Dr.ゲムデウス   作:Haganed

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余談。ハロウィーンに漸く『タドルレガシー』と『ハリケーンニンジャ』と『プロトシャカリキ』のガシャットをゲットしました。

 それより前はネオアマゾンズドライバーが通販で来ました。やっぱりアマゾンズは良い(´ω`)最高です。


 それでは本編どうぞ。


第5話 ラスボスと共闘するのはPARA-DXか!?

 茅場・神代ペアと高山・藍原ペアのダブルデートから1週間が経過していた。相変わらず茅場の方は研究熱心で昼食以外に研究所から出ることは稀である。

 

 その稀な時は神代と共に色んな場所へと赴いている様だ。本当に稀であるが、それでも茅場と神代は距離が近付いてきていると感じられる。

 

 高山の方は何時もの様に藍原にハグされて窒息しかけながらも起床する等、大体は同じである。しかし今日は少しだけ違う所がある。

 

 

『……やけに嬉しそうだな』

 

「ん?あぁ、まぁ今日の講義が特別だからさ」

 

 

 大学講義室で1人(正確には2名)呟く高山。そう、今回の講義が楽しみという点である。何故ならば……

 

 

「皆さん初めまして、特別講習として来ました。宝生永夢です」

 

 

 宝生永夢の講義であるからだ。

 

 

『宝生永夢……同じバグスターを体内に宿している存在か』

 

「(あ、そうなの)」

 

『まぁお前らしい反応だな』

 

 

 今回の講義内容というものが、認知されている【ドクターライダー】の簡単な説明も含めた物やゲーム病についてであった。特に高山としては自らも一応ライダーの立場であるため、別視点の見方というのは新鮮な気分である。

 

 

「(実践経験でユニオンとかバグスターとか戦ってきたけど……宝生さんたちの方が経験豊富だから面白いな)」

 

『ふむ……今写し出されているバグスターに既視感を感じるな。何なのか……?』

 

「(う~ん……多分あれ【仮面ライダークロニクル】のキャラだと思う)」

 

『仮面ライダー……クロニクル……?』

 

「(前に近場を通り過ぎたことがあるんだけど、確かあんな感じのバグスターが居た気がしてね)」

 

『……ふむ、クロニクルについては後で聞くか』

 

 

 それから90分間、宝生永夢の講義が続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 90分の講義が終わり、生徒が講義室から出ていく。高山の方は永夢に近付き話をしていく。

 

 

「宝生さん」

 

「あ、高山さん」

 

 

 御互い挨拶を交わす。世話になった者として、高山自身が厄介な立場に居るにも関わらず変わらずに接する永夢に対するお礼としても。

 

 

「この大学だったんですね」

 

「えぇ。宝生さんの講義、とても良かったですよ」

 

「ハハ。喜んで頂いて何よりです」

 

「……あの、宝生さん。このあと時間ってありますか?」

 

「このあと……それなら大丈夫ですよ」

 

「そ、そうですか!でしたら食事でも如何ですか?行きつけのテラスカフェがあるんですよ」

 

「へぇ、楽しみです。因みに何がオススメですか?」

 

「主観になるんですが、シフォンケーキとかですね」

 

「なるほど!飛彩さんが好きそうだなぁ……」

 

「それじゃあ行きましょうか!」

 

 

 談笑しながら行きつけのカフェテラスに赴く。その後藍原や茅場、神代という何時ものメンバーと合流し少し賑わいながらもカフェテラスで食事をしていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『賑やかだな』

 

「(そだね)」

 

 

 昼食時、カフェテラスでは異様とも言える光景が映っている。最近漸く常識を覚えつつある茅場昌彦と、変人……というより茅場に対しツンデレしか出してない神代凛子。

 

 世界を救ったドクターライダー宝生永夢。最強にして最悪のバグスター(俗化)保持者の高山明。既に高山明に依存してる藍原優美。

 

 そんな者たちが大学内のカフェテラスでゆったりと過ごしているというのは可笑しいだろうか?

