見覚えのある天井と、見覚えのあるしょぼい豆電球。硬くて痛い木の床にチクチク身体に刺さるワラのお布団を敷いてみんなで雑魚寝する狭い部屋。ときどき揺れて大きな音が部屋中に響いたり、揺れのせいで頭を床に打ったりする。
イヤだなあ。ふかふかで広いベッドでゆっくり寝たいなあ。きっとステキな夢を見られるんだろうなあ。ステキな夢ってなんだろう?夢はいくらステキでもただの夢。明日の生活が変わるわけじゃない。夢がステキであればあるほど、痛くて怖くて辛い現実が苦しく感じるだけ。それならいっそ、辛い夢を見続けていれば、苦しい現実もちょっとは我慢できるようになるのかな。
でも、そんなのイヤだなあ。
「おい!!!起きろボンクラ共!!!いつまで寝てやがる!!!さっさと起きてビラの一枚でも配ってこい役立たず!!!全部配り終わらねえと飯抜きだからな!!!」
団長はいつもマイムたちの目覚まし係をしてくれる。外から団長の靴音が聞こえてきたらすぐに跳び起きないと、団長が痛くて怖い起こし方をしてくる。それが分かってるのに、マイムははっきり起きてるのに、身体が起き上がらない。
薄い扉を勢いよく開けて入ってきた団長が、入口近くで寝ている子から順番に蹴って、踏んづけて、鞭で叩いていく。マイムはアルミのカップを投げつけられた。ジンジンする頭を押さえながら、ようやく身体が言うことをきいて起き上がれた。急いで外に出て積み上がったサーカス団のチラシを持って、街の方に走っていく。他の子より先に人がたくさんいるところを見つけないと、今日もご飯が食べられない。足を引っかけてきたり石を投げてくる子を避けて、とにかく走る。これ全部配らないと──。
「・・・!」
いつの間にか、マイムは現実に戻って来てた。ひどい夢だったなあ。でも夢でよかった。ついさっきまであった頭の痛みとか、石畳の冷たくて痛い感触とか、焦ってバクバクいってた心臓とか、全部夢の中に取り残されちゃったみたい。残ったのは、痛くなるほどの空きっ腹だけ。
「あはっ♡な〜んだ♫夢かーー☆」
ぴょこっとふかふかのベッドのバネを利用して起き上がる。そのままの勢いでくるんと一回転して着地、はいポーズっ☆う〜ん今日も絶好調!ボッサボサになった髪もドライヤーを使えばハイ元通り☆ゆったりぐったりなパジャマからいつものトレーナーに早着替え☆シルクハットもちょこんとキめてソックス脱げば、マイムスタイルの完成じゃんじゃじゃーーーん♡
鏡の向こうのマイム、今日も可愛くきまってるね♡鏡のこっちのマイムだって、今日も可愛いよ♡それじゃあ今日もラジカセ持っていっちょやったりましょー♫今日のダンスは情熱の国スペインの伝統舞踊、フラメンコだよ♡カスタネットとバラもきちんとあるの♢天気は曇天、笑顔は満点♡準備万端レッツらゴー♡
はふー♡たくさん踊ると汗かいちゃうね☆一旦部屋に戻ってシャワーを浴びてから、今度はテルジの朝ご飯を食べにレストランにGOするよ♫フラメンコ中もずっとぐうぐう言ってたお腹がもう限界まで空いてきて、背中とくっついちゃいそうだよ♣
「テールジ♡グッモーニーン☆」
「おっす、虚戈。今日は一番乗りだな」
「んー?」
「この前言ってたパイナップルのジュース作っといたぞ。飲みな」
「なんかテルジ、今日は元気ない♠」
「へっ?そ、そうか?今日も絶好調だけどな」
「ウソだ♠だってシャツが前後ろ逆だもん♢どーーーんっ!」
「げえっ!?うわマジじゃんか!裏表も逆じゃねえか!」
「テルジがおバカちゃんなのは知ってたけど、そんなおっちょこちょいするなんて、何かあったんでしょ?マイムに話してみなさい☆今ならマイムとふ・た・り・き・り♡だもんね〜♫」
「バカって言うな!いやまあ・・・ぼーっとしてたんだよ。ちょっと昔のこと思い出してな」
「昔のこと?幕末くらい?」
「オレいくつなんだよ!なんつうかまあ、忘れてたかったことだよ」
「教えてくんないのぉ♠」
「気分のいい話じゃねえよ。んなことよりそろそろ他のヤツも起きてくっぞ!今日の朝はハンバーガーだ!サンドイッチもクロックムッシュもあるぞ!ジュース飲んだら準備手伝えよ!」
「アイアイサー♡」
