秋と言えばな感じが入ったような一作かと思われます。
秋も色染みて飛行島に植えられている木々も紅く色づき飛行島にも秋がやって来た。
秋というのは過ごしやすい季節であり違って蒸さずで読書も捗り、行楽やスポーツ盛んになり、実りも豊かで食事も捗る秋である。
そんな秋の夜にレストランにはヨシュアにミレイユそしてメアにRASN(主人公で骨を診られてキャトラやアイリスにはコメントがあったのに、主人公の骨にはノーコメントでついでに光れる人。)が座っていた。
「ん~!とっても美味しいわ!」
「…!」
五人が囲むテーブル席の上には様々な料理があり、そしてそれぞれ目の前には好きな物があった。
「もくもく…!美味しいねお兄ちゃん!」
「わわっ?!ミレイユ口から炎が!こっ焦げる?!」
ミレイユの前にはグツグツと煮えたぎってるシチューが入ってる石鍋でヨシュアの手には少し焦げたドリアがあった。
そしてメアの前には空の鉄板と空のパフェ容器及びにチョコレートパフェがありRASNの前にはメアと同じ様な鉄板とチキン入りサラダがあった。
「お待たせしたぜ!デザートのアイスティラミスだ!」
そして四人が食べ終わり星たぬき達が空の皿などを下げ終わった頃、エプロン姿のザックがお盆にまるでサイとゼリーがヤーようなティラミスを四つ持ってきたのだった。
「これは…初めて頼んでみたけど美味しそうね…!はむ…!」
「そうですね…ってもうメアさん手を出してるじゃないですか?!」
メアはヨシュアが言った通りにティラミスが到着した途端にフォークを構えて横から削ぐようにティラミスを食べていた。
「あっごめんごめん…ほら三人も食べたら?」
「あっ、はい…いただきますね。」
「…!」
そうして四人はティラミスを堪能したのであった。
「あら、もうなくなっちゃった…美味しかったのに…」
「あっ、私もです!美味しくてつい手が進みますね!」
ほんとほんとアレはとっても美味しいし思わずチョコケーキも頼んじゃうんだよねー。
「あれ…?RASNさん喋りましたか?」
「…?」
「気のせいですかね…?」
ヨシュアは首を傾げながら虚空を見上げていた。
「それじゃ夕食もデザートも済ませたしあとは湯浴みして寝ましょ?」
「そうですね…もう眠くて…ふぁぁ…」
そう言うとミレイユは口を抑えながら欠伸をしたのであった。
「ミレイユは夜更かしは苦手だからな、早く寝ないとな?」
「…そういうお兄ちゃんは早起きも野菜も苦手でしょ?」
「うっ…」
「あはは…それじゃ早く行きましょ?」
そして四人はレストランから抜け出して飛行島の大浴場に到着していた、なおここの大浴場は飛行島の冒険家やらそうでない人でも人気でもある。
「RASNはヨシュアをお願いね?」
「RASNさんお兄ちゃんをよろしくお願いしますねー?」
そうしてメアは寝ぼけ眼のミレイユを連れて女湯へと向かっていき、RASNはヨシュアと共に男湯の暖簾をくぐっていった。
「あれ…人があまりいませんね?」
「…?」
そして二人が衣服を脱ぎタオルを腰に巻き男湯に入ると洗い場やサウナや浴槽に人はあまりいなくいても片手で数えられるぐらいであった。
「まぁでも込み合ってる中で入るのはあれですからね、行きましょう!」
「…!」
そして二人は洗い場に向かい体を洗い、浴槽に浸かっているとサウナから褐色で逞しい筋肉が出てきた。
「やっぱサウナ内での筋トレは効くな!」
「なっ…何ですかあれ…?!」
「…!」
ヨシュアは突如現れた筋肉に驚いていたがRASNは至って冷静にサウナから出てきた筋肉もとい筋肉探偵のクロードについて説明した。
「…にわかに信じられませんね…でも握手しただけで体脂肪率とか色々分かるのは…」
「んん?おやヨシュア君にRASNじゃないか。」
クロードが二人を見つけると呼び止めて近寄ってきた、クロードは二人と違ってタオルを腰に巻いておらずボディビル用のパンツをはいていた。
「えっと…会った事ありましたっけ…?」
「ん?君と私が会うのは初めてではあるな、でも事前に色々調べてあるからな。」
「そうなんですか…それにしても凄い筋肉ですね…!」
ヨシュアはクロードの鍛え上げられた筋肉を見てそう言った。
「まぁ鍛えてるからな、それに伊達に筋肉探偵と名乗られてはいないさ。」
「…僕もそんな風になれますかね…?」
「んー…まぁやれば出来るかもしれないが…君はそのままの方が良いからな。」
「そうなんですか…」
「あぁ、そうした方が良いぞ可愛らしい顔でムキムキは中々…ツラいな…」
クロードはムキムキなヨシュアを想像してからヨシュア達の入ってる風呂に浸かった。
「ふぅー…やはり心地よいな…確かこの湯はあのアオイの島の湯なんだろ?」
「…!」
RASNはコクりと頷いた。
「ふむ…やはりか、湯に浸かった途端に筋肉の節々がいつも以上に動かせる気がするからな。」
「ええ、それに心がほっこりとしますし。」
「…!」
そうして暫く三人は風呂に浸かりのぼせる前に上がった。
「んくんく…ぷはっー!やっぱりお風呂上がりは牛乳ですね!」
「…!」
上がった三人は浴衣に着替えて瓶牛乳を腰に手を当てて飲んでいた、なおヨシュアはフルーツ牛乳でRASNは珈琲牛乳でクロードはプロテインを自分で入れた牛乳であった。
「ああ、タンパク質の補充は筋肉を作るのには重要だからな。」
「成る程勉強になりますね…」
「…!」
そして飲みきった三人は男湯から抜け出して大浴場の入り口の待合室に腰を下ろした。
「それにしてもミレイユ遅いな、湯冷めしちゃうぞ…」
「だがなヨシュア君、レディは身だしなみやらで時間がかかるものだから仕方なかろう。まぁ…こっちの連れはすぐ戻ってきたみたいだがな…。」
そう言ってクロードは隣で無心にソフトクリームを舐めるまだ少し髪が濡れてる金髪の女性を見てそういった、彼女は名探偵…の娘のリリーであり杖を振って叩いて戦う探偵である。