 

 

「檀黎斗に続き天才ゲーマーM……高山君、君かなり人脈が凄くないか?」

 

「…………茅場先輩」

 

「ん?」

 

「永夢さんってゲーマーだったんですか?」

 

「先ずそこからか……」

 

「いや高山ァ!」

 

「柱◯ァ?」

 

「◯ARUTOじゃねぇんだよ。ってかそれより!天才ゲーマーMを知らねぇのかよ!若干14歳で幻夢コーポレーション主催の大会で優勝した経歴がある奴なんだぞ!」

 

「ほへー…………凄いですね」

 

 

 茅場と神代がバランスを崩しかけ、当の宝生永夢は苦笑いしか浮かべていない。高山は何時もの様に白飯を頬張る。

 

 

「まさか……ここまでとは……」

 

「逆に知らなさすぎるというのも中々経験しないなぁ……ハハッ」

 

「疎すぎんだろ……高山」

 

「というより医者としての宝生さんしか知らないですし」

 

『ならば知るか?』

 

「うぇ?……んぐッ!」

 

 

 突如高山の体がドクンッと反れた後、ゆっくりと視線を下ろし永夢を見つめる。

 

 

「た、高山さん?大丈夫ですか?」

 

「……案ずるな、宿主と交代しただけだ」

 

「ッ!?まさか……お前……」

 

「悪いが危害を加えるつもりなんぞ毛頭ない、安心しろ。それと頼みがある」

 

「……何の用だ?」

 

 

 高山の人格からゲムデウスの人格に変わった途端、警戒心を強める永夢。高山の口調が変わったのか、永夢の異様な警戒心に驚いたのか。はたまたその両方なのか、その場に居る3人は驚いた表情をしている。

 

 

「大した用ではない。お前の内に存在するバグスターとゲームをしたいだけだ」

 

「ッ!……パラドのことを知ってるのか?」

 

「ふむパラドというのか……そうかそうか。存在は認知していたが名前は知らなかった。恩に着る」

 

「…………………うーん」

 

 

 急に永夢は警戒心を解いたと思いきや、溜め息をしつつ頭を掻き始めた。

 

 

「何か……調子狂うなぁ……」

 

「ふむ、すまんな」

 

「……ふぅ。それで、パラドとゲームがしたいって?」

 

「うむ。恐らく“天才げーまー”というのは、バグスターの方かと推測したまでだがな」

 

「成る程ね……パラド、お願い」

 

 

 今度は永夢の目が一瞬赤く染まり、前髪が上がったかと思いきや同じように人格が変わった。

 

 

「ふむ……お前が」

 

「パラドだ。今は永夢の体を使ってるけどよ」

 

「何、宿主を介してのみ意思疎通は出来んからな。気にするな」

 

「……一応永夢と分離はできるが?」

 

「ほぉ、そうか。珍しい事もあるのだな」

 

 

 これがラスボスか?と言われれば、100人中100人全員ラスボスじゃないと答えても可笑しくないだろう。

 

 

「……何か調子が狂う」

 

「宝生永夢にも言われたんだが。っと、それよりゲームだゲーム。ハテサテパズルでもやるか?」

 

「何でそんなピンポイントで来るんだよ?」

 

「細かい事は良しとしようじゃないか、ルールは簡単。5分タイムアタック1回のみ、スコアで勝負を決める」

 

「いや勝手に「それじゃあ始めるとするか」っておまっ!」

 

 

 ゲムデウスは高山のスマホを起動させアプリを選択する。序でにタイマーを設定し準備完了。あとは早かった。

 

 タイマーのスタートボタンを押した瞬間にゲーム画面へと行きスタートさせる。素早い指使いでブロックを移動させ同色3つを次々に揃えていく。しかも、何処をどう移動させ次の色が出てくると同時に別箇所も揃える。

 

 かなりの素早さに茅場と神代も席を立ち後ろに回って画面を見ていた。本当に揃えているのか怪しい位の素早さだが実際スコアがどんどん加算されていっている。

 

 パラドの方もゆっくりと移動しながらだがゲムデウスの後ろに回って画面を見るが、自分と同格かそれ以上かのスコアとなっているので驚いた表情をしている。

 

 これがラスボス(笑)である。最近高山の行動パターンの1つであるストレッチに興味を示している。

 

 そして5分後…………

 

 

「ふむ、こんなものか」

 

 

 スコア結果13240。それを“こんなもの”と豪語する辺り、これが当たり前だと思っているのか。はたまたよく分かってないのか。

 

 

「ではパラド、そちらもやってくれるか?」

 

「…………あぁ良いぜ。実力を見せてやるよ」

 

 

 そうしてパラドもゲームをし始める。ゲムデウスに負けじと素早く同色3つを揃えてスコアを叩き出す。ゲムデウスの方も画面を覗き込んでいたが、早さと正確さが異常ともとれた。

 

 そうしてまた5分が経過しスコアが出る。

 

 スコア結果24382。ゲムデウスよりも格上の腕前であった。それを見ていたゲムデウスは素直に感心していた。

 

 

「素晴らしいな、ここまでとは」

 

「フフン。見たか、俺の実力を」

 

「あぁ、しかとこの目で見させてもらった。“天才げーまー”とやらは実力が凄いな」

 