なんだか今日はヘンな日になりそうだなあ♣その後起きてきたスニフくんもワタルもセイラもみんな、なんだかちょっと元気がなさそうに見えた♠うーんなんでだろ?ヘンだなあ♣みんなどうしたのかなあ♣
「っあ〜、寝覚めが悪いや。腹ン中がむかむかする」
「食べ過ぎか?」
「イヤな夢見ちまったんだ」
「城之内くんも?実は・・・私もそうなの。起きたときちょっと泣いちゃうくらいイヤな夢だったわ」
「いよぉ?みなさんもですか!実はいよも、それはそれは大層恐ろしくて震えが止まらなくなるようなおぞましい夢を見てしまいまして・・・」
「・・・まさか、全員そうなのか?」
ワタルがそう言うと、もうみんな起きてきてるのにしーんとしちゃった♠何も言わないってことは違わないってことだね♫違わないってことはあ──。
「あはっ☆今日はみーんなイヤな夢みて起きたんだねっ♫奇遇だねー☆」
「こんなの偶然なわけないでしょ!あのポンコツ似非パンダが何かしたに決まってるのよ!」
「ひどいこと言うなあ!」
「どっひゃあ〜〜!びっくりしたあ!」
「・・・本当にどこからでも現れるな貴様は」
たまちゃんがモノクマの悪口を言うからモノクマが来ちゃった♠ヤスイチの前のテーブルの下からぴょーんと飛び出して、キレイにトリプルアクセルを決めてハイドの目の前のテーブルに着地!すごいなあ、うらやましいなああんなに動けて♢
「もう、なんかあったらすぐボクのせいにするんだから。そうやって自分たちの行いを省みないで外に責任を求めるのは、成長しない新人の典型だよ!」
「お前以外に誰がこんなことするんだよ。何か企んでるなら吐け」
「いや・・・冷静に考えて夢を操作するなど、今はまだ不可能ではないか?擁護するわけではないが、モノクマの仕業と断ずるのは尚早と言わざるを得ない」
「うぷぷぷ!さっすが荒川サン分かってるね〜!そりゃそうだよ。いくらボクでもオマエラ全員に見せたい夢を見せるなんてオーバーテクノロジー持ってるわけないでしょ?そんなに夢が気になるならスピリチュアルエリアにでも行ってみれば?夢占いもあるよ!」
「下らん。結局貴様は何の用で来た」
「用なんてないよ。ボクを呼ぶ声が聞こえたから来ただけ」
「では帰れと言ってやるから今すぐ消えろ」
「冷たいなあ・・・」
ハイドが冷たいこと言うからモノクマが落ち込んでレストランから出て行っちゃった♠マイムはモノクマ嫌いじゃないよ♡でもこんなところに閉じ込めたのは許さないかな♫
「うっし!あんなのは放っといて、朝飯にすんぞ!ハンバーガーがいいやつは並べ!」
みんなが黙っちゃったときに雰囲気を変えてくれるのはいつもテルジなの♫それがお仕事だもんねしょうがないね♫マイムはサンドイッチもクロックムッシュも食べたいから全部並んじゃうよ☆
「ねえ、ねえ虚戈さん。ちょっといい?」
「むん?なあにセーラ?」
一番にテルジのところに行こうと思ったのに、セーラに呼び止められたからマイムはマイムに急ブレーキ!!危うく転んでおでこから床に埋まっちゃうところだったよ♠でもマイムはそんなことで怒ったりしないよ♫
「もしよかったらなんだけど──」
ボクは、イエスタデイ、ダイスケさんにおしえてもらったことを頭の中でリピートしてた。こなたさんの気持ち、ワタルさんの気持ち・・・ボクの気持ち。どれが一番でどれが後回しなんてない。どれも大事にしなくちゃいけなくて、ボクが一人でオーダーをつけちゃいけないんだ。そしてボクはボクの気持ちを大切にすればいいんだ。そう考えると、なんだか今までブラインドだったものが分かったような気がする。
「それでプレゼントねえ。でもねえスニフ氏、どうしておれに相談しようと思ったのかなあ?」
「アーティスティックなアドバイスほしかったんです。ボクじゃチャイルディッシュになると思ったから・・・」
「生憎おれも彼女がいたことはないからねえ。参考になるかどうかは保証しないよお。というかそれならあ、鉄氏を頼ればいいんじゃあないかい?“超高校級のジュエリーデザイナー”のアドバイスが最適だと思うけどお?」
「サイクロウさんはJewelryDesignerじゃなくてSmithです。ガールのおはなし苦手なんです」
「だからっておれに来るかねえ」