「ん~お風呂上がりのアイスは格別ですね!」
「それよりまだ髪が濡れてるみたいだか…?」
「仕方ないじゃないですか!このアイスは数量限定のチョコバナナでクッキー入りでクリームのせですよ!?見逃せませんよ!」
リリーはそう説明しながらもアイスを舐めていた。
「だからといって髪が濡れたままは不恰好だろうに…仕方ない。」
するとクロードは番台に向かうとタオルを一枚もらってリリーの背後を取った。
「ん?クロードさんどうしたんですか?今私はアイスの相手で大変…つまり手が離せないって事ですよ。」
「そうだな、手が離せないってならその頭を使わせていただこうか!」
そうしてクロードはわしゃわしゃとタオルを使ってリリーの髪を拭き始めたのだった。
「わきゃー?!なっ…何するんですかっー!?」
リリーは驚きながらその手に持ってるアイスをこぼさぬようにクロードの手に抗っていた。
「そう暴れるな、綺麗にできないだろ…!」
「うぬぬ…限定は無駄にはしたくないんです…!」
そんなやり取りが一・二分続いたのちクロードはリリーの頭からタオルを離した、するとリリーの髪はしっかりと乾いており逆立ったり跳ねてもいない髪になっていた。
「ふぅ…抵抗するから少し手間取ったぞ…」
「うう…じっくり食べたかったのに…!」
「そんなのまた今度にすればいいだろ…?」
「今度って何時なんですかー?!逃したら口惜しいですよー!」
そう言ってリリーはクロードの筋骨隆々とした腹をポカポカと叩いた、しかしクロードはあまり意に介してなかった。
「ふむ…確かに俺も期間限定のプロテインを逃したら口惜しいな…」
「今はプロテインじゃなくてアイスの話なんですー!!」
リリーは頬をより膨らませ涙目になりながら叩く勢いを早めたがクロードには全く効かなかった。
「ははは…そういや昔ミレイユとこんな感じの事があったけな…あの時は黒焦げにされるかと思いましたよ。」
「…!…!?」
そしてそれを端から見ていた二人はヨシュアの昔話に花を咲かせていた、だがそうしているとRASNは膝の上に妙な違和感を二つ覚えた。
「…?!」
「…。」
「ピヨ…。」
RASNはその違和感を見下げるとそこには自身の膝上にタオル片手にジッと見つめてるコヨミとヒナであり、二人とも浴衣姿で髪が少し濡れいた。
「…?」
「にーに!リリーねーねみたいに頭拭いて?」
「…後でヒナにもお願い…?」
RASNが二人に首を傾げるとコヨミはタオルを差し出してRASNの頭の上に鎮座し、ヒナはコヨミに膝を譲ってRASNの隣に座った。RASNは少し困りつつもコヨミの頭を拭き始め、コヨミは顔を緩めて喜んでいた。
「わふぅー…次は尻尾も出来る?にーに?」
「…!」
「ピヨ…」
RASNが髪を拭き終わるとコヨミは寝そべると浴衣の尻尾出し穴から髪と同じ色の尻尾を出してRASNに拭かせた、そしてヒナは手持ちぶさたにそれをまじまじと見つめていた。
「…うーん…それにしても長いなミレイユ…まさかのぼせてるんじゃないのかな…?」
1人取り残されたヨシュアは退屈そうに女湯の暖簾を見ていた。
そしてリリーがクロードを叩くのを止めてRASNがコヨミの頭と尻尾を拭き終わってヒナの頭を拭き始めると女湯の暖簾からメアとミレイユが出てきた。
「あっ、ミレイユ!待ってたんだぞ!」
「あっ…お兄…ちゃん…」
ヨシュアは早速出てきたミレイユに近づき話しかけたが、ミレイユは近づいてきたヨシュアに対し少し身構えたのであった。
「んー?どうしたんだミレイユ?そんな神妙そうな顔で…やっぱ…」
「…?!それ以上はダメっ!!」
「むぐわっ?!」
ヨシュアが何か聞こうとしたらミレイユはそれを妨げるように口を張り手で塞ぎ、ついでにヨシュアを張り倒した。
「あっ…?!ごっ…ごめんお兄ちゃん…でもお兄ちゃんが…うわーん!!?」
「…いったい何が…?ガクッ…」
そしてミレイユは張り倒したヨシュアを見下ろして困惑して泣きながらその場を逃げ去り、ヨシュアは当惑しつつ意識が飛んだ。
「ん…?一体どうしたんでしょうね…?」
「さぁな…だがただ事では無いのかもな…?」
「つまりどういう事ですか?」
「…、自分で考えろ。」
そして端から見てたリリーとクロードはカップアイスを手にそれを見ていた、なおクロードのはプロテインソースかけである。
「あっ…RASN…それにコヨミちゃんにヒナちゃん…」
「ピヨォ…気持ち良いよ…パパ…」
「あっ!メアねーね!どうしたの?」
そしてミレイユと一緒に出てきたメアはRASNらの前に来ていた。この時のメアは髪を留めておらず下ろしていて、髪の先までしっかりと乾かしていたのであった。
「…?」
「どうしたのって…まぁちょっとした悩み…かな?」
「悩み?だったらコヨミ達にも相談して!力になるよ!」
「んー…ピヨ…くぅ…」
「……!」
「…ありがたいけど…話しにくいというか…RASNがいるから…」
「にーにがいたら駄目なの?でもにーに相談した方が良いと思うよ?!」
「………!」
「…zzz…んぅ…」
「確かにそうかもしれないけど…やっぱでもやっぱ相談はしにくくて…」
「…………?」
「んむむー…コヨミ訳分からなくなっちゃうよー…?!」
「…んむぅ…パパ…これでヒナもねーねに…ぴょぴよ…」
メアとRASNらの四・三度の問答をしたが解決どころか聞き出せず、コヨミは訳が分からなくなりヒナはすやすやと寝てしまっていた。
「やっぱごめんなさい…!そっ…それじゃまた今度…!」
そうしてメアはミレイユ同様に泣きはしないがその場を逃げ去った。
「ふむ…これは…事件の味ですね!」
「それを言うなら匂いだろ。」
そしてまたそれを端から見ていたリリーはカップアイスの底を舐めきると顔にアイスが付いた顔でそう言った。
-飛行島 メアの部屋-
「さぁ、遠慮しないで入って?」
「…はい、失礼します…」