『ゲムデウス、もう良いか?』

 

『パラド、そろそろ交代』

 

「ふむ。了解した」

 

「もうちょっと遊びたかったけどなぁ……」

 

 

 ゲムデウスはもう一度体を反らし、パラドは目を閉じると元の人格となっていた。

 

 

「すいません宝生さん、ゲムデウスが我が儘を言ってしまって……しかもゲームまで」

 

「気にしないでくださいよ高山さん。意外にゲムデウスとも上手く生活している様子も見受けられましたし、何よりパラドが本気になれる相手が見つかって良かったです」

 

「そうですか…………っと、宝生さん時間の方は?」

 

「えっ?……あっ、しまった!」

 

「ちょ!宝生さん!」

 

 

 高山が時間を確認すると永夢は急ぐ様子で外へと出ていったが……

 

 

「うわっ!」

 

「宝生さん!?」

 

 

 盛大にずっこけたのだ。何もない場所で盛大に。医者であるが、こんな感じで良いのかと思いつつ倒れた永夢を立ち上がらせる為に手伝う高山。

 

 

「イッテてて……」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「た、高山さん。いえ……何時もの事ですから。タブン」

 

「宝生さん最後なんて言いました?というより何時もの事って……」

 

「そうなんですよ……研修時代も怪我ばっかりで。お陰で子どもにもバカにされてたし」

 

「宝生さんェ……」

 

 

 というより、研修時代“も”なので恐らく今でもある時は在るのだろうと簡単に推測できるという事実。

 

 そして忙しなく宝生永夢は大学を出ていく。余談ではあるが、今度は大学の入り口近くでまた盛大に転けたらしい。大学内の女子生徒に心配されたが。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 それから暫くして、今日この日の夜の頃。支給された家のリビングで高山と藍原は2人TVを見ていた。身長差の関係で高山の胡座の位置に藍原が座り込んだが、少しキツいので足を崩して空間を作りその中に藍原を座らせる。

 

 藍原のお腹に抱え込む様に抱きしめ御互いの温もりを感じながら平和な一時を過ごしていた。

 

 そんな時、リビングにある固定電話が鳴る。藍原がそれに出ると高山に電話を変わってほしいとの連絡が。

 

 電話を変わると返事をする高山。

 

 

「お電話変わりました、高山です」

 

『あぁ高山君。私だ、日向だ』

 

「日向審議官!?……あ、あの何故この時間帯に?」

 

『簡潔に言えば、君に緊急要請を届けに来た。今からCRに向かってくれないか?』

 

「……分かりました」

 

『すまない、感謝するよ』

 

 

 高山は受話器を置くと藍原に内容を告げて、向かう為の準備に取りかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────Loading……──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

支度をしガレージ内にある大型バイクに乗り込みヘルメットを被る。バイクの横には藍原も居り、高山を見送る様である。

 

 ヘルメットのバイザーを上げ藍原を見る高山。心配そうな表情を浮かべている藍原微笑みながら話しかける。

 

 

「大丈夫、ちゃんと帰ってきますから」

 

「……ぅん、いってらっしゃい」

 

「いってきます」

 

 

 バイザーを下げ、アクセルをふかし公道へと向かった高山。向かう先はCR。

 

 

『何故この時間帯なのだろうか?』

 

「(そりゃお前、患者を救うのに1秒でも遅れたら不味いだろ)」

 

『他の者はどうしたんだ?』

 

「(それだと……用があって手が付けられない。かな?だから基本空いてる時間の多い俺を選んだんだろうし)」

 

『バイトもするのにか?』

 

「(そこら辺は色々手回ししてくれてるよ)」

 

『用意周到な事で』

 

 

 夜の町を駆け抜ける高山。その後ろでは通った道筋がライトの光によって僅かに示されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5分ほどかかったが聖都大学付属病院に到着する。駐輪場へと置き、足早にCRまで駆ける。地下へのエレベーターに乗り込み、着いて扉が開いたと同時に早歩きで来ると宝生永夢と見慣れない青年が1人。

 

 

「宝生さん!?」

 

『パラドか?』

 

「うぇ!?」

 

「高山さん、お待ちしてました。あと此方の青年が「いや……えぇ?ちょまっ……えぇ?待ってパラドなの?あれパラドなの?」説明要らなかったね、パラド」

 

「ゲムデウスが言ったのか。だったら話が早い」

 

 

 パラドと呼ばれた青年が高山に近付き、右手を差し出す。則ち握手の意を持つ行動である。

 

 

「改めて、パラドだ。宜しくな」

 

「た、高山明です。どうも……」

 