ボク一人じゃこなたさんへのプレゼントがセレクトできないから、レストランにのこってたヤスイチさんにおねがいした。だけどずっと自信がないってぶつぶつ言ってる。ショッピングセンターにはプレゼントショップもあるけど、今のボクのモノクマネーじゃ全然足りない。カジノでふやせば・・・いやダメだ。ああいうのはカジノがもうかるようになってるんだ。うーん、どうしよう。
「それなら昨日面白そうなものを見つけたんだけどお、どうかなあ?」
「What?なんですか?」
「ショッピングセンターの真ん中に吹き抜けになってる広場があっただろお?そこに妙なものが設置されてたんだよねえ」
いつもショップばかり見てたから、そんなところに何かがあるなんて気付かなかった。ヤスイチさんにガイドしてもらって、ショッピングセンターのホールまで来た。はじめてモノクマランドに来た日からここには来てなかったけど、ステージの上にどーんとおいてあるヘンなマシーンはすごく目立つ。ホワイトとブラックのツートンカラーってことは、やっぱりモノクマが何かしたんだ。
「ねえ?妙だろお?」
「モノクマのものですよこれ。やめときましょう。サワラのがんばりたたきのめしです」
「なんてえ?」
「・・・ドントタッチです」
またジャパニーズまちがえちゃったのかな。こなたさんならこういうとき、ちゃんとボクの言いたいことをおしえてくれるのに。それよりこんなもの、どう見たって関わっちゃいけないヤツなのに、ヤスイチさんはなんて呑気なんだろう。今にもモノクマが出てきてすごくストレスフルなやり取りをしなくちゃいけなくなりそうな感じがするけど。
「呼ばれてなくてもじゃじゃじゃじゃーーーん!!」
「やっぱり出ましたか」
「出たねえ〜」
「あれ!?朝に比べてテンション低い!せっかくあの後すぐにスタンバってようやくお客さんが来たっていうのに!」
「知らないですよ」
「よくそんな勝ちの薄い方に賭けたねえ。おれが昨日やっと気付いたっていうのにねえ。というか朝にそれ言っておけばよかったんじゃないのかい?」
「・・・はっ!」
マシーンの後ろからひょっこり出て来たモノクマに、ボクもヤスイチさんもクールに返す。もうなんだかめんどうくさいや。ここでスタンバイしてたってことは、これは何かスペシャルなものなのかな?
「ま、まあ過ぎたことは仕方ない!それよりも二人とも、これがなんなのか気になるよね〜?気になって気になってもう眠れないよね〜?」
「それほどじゃ──」
「眠れないよねッ!!!!」
「そんなムキにならなくてもいいじゃないですか。子供じゃないんですから」
「それキミに言われると一番傷つくヤツ!!やめて!!」
なんだかこっそりバカにされたような気がしてムッとしたけど、ひとまずモノクマはこのマシーンのエクスプレッションしたいみたいです。UFOのままにしておくのもイヤなので、おはなしぐらいは聞いてあげることにしました。
「スニフクンには馴染みがないかも知れないけど、これは日本人全員が大好きなガチャっていう文化だよ。有形無形によらず日本人はガチャが好きで、お金を借りてもやりたがるほどなんだよ」
「Wow, exciting!そうなんですか!ジャパニーズカルチャーまだまだミステリーです」
「強ち否定できないねえ」
「これはこのショッピングセンターの商品が入ってるガチャで、1回たったの100モノクマネー!ただしどんな商品が出てくるか分からないし、返品や交換も不可能だからね!あ、商品を誰かにあげてもいいよ」
「商品なら普通に売ればいいんじゃないのかい?在庫処分ってとこかなあ」
「大人な部分掘り下げないで!」
「ボク、ガチャやってみたいです!どうやるんですか?」
「マシーンにモノモノウォッチをかざすと100モノクマネーが勝手に支払われるよ。そしたらハンドルを回してね」
「こうやって・・・こう、ですか」
マシーンのセンターにあるパネルにモノモノウォッチを近付けると、ピッと音がしてマシーンについた小さいランプがキラキラ光った。OKってことかな。ハンドルを回すと、中のカプセルがころがってガチャガチャ音がする。Fantastic!だからガチャって言うんですね!おもしろいです!