メアはRASNらから逃げ去って部屋に戻る途中で落ち込んでるミレイユを見つけた、そしてミレイユが言うにはヨシュアに会わせる顔が無いみたく落ち込んでおりメアは自らの部屋へと招き入れていた。
「……。」
「……。」
二人が入ってから沈黙は続いた、互いに何か言い出しにくそうな雰囲気であった。
「えっと…正直に…油断しましたよね…」
「…えぇ…」
彼女らがどうして沈んでいるのか…その為には少し前に遡る。
-飛行島の大浴場 女湯-
RASNとヨシュアが風呂に入った頃、メアとミレイユも風呂へと入っていた。
女湯は男湯と同様に洗い場と浴室が分かれて浴室にはサウナが備えてある、だが女湯の浴室は露天風呂と室内風呂の二種類ある。
二人は体やらを洗い終わり、メアはミレイユに手伝ってもらいながら髪も洗い終わると露天風呂の方ではわんわんやピヨピヨやこんこんやらと色々聞こえてくるのを聞き室内風呂へと足を進んだ。
室内は湯気で満ち足りており二人は浴槽へと身を沈めた。
「ふぅ…身にしみますね…」
「ええ、とっても心地良いわ…でも少し換気しましょうか?」
二人は気持ち良さそうに湯に浸かっていたがメアは換気の為に空調のルーンを操作した、すると湯気が晴れてきたのであった。
「メアさんありがとうございます!」
「良いのよ、ってあら…?あれって…?」
メアが浴槽に戻ると浴槽には湯気で隠れていた所も晴れ、そこには何故か金髪で見た目にそぐわないぐらいデカイ物を持つ女の子がうつ伏せで浮かんでいた。
「わわっ?!大丈夫ですか?!」
「とりあえず引き上げないと!?」
メアとミレイユは焦りながらもその人を引き上げた。
「大丈夫でしょうか…?」
「…どうかしら…息は通ってるけど何時からああなってたのか分からないし…」
そして脱衣場まで運び二人は団扇を扇いだり濡れタオルで体を拭いていたりしていた。
「んっ…んん…?」
すると女の子は唸りながらも起き上がったのであった。
「あぁ…!良かった!」
「大丈夫?のぼせていたみたいだったけど大丈夫…?」
「…待ってください!皆まで言わないでください!」
ほっとする二人を他所に起きた女の子はそう言って声を高らめ辺りを見渡した、女の子の回りには水が入ったコップや濡れタオルに団扇が置いてあった。
「ふむ…私の覚えている記憶が確かで周りのこの状況…そしてさっきの証言…見破りましたよ…!」
「なっ…なんなんですか…?」
「証言って…?」
声を失いかける二人を放って金髪の女の子はたわわとして立ち上がりビシッと指を指した。
「つまり私は…のぼせてたんですねっ!」
「……。」
「……。」
「…ドヤァ。」
女の子がそんな事を言ってメアとミレイユは完全に言葉を失った、豊満そうなソレに対しても。そしてそれを見て女の子は勝ち誇ったら様な顔をした。
「ええっと…とりあえず貴女は…?」
「私ですか?私はリリー・コーネル…探偵です!」
「探…偵…?」
「そうです探偵ですよ!」
「それは…1回言ったから分かるわ…」
「そうですか…ってあっー!?早く行かないと売り切れになるー?!」
リリーが急にそう叫ぶと出口へと向かっただが鈍い物音を立ててUターンして戻って着替えると更に急いで女湯から抜け出した。
「…なっ…何だったのあの探偵さんは…?」
「分かりませんね…そういえばどうしましょうか?」
「…何かまた入るのもアレね…もう上がりましょう。」
そう言ってメアとミレイユは体を拭い始めた。そして体を拭き終えるとメアは座って長いその髪を乾かしはじめた、するとミレイユはメアの手伝いをし始めた。
「ごめんね…髪洗う時も手伝ってもらって。」
「いいんですよ!…それにしても本当に長いですね…」
「ええ、長い方が良いかなって思ってるの…だってアイリスも結構長いじゃない?」
「そうですね…って何でアイリスさんが…?」
「えっ?なっ…えっと…ほらっ!アイリス綺麗だし…ねっ!?」
「えっ…えっと?まぁ…そうですけど…?」
そうしてメアはミレイユの助力もあって根本から先まで髪をちゃんと乾かせた。
「ふぅ…ありがとね、ここを出たら何か奢ってあげるわ。」
「いえいえそんな…あれ?あんなのってありましたっけ?」
脱衣場を出ようとするとミレイユはあるものを指差した、それは紙が壁から出ていて山となっていたのであった。
「あれ?前来たときはあんなのあったけな…?」
「分かりませんが…見てみますね?」
ミレイユは壁に近づいて紙を引っ張った、すると紙はビリっと破けてまた紙が出てきたのであった。
「えーっと…リリー・コーネル…前回比較データなし…?」
紙には先程飛び出したリリーの顔写真と各種詳細データが記載されていたのであった。
「その前にも色々書いてあるわね…」
メアはミレイユの手にしてる紙の頭の方を見た、するとそこにはコヨミやコリンやヒナなどこの飛行島にいる様々な冒険家のデータが記載されていたのであった。
「まさか…入浴する時にデータを取られてるの…?」
「こんな事誰が…?」
「…さぁ…分からないわね…。」
そう二人が紙の束を見ているとガーガガッーと先程の壁から紙が出てきたのであった。
「あら、また出てきたわね?」
そうしてメアは出てきた紙を引っ張り中を見てみた、ミレイユも出てきた紙を覗き込んだ。
「…えっ……?!」
「…えぇ……?!」
二人はその紙を見て驚愕していた。その紙に書かれていたのはメアとミレイユの詳細データが記載されていたのであった、だがリリーの時に書いてあった前回比較データに色々書かれていたのであった。
「たっ…体重が…▲●も増えてる…?!」
「私の方にも…▲◇もって書かれてます…」
そうしてその事に落ち込み女湯の暖簾をくぐったのであった。
そして話は戻る。
「…それじゃ…どうしましょうか…」
「どうするも…痩せないといけませんよね…?」
「ダイエット…だったらどうしましょうか…?」
「やっぱり…食べる物を減らしたりとか運動をしたりですかね…」
