークは怒っていながら、しかし今にも泣きそうな顔で罵倒する。そうだ、イザークの言う通り俺の行動が招いた結果なのだ。上辺だけの覚悟で戦闘し挙句の果てがこれだ‥俺が黙っている間も罵倒は続く。いつもならこの辺で止められるのだが、仲裁に入るはずの人物がこの場にはもう‥いない。チラリと先程から沈黙している人物に目をやる。昨日までの明るい表情と一転し、体は小刻みに震え、泣き腫らしたのだろう赤い目をして声を押し殺し俯き沈黙している。イザークと同様にいや、それ以上に俺を攻め立てたいだろう。もしかしたら恨んでいるかもしれない。何故なら、3人の中で最も彼を慕っていたのだから‥‥あの時‥フェイズシフトダウンし動けなくなった俺はこのままキラに殺されるのだと、そう思っていた。しかし…

 

「アスラン下がって!!」

 

ニコルから通信が入り、モニターにはミラージュコロイドを解除し左腕を失い右腕のトリケロスのビームサーベルを展開して突撃するブリッツの姿が!

 

「ハアアァ!」

 

右上から振り下ろされたそれをブリッツの左側に踏み込むことで回避しがら隙だらけの腹部へ右薙ぎにソードを振るストライク。‥瞬間、世界から音が消えた。その光景はスローモーション映像をみているかのようだった。ほんの一瞬の事なのに俺にはとてつもなく長く感じた。やめろ、キラ!ニコルは!声に出したかったがそれは無理で、機体を動かそうにもイージスは動かなくて‥そしてストライクのソードがブリッツを‥‥諦めかけた俺はニコルが撃破される様を幻視した。そして‥

 

「ニコルー!!!!」

 

突如聞こえた叫び声で現実に引き戻される。モニターを見ると何と、ブリッツがグウルに体当たりされ、ソードとは逆方向つまり、イージス側に飛ばされてきた。だがストライクのソードは勢いが止まらず空振りしバランスを崩す。その隙突いていつの間にか上空から接近していたバスターが収束火線ライフルのビームでソードを破壊する。

 

「グゥレイト!」

 

バスターはイージスとブリッツを庇うようにストライクの射線上に着地する。

 

「「ディアッカ!!」」

 

「ニコル、アスラン、撤退しろ!!」

 

「何?」

 

「そんな!?」

 

「エネルギー切れが1機に中破が1機、小破が1機、水没が1機。

一方足つきはダメージこそ与えたものの小破だしストライクは武器を1つ破壊しただけ‥

俺達に勝ち目はない。撤退だ!」

 

「…」

 

悔しいがディアッカの言う通り今回はこちらの負けだ。だが足つきの主砲はロックオンされたままだ、どうする?俺が考えていると‥

 

「アスラァーン!!」

 

左肩からビーム兵器を外しこちらに突っ込んで来るストライク。最悪だ、どうすれば…

 

「やらせはせん、やらせはせんぞー!!」

 

ディアッカの気合と共にバスターの左手がストライクの武器を持っている右手首を、右手が左肩を抑え、動きを止める。拮抗するストライクとバスター。

 

「急げ!長くはもたないゼ!!」

 

「しかし『ディアッカだけ残して撤退なんて出来ません!!』…」

 

ニコルが会話に割り込んでくる。

 

「これは命令だ!アスランを連れて撤退しろ、ニコル!!」

 

「嫌です!!」

 

ディアッカの指示を頑なに拒否するニコル。いや、別にいいけどな。だが、そんなにハッキリと言わなくてもいいんじゃないか?一応、この隊の隊長なんだけど‥こんなアホなやり取りをしていた罰なのかバスターが左腕を肩から斬られてしまう。

 

「ぐぅっ」

 

続けざまに頭部を破壊され、胸部にビームが刺さる。火花が飛び散りフェイズシフトダウンするバスター。そして

 