一回ハンドルを回すと、下からモノトーンのカプセルが出てきた。そういえば、カプセルに入るサイズってことは中に入ってるものってノービッグディールなんじゃ・・・。
「何が出たんだい?」
「うっ・・・あ、あかないです」
「しょうがないなあ、おれがあけてあげよお・・・か・・・った」
「・・・」
「モノクマにお願いしようかあ」
「オマエラ身体鍛えとけよ」
なんだろう、ヤスイチさんといっしょにいると色んなことが上手くいかないようなヘンな感じになっちゃう。カプセルもモノクマに開けてもらって、中身をもらった。なんだろうこれ。
「エアプレーン?なんでゴールデンですか?これなんてよみますか?」
「・・・『浪漫』だね」
「あらあらあ〜らwwwスニフクンってばその商品パッツモしちゃうのwwwまったくもうおませさんなんだからwww」
なんだかよく分からないけどモノクマにものすごくバカにされてる気がする。いつものようにイヤな笑い方をしてるんだけど、それ以上の何かがあるような気がする。トランスクライブしたら分かるかな。
「それは超レア商品『浪漫飛行機』!男の夢を乗せて大空を行く飛行機の模型だよ!実際には飛ばないからお部屋に飾っとくかなんかしておけば?イイコトあるよ!」
「得体の知れない他意をひしひし感じるけどお、これ大丈夫なのかい?」
「ものすごくバッドテイストですけど。エアプレーンならワタルさん好きかもです」
「それ、雷堂氏に押しつけようとしてるよねえ」
「とまあこんな感じに、色んな商品が出てくるから是非やってみてね!何が出ても苦情は受け付けないからね!」
そう言ってモノクマは、出てきたときと同じようにマシーンの後ろにかくれて、もう出て来なかった。のこったのは、ボクの手の中でライトをギラギラリフレクトするロマンスエアプレーンだけ。こんなものどうすればいいんだろう。
「ジャパニーズはこんなのにインヴォートしますか?」
「さあねえ。おれにはよく分かんないけどお、そういうもんじゃないのかなあ」
「おっ!いたいた!おいお前ら!」
なんだかヘンな感じになっちゃったボクとヤスイチさんの間のアトモスフィアをブレイクするように、ホールの上の方からヴィゴロスな声が聞こえてきた。上を見ると、ダイスケさんが手を振ってた。
「やあ城之内氏。どうしたんだい?」
「探したぜお前ら!お、スニフなんだその金ぴか。イカすな!」
「そうですか?」
近くのステイアーからおりてきたダイスケさんが、ボクのロマンプレーンにインタレスティングだったみたいだけど、でもこれはあげない。ボクのモノクマネーで出したものなんだから。それより、なんでダイスケさんがボクたちをさがしてたんだろう?
「んなことより、お前らに耳寄りな情報があるんだ。どうする?聞いたらオレと一緒に来てもらうぜ。聞かなきゃ別にいいけど、せっかくのチャンスを逃しても知らねえぜ?」
「えらくもったいぶるじゃあないかあ。耳寄りな情報ってのはなんだい?」
「スニフはどうだ。気になるか?」
「ええ、まあ」
「よしよし!じゃあこれでオレたちは仲間だな!いや実はな、アクティブエリアに温泉があるってのは知ってるよな?」
「前にテルジさんが言ってました」
「そして今日の朝飯のとき、正地が女子に声をかけてるのを見たんだ。ここまで言えば分かるな?」
「分からないねえ」
「
「っかあ〜〜〜!察しが悪いなあお前ら!いいか?正地はな、女子全員を温泉に誘ったんだよ!モノクマが妙なことしてきたし、あいつなりに周りを癒そうと考えてんだろうな。で、だ!だったらオレらも一緒に癒されればいいじゃんかってなるだろ?なるだろォ!!?」
「分からないよお」
「
なんだか一人でテンション高くなってるダイスケさんだけど、セイラさんがそんなことしてたなんて全然気付かなかった。セイラさんもダイスケさんも、周りのことをよく見てるなあ。いくらモノクマでもボクたちのドリームをいじるなんてことできないと思うけど、みなさんがそれでディサポインテッドなのはたしかだった。ヒーリングしてあげるなんてボクは思いもしなかった。
「あのな。アクティブエリアの温泉は複合施設の2階にある。1階のプールの小窓からなら、脱衣所と浴室の両方見えるんだよ。な?」
「覗くってことかい?いくらなんでもそれは・・・」
「のぞく?」
「
「
「今の時間ならまだ間に合うな。参加メンバーは見てのお楽しみだが、ほとんどの女子が参加するって話しだぜ?研前もいるだろうなあ」
「こなたさん・・・!」
「あっ。スニフ氏の目の色を変えたねえ」
ピーピングなんてこと、ジェントルマンのすることじゃない。だけどボクは今ハイスクールスチューデントだ。セーシュンをオーカするただのハイスクールスチューデントだ。だったら、ちょっとハメを外すくらいのこと、ゆるされるべきなんじゃないかな。大人になったらつかまるようなことでも、今ならまだゆるされるんじゃ・・・。そう思ったら、ダイスケさんに付いて行こうかなってちょっと思い始めた。
「話聞いた以上は、お前らも一緒に来てもらうぜ?」
「そんな話あるかい?バレたらひどいことになるよお。特に極氏の技は受けたくないなあ」
「バレる前にトンズラこいちまえばいいんだよ!だいたいな、脱衣所からも大浴場からものぞき窓は気にならねえ位置だぜ。下調べくらいしてるっつーの」
「ダイスケさん!ボク行きます!セーシュンします!」
「よく言ったスニフ!よーし、そんじゃ仲間と合流してからプールに行くぜ」
「仲間って、あと誰がいるんだい?」
「下越と星砂」
「まさかのメンバーだねえ」
「みなさんセーシュンしたいんですね」
「スニフ氏は青春を何だと思ってるんだろうねえ。まあおれも城之内氏がそこまでしてくれるなら行くのは吝かではないけどお」
「なーにいい子ぶってんだよ!嫌いなわけねえだろこの手の話がよ!そんじゃ、プールで作戦会議な!」
そう言ってダイスケさんはさっさとどこかに行ってしまった。まさかこんなチャンスがあるなんて思わなかった。でも、ダイスケさんがいなくなってからボクはまた迷い始めてた。ホントにこんなことしていいのかな。セイラさんは皆さんをチアーするためにしてるのに、ボクたちがそれをインターセプトするみたいなこと・・・いや、でもそれもセーシュンのワンページだ。
「スニフ氏は一度、青春の意味をきちんと辞書で調べるべきだねえ。城之内氏に聞いても正しい答えが返ってくる保証はないからねえ」
「ヤスイチさんはピーピングきらいですか?」
「嫌いというか、普通やっちゃいけないことだから分からないよお。でもまあ、年頃の男子だしい、女子に興味がないと言ったらウソになるねえ。取りあえずプールに行ってみようかあ」
「ボク知ってます。そういうのジャパニーズでスペシャルな言い方します。む、む・・・むつはま?」
「ムッツリだねえ。まあおれはそう思われても仕方ないとは自分でも思うよお」
もしピーピング自体がひどいことでも、それでセイラさんやこなたさんにとってハームフルでも、バレなければあったことにはならない、って考えればいいんだ。それこそセーシュン!それこそロマンス!とび回れこのマイハート!