「そうね、そうした方が良いわよね…?」
「…あっ!カティア様に相談して痩せれる薬を…!」
「待って!…それだけはやめて…!?」
「どうしてですか?カティア様なら片手間で出来そうですが…?」
「いや…そんなんじゃなくて…出来たら自分達の力でやった方が良くないかしら?」
「確かに…そうですね!頑張りましょうメアさん!」
「ええ!」
そうして二人は固く誓いを立てたのであった。
-飛行島-
そして翌日の朝…朝日が射す飛行島の上にはジャージに着替えてタオルを首にかけているメアとミレイユが掛け声を上げながら走っていた。
「派遣、討伐、お手の物っ!」
「私達が誰だか言ってみてー!」
「「1、2、ぎにゃー! 2、2、ぎにゃー!」」
二人とも飛行島の外周を日が射す前に走っており額に汗を垂らしながらも走っていた、だが時間が経つにつれて二人の距離がどんどん離れていった。
「私達が誰だか言ってみなー!」
「はぁ…泣く子も黙る…はぁ…冒険家…!」
「1、2、ぎにゃー! 2、2、ぎにゃー!」
「1…ぎにゃ… 2…ぎにゃ…ちょっと待ってください…?!」
途中ミレイユが息を切らして座り込んでしまったのであった。
「大丈夫?ちょっと飛ばしすぎたかしら…?」
「いえ…というか息…切らしてないんですね…?」
「まあねこれでもテニスやってるからね。」
「テニスって…凄いんですね…?」
「そうかしら…でもこれ以上は無理しちゃ駄目ね、朝の走り込みはこれで終わりにしましょう?」
「そっ…そうですね…」
そうして二人は走り込みから引き上げて朝からわいわいと賑やかなレストランへと向かっていた。
「今日の朝食は…ビッフェなのね。」
「でも丁度良いですね、食べる物を自分で調整できるのは…でもあそこは…魔境ですね…」
ミレイユが指す方向にはスイーツコーナーであり様々な菓子やらパフェやらがあった。
「…そうね…今はダイエット中…我慢我慢…」
「そうですね、それに何時も取る量より少し少なくしないと…」
そうして二人はビッフェに向かいスイーツコーナーを目にしないように料理を少し少なめに取ったのであった、そして取り終えた二人は席に着いて細々と朝食を食べた。
「うぅ…まだ少し足りないですね…」
「我慢よ…ダイエット中なんだもの…」
少なめであった為二人とも腹に物足りなさを感じていたが早くに席を立つことが出来た、だがそんな二人の前に前日会った面々がビッフェで取ってきた食事を片手にメア達の元にやってきたのであった。
「…!」
RASNは唐揚げやらスパゲッティやら等と和洋中等色々折衷した料理が皿にあり。
「あっ!メアねーねにミレイユねーね!おはよう!」
コヨミの皿にはクリームシチューがあり、他はRASNに似かる内容であった。
「おはようございます!今は…朝ですね!」
リリーの皿には沢山のスイーツが乗っており。
「当たり前だろ。」
クロードの皿にはプロテインドリンクと栄養バランスの良いのが選ばれている。
「ピヨ…おはよう…」
ヒナの皿にはタコさんウインナーと木の実中心な構成であり。
「おはようございます!あっ、ミレイユ昨日はどうしたんだ…?」
ヨシュアの皿にはゼメキア風リゾットなどのゼメキア風が勢揃いであった。
「おっ…お兄ちゃん…?!」
「みっ…みんなどっ…どうしたの?」
そして出会わされた二人はクロード以外の皿を見ており、特にリリーの持つ皿に目を奪われていた。
「ふむ…皿を見る限りは食べ終えたみたいですね!」
「…見れば分かるだろ…それにしても随分量が少ないみたいだな?」
「なっ…何でそんな事を…?!」
「いや簡単な事だ手の筋肉の使用量が異常に少なく見えてな、それに皿の汚れ方も一点的だしな。」
「こっ…これは…何か食欲が無くって…」
「食欲が無いって…幾らなんでも少なくありませんか?ほら、ミレイユの好きなロコモコ丼もあったんだぞ?」
「うっ…そうだけど…私もあまり食欲が無くって…」
「大丈夫…?」
ミレイユはヨシュアの指差すロコモコ丼を見てくぅとお腹を鳴らしたがお腹を抑えて耐えており、ヒナは心配そうにミレイユを見ていた。
「大丈夫、メアさん私達もう早く出ましょうか?ほらこの後用事もあるし…?」
「えっ?あっ、そうね!そういう訳で私達はこれで失礼するわね!」
そうしてメアとミレイユはまた逃げ去るように去っていったのであった。
「ふむ…やはり事件の予感ですね!」
リリーは既に皿にあるスイーツを半分平らげていた。
-飛行島 ギルドオファー受注所-
「ふぅ…撒けたわね…?」
「はい、何とかですね…」
酒場から逃げ出した二人はラーレッタが経営する受注所にいた。
「…どうしましょうか…これから?」
「…そうね…痩せる為にも体を動かしておきたいし…丁度良いのがあるわね、すみませーん!」
メアはカウンターにいるラーレッタを呼び出した。
「あら、メアちゃんにミレイユちゃん。オファーの受注かしら?」
「あっ、はいそうです。」
「良かった、でも貴方達じゃ職種もタイプも合ってないような…?」
「大丈夫です!私達頑張りますから!」
「…あと出来たら飛行島内で出来るのってありますか…?」
「…まぁいいわ少し待ってね。」
そう言うとラーレッタは手元の書類を見始めた。
「んー…そうね…貴方達二人で出来るのはこの二つぐらいね、丁度二人以下って先方から言われてるしね。」
そしてラーレッタは二人に二つの書類を見せた。
「成る程…って内容は結構適当に書いているんですね…」
「えっーと…『増築の手伝いを願いたい。』に『お手伝いお願いしますぅ!』ですか…依頼内容も現地で説明って…」
「とにかくお願いできるかしら?前者は終了までもう少しだからお願いできるかしら?」
「はぁ…分かりました…」
「それじゃ、行ってらっしゃい!」
メアとミレイユは溜め息を吐きながらもギルドオファー受注所から出て、ラーレッタは笑顔で手を振って見送った。
