恐暴竜と共にハイスクール   作:夜叉音 鳳来

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第6話

……不思議な世界だ。見渡す限り白く無機質な場所にスクリーンのような物が浮かんでいる。

スクリーンを覗くとそこには様々な映像が流れていた

 

────俺ももう、あの世から帰ってきた“鬼”だ。天国に未練なんかない

 

────人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!

人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!

 

────道というのは自分で切り開くものだ

 

────忠道、大義である。努、その在り方を損なうな

 

───So as I pray, unlimited blade works(その体は、きっと剣で出来ていた)

 

────時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることは出来る。

 

────チカラが争いを生むなら、争い起きなくなるほどのチカラを手に入れればいい。

 

────守りたいモノがあるから力を手に入れたんだろうが!

 

それは並■■界■■録

ここではないどこか

交わる事の無い世界

■■■が■■■■へと■り神■し■■■■事で■■並行■■の閲■という■■だけに許され■■権

 

そう頭の中で無機質な声が響く。

 

___■■■■■■■

 

なに?

 

■■■■■

 

なんて言ってんだよ

 

■■■■■

 

だから

「はやく起きろ」……え?

 

 

 

 

............................................................................................................

 

 

 

そんな無駄にダンディーな声で俺を起こしたのは

【言峰綺礼】。

この冬木教会で神父を務めている。

 

「熟睡してる所申し訳ないのだが、現在進行形で遅刻している気分はどうだ?竜牙よ」

 

「だったらもっとはやく起こしてくれよ」

 

「何故態々私がそんな事をしなければならない。自分で起きれば良い話だろうに

それに遅刻したと知った時のお前の顔は中々傑作だったがな?」

性格は本当に神父なのか疑うほどだが。

 

「そういえば今日は帰らないから夕飯は適当に済ませて置いてくれ。」

 

「冬木市の方か?最近ずっとだな」

 

「まあな。……それにしても何かいい事でもあったのか?随分と愉しそうな表情してるじゃないか」

 

「……そんなに顔に出てたか?」

 

「長らく共に生活してるのだ。それくらいの表情の変化位分かる。」

 

「そうかい。……んじゃ、そろそろ学校行ってくる」

 

 

 

 

【学校︰放課後】

 

 

「……さて、帰るか」

 

『いや、旧校舎とやらに行ってみろ』

 

「は?なんで?」

 

『良いから行け。面白い事になるぞ』

 

「うわぁ……絶対今悪い顔してるなお前」

 

【旧校舎】

 

 

「ちーす」

そう言って中に入ると

 

「火の鳥フェニックス?焼き鳥の間違いじゃないのか?」

 

「焼き鳥!?この下級悪魔ぁぁぁ!!

リアス!君の下僕の教育はどうなっているんだ!!」

全くもってその通りだ

そして何故旧校舎にホスト風のチャラ男とそのハーレムみたいなのがいるのか

「焼き鳥野郎!てめぇなんざ俺の赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)でぶっ倒してやらぁ!」

『Boost!!』

何故そうなるのか

 

「はぁ……ミラやれ……」

 

金髪の男がそう命じると棍を構えると同時に間合いを詰め一誠の鳩尾に一撃

……駄目だ……笑う場面じゃないんだろうけど……あんな啖呵切ってあれとは……流石に……ダサすぎる……

 

「くっ…」

 

「誰だ!!」

えっ、俺もしかして今まで気付かれて無かった?