「まだだ、まだ終わらんよ!!」

 

ディアッカが叫んだと思ったらバスターがストライクに組み付いた。次の瞬間。辺り一面に爆発音が響いた。‥あまりの事に理解が追いつかない。何が起こった?どうなった?何故、バスターが爆発した?俺が呆然としていると‥

 

「ディ‥アッカ?嘘、だよね?ねぇ、返事をしてよ!ディアッカ!!」

 

ニコルが呼びかけるが反応は無い。煙が晴れここで俺は始めて事態を認識する。ストライクはフェイズシフトを展開している為か目に見える損傷は視認できない。しかしバスターは‥見るも無残にバラバラになっていた。

 

「ディアッカ!ディアッカ!!」

 

‥ああ、そうか、ディアッカはもう。

 

「何をぼさっとしている、貴様ら!」

 

イザークから通信が入りストライクの後ろの海中からデュエルが姿を現す。

 

「いえぇーい!」

 

デュエルがビームサーベルを振りかぶる!不意を突かれたからなのか反応が遅れ右腕を切断されたストライク。

 

「俺が時間を稼ぐ。さっさとディアッカを回収して撤退しろ!!」

 

な・に?今、何と言った?

 

「‥イザーク、ディアッカは『馬鹿者!あいつがこんな事で死ぬようなタマか!!

あいつの事だ、どうせそこら辺に転がっている決まっている。つべこべ言わず、

あいつを探して撤退しろ!!』あ、ああ」

 

ディアッカが無事だって?半信半疑のままイザークに言われた通りセンサーの感度を上げ探すと‥

 

「発見しました!!」

 

ニコルからの通信に驚く。本当に発見できるなんて。ズームして見ると海岸の砂浜に上下逆さまの状態で上半身が埋まり、足はガニマタに開いているディアッカ姿が。

 

(グレイト!リアル犬神家だぜ!!)

 

という意味不明の言葉と右手親指をサムズアップするディアッカの姿が頭をよぎるが無視する。まだ混乱しているんだきっと‥無事なのか、あれは?ニコルがディアッカを引っこ抜き回収が完了すると俺たちは直ぐに撤退した。イザークの踏ん張りが功を奏したのか足つきからの追跡はなかった。母艦にて。帰艦してディアッカは直ぐに医務室に運ばれた。数十分が経ち医者から告げられたのは‥

 

「‥そんな、そんな事って。何かの間違いでしょ?」

 

『ニコル、落ち着け』

 

「だって!!」

 

イザークがニコルを宥めるが言うことを聞かない。軍医の診断によると簡易検査の為100%ではないが今後、ディアッカが意識を取り戻すことは無いとのことだ。MSの爆発を近距離で受けたこと、数十メートルもの高さから落下したこと、頭を強く打ったことが原因とのことだ。だが可能性はゼロではないということで緊急シャトルを出し、ディアッカをプラントの病院に入院させることになった。俺たちはそれを黙って見送ることしかできない。その後ブリーフィングルームに戻り今後のことを話し合おうとしたところで、冒頭の話に戻る。

 

「‥‥仕掛けましょう」

 

今まで沈黙を貫いてきたニコルが発言する。

 

「このまま言い争っていても、足つきはどんどん離れていきます。この前の戦闘で足つきにも少なからずダメージを与えられました。今がチャンスです。仕掛けましょう!」

 

驚いた。ニコルがこんなことを言うなんて。

 

「‥ふん、何を当たり前の事を言っている。そんな事は貴様に言われなくともわかっているわ!

そもそもストライクは俺の獲物だと言っているであろう!!」

 

『ですが、今回は私もストライクを狙わせてもらいます。ディッアッカの仇は私が晴らします!』

 

「待て待て待てぃ!勝手なことを抜かすな!!癪だがディアッカは俺の友である!