そうして二人は依頼先の指定した先にたどり着いた、そこにはこじんまりとした家が立っていて色とりどりな花が家の前で咲いていた。
「こんな小屋あったんだ…」
「わぁ…すごいですねどれも綺麗な花が咲いてますね!」
「むっ?君達が手伝ってくれる人かな?」
すると家の中から体に対して顔がでかめで藍色と灰色の長い髪の男性が現れた。
「えっとはい、そうですが…?」
「依頼人さんですか…?」
「うむ、そうだ。私はハーヴェイだ、君達は…?」
「あっ、私はメアって言います!」
「私はミレイユです、よろしくです!」
二人もハーヴェイの挨拶に返事をした。
「うむ、よろしく頼む。依頼内容は見て貰えたかな?」
「あっ、はい確か増築ですけど…この家ですか?」
「そうだ、部屋を一部屋増やしたいが流石に一人ではな…それで手伝ってもらおうと思ってな。」
「そうなんですか!では早速始めましょう!」
そうして作業が開始された、メアは自慢のルーンチェンソーでハーヴェイが運んできた木材を切ったり削ったりしていた。
「すごいな…手慣れている…。」
「こういうのは得意だったからね、楽勝よ!」
「うむ、ありがたい。そっちはどうだ?」
「あっはい、こっちも順調ですよ。」
ハーヴェイはミレイユの方を見に行った、ミレイユはメアが手を付けた木材のささくれを研いだりしていた。
「それにしてもハーヴェイさんってこの家に一人暮らしなんですか?」
「いや、家族がいてな。今はディーラが二人を連れて遊びに行ってるがな。」
「家族って…お父さんなんですか?」
「そうだ、四人…家族だな。」
三人は談笑を交わしながらも作業を進めてハーヴェイ達の家の増築に成功した、主に増築したのは上の穴の空いてある部屋の拡張にテラスを広くしてテーブルなどを作ったのであった。
「ふぅ…出来たわね!」
「はい!出来ました!」
「あぁ、助かったよ。報酬は受注所に送ってるが…個人的にお礼がしたいな…。」
「そんないいですよ、私達は依頼をこなしただけですので…」
「そんな事は言うな、ディーラや二人にも会わせたいしな…そうだもう少ししたらディーラ達も帰ってくるしその時に一緒に昼でもどうだ?腕によりをかけて作るぞ?」
「えっ…」
「えっ…」
ハーヴェイがそんな提案を出すとメアとミレイユは狐に摘ままれた様な顔をしていた。
「うむ…そうだな随分動いたし少し腹が減ってないか?それなら量もそこそこ必要だな…」
「えっと…そのすみません、私達この後も依頼がありまして…」
「あっ、はい!そうなんです!お気持ちは嬉しいのですが…後が…」
「むっ…そうだったか。なら仕方ないか…まぁ私達は特に何も無ければ家にいるからな、何時でも遊びに来てくれ。」
「はい!それじゃ失礼します!」
…まぁハーヴェイさんはレナやシオンいないとうま味出しにくいけどね…今でもレナだけはまだだし。
「…?」
「どうしたのミレイユ?」
「いえ…何か聞こえませんでしたか?」
「…いえ?何も聞こえなかったけど…?」
メアに聞いたらミレイユは首を傾げながらも次の現場へと向かった。
「えっと次は…アジトの前ね。」
メアとミレイユはラーレッタから貰っていた書類を見ていた、今度は『お手伝いお願いしますぅ!』と書かれた書類を手にアジトの前に来ていた。だが近辺にはメアとミレイユ以外には誰もいなかったのであった。
「来てないみたいですね…」
「そうね…少し座りましょうか?」
すると二人は近くにあったベンチに腰を掛けた、辺りは紅葉が舞っていた。
「ふぅ…依頼人が来るまではゆっくりとしてましょう…」
「はい…そうですね…」
そうして暫く二人はのほほんとベンチに座って寝てしまっていた、そして散る紅葉が少し山になりかけると遠くから誰かが走る音がしてきた。
「あわあわあわわ?!ちっちっ…遅刻しましたー!…あうわぁ?!」
するとメイドチーフのチェルシー慌てた様子でやって来た、だがメア達の前で突如転び紅葉の山に頭を突っ込んだ。
「…んぇ?なっ…何!?」
「んん…あれ?いつの間にか寝ちゃってました…」
その騒がしさにうたた寝していた二人は目を覚ました、そしてメアとミレイユは立ち上がり紅葉の山のチェルシーを見に行った。
「…あのー大丈夫ですか…?」
「あわわ…!すみませんが手を貸して頂けますか?!」
「いっ…良いけど…それじゃ、えいっ!」
「ひゃぁ?!」
メアはチェルシーの要求を聞いて出ていた足を掴むとひょいと引き抜いた、そして引き抜かれるチェルシーは尻餅を着いて二人の前に紅葉だらけの頭を出した。
「いたた…すみません助かりました…。」
「大丈夫ですか?」
「あっ、はい大丈夫ですぅ…あっ!すみません!人を待たせてるんですぅ!」
「ちょっと待って?!」
チェルシーは頭や服に付いた紅葉をぱっぱと振り払うとアジトの方に向かおうとした、だがメアが今度はチェルシーの腕を掴んだ。
「あひぃ?!なっ…何なんですか?!」
「…まさかだと思うけど依頼人ですか?あのこれを。」
メアは驚いてるチェルシーに貰っていた書類を渡した、貰い受けたチェルシーは慌てながらも目を通して落ち着いた。
「はぁー…そうだったんですか…えっと私は依頼人のチェルシー・コリンズと申します!今はここの飛行島でもメイドを致しております!」
「メイドさんなんですか…?」
「そうですよ、こう見えてもメイドチーフなのです!えっへん!」
何故かチェルシーはミレイユの質問に対して胸を張っていた。
「えっと、それで今回の依頼は何かしら。たしか手伝いをお願いしてるのよね?」
「あ、そうでした!今回はメイドのお手伝いをお願いしたいのですぅ。」
「えっと…お手伝いさんのお手伝いですか…一体何をすれば…?」
「それは適時教えます!とりあえず先ずは着替えましょう!」
「えっ?着替えるって?」
「まぁまぁこちらへこちらへー!」
そうチェルシーは言って二人をアジトの中へと連れていった。