「緊張してんなぁ、ゲムデウスとはまるで違う」

 

『違ってて何が悪い』

 

「(ゲムデウス良いから!)」

 

『ウェッホンッ!あー……全員、揃った様だな』

 

 

 声のする方向にはTVの画面に映っている人物からの声であった。

 

 

「日向審議官……」

 

『さて、高山君。君を呼んだのは他でもない、バグスターの討伐だ。明日那君』

 

「はい」

 

 

 明日那からタブレットを手渡される。電源を付け内容を見てみるとバグスターの大まかな様子などが書かれていた。勿論、写真付きで。

 

 

「……数が多いな」

 

『同じヤツだが、こうも居ると気持ち悪いな』

 

「…………ん?ゲムデウス、これって」

 

 

 タブレットをスクロールしていると、恐らく戦闘画像なのか見慣れないライダーがバグスターの1体を倒していた。だが、次の写真からはそのバグスターが復活していたのだ。

 

 

『ふむ……再生能力付きか?』

 

「にしては損傷具合が酷いぞ?……じゃあ何だ?」

 

『その事について、宝生先生。あなたの推察が頼りです』

 

「分かりました」

 

 

 日向審議官は宝生永夢にこのバグスターについて説明を求めた。高山にも知ってもらうという理由でもある。

 

 

「これは僕の推論なんですけど、恐らく“主要4体を同時に倒さないとクリアできない”バグスターだと思うんです」

 

「同時に…………?しかも主要を」

 

「まぁゲームに例えるなら“一気に本物の仕掛けを発動させる”っていうのが分かりやすいかもな」

 

『成る程……つまりは』

 

「相手を主要4体を同時に倒さなきゃいけないのなら、此方も4名揃える。だからですね」

 

「はい。高山さんのドクターマイティを使用して数のアドバンテージで倒すという作戦です」

 

「分身のエナジーアイテム使っても偽物の数にはキツかったからなぁ」

 

「了解しました。あ、明日那さんこれは……」

 

「それなら私が持っておくから」

 

「ありがとうございます」

 

 

 高山はタブレットを手渡すと永夢とパラドに向き合いバグスターの元へ向かう決意を示す。

 

 しかし高山に1つの疑問が。それは……

 

 

「宝生さん、バグスターは何処に?」

 

「あぁ、それなら“ゲームエリア内”にまだ居るよ」

 

「……ゲームエリア?」

 

 

 頭に疑問符を浮かべる高山。事実ゲムデウスも知らない。何故ならば前回、前々回と共に現実のフィールドで戦っていたのだ。知らないのも無理は無い。

 

 

「ゲーマドライバーを装着するとキメワザスロットホルダーっていうのが出てくるんだけど、そこのボタンを押すと【ゲームエリア】って言って現実とは違うエリアに行けるんだ。向かうには変身しなきゃ行けないけど」

 

「成る程。では……早速向かいますか」

 

「よっしゃ!リベンジと行こうぜ!永夢!」

 

「あぁ、そうしよう!」

 

『君たちの健闘を祈るよ。ライダー諸君』

 

 

 それからの行動は早かった。高山と永夢はゲーマドライバーを腰に装着し、ガシャットを起動させる。パラドはガシャットのダイヤルを操作し起動させる。

 

 

【マイティアクションX!】

【シャカリキスポーツ!】

 

【PERFECT PUZZLE】

 

【ドクターマイティXX!】

 

 

 それぞれのゲームエリアが広がり、永夢と高山はゲーマドライバーにガシャットを差し込む。パラドのガシャットからは待機音声が流れている。

 

 

【【ガッシャット!】】

 

【What's the next stage? What's the next stage?】

 

【ダブルガシャット!】

 

 

「「「変身!」」」

 

 

 永夢と高山はゲーマドライバーのレバーを開きレベルアップの姿をとり、パラドはガシャットのスイッチを押すことで姿を変える。

 

 

【【ガッチャーン!レベルアーップ!】】

【マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!】

【アガッチャ!シャカリキシャカリキ!バッド!バッド!シャカっとリキっとシャカリキスポーツ!】

 

【DUAL UP!】

【Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!】

 

【ガッチャーン!レベルアーップ!】

【ドクターマイティ!2人で作る!ドクターマイティ!2人でメイキーング!X!】

 

 

 永夢は『エグゼイド・スポーツアクションゲーマー』に、パラドは『パラドクス・パーフェクトパズルゲーマー』に、高山はゲムデウスと分かれ『ドクターマイティXLゲーマー』と『XRゲーマー』になる。

 