ここは俺の傷の恨みと友の分のダブルパンチで俺の方が貴様より優先度が高い。

俺に任せるんだな!!」

 

『いえいえいえ!ディアッカは将来、私の旦那様になる方ですからここは未来の妻である私の方が適任かと!旦那の敵を討つのも妻の務めです!!』

 

二人は次第にヒートアップしてゆく。

 

「な~にぃ!?旦那に妻、だと?そんな事は聞いてないぞ!ふざけたことを抜かすでないわ!!」

 

『本気ですぅ!もう決めたんです!』

 

「く~言わせておけば小娘がぁ!」

 

『ふふん、その小娘に魅力を感じる人もいるんですよ~』

 

イザークとニコルの不毛な争いは収まる気配が無い。だが、一つ言っていいか?お前たち、キャラ違うだろ!!誰だよ!?ディアッカの良い点を自慢し合う男女、髪を掻き毟り将来が心配な男。まさにカオス!足つきの追跡任務など頭の片隅にすら追いやられ、艦長から雷が落ちるまで続けていた3人であった。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

ニコルSide

 

出撃が決まってから少しの間、私は仮眠室で休憩を取っていた。

 

「ハァ~」

 

先程のイザークとのやり取りを思い出し落ち込む。

 

「どうしてあんなこと言っちゃったんだろう‥」

 

あんなこと、とは旦那云々の話のことである。

 

「確かに将来はディアッカと‥

とか考えたこともあるしそうなれたらいいな~とか思ったりもするけど‥」

 

恥ずかしさに顔を赤くする。

 

「いや、でも、そもそもまだ恋人にすらなっていないわけだし、そういうのは早いし、でも‥‥」

 

イヤンイヤンと赤い顔しながら頭を左右に振っている姿はとてもじゃないが他人に見せられるものではなかった。

 

「これはディアッカのせいだよね、うん。ディッカが心配させるから」

 

ディアッカよろしく妄想していると警報が鳴り響いた。ブリッジに着くと既にイザークとアスランが話し合っていた。どうやら足つきを捕捉したらしい。

 

「出撃だ!」

 

『了解!』

 

アスランの指示で作戦行動に移る。発進直後足つきを発見し攻撃を開始する。

 

「いくぞ!」

 

イザークが最初に仕掛ける。ストライクと戦闘機も発進し交戦状態に突入する。ブリッツとスカイグラスパー、イージスとストライク、デュエルと足つきがそれぞれ対峙する。戦いの結末を暗示しているかのように天候が悪化していく。

 

「ええぇい!」

 

足つきからターゲットを変えストライクにシヴァとビームを撃つデュエル。ストライクはそれを難なく躱し、左側面から接近してきたイージスとも交戦する。足つきから大量のミサイルが発射されるが‥

 

「そんなものでー!」

 

ブリッツは全てを落とさず隙間のミサイルに狙いをつける。すると‥そのミサイルが爆発し周りのミサイルが誘爆してゆく。ブリッツが迎撃している隙にスカイグラスパーがビームを撃つが

 

「そんなもんでー!!」

 

旋回し回避するブリッツ。スカイグラスパーを牽制しそのまま足つきの武装を破壊していく。被害が拡大する足つき。スカイグラスパーの攻撃をかわしながらストライクに仕掛ける3機。足つきの主砲がイージスとデュエルに発射されたが回避する。

 

「許せないんだよ!!」

 

イザークが叫びビームサーベルでストライクに切りかかるデュエル。ストライクもビームサーベルで応戦する。互いにシールドで防御する。

 

「お前ら~!!」

 

一方イージスはグウルから飛び降り変形しスキュラを足つきに放つ!!水平移動で回避されるが武装に当たりバリアントが破壊される。遠隔操作で戻したグウルに着地するイージス。火災が発生し燃える足つき。

 

「このー!」

 

ストライクを蹴り飛ばしたデュエルであったが、体勢を立て直したストライクによって右脚部をビームで撃たれグウルから落下してゆく。

 

「ちぃっ、くそー!」

 

