炎絶唱シンフォギア   作:形無刀

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12話

神無Side

ノイズと相対して、武器を構えて突撃した。

奏は、ステージから観客席を見る向きから左側のノイズを翼は右側を、そして俺は、中央のノイズを倒していった。

だが10分もしてノイズを倒し続けていると

 

奏「次から次へととんでもない数いるなあ」

 

翼「まったくそのとおりね」

 

神無「つっても調子いいし、イレギュラーさえなけりゃどうにかなるだろ」

 

と、のんきに会話し始めていた。

だが、俺たちは気づいてなかった。この場の状況を最悪の展開にしてしまう、イレギュラーがいたことに・・・。

 

 

 

Side響

すごい・・・。

ノイズがすぐ近くにいるだけでも驚きなのに、あの、ドライブウィングの三人が聞いたことのない歌をうたったかと思ったら、戦闘服のようなものに変わってノイズを倒している。

一般人の私にはとても遠いおとぎ話のような出来事が目の前で起こっていた。

 

ガクンッ

 

いきなり足元が揺れた。

気がついたら私は宙を舞っていた。

Side out

 

 

 

神無Side

ガラァァァァァァッッッッ

とてつもない音がした。

振り向いたら観客席の一部が崩壊していた。

近くにいた奏が叫んだ。

 

奏「二人ともッ!逃げ遅れがいたぞッ!」

 

翼「え!!??」

 

神無「なッ!!??」

 

三人は動揺した。

守るべき存在がいるというのはとても厳しい状況であると言わざるをえない。

なぜなら、その存在の安全を確保しながら戦わなければならないからだ。

 

神無「奏ッ、全力で逃げ遅れを守れ!!

残りは俺たちでやる」

 

奏「大丈夫なのか」

 

神無「お前も、もうそろそろ時間だろ(・・・・)

 

奏「ッ!!」

 

時間と言うのは、奏は薬(LiNKER)の効力が切れて、一気にパワーダウンしてしまう時間だ。

そうなってしまえば、奏には悪いが足手まといになってしまう。

それを理解したのか、奏は歯噛みしながら頷いた。

それを見た俺は、翼のほうをむいて、

 

神無「いけるか?翼」

 

翼「うん」

 

と返され俺達はノイズに挑みかかった。

Side out

 

 

 

響Side

何がおきたのか分からなかった。

突然足元が揺れたと思ったら、大きな音とともに宙を舞っていた。

そして、落ちた痛みか何かで意識を取り戻した。

今の状況が分からない私は、怯えながら周りを見渡した。

すると、ステージのほうから、

 

奏「ボーッとするな!急いで逃げろ!」

 

と言う声が聞こえ、ノイズが近くにいることを理解し、急いで逃げようとした(・・・・・・・・・・)

・・・が立てなかった。

落下した時に足をくじいたのか、足から痛みが走って立ち上がる事ができなかった。

そのため、がれきを支えにして歩き出した。

がその速さはとてもゆっくりだった。

露払いをしていた奏さんが、その様子に気がついた。

一瞬気がこっちに向いた時にノイズたちが、襲い掛かってきた。

それを奏さんは、槍を自分の前で回して、盾のようにして私を守ろうとしていました。

しかし何十というノイズの攻撃を受けて、槍や鎧?が砕けてきました。

 

 

 

・・・あれ・・・

・・・・声が聞こえる・・・?

 

奏「生きるのを諦めるなッ!!」

 

ッ!!

何故だか倒れていたけど、その言葉で意識を取り戻した。

Side out

 

 

 

神無Side

逃げ遅れた女の子(後で知った)が倒れて、奏が駆け寄ったのを見た。

すると、奏が何か女の子を呼びかけた後、立ち上がってこう言った。

 

奏「いつか心を空っぽにして歌ってみたかったんだよな」

 

といった。

俺や翼はそれだけで奏のやらんとしている事が分かった。

だがもう遅かった。

 

奏「Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el baral zizzl

Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine zizzl」

 

その直後、恐ろしいエネルギーの流れを感じた。

そして、ノイズはいなくなった。

だが奏は歌ってしまった。命をくらい尽くす歌を。

倒れる奏、涙を流しながら駆け寄る翼。

それを見て俺は絶望していた。

また父と母のように大切な人を失ってしまうのかと。

 

 

 

・・・フザケルナ・・・

 

 

 

そんな結末、世界が・・・全人類が認めても、俺は絶対認めない。

 

神無「絶対認めるものかァァァァァァァ!!」

 

そう叫んだとき、体は勝手に動いていた。

全身から黒い光がほとばしり、その光を右手に集めてそれを奏にぶつけた。

すると、奏の傷が治っていった。

それを見届けた後俺は意識を失った。

 


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