 永夢がスロットホルダーのボタンを押すと画面が現れ、その内の工場らしき場所を選択する。

 

 

【STAGE SELECT】

 

 

 すると画面に吸い込まれる様な感覚を覚えると、目に映る景観がガラリと変わっていた。先程までCR内部だった筈が、一変して廃工場の様な場所になっていたからだ。

 

 高山とゲムデウスも不思議なことを体験した為か、周囲を見回す。

 

 

「スゴいな……これ、現実の世界じゃないのかよ?」

 

「ゲームエリアと言うだけの事はあるか。現実に存在しそうに無い場所だな」

 

「……おっ、居た居た。あれだ」

 

 

 パラドが指差した方向を見ると白い帽子に黒マント、青い装甲をしたバグスターに加え、色違いでそれぞれ黄帽子オレンジ色の装甲、緑帽子と紫の装甲、帽子と装甲が共に赤の4体。

 

 と、その4体のバグスターを確認していると……

 

 

「我が名はソルティ!」

 

「続いて爽やかに!サワー!」

 

「後味残す!ビター!」

 

「熱くしてやる!スパイシー!」

 

「全部味覚やん」

 

 

 何故か4体は横一列で並んで頼んでもないのに自己紹介をする始末。

 

 

「ソルティは知ってるけど……他のバグスターは知らないから、3体は新型のバグスターと見て良いよ」

 

「ソルティ……ソルティ……う~む、似た様なのあった筈だが?」

 

「それは能力のことか?」

 

「……すまん、今は患者を助けるのが先だな」

 

 

 左から永夢、パラド、高山、ゲムデウスの順に並んで対峙する。永夢は両肩のトリックフライホイールを両手に持ち、後の3名は戦闘態勢を構える。

 

 

「「「「我ら味覚4兄弟の力!見せてやる!」」」」

 

「結局味覚かよ!」

 

 

 ツッコミをすると同時に4兄弟は装備しているマントで姿を覆い隠す。すると、その4兄弟は消え白のマントを着けた4兄弟がウジャウジャと出現した。

 

 

「どうやらこれが偽物か。本物は何処だ?」

 

「ゲムデウス!コイツらを先に倒してからにするぞ!」

 

「ふ~む……やりながら考えるか」

 

「パラド、行くよ!」

 

「あぁ!リベンジ開始だ!」

 

 

 永夢、パラド、高山、ゲムデウスは一斉に走り出した。永夢はトリックフライホイールを装備した状態で接近戦を仕掛け、偽物に確実にダメージを与えていく。

 

 パラドは徒手空拳で牽制をしつつ片手でエナジーアイテムを操作していく。

 

 高山はゲムデウスとの連携で的確にダメージを与えつつ、生成に必要なエネルギーを貯めていく。

 

 

「エネルギー充填完了!ゲムデウス、マッスル化頼む!」

 

「了解した」

 

 

 装備しているタッチパネルを操作しゲムデウスのタッチパネルからマッスル化が出現する。その出現したマッスル化は高山に投げられた。

 

【マッスル化!】

 

 

「ッしゃあ!」

 

 

 高山はマッスル化状態で回し蹴りを前方に放つ。それが終わったかと思いきや、1度足を付けた後に今度は後方の敵に後ろ回し蹴りを放つ。そして今度は左足で回し蹴りを放ち、再度後ろ回し蹴りを放つ。全方位に攻撃が当たっているのは火を見るより明らかである。

 

 

「ゲムデウス!永夢!エナジーアイテム行くぞ!」

 

「むっ?」

 

「オッケー!」

 

 

 パラドは永夢のトリックフライホイールに【鋼鉄化】を、ゲムデウスには【ジャンプ強化】を、自身には【高速化】と【マッスル化】を使用する。

 

【鋼鉄化!】

 

【ジャンプ強化!】

 

【高速化!】

【マッスル化!】

 

 

 永夢は鋼鉄化されたトリックフライホイールを回転しながら投げ周囲の偽物を薙ぎ倒していく。

 

 

「オリャア!」

 

『ァァアアアア!』

【【【【【HIT!】】】】】

 

 

 ゲムデウスは敵の拳を払い除けた後、強化されたジャンプ力で跳び偽物の頭を踏みつけると同時にジャンプしていく。これを何度も繰り返している。

 

 

「よっ!」

 

「ぬぉ!?」【HIT!】

 

「ほっ!」

 

「オォア!?」【HIT!】

 

「っと!」

 

「へぶっ!?」【HIT!】

 

 

 パラドは高速化による速度強化で一気に懐に入り、マッスル化によって強化されたショルダータックルで吹き飛ばす。序でにその威力によって吹き飛ばされた偽物は他の偽物に衝突し実質全体攻撃をしている。