「じゃあ、プールに行こうかあ」
おう、どいつもいいツラしてやがるぜ。なんせこれからオレたちは、男の意地とプライドを賭けた闘いに挑むわけだからな。こうでなくちゃいけねえ。ビビって来なかった鉄やムッツリの雷堂なんか放っといて、オレたちだけで堪能するとしようぜ。
「よっしゃ、全員集まったな」
「サイクロウさんとワタルさんがいないですけど」
「あいつらは来ねえってさ。ったく男の風上にも置けねえ、情けねえヤツらだよ」
「おれたちは人の風上にも置けないことをしようとしてるけどねえ」
「けどよお城之内、なんで女子はわざわざ摘まみ食いするのに風呂なんかでするんだ?」
「そりゃお前、オレら男子に、特に下越に見つからねえようにするためだろ」
「城之内氏、今の会話でだいたいのことは察したけどお、下越氏は趣旨を理解してるのかい?」
「いいか!そっちの小窓が脱衣所に通じてる。あっちの小窓は大浴場だ。通気用だから目線より上になる、見つからねえようにしろよ。何があっても声を出すな!」
「あの高さからどうやって覗くんだよ」
「監視用の台があるからあれに昇って覗く。オレとスニフと星砂、納見と下越で二手に分かれるぞ」
「もしバレそうになったらどうする?監視用の台を片付けてからでなければ証拠が残るぞ」
「監視台にはキャスターが付いてるから簡単に動かせる。プールの脇ならどこに置いてあっても違和感ねえだろ?」
「無駄に入念だな。貴様、さては初めてではないな?」
「嬉しくねえよ!」
まさか星砂まで協力するたあ思わなかったが、とにかくこれで役者は揃ったわけだ。あとは女子が脱衣所に来るのを待つだけだ。取りあえず手筈通りに監視台を動かして通気用窓に近付ける。大した高さじゃねえが昇るとなかなか高えな。こっちはスニフも入れて3人だからバランス崩さねえようにしねえと。
「よーし見えるか?」
「ばっちりだねえ。ほうほう、女湯の脱衣所はこんな感じなのかあ」
「男湯とそんな変わんねえな。てっきりもっと広いんだとばかり思ってたぜ」
「ふん、凡俗共の身体などで満足できるか疑問だが、こうしていると少しは期待してやっても良い気分になるな」
「テンション上がってきたんじゃねーのお前ら?いいか?絶対声出すなよ」
「あのう、ボク見えないんですけど・・・」
小窓から覗いた景色はまだ寂しげで、人っ子1人いない。もう少ししたらここに女子たちが入ってきて、オレたちがいることも知らずにキャッキャウフフなあられもない姿を見せると思うと、色んなモンが高ぶってきてワクワクしてくる。スニフだけは背伸びしても目線が届かないらしいが、そんなんに構ってる暇はねえ!脱衣所のドアが開いて誰か入ってくる!
