ハイスクール&パンツァー(旧)   作:鈴木大佐

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登場人物紹介2

武部沙織 大洗学園2年1組。正弘とは1年の時も同じクラスであった。
五十鈴華 大洗学園2年1組。正弘とは1年の時も同じクラスで、実家が華道の家元である。
清水美波 大洗学園2年1組。大阪府出身。正弘が大阪にいた時、小学校のクラスメートで              あった。
笹原浩司 大洗学園2年1組。正弘の1年の頃からの友人。


第2話  「新学期」

「なるほど……ね」

俺はよっこいせ、と椅子に腰かけた。ちょうど右には教室に一番乗りしていた女子、みほちゃん―――西住みほが座っている。

「もう『戦車道』はやりたくないと…」

「……うん」

俺が聞くと、みほはこくんと頷いた。

 

 西住みほ、彼女は俺の小さいころからの知り合いだ。

 大阪出身である俺だが、3歳頃から小学校3年までは親父仕事の都合で熊本に住んでいたことがあった。その時に出会ったのが西住みほであった。

 みほの家は「戦車道」と呼ばれる武道の家元であり、陸上自衛隊の戦車部隊に所属する俺の親父と交流があった。そのため俺は父に連れられて西住家にお邪魔することがよくあり、そこでみほと出会った。あまりはっきりとは覚えいないが、よく遊んだことは覚えている。戦車道の訓練を一緒にしたこともあった。

 小学校4年になり俺が大阪に戻ってからは年賀状のやりとりはしていたが、中学に上がるときに北海道へ引っ越してからは途切れてしまった。その後は一切連絡をとりあっていなかった。

 俺が彼女を見たのは去年のことだ。何となく見ていた戦車道の番組でみほが映っていたのだ。彼女は高校生戦車道の中では一番の実力を持ち、全国大会9連覇の実績を誇る黒森峰学園に進学していた。そして、みほの姉の西住まほが隊長を務める戦車道チームの副隊長を務めていた。

 そして、10連覇がかかった去年の大会で―――――

 うむ、俺もあまり思い出したくない。

 それで戦車道にトラウマを抱え、戦車道のないこの大洗学園に転校してきたのか。

 

「…………」

 みほはそれっきり黙ってしまった。俺も話しかける言葉がない。

「…………」

 うーん、これは気まずい。どうしたものか。

 

 がらっ

 

 教室のドアが開いた。

 

「あれ?鈴木じゃない」

「……武部か」

 教室に入ってきたのは武部沙織と五十鈴華だ。

 武部は1年の時も同じクラスで女子の中では割と仲が良かった。明るく社交的で、やたらと色恋沙汰に興味がある。しかし自身は恋愛経験はない(らしい)という変わったやつだ。

 五十鈴も1年の時同じクラスであった。長く美しい黒髪が特徴でおしとやか。大和撫子と呼ぶにふさわしい人だ。実家が華道の家元で、花を生けるのが趣味だという。

「ねえねえそのコは?鈴木の新しい彼女?」

 色校沙汰に敏感な武部が目を輝かして言う。

 何を言ってやがる。

 そもそも新しいってなんだ?俺は一度も彼女を持ったことねえよ。

「ふぇっ?」

 奇声を発したのはみほだった。「彼女」という言葉に反応したのか、若干顔が赤くなっている。

「えと……ええと……」

「冗談はよせ武部。西住さんが困ってるじゃないか」

「そうですよ沙織さん。初対面の人に失礼です」

 ナイスだ五十鈴。

「ああ、ごめんごめん。私、武部沙織っていうの。よろしくね」

 気を取り直して武部が言う。

「わたくしは五十鈴華と申します。よろしくお願いしますわ。ええと……」

「わ、わたし!に、西住みほっていいます!」

 がたんと席を立ちあがってみほが言う。その様子に武部と五十鈴は驚いたようだ。

「こ、こちらこそ……よろしくお願いしますっ!」

 みほが深々と頭を下げた。思わず俺たちも「お願いします」と頭を下げてしまう。

 しかしよかった。みほは引っ込み思案な性格だった。今はどうだか知らないが、さっきの様子からまだその性格は変わっていないようだ。社交的な武部と交流を持つようになれば今後の友人関係の構築は安心だ。

 

 わいわいがやがや

 

 時刻は8時15分。教室の中に次々と生徒が入ってきた。俺はその中に知った顔を見つけて声をかける。

「笹原」

 一年時も同じクラスであった笹原浩司だ。

「…なんだ、鈴木か」

「なんだとはなんだ」

 新学期早々失礼な奴だ。

 笹原は俺のツッコミを無視し、教室の一点を見つめている。

「おい……」

 俺は笹原の横腹を小突く。

「なんだよ」

「よかったじゃないか」

「なっ……!」

 いつも冷静な笹原がいつになくあわてた様子になる。

「いつになったらいくのかな~?」

「お、お前に言う必要はないだろ!」

 笹原が見つめていたのは武部だ。1年の夏ごろから彼女に惚れているらしい。

「ま、期待してるよ」

 俺は笹原の肩をポンポンと叩き、自分の席に戻る。

「よっこいせ…っと」

「あれ?鈴木君じゃない」

「おう、清水か」

 俺の前の席に座っていたのは清水美波、こいつも1年の時同じクラスだった。このクラス、俺と同じクラスだったやつ多いな。

「今年もよろしくね」

「おう」

 清水は俺と同じ大阪出身だ。小学校4年から6年の間同じクラスであった。中学は違ったが割とメールをしたりとやり取りはしていた。彼女は勉強はできるほうだから、俺は大阪に母港がある大阪湾岸大付属高校に進学すると思っていた。だから、大洗に進学して彼女と同じクラスになったときは心底驚いた。

 しかし、武部や清水がいてくれて助かった。これで新しいクラスでも女子とすぐに仲良くなれるはずだ。俺のモットーは「男女問わずあらゆる人と仲良くなる」だからな。

 これからの新生活が楽しみだ。

 

 

 きーんこーんかーんこーん

 

 

 始業式で学園長の長い話を聞き、行内の掃除をし、新学期テストを受け、新しい教科書を回収し、ホームルームで自己紹介をし、なんとか初日を終えた。

 

「お前今年は必修選択科目どうするんだ?」

 帰り道。笹原は俺にそんなことを聞いてきた。

「必修か?そーだなー、去年は剣道だったから、今年もそーなるかな」

「戦車道は?」

「は?」

 こいつなんて言った?

「戦車道があったら履修するか?」

「まあ……すると思うけど」

 戦車道は好きだし、親父や兄弟の影響でやっていた。戦車道が履修できるのならやりたい。

「しかし大洗には戦車道はないんじゃ……」

「それが、生徒会の先輩の情報によると、どうやら復活するらしい」

「復活?」

「20年前に廃止になったらしい。それで、復活させるんだとよ」

 なるほど。

「お前、戦車道やってたんだろ?」

「そうだが、お前はどうするんだ?」

「戦車道をやろうと思う」

「なら、俺もやろうかな」

 まさか、大洗で戦車道ができるなんて思ってもいなかった。まあいい、せっかく戦車道ができるんだ、喜んで履修しよう。

 だが―――――

 みほはどうするだろうか?




どうも鈴木大佐です

いかがだったでしょうか?あいかわらず稚拙な文章で申し訳ない。
これからもがんばって書いていくので、楽しんで読んでいただけたら幸いです。

感想などもよろしくお願いします
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