そして暫くしてアジトからチェルシーが出てきた。
「お二人とも!ほら早く行きましょう!」
「そうは言っても…」
「なんか…恥ずかしいです…」
そしてアジトから赤面でメイド服姿のメアとミレイユが出てきたのであった。
「お二人とも似合ってますよー!」
「そうかもしれないけど…やっぱりなんかね?」
「はい、可愛いには可愛いんですけど他の人に見られると…」
「そんな事気にしてたらメイドは勤まりませんよ?それではまずは最初のお仕事です!」
そうしてチェルシーは二人に竹ほうきを渡した。
「最初は秋で落ち葉が多くなったので落ち葉集めですぅ!ほうきで落ち葉をアジトの近くに集めてくださいです!」
「分かったわ。」
「はい、分かりました。」
そうしてメイド三人は分散して落ち葉を集めに行った、だが二名は回りに人がいないのを確認しながら行ったのであった。
「ふぅ…これぐらいで十分ですね!」
「そうね…」
「はい…もうてんこ盛りですね…」
暫くして三人が集めた落ち葉は山の様になっていた、だが大体はチェルシーが集めたものであるが。
「それにしてもこんなに…どう処分するのかしら?」
「えっと処分は…一応燃料にも行けますしそれに畑作してる方々に肥料として渡しもしますね…あとは焼き芋パーティーもいいですね!」
「えっ…」
「えっ…」
そして二人はハーヴェイに昼飯を誘われた時の様な顔をした。
「でも今は芋があまり沢山無いんです…また今度ですね…」
「ほっ…」
「そうね…それじゃチェルシー、他に何かやることない?」
「そうですね…あとは…どうしましょう…?」
チェルシーがそう言って首を傾げると二人は足を踏み外しそうになった。
「えっと…それじゃアジトの中のお掃除とかはどうでしょうか?」
「それは良いですね!それじゃ行きましょう!」
ミレイユがそう提案するとチェルシーは直ぐに賛同すると我先にとアジトへと突入した。
「…ねぇ、さっきの落ち葉集めでもほとんどチェルシーがやってたけど…私達いるのかしら?」
「…でもいないよりかはましかと…私達も行きましょう!」
「えっ…ええ…」
そうして二人もチェルシーに続いた、だが追い付いた頃には床や壁に穴が空いたりと少し滅茶苦茶となっていたのであった。
「あわわわ…?!すっ…すみません!?」
「あれ…雇い主って彼女よね…?」
「えぇ…そうですよね…?」
そうして二人はチェルシーのサポートをしてどうにかアジト内の清掃を終えたのであった。
「ふぅ…ようやく終わったね…」
「はい…そうですね…」
「ありがとうございますぅ!お陰で助かりました!」
メアとミレイユは疲れのせいか椅子に座り込んでいた。
「そういえばそろそろお昼ですね…そうだ今からご馳走しますね!」
「えっ…ちょっと待っ…」
「お待ちどう様でした!」
メアがチェルシーを止めようとしたが目を離した一瞬で二人の前の机にはオムライスやとても辛そうな担々麺、そしてザッハトルテやパフェが並べられていた。
「実はちょっと私もお腹が空きまして…一緒に食べましょう!」
「う…好きな物が並んでる、でも我慢…」
「頂きまーす!」
だがミレイユの制止も聞かずメアは目の前のパフェに手を出していた。
「メッ…メアさーん?!」
「あぁ~堪らないわ…」
「さぁ、ミレイユちゃんも食べましょう?」
「…っ………食べます……。」
ミレイユはチェルシーの目線とメアがパフェを美味しそうに食べる姿を見て目の前の担々麺に手をつけた。
「では私も、頂きまーすですぅ。」
そうして三人のメイドの昼食が始まった、そして食べ終わって…。
「それではとりあえず依頼は終わりですぅ、ありがとうございました!」
「いえ…どういたしまして…」
「はい…」
「それでは私はこれで失礼しますぅ!」
課された仕事も終わり解放されたメアとミレイユ、だがその顔は少し落ち込んでいた。
「はぁ…節制してたのに…負けたわ…」
「はい…でも…美味しかったです…」
「そうね…空きっ腹は本当に美味さの調味料ね…」
「…どうしましょうか…?これから…」
「…とりあえずお昼を沢山食べたから…夕食は抜き…いや少しだけかしら…」
「…そうですね…」
そうして彼女らはため息を吐いて歩き始めた。
そして飛行島に夜が訪れるとレストランには賑わいが訪れた。
そこにはRASNにヒナにカスミとヨシュアがテーブル席に座っており、机上には和風であり栗ご飯や味噌汁や秋刀魚等と秋の風味で盛り沢山であった。
「…これだけ探したのにいないなんて…ミレイユのやつ何処に行ったんだ…?」
「…!」
「ついでにメアも見当たらないわね…何処に行ったのかしらね?」
「ピヨ…お骨多い…」
「はぁ…分けてあげるから少し貸しなさい。」
そう言うとカスミは隣で秋刀魚の小骨に苦戦するヒナを見かね、ヒナの皿を前に持ってきて身と骨を分け始めた。
「ピヨ、ありがとうママ…。」
「はいはい、もうすぐ分けきるから待ちなさい。」
「…でも二人ともこの飛行島から出たという記録は無いですからくまなく探せば…ってそれはさっきまでやってましたね…」
「…!」
「そうね聞き込みもした方が良いわね、まぁ最悪捜索の依頼でも出せば気付いてくれるかもしれなしいね。」
「そうですね!それじゃ明日から聞き込みでもしますか!」
「…!」
「そうね、まぁ精々頑張んなさいよ?」
「おやっ?ここに事件の匂いがしますね?」
すると四人の元にリリーとクロードがやって来たのであった。
「あっ、クロードさん。…そういえばクロードさんは探偵でしたね?」
「あぁ、そうだが…どうした?」
「それが朝会ってからミレイユがどこを探してもいなくて…」
そうしてヨシュアはクロードに説明を始めた、一方リリーはヒナ達の方に置いてあるデザートの苺豆腐のパフェ風盛り合わせの方に目を向けていた。
「もくもく…美味しいね、ママ…?」
「そうね、でも口にクリーム付いてるわね少し拭くわね。」