 

 

「いよっと!」

 

「ぐぼぉ!?」【HIT!】

 

「でぇい!く、来るナブゥ!」

 

「おい宿主!マッスル化頼む!」

 

「オッケー!」

 

 

 高山は先にタッチパネルで選択し、続いて空中に居るゲムデウスが選択する。タッチパネルから出現したマッスル化をゲムデウスは自身に使う。

 

【マッスル化!】

 

 強化された力で空中からの落下を利用し思いっきり地面を殴り付ける。

 

 

「むぅん!」

 

『おぉう!?』

 

「ってぇ!ちょ、ゲムデウス!俺ら居るの忘れてないよね!?」

 

「……効率が良いだろう?」

 

「本当は?」

 

「一瞬忘れてた」

 

「うぉい!」

 

「「「「のぉ!?」」」」

 

「「「「ん?」」」」

 

 

 何処からか4つの声が聴こえたかと思い、声のした方向である右を見てみる。

 

 そこには黒マントを着た4兄弟が居た。つまり本物を発見したということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────Loading……──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「居たあああああ!」

 

 

 高山は指を差したと同時に4兄弟に向かって走り出した。

 

 

「ゲッ!おいビター囮になれ!」

 

「いやだね!サワーの兄者が逝けよ!」

 

「ここはソルティの兄者に」

 

「「それだ!」」

 

「何かコントしてるぅ!」

 

 

 そんなおふざけの途中でも高山は4兄弟との距離を縮めていこうと走るが、偽物による壁が邪魔で停止せざるを得なかった。

 

 

「くそっ!邪魔だ!」

 

「よっしゃナイス偽物!」

 

「俺たちはやってくれると信じてたぞ!」

 

「誰か1体でも欠けたら使えない能力だけどさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……?」

 

「「「「あっ……」」」」

 

 

 思わぬ所で弱点を聞いたので反応に一瞬困ったが、直ぐに永夢、パラド、ゲムデウスの3名に弱点を伝える。

 

 

「永夢さん!パラドさん!ゲムデウス!この偽物を消す方法分かりました!あの主要4体の内1体でも倒せば良いそうです!」

 

「本当ですか!?」

 

「だったら先にアイツらの中の1体を倒せば!」

 

「偽物の対処は任せろ!宿主!」

 

「オッケー!」

 

 

 目の前の偽物に向かい壁代わりに使用しジャンプしてゲムデウスの隣に立ち、ゲーマドライバーのレバーを一旦閉じると、軽快な音楽が流れる。

 

 

【【ガッチョーン】】

 

 

「「Mark XX!変身ッ!」」

 

 

 その掛け声のあと、レバーを開く。

 

 

【【ガッチャーン!ダブルアーップ!】】

【私が君を!自分がお前を!(We are!)何度も何度も倒して!(Hey!)XX!】

 

 

 高山とゲムデウスは融合しムテキゲーマーをモデルとした白く、短髪の『ドクターマイティXXゲーマー』となり戦闘態勢をとる。

 

 

【アイアムゴ~ッド】【いや喧しいな神】

 

 

「……いや黎斗さん、貴利矢さんェ」

 

『何がしたいんだアイツらは?』

 

 

 何故か黎斗と貴利矢の掛け合いがガシャットに保存されていたのかという疑問はさておき、虚空に右手を(かざ)すとウェポン一覧が展開され、その内の1つである楯を選ぶ。

 

 

【ガシャコン・シールド!】

 

 

「ん?……あれは?」

 

「見たことないな……楯って」

 

 

 次に高山は持ち手横にあるAボタンを押し、身の丈ほどある両手斧とさせ装備する。

 

 

【ド・ガーン!】

 

 

「今度は斧!?」

 

「デカっ!」

 

「暴れますよぉ!」

 

 

 高山は両手斧の軽々と片手で扱い右斜め上から左斜め下へと振り下ろし、遠心力を利用し同じ行動を1歩1歩と歩きながら偽物を倒していく。

 

 さらに遠心力を利用し両手斧をぶん回し続け偽物を一気に倒していく。

 

 

『ォアアアアアアウ!?』

【【【【【【【HIT!】】】】】】】

 

「永夢さん!パラドさん!」

 

「ッ!あ、あぁ!パラド、行くぞ!」

 

「だったら!」

 

 

 パラドはガシャットギアデュアルのギアを回転させ別の“ゲーム”をする。

 

 

【Knock out Fighter!】

【The stronger first!(Round 1!)Rock and Fire!】

 

 

「大変身」

 