 

「竜牙……何故ここにいるのか聞いてもいいかしら?」

 

「リアス、この人間は君の知り合いかい?」

 

「……神喰竜の外套(グリード・バンギス)の保持者よ」

 

「ほぉ……赤龍帝といい君はつぐつぐ伝説の竜に縁があるな。

だが何故眷属にしていない?君の眷属は確か女王一人、騎士(ナイト)一人僧侶(ビショップ)が一人……いやそこの娘を合わせたら2人、戦車(ルーク)が一人、そしてそこの赤龍帝で歩兵(ポーン)で八名分……ルークかナイトが余っているだろう」

 

「……断られたのよ」

 

「なに……?わざわざ永遠に近い命も莫大な財宝も得られるチャンスを捨てたのか貴様?」

 

「今どきわざわざタイタニックに乗ろうと思う奴がいるか?」

 

「ククッ……なるほどわざわざ沈むと分かっている船に乗る馬鹿はいないという事か。」

 

「ちょっと……!」

 

「所でイビルジョーや」

 

『なんだ』

 

「なんか焼き鳥食べたくないか?」

 

『!……あぁ確かになんか焼き鳥食べたくなってきたな』

 

「貴様等何を……?」

 

「なぁ、そこの魔界よりも歌舞伎町にいそうな兄さんや……お前は強いのか?」

 

「ッ!ミラやれ!!」

 

「はい!」

またしても棍を突いてくるミラという悪魔。その突きを目の当たりにしての感想は

【この程度か】

曲がりなりにも赤龍帝という凄いらしいドラゴンを宿している兵藤を一撃で倒したのだからどのくらいかと思ったら……この程度だったら武術をある程度納めていたら人間でも対処できるレベルだ。

そんな事を考えながら棍に左手を添え、その左手を支点にてこの原理の要領で横に吹き飛ばした。

 

「……貴様名前は?」

 

「……ジョースター、ジョセフ・ジョースター。ジョジョって呼んでくれ」

 

「「「(流れるように偽名使いやがったぞこいつ)」」」

 

「ジョジョか……決めた、貴様もレーティングゲームに出ろ。そして負けた場合は俺の眷属(しもべ)となれ」

 

「「(そして信じちゃったよこの人)」」

 

「なっ……ッ!ふざけないで!そんな事私が許すと思っているの!?」

 

「はぁ……ふざけているのはどっちだリアス・グレモリー

そもそもこのレーティングゲーム、俺には損しか無いじゃないか。もう決まってる事をお嬢様の我儘で一苦労しなければならない。それなら俺にも少しは得があるようにしても良いんじゃないか?

そもそも彼は君の眷属じゃないなら彼の意見を聞くべきだろう?……で、貴様はどうだ?この賭けに乗るのか?乗らないのか?」

 

「────グッド。俺の魂を賭けよう」

その言葉を聞いたライザーは口が裂けたのかと錯覚する程の笑みを浮かべ宣言した

「よろしい!!では十日後だ!十日後にレーティングゲームの幕を開けよう!

俺は今すぐやっても良いが君たちはあまりにも弱過ぎる!相手になるのが3人だけだと一方的に弱者を嬲ってるだけになるからな!それだとつまらな過ぎる!君なら十日あればなんとかできるだろうリアス・グレモリー!!」

 

「────まあ十日待つのもめんどくさいからここで死んでけや」

いつの間にかライザーの目の前に移動していた竜牙がそう言い拳を放つ

ガギィィン!!

鉄同士がぶつかったような音が弾け、その音の発生源には放たれた拳と盾があった

 

「……なんだぁ?てめぇ……」

 

「戦車(ルーク)のレオニード・レイ……よろしく」

 

「レオはとある英雄の末裔で、特殊な能力を持っている為両親から捨てられてたので俺の眷属にしてるんだが覇気がないのが難点なんだよ」

 

「……英雄の末裔?」

 

「ああ、何だったかな?確かレオニダスとか言ったか?」

その名前を聞いた竜牙は目を見開く

「レオニダス!ラケダイモニオイ(スパルタ)の王、守護の英雄、熱き門の守護者!そのレオニダス王の末裔か!?」

 

「ま、まぁ……」

 

「さて、親睦はここまでにして俺等は引き上げよう。……いいか赤龍帝、君の一撃がリアスの一撃になるという事忘れるな」

「それじゃあ十日後に会おう!」

 




良い終わり方が思いつかぬから変な終わり方ですまぬ

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