「ピヨォ…」
「…一口貰うついでにお尋ねしますけど、お二人はご家族で…?」
リリーは何処からか取り出したスプーンを差し出しながらそう言った。
「…ママって言ってるのはそう呼んでるだけで母親じゃないわよ、あとほら…一口ぐらいならあげるわ。」
カスミは差し出されたスプーンを受け取り応対しつつ、一掬いしてリリーにスプーンを返した。
「そうでしたか…はむ…これは美味しいですね…!」
「あ…パパも食べて?」
「…!」
「RASNさんはパパ…と言うことは、カスミさんとは夫婦で…?」
「そっ…?!そんな訳無いじゃない!?」
「なるほど…分かった。その依頼引き受けた、この筋肉に誓って必ず会わせてみよう。」
そうしてる内にヨシュアはクロードに説明をし終えていたのであった。
「そうですか!ありがとうございます!」
「捜索ですか!?だったら私に任せてください。何たって名探偵ですからね!」
「いや…ヨシュア君はお前には頼んでいないと思うが…?」
「そうとなれば現場百回ですね!ではっ!」
リリーはクロードの指摘に気付かぬ内にレストランを飛び出した。
「…大丈夫なんでしょうか…?」
「…まぁ大丈夫だろ、一応あれでも探偵だしな。だがそんなに不安なら追ってみたらどうだ?意外と道中で見つかったりもするかもな。」
「…そうなんでしょうか…でも少し不安なので追ってみます、ミレイユの事は頼みましたよ!」
そしてヨシュアは飛び出したリリーを追って飛び出した、そうしてる内に苺豆腐盛合せは食べきっていた。
「ご馳走さま、中々いけたわね苺豆腐は。」
「…!」
「うん…そうだねパパ。」
そうして三人はレストランから出た、そしてヒナはカスミとRASNの間で手を繋いで立って歩いていた。すると来た道からクロードがやって来たのであった。
「おっと、RASN君か?ちょっと話があるんだがいいかな?」
「…?…!」
RASNは少し疑っていたが快く頷いたのであった。
「そうか、だったら少しあっちで話そう。済まないが少し借りてもいいか?」
「…まぁ、別に…」
「ピヨ…?!駄目…!」
「…?!」
するとヒナはガシッとRASNの足にしがみついた。
「二人を見つけるために必要な事なんだが…駄目かい?」
「……駄目…これからパパとママと一緒にお風呂だもん…」
「えっ!?」
「…!?」
ヒナがそう言うとカスミとRASNは驚いていた。
「そっか…じゃあ少しだけ借りるだけですぐ返す、それじゃ駄目かい?」
「………すぐ返してね…?」
クロードがそう提案するとヒナは少し考えてからの意見を聞き入れ、仕方無さそうにRASNの足から離れた。
「すまないな、それじゃぁ行こうか?」
「…!」
「ピヨ…パパ…」
そしてRASNはクロードと共にヒナとカスミから離れた。それを見るヒナは少し涙目で見送り、それを見下ろすカスミは何も言わずにヒナの頭に手をのせた。
「…よしこの辺りで良いだろう。」
RASNを連れてクロードはあまり人気の無いところに行き着いた。
「…?」
「…実はなこの先に二人を見つけたんだ。」
「…!」
二人の目の前には建物が立っていた、出入り口の上の看板には『ASNトレーニング』と書かれていた。
「…?」
「あぁ、この施設は俺が建てさせてもらってな個人的にも使ってる。」
「…!」
「どんなって?まぁ単なるトレーニング施設だな、まぁとにかく入ってみろ。」
そうしてRASNはクロードと共に中へと入った、そこにはベンチプレスや重量挙げのバーベルやランニングマシーン等のがトレーニング器具が並んでる部屋がガラス越しにあった。
「…!」
「中々だろ?そうだ、二人はこの先の部屋でやってるぞ。」
クロードが指差す方向はガラス越しの部屋ではなく扉であった。
「…?」
「ん?どうして分かったって?ここは経営してるから利用者リストに二人の名前を見つけたんだ。」
「…!」
「ヨシュア君にかい?済まないがまだ知らせてない、多分だが知らせても進展しないだろうからな。」
「…?」
「何はともあれ中に入ってみてくれ、頼んだぞ。」
クロードはクロードに後押しされて部屋の扉に手をかけた、中は様々な器具が置いてあるがそこにメアとミレイユがジャージ姿で汗をかいていたのであった。
「RASNさん?!」
「RASN!?どうしてここに!?」
そして二人がRASNの事に気付くと驚いていたがメアは特に驚いていた。
「…、…!」
RASNはヨシュアが心配しているという事をミレイユに伝えた。
「そうですか…でもまだお兄ちゃんとは会いたくはないですね…」
「…私はもうRASNに会っちゃったけどね…」
メアは二人に聞こえないような消え入る声で囁いていた。
「…?」
「どうしてって…その…言いにくいです…。」
「…?」
ミレイユが駄目ならばとRASNはメアに理由を聞いてみた。
「……。」
だがメアはミレイユと違って何も喋らず顔を下に向けていた。
「…?」
「…っ、あんまり近づかないで…」
「…??」
「何でって…その…汗の臭いとか…さ…?」
「?」
RASNは首を傾げてメアに少し近づき、メアはそれに対して顔を赤らめて退いた。そしてメアが退き続けてついには壁に到達してしまった。
「うぅ…恥ずかしい…けど教えたくは…」
「…。…!」
RASNは言い渋るメアを目の当たりにして光って二人はその光に包まれた。
「きゃっ…?何の光?!」
「これは…いつものやつ…!」
そして光が引き姿を現した二人の顔は少し落ち着いていた。
「…そうね…正直何時までも隠して塞ぎ込むのも無理があるわね…」
「そうですね、話してスッキリとしましょう…せめてRASNさんぐらいには…」
そうして二人はRASNに経緯を話したのであった。
「…?!」
「そっ…そんなに驚かなくても…」
「そうですよ…なんか恥ずかしいですし…」
「…?」
「何で悩むって…女の子はそういうのを気にするのよ…」
そうなんですかね…?