 

 ガシャットギアデュアルの起動ボタンを押し、別の姿へと変貌を遂げる。

 

 

【Explosion hit! Knock out Fighter!】

 

 

 仮面ライダーパラドクス・ファイターゲーマーに変身し、両手に装着されたマテリアライズ・スマッシャーでの格闘戦を仕掛ける。

 

 立ちはだかる偽物をパラドは発火効果による爆炎で凪ぎ払い、永夢はトリックフライホイールによる範囲攻撃によって本物との距離を縮めていく。

 

 そして本物との御対面。

 

 

「げぇ!もうここまで!」

 

「漸くここまで来たぜ~!大人しくしろよ~!」

 

「にぃげるんだよおぉ!」

 

「おいスパイシー!」

 

「させるかッ!」

 

 

 漸く御対面かと思いきや、スパイシーバグスターが逃げたので永夢は左のトリックフライホイールで進路を塞ぎつつダメージを与えていく。

 

 

「のおぉぉッ!」【HIT!】

 

「「「スパイシー!」」」

 

「んじゃあアイツから!」

 

 

 パラドはホルダーからガシャットを1度抜き、ギアを戻して再度回しホルダーに戻す。

 

 

【KIME WAZA!】

【DUAL GASHAT!】

 

 

 パラドは右のマテリアライズ・スマッシャーに炎を溜め、一気に近付きパンチを放つ。

 

 

【KNOCK OUT! CRITICAL SMASH!】

 

 

「ハアアア!」

 

「オアアアア!し、辛辣ゥ……」【PERFECT】

 

 

 必殺技によってスパイシーが消えた事で偽物が全て消え、残るは本物のみとなった。それを確認した永夢と高山はパラドの両隣に立つ。

 

 

「す、スパイシー!」

 

「スパイシーがやられた!この人でなし!」

 

「ねぇバグスターがネタに走るの流行ってんの!?」

 

『知らんがな』

 

「と、兎に角!先ずは目の前の相手を!」

 

 

 永夢は赤いガシャットを取りだし、ゲーマドライバーのレバーを閉じた後シャカリキスポーツガシャットを抜き取る。そして赤いガシャットを差し込み、構える。

 

 

【ガッシューン】

【ガッシャット!】

 

 

「大、大、大変身!」

 

 

 ゲーマドライバーのレバーを開き新たな姿へと変身する。

 

 

【ガッチャーン!レベルアーップ!】

 

【マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!】

【アガッチャ!ぶッ飛ばせ!突撃!ゲキトツパンチ!ゲキトツロボッツ!】

 

 

 画面からロボットゲーマが出現し、頭から覆うと『ロボットアクションゲーマー』へと変身する。左腕に装着されたゲキトツスマッシャーが存在感を示している。

 

 

「っく!ま、まだ死んで……ない……!」

 

「す、スパイシー!生きてたのか!」

 

「そりゃそうでしょうよ!一気に倒さないと無理なんだからさ!」

 

「「あっ」」

 

「……何か墓穴掘ってるのスパイシーって奴だけっすね」

 

「で、でも!一気に倒さないとまた復活する事が分かったんだ!だったら一斉で倒せば良いだけだよ!」

 

「だったら、またパズルゲーマーに「あ、両手斧でなら2体同時にいけますよ」おっ、ならこのままで行くか!」

 

 

 3名は戦闘態勢を直ぐ様構えた後、4兄弟バグスターに向かって走り出す。

 

 永夢の方はソルティを、パラドはサワーを、高山はビターとスパイシーを相手取りに行く。

 

 永夢は左腕に装着されたゲキトツスマッシャーによる打撃を連続で放っていく。

 

 

「ふっ!」

 

「オォア!」【HIT!】

 

「はっ!」

 

「へぶっ!」【HIT!】

 

「おいしょお!」

 

「むごふぅ!」【GREAT!】

 

 

 パラドはマテリアライズ・スマッシャーによるラッシュの雨を食らわせる。

 

 

「ホラホラホラァ!」

 

「ちょ!おまっ!あかん!」

【HIT!】【HIT!】【GREAT!】

 

「ホラホラ!俺を楽しませてくれよ!」

 

 

 パラドの右ストレートからの左アッパーがサワーに炸裂する。それにより空中に飛ばされてしまうサワー。

 

 

「ノオオオォォァ!?」【GREAT!】

 

 

 高山は両手斧である【ガシャコン・アックス】により同時にビターとスパイシーの2体を相手どる。近付いて来たビターにリーチを短くした状態で袈裟斬り、そして左一回転したのち横一閃。序でにやって来たスパイシーにもダメージを与える。