「っわ〜〜〜い♡温泉温泉おんせ〜〜〜ん♡」
「走ると危ないよ虚戈さん。あとタオル忘れてる」
「荒川さん、メガネはどうするの?」
「これは曇らないしフレームが柔らかい上等眼鏡だ。付けたままで入浴も睡眠もできる。ふふふ・・・私はそう簡単に自らのアイデンティティを手放すようなマネはしない」
「いよーっ!湯の香りがしてきましたね!」
「うるさいホント・・・。あんたたち大浴場響くんだから騒がないでよね」
入ってきたのは、極以外の女子全員だった。野干玉や荒川まで参加してんのは意外だったな。正地のヤツなかなか良い仕事するじゃねえか。一番の懸念がいねえことが不安で溜まらねえが、ひとまず収穫はそれなりにありそうだ。
「極さんは一緒に入らなくてよかったの?」
「うん。覗きをしそうな輩がいるからお風呂の周りを見回りするって。そこまで心配しなくても、わざわざ覗きなんてする人なんていないのにね。みんなそんな心の汚い人じゃないんだからね」
「そうだよね。さすがに・・・そんなこと考えてる場合じゃないもんね」
「城之内氏、おれいきなり心が折れそうだよお」
「バカ声出すな!これからがいいところだろうが!」
「みてみてみんなー☆」
正地がエプロンを外して、野干玉が上着や首輪を脱いで、相模が着物をはだける。会話なんてどうだっていい耳を貸すんじゃねえ!こんなことしてるオレらがバカみてえになってくるじゃねえか!目はその光景を捉えて滾り、耳はそんな会話を捉えて胸が痛む。そんな葛藤をぶち壊すように、虚戈が全員の注目を集めたと思ったらその場で蹲った。何かと思ったら次の瞬間、服だけがばさっと弾けた。
「じゃーん!早脱ぎッ☆」
「うおっ!?」
「ブバッ!!?」
「Yikes!!テルジさんがノーズブラッド出しました!」
「うるせえよ!ティッシュ詰めとけ!」
「早脱ぎというよりすり抜けたようだ・・・俺様でなければ見逃していたところだ」
「見るべきところそこじゃねえけどな」
「ボクはまだ一回も見えてませんけど!」
早脱ぎって、早着替えならまだしもそんな芸を披露する場なんてあんのか?それはともかく、何の躊躇もなく全員の前ですっぽんぽんになるあいつの感性どうなってんだ。恥じらいってもんがねえのか!?
「たまちゃんと相模は着ている物が多くて大変そうだな。手伝おうか?」
「ひ、ひとりでできるわよ!アンタ、その白衣近付けないでよね!なんか実験みたいな匂いがすんのよ!」
「いよぉ・・・着物は着方一つにも作法があります故、湯浴みの前後の脱ぎ着も億劫でして。肌襦袢も白と家では決まっていて、染みの一つでも付けようものなら大事になるんです。申し訳ありませんがその白衣はいよの服と離しておいてください」
「お前たちは私の白衣をなんだと思っているのだ」
「うおお〜〜〜ッ!相模のヤツ結構胸あるじゃねえか!着物だから見逃してたぜ・・・!」
「明るい色だと際立つねえ。正地氏もいいものをお持ちでえ」
「あ、あの・・・こ、こなたさんは・・・あっ、や、やっぱりいいです!自分で見ます!だっこしてください!」
「黙っていろ。年齢的にも背丈的にも貴様にはまだ早いということだ」
「そんなあ」
「なあ。オレの鼻血ってもう忘れられてんのかな。スニフ以外は見向きもしてねえんだけど」
それぞれが徐々に裸になって、タオルだけを纏った格好になる。女同士だからか、虚戈や荒川みてえにすっぽんぽんで堂々としてるヤツもいれば、研前や相模みてえにがっちり胸元までタオルを巻いてガードしてるヤツもいる。正地は全員の身体をじろじろ見回してるし、野干玉は相模と正地を恨めしそうに見てる。
「おい、大浴場に移るぞ」
女子たちが大浴場に移動し始めたのを確認して、急いで監視台を降りてスライドさせる。人手が少ねえと思ったら、下越は鼻血出しててスニフが介抱してる。何やってんだあいつら、もったいねえことしてらあ。まあ見る気がねえなら無理にとは言わねえけどよ。
しっかり監視台のストッパーをかけてよじ昇り、大浴場の通気窓から中を覗く。湯煙でもうもうとしてるけど女子たちの声は聞こえる。シャワーの水音と誰かが、たぶん虚戈だろうな、湯船に飛び込む音も聞こえる。そして次第に湯煙が晴れてきて中の様子がくっきり見えるようになってきた。
「うおおおっ!!」
「うひゃあ・・・こりゃすごいねえ・・・」
「ふ、ふ・・・凡俗にしては・・・楽しませてくれるではないか・・・!」
そこはまさに、男たちが追い求めた理想の世界が広がっていた。一糸纏わぬ姿で水浴びをする女たち、絵画やなんかで見る楽園のような光景だった。