落下しながらもシヴァを放つデュエル。連射されたシヴァの一発がストライクのビームライフルを破壊する。そこへ

 

「ヤー」

 

ブリッツが背後から斬り込む。シールドで防いだものの弾かれバランスを崩すストライク。続けてビームを連射してくる。

 

「「くっ、何で!?」

 

ブリッツは攻撃の手を緩めない。キラは警告音に気付きモニターを確認すると‥

 

「イヤー!」

 

ストライクの真下から跳躍し斬りこもうとするデュエルが。

 

「デュエル!?そんな!」

 

なんとか回避するもエールストライカーのスタビライザーを1つ破壊されてしまう。

 

「くっ、強い!」

 

なんとか着地するもデュエルとブリッツが連携して攻撃してくる。前回までのイザークであったなら、グウルを落とされた後は海に落下し戦闘不能に追い込まれていただろう。しかし今回は小島の上だ。水没する恐れも無い。いや、それは後付の理由に過ぎない。ただ単純に‥

 

「ディアッカの仇だ!討たせてもらうぞ、ストライクー!!」

 

友の為に戦っているだけ。今までは自分のプライドの為だけに戦ってきた。けれど今回は他人の‥ディアッカの為に戦っている。唯の精神論で非科学的だと論じてしまえばそれまでだが、しかし現実にイザークは今までよりも強くなっている。まあ、何だかんだ言いつつもディアッカを認めているイザークであった。

 

「イザーク!」

 

『わかっている、回り込め!』

 

2機で挟み撃ちにするニコルとイザーク。ビームサーベルで同時に斬りかかる2機。

 

「ええい!」

 

ストライクは損傷のあるデュエルに体当たりをする。

 

「なにぃ!?」

 

まさかこんな行動に出ると思わなかったイザークは攻撃態勢に入っていたのもあり、そのまま体当たりを受けてしまう。

 

「くそ~」

 

デュエルはアサルトシュラウドを装着している分重量がある。増加スラスターを付けてはいるが先程右脚部を破壊されたので姿勢制御が上手くいかず、数十メートル後方へ飛ばされてしまう。一方のブリッツはというとシールドで防がれ膠着状態だ。

 

「やはり、強い‥」

 

ニコルは呟く。そう、戦闘になる前からストライクが自分よりも強いのはわかっていた。以前ディアッカに言われて気付いたがストライクは信じがたいことに戦闘のたびに強くなっているのだ。ディアッカは

 

「経験値が溜まってレベルアップしたんだな。俺にはないのか?」

 

とか変なことを呟いていたが‥2機でも仕留められない。どうする?と考えていえると‥

 

「ニコル、イザーク!!」

 

アスランから通信が入り増援に喜ぶ2人。が、後にそれは驚愕に変わることになる。イージスが近づいてきた。‥それも足つきと戦闘機2機を引き連れて‥‥

 

「ええええぇ!?」

 

「何ぃー!?」

 

2人が驚くのは無理もない。確かにアスランは足つきの相手をしていて、撃沈はできなくとも航行不能ぐらいにはするのかと思っていたのだ。それがどうだ、足つきは航行しているし、主砲も健在だ。戦闘機も無傷のようだし。何これ?ディアッカがこの場に居たらボヤいていたことだろう。

 

「アスラン、貴様何をしている!?」

 

『説明は後でする。今はこの場を切り抜けることが先決だ!!』

 

文句の1つでも言いたいが‥

 

「チッ」

 

「仕方ないですね」

 

文句を言ったところでこの状況が変わるわけでもないし。警告音が鳴り足つきから主砲が発射される。

 

「「「くっ」」」

 

散開し回避するがブリッツはストライクと分断されてしまった。

 

「この、邪魔をして!」

 

足つきに向かって攻撃するもビームは装甲表面で弾かれてしまう。

 

「なら!」

 

跳躍し上空から主砲の1つにランサーダートを射出し破壊する。次も!と照準を合わすも戦闘機が妨害してくる。

 