 

 

「「ア"ア"ア"ア"ア"イ"!」」【【HIT!】】

 

「もうやだ、このバグスター……」

 

『と言いつつ攻撃の手は緩めないんだな』

 

「そりゃそうで……しょッ!」

 

 

 今度は持ち手の端を持って距離を稼ぎ、地面を思いっきり叩き付ける。何故かそこから砂塵混じりの風がビターとスパイシーに向かって放たれる。

 

 

「「ミギャアアアアアア!」」

 

「そういやBボタンって何だっけ?」

 

『じゃあ押してみろ』

 

 

 吹き飛ばされた2体を無視しガシャコン・アックスのBボタンを押してみる。

 

 

【1!】

 

 

「んぉ?」

 

 

 押しても何も起こらなかったと思っている高山は、連続でBボタンを押していく。

 

 

【2!3!4!5!6!】

 

 

「何にも起きないな」

 

『……ふむ、予想だがバグスターに攻撃してみろ』

 

「やってみっか」

 

 

 高山は吹き飛ばされた2体に向かって走りだし、ある程度の距離まで近付くと左から右へと一閃する。

 

 

「オラァ!」

 

「「ウボアァァァ!?」」

【【【HIT!】】】【【【HIT!】】】

 

「おぉ……」

 

 

【6連擊!】

 

 

『どうやら1度の攻撃で複数回攻撃できるのか』

 

「スゲェや……さて、ここいらでフィニッシュと行こうか!」

 

 

 永夢はゲキトツロボッツのガシャットを抜き取りキメワザスロットホルダーに差し込みボタンを押し、パラドはホルダーに入れてあるガシャットを一旦抜き取りギアを回して戻す。高山はガシャットを抜き取りガシャコン・アックスのガシャット挿入口に差し込む。

 

 

【ガッシューン】

【ガッシャット!キメワザ!】

 

【KIME WAZA!】

【DUAL GASHAT!】

 

【ガッシューン】

【ダブルガッシャット!キメワザ】

 

 

 永夢はゲキトツスマッシャーが装備された左腕を引き絞り、パラドはマテリアライズ・スマッシャーが装着された右拳を引き絞り、高山はガシャコン・アックスの持ち手を右肩に置き構える。

 

 

【GEKITOTSU CRITICAL STRIKE!】

 

【KNOCK OUT! CRITICAL SMASH!】

 

【DoCTER MIGHTY CRITICAL FINISH!】

 

 

 永夢はソルティに向けてゲキトツスマッシャーを放ち衝突させ、パンチをゲキトツスマッシャーに入れる。

 

 パラドは落ちてくるサワーに合わせる様にして炎を纏ったパンチを放つ。

 

 高山は青いエネルギーが纏われたガシャコン・アックスを右から左へと一閃する。

 

 

「しょ……しょっぱい人生だった……」

【PERFECT!】

 

「爽やかに……死にたかった……」

【PERFECT!】

 

「苦ァァァイ!」「辛く……辛かった」

【【PERFECT!】】

 

【GAME CLEAR!】

 

 爆炎を撒き散らせ四散するバグスターを確認すると、永夢とパラドと高山は変身を解除する。

 

 

【【【ガッシューン】】】

【GASHUN】

 

 

 変身を解除した3名は現実世界のCRへと戻った。しかし高山は何故か頭を抱えて溜め息をつく。

 

 

「何かネタ多かった!」

 

『気のせいではないか?』

 

「お、お疲れ様でした。高山さん」

 

「しっかしソルティに似たバグスターか……後々ゲンムの奴に話でも聞くか」

 

 

 現在午後11時。黎斗はもう寝ている時間帯である為、後々バグスターについての話をしなければならない。

 

 高山は永夢とパラドと別れた後、直ぐに家に帰ったが着いた途端に藍原によって寝付けなかったそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【4兄弟バグスター】
ソルティ、サワー、ビター、スパイシーの4体のバグスターで構成された4体1組のバグスター。

4体の内、3体倒したとしても1体でも残っていれば復活する。但しダメージは少々残された状態。さらに4体揃っていれば同じ姿をした偽物を召喚できる。見破る方法はマントの色で偽物は白いマント、本物は黒いマント。







次回!Dr.ゲムデウスは!

 ゲーム病を治す気の無い患者!

「儂は生涯を全うした!悔いなんぞ無い!」


 高山と大我、ニコが患者の為に訪れた場所は!?

『ほぉ……これはこれは』


 そして判明する、新たなバグスターの関連性!

「君たちと縁の深い物が関連していたんだ」


 『第6話 懐かしきbattleship!』
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