恥ずかしそうにタオルで身体を隠そうとする研前。細い指で自分の白い身体に這わせて洗う相模。肉付きのいい豊満な惜しげも無く晒す正地。水を被って化粧を落としあどけない素顔を見せる野干玉。全身にまとった泡で遊ぶ荒川。湯船で楽しそうに泳ぎ回る虚戈。
きゃっきゃっと女子同士の黄色い声が大浴場に響き、互いの身体を眺めたり触ったり恥ずかしがったり・・・そのやり取りの中で時折覗かせる艶っぽい表情に、俺たちの興奮はあっさりと限界の向こう側に飛び立って行った。
「うへへ、こりゃあ見ねえと損だよなあ」
「おいゴーグル、動くな。台が滑って見づらくなるではないか」
「あ?なんもしてねえよ。っつうかストッパーかけただろ」
「いやあでもなんだかどんどん窓から離れているような気があ・・・あっ」
せっかく人が浸ってるときに星砂が妙なこと言いやがる。そう言えば足下がぐらつくな。なんでだ。ちゃんとストッパーかけて固定したはずだ。そんなこと考えながら覗きは続行してたら、どんどん身体が小窓から離れていって、明らかに台が滑ってる。っつうか意図的に誰かが動かしてやがる。
「ってオイ!!誰だいまいいとこ──」
人の神聖な行為を邪魔するバカ野郎はどこのどいつだと思って自分の足下に怒鳴ってやった。その瞬間、オレはこの世の鬼を見た。いやよく見ると、それは鬼なんてもんじゃなかった。怒りってモンが形を持ったらこんな風になるんだろうって迫力を纏った女だった。
「堕ちろ」
そいつはオレの台と納見の台の両方を引っ張った。自然と台は滑ってプールの方に。何か考える暇もなく、それに乗ったオレたちは為す術なく台と一緒に滑っていく。そんでそいつは、いきなり前輪だけストッパーを降ろしやがった。するとどうなるか。簡単だ。監視台がつんのめって頭からプールに堕ちた。
「だはーーーーーッ!!!?」
「あばばばばばっ!!?ちょっ!!?め、めがねなくした!!!めがね!!!」
「ぶくぶく・・・」
「さっさと上がってこい下衆共。コンクリートを流し込んでプールごと煮凝りのようにしてやろうか」
「鬼畜かッ!!鬼畜の所業かッ!!」
監視台ごとプールに堕とされた上に、服が水を吸って身体が沈む。ってかオレはチェーン巻いてるしマジヤバくねえか!?星砂もヘンなコート着てるからずぶずぶ沈んでくし、納見は納見で案の定かなづちでガンガン水飲んでやがる。この状況見ても極は眉一つ動かさない。鬼だ!!鬼女だ!!山姥だ!!
なんとか死に物狂いで這い上がったオレたちを、極は徹底的に見下した目で睨んでくる。空耳だよな?なんかゴゴゴって聞こえんだけど。
「貴様ら、そこで何をしていた」
「え〜・・・っとなにって、あの、えー、その・・・」
「フンッ。俺様たちが何をしようが勝手だ。なぜ貴様のような凡俗に話さなければならない」
「何をしていたァッ!!!!」
「覗いてましたすいませェん!!城之内氏に唆されてついぃ!!」
「おぉい!?簡単に白状し過ぎだろ!!いきなりオレ売りやがったし!!」
「・・・薄情な白状だバッ!!?」
「星砂ァァアアアアアアアアアアッ!!?」
いきなり星砂が吹っ飛んだ!?んでまたプールに堕ちたぞあいつ!マジギレした極こんなことになんのかよ聞いてねえぞ!?っつうかなんでここがバレた!?
「貴様、自分が何をしたのか分かっているのか。この状況で正地は女子たちの緊張を解そうと手を尽くしているのだ。それを穢す行為だ。貴様がしているのは人の善意を踏み躙る行為だ。その自覚があるのか貴様」
「あの〜、一つお伺いを立てさせて戴いても宜しいでしょうか」
「・・・」
緊張しすぎてよく分かんねえ口調になるオレに、極は沈黙で答えた。
「スニフと下越がいたはずなんだが・・・」
「診療所に向かうところを見かけた。詳しいことは聞かなかったが、プールの方から来たので様子を見に来たら・・・この有様だ。どう裁いてくれようか」
「くっ・・・!ふ、ふ・・・!はぁ・・・はぁ・・・!裁くだと?笑わせてくれる・・・!ゲホッ!ゲホッ!俺様が凡俗の風呂なんぞを覗いた証拠でもあるのかッ!!俺様が何を目視したかは俺様にしか証明ふガボァッ!!!」
「星砂ァァアアアアアアアアアアッ!!?」
「もういい。全員覚悟しろ」
オレは目を閉じて祈った。記憶が消えてもいいからとにかくこの場から消えちまいたいと。ボキボキと鳴る極の関節の音が、オレの心臓を締め上げるような錯覚を呼び起こす。そしてオレの祈りが半分だけ天に通じたのか、そこから先の記憶は消えた。
「馬鹿なことするからそうなるんだ」