「そういえばディアッカはいつも戦闘機に狙われていたな~」

 

攻撃を回避しながらニコルはディアッカが戦闘後に言っていた事を思い出す。まあディアッカは

 

「MAや戦闘機のストーカーなんてノーサンキューだゼ!追いかけてくるなら美人にしてもらいたいゼ!!」

 

とも言っていたが。その発言で一悶着あったのだがそれは別の機会にでも。

 

「フフフッ」

 

無意識の内に笑いが零れる。

 

「こんな、戦闘中だっていうのにディアッカの事を思い出すなんて。私って本当にディアッカのことを‥‥」

 

クルーゼ隊(今はザラ隊だが)のムードメーカー。普段はおちゃらけていてイザークをからかっていたり、時々私たちには意味のわからない事を口走ったり。でも作戦行動時は真面目で、何気に隊長からは高評価だったり。自分では臆病者だとか言いながら仲間のピンチには必ず助けに来るディアッカ。この前だって‥ツーッと無意識にでた涙が頬を伝う。いけない、今は戦闘中だ。散々泣いたのだ、これ以上は‥それにディアッカが目を覚ます可能性は残っているのだ。なら、ディアッカが戻ってこれるように頑張らなくっちゃ!気を入れなおして足つきの攻撃を再開する。いつの間にかストライクはイージスと共に離れた場所へ移動してしまったらしい。私もストライクを倒したいけど‥足つきを見る。損傷箇所は拡大しているのに攻撃は休まることは無い。さすがは新造艦ってところか。戦闘機からビームが撃たれる。跳躍と同時にビームを撃ち反撃する。今度は命中しエンジン部に被弾したのか煙を出しながら海へ落下していく。

 

「よし!!」

 

足つきに攻撃しようとするとロックオン警報が鳴る。慌てて防御するもバリアントの直撃を受けて地面に叩きつけられる。

 

「ぐっ、やってくれましたね‥」

 

落下の衝撃が大きくフェイズシフトに使用し過ぎたのか、バッテリー残量が大幅に減りフェイズシフトダウンしてしまう。しかも内部の伝送系等にも異常が出たのか、操作が利かない。

 

「くそ、動け!」

 

ガチャガチャと弄るがブリッツが動く様子は無い。警報が鳴りモニターを見ると足つきが正面で主砲をロックオンしている。

 

「くっ、どうして私はいつも‥」

 

自分の弱さに苛立ちが募る。

 

「抵抗は‥無理か。なら…」

 

コクピットハッチを開け外に出る。両手を挙げ投降の意思を見せる。連合の捕虜の扱いはどうなっているかわからない。でもここで死ぬよりはマシだと私は判断した。生きていればディアッカに会える可能性もゼロではないのだから‥

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

一方イザークはニコルと分断された後アスランと攻めるも効果的なダメージは与えられない。

 

「いい加減、堕ちろ!!」

 

また回避される。くそ、何なんだこいつは‥右脚部を損傷しているからかバッテリーの減りが速い。

 

「イザーク、撤退しろ!」

 

『ああ?』

 

「ストライクは俺とニコルで仕留める。お前は1度撤退するんだ!!」

 

『ふざけたことを言うな!ディアッカの仇も取らずして撤退など出来るわけないだろう!』

 

「そんな事を言っている場合か!?

ここでお前まで討たれたらどうするつもりだ!命令だ、撤退しろ!!」

 

『‥‥』

 

『ちっ、今回だけだぞ!』

 

こうして仕方なく、仕・方・な・く撤退した俺であったがこの決断を後悔することになるとは想像もしなかった‥

 

 

 

 




暴走しました。反省はしません。

なんとかパソコンを触れる時間が増えてきたので感想にも返信しようかと思います。
今まで感想下さった方々ありがとうございます。

すぐに、というのは難しいかもしれませんが極力、返信は書き込もうと思います。

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