「…!…?」
「えっ…今ですか?でもそんな一日で変わるはずないですよ。」
「…!」
「…分かったわ…でも…他の人には言わないでよ?」
「…!」
そしてRASNはクロードに頼んで測定計を貰ってきたのであった。
「へぇー…これに当てるだけで色々と分かるタイプなのね…」
「…!」
ミレイユが測定計を持ち、そこから出るレーザーをメアへと当てていた。
「えっと…計測できたみたいですね。…あれ?」
そして測定計からピッーと音が出るとレーザーを照射していた穴から紙が出てきた。
「この紙って…まさか…!」
「…?」
メアは紙を引きちぎって見始めた、紙には顔写真と各種詳細データが載っていた。
「何か見覚えがある…」
「…すみません、RASNさん私も測定をお願いできますか?」
「…!」
するとミレイユは測定計をRASNへと渡して測定させた、そして先程と同様にレーザーをミレイユへと当てピッーと音が出ると紙が出てきた。
そしてミレイユはRASNに見られる前に紙を引きちぎった。
「えっと…本当ですね…あの時の紙とおんなじみたいですね。」
「あれ…?でも何か体重のところがおかしいわね…?」
「『前回比較データ:破損してます』…?」
「…ということは前のデータは…」
「あっ、はいこれですね。」
そしてミレイユは紙を二枚取り出して一枚をメアに与えた、それは先日女湯の壁から出てきた紙であった。
「…?」
RASNはその光景を見て何が何だか分からない顔をしていた、そしてメアは何か考えながらRASNの元に向かった。
「…ねぇ…RASN、もう一回計ってくれない?そうすれば分かると思うから…」
「…!」
そうしてRASNはまた測定計を使いメアにレーザーを当ててまた測定計から紙を出してメアに渡した。
「どれどれ…『前回比較データ:変動無し』…って事はこのデータが正しいデータってこと…?」
「…そうなると…私達は…!」
「えぇ!そうね!私達…大丈夫だった!」
「はいっ!」
「…?!」
そして二人は喜びながら抱き合い、それを見るRASNは驚きながらも祝った。
そうしてある日の飛行島。
RASNとメアにミレイユとヨシュアの四人はあの時みたくレストランで夕食を食べていた。
「それにしても大変な事じゃなくなくて良かったです!」
「もぉ…私達は大変だったのに…」
ミレイユはヨシュアに謝ってちゃんと会うようになり、メアもそんなに気にせずパフェを食べており現在四杯目であった。
「ん~美味しい!やっぱ我慢は体に悪いわね…!」
「…?!」
「…いや…それでも四杯は流石に多いのでは…?」
「そんなことはないわ!それに一日パフェを断ち切ってたからこれぐらいは…ね?」
「…まぁ隣の事も言えませんし…」
ヨシュアは横目で煮えたぎり赤々とした料理を美味しそうに食べるミレイユを見てそう言った。
「でも考えてみたら私達討伐とか色々で動き回ってるし、テニスもしてるしでちゃんと燃やしてるから大丈夫なのよね。」
「そうですよね、本当に何でそれに気付かなかったでしょうね…?」
そうして他愛のない話をして夕食を済ませると、またあの時の様に四人で大浴場の所へと着いていた。
そしてこちらは女湯。
「あら?今日も空いてるわね。」
「でもやっぱ混雑してるよりかはマシですけどね。」
「えぇそうね、あれ?もう紙が出てないわね?」
メアはかつて紙が出ていた壁を見てそう言い、その壁は何故かカーテン塞がれて『調整中』と書かれていたのであった。
「それじゃ早く入りましょう!」
そして出入り口から脱衣室へと歩を進めた、するとそこには二人がよく知ってる人物がいた。
「うーんこっちをこーして…こーすればいいかしらねん?」
「あれ?カティア様どうしたんですか?」
「あら?ミレイユにメアじゃない、貴女達もこんなところにどうしたのかしらん?」
「こんなところにって…ここは大浴場ですから浴びに来たんですよ…」
「それぐらい言わなくても分かってるわ、今は直すので精一杯だからさっさと行っちゃいなさい。」
「…ところで何を直してるんですか?」
「これ?まぁ端的に言えば…測定計ね。」
「測定計…」
「そうよ、以前筋肉に頼まれて小さいの作ったけどどうせなら大型でより正確なものを作ろうと思ってやったのがこれよ。」
そう言ってカティアは目の前の機械を指差した。
「大型で正確になったのはいいけど、なんというか水気に弱いのよねー、でも知れずに測定するにはここの履き替え所が最適なのよねー」
「…。」
「…。」
「あら、どうしたのかしら二人とも?あまりにも天才的なあたしの解説聞いて訳分からなくなっちゃったかしらん?」
「いや…そうじゃないですけど…」
「そ、そんじゃさっさと入ってきたら?こっちは防水仕様と結果の紙を飛び出すように改良しないといけないから。」
「あっ、はい。それじゃ…」
そうして二人は服を脱ぎ風呂へと入った。
「…メアさん…多分あの測定計が故障したのって…」
「…多分リリーさんよね…」
「後でカティア様に衝撃に強くした方が良いって伝えときましょうか…」
「…別にいいんじゃない?」