「然し四方や覗かれてようとは思いも寄りませんでした。御三方には忍びの才でもお有りなのでは?使い方は褒められた物では在りませんが!いよーっ!」
「でっけえ声出すなよ。骨まで響くだろ」
「まさに、ほろびてしまった、ですね」
「骨身に染みた、だね」
「それでした!」
「オレも騙されたとは言え、虚戈のモン見ちまったからなあ。詫び入れてやらねえと。研前と相模も悪かったな。これでなんとか水に流してくれ」
「いよ?是亦、奇抜な彩りの洋菓子ですね。何ですか是は?」
「うわあ、マカロンだあ。私食べるのはじめて。おいしそう」
「くんくん。甘ったるい香りですね。焼き砂糖菓子でしょうか」
「飲み物もあるぞ。紅茶か牛乳かコーヒーか?」
「オレはコーラ」
「お前は自分で持って来いよ」
「こおら?」
結局、覗きの件は女子全員に知れ渡った。極が言ったんだろう。あの3人がその極に裁かれた後、ずぶ濡れでボコボコにされた城之内と星砂と納見、あと鼻血を出し過ぎた下越が診療所に搬送されて、それを俺と鉄が面倒を看た。極が怒りの形相で、女子を近付けさせないように俺たちが看ろって言って来て、断れる雰囲気じゃなかった。
お詫びと言って下越が女子にお菓子を作る約束をして、研前と相模は特に気にしてないような感じで城之内と一緒にお茶なんかしてる。相変わらず相模は、マカロンやコーラみたいなカタカナに首を傾げている。っていうかコーラも知らないのか。
「ごくっ・・・いよーっ!ピリピリします!甘い!曹達の様です!黒曹達ですか!」
「マジかよ相模お前。コーラも知らねえのか。じゃあ、マカロンは?」
「もぐもぐ・・・むむむ、甘いですね。焼糖挟み?でしょうか?」
「くすくす、そんな無理に日本語にしなくても」
「Great!いよさん、ジャパニーズとっても上手です!ボクにもティーチしてほしいです!」
「極端過ぎるぜこりゃ。おもしれえな」
「いよぉ・・・申し訳ありません。いよの家は外来文化には特に厳しくて、然うした類の物は一切触れた事が無いので在ります」
「じゃあバームクーヘンはなんていうの?」
「ああ、年輪卵糖ですか。真っ事美味なる菓子ですね」
「カラオケは?」
「伴奏歌謡です。いよは経験御座いませんが」
「Sniff・L・Macdonaldはなんですか?」
「スニフさん、幾ら何でも人名は其の儘で読みますよ」
「心なしか漢字の密度が高くなってるような気がする・・・」
俺は伝統芸能にはあんまり明るくないから、相模家っていうのがどういう家なのかはあまり知らない。弁士なんて仕事自体、相模に会うまでは気にしたこともなかったし。やっぱり日本語には厳しいのか、聞いたこともない外来語の言い換えが次々出てくる。
「いくらなんでもって、今でも十分やり過ぎじゃねえのか?カタカナは敵性語とか言うつもりじゃねえよな?」
「いえ、其処までは申しません。寧ろいよは、弁士も新たな段階に至る時が来ていると感じております。歌舞伎や落語や人形浄瑠璃は現代文化を取り入れて形を変え、古い考え方に固執して居ては廃れる一方では無いでしょうか!其の意味では、温故知新也らぬ吐故納新の心構えで御座います!」
「とこのうしん・・・?なんですか?」
「なるほどなあ。けどよ相模。カタカナ語をムリヤリ日本語にするみてえなことしてちゃ、いつまで経ってもお前自身が古い考え方を脱せねえんじゃねえのか?」
「いよーっ!ご明察!然し乍らいよは此の様な生き方しか知りません故・・・どうにもならないので在ります」
「だったらオレが教えてやるよ!」
「いよっ?」
「要するに相模は、外来文化をもっと知るべきだと思うんだ、うん。もっと遊んで、もっと色んなモンを知るべきだと思うんだ。なあ雷堂もそう思うよな」
「いきなり俺にフるなよ。まあ、多少は知った方がいいかもな。正直今のままじゃ、周りとのズレ方半端じゃないから」
なんて、思ったことをそのまま言ったけど、城之内に任せてたら相模がどうなるか分かったもんじゃない。外来文化を知るのと遊び呆けるのは違う気がするけど、まあ徐々に慣れてけばいいくらいじゃないのかそういうのは?
「まずはそのカタカナをムリヤリ日本語に直すのをやめることだな」
「いよぉ・・・難しそうですが、善処します」
「そこはOKって言うんだぜ」
「おっ、応計?」
「オーケーに当て字するヤツは初めて見た」
これが本当に相模にとって良いことなのかは微妙だけど、こうやって普通に相手のことを想って何かをしてやれるっていうのが城之内の良いところなんだよな。これで好色なところさえ治れば・・・。
その日の晩、下越が晩ご飯に女子の意見をできるだけ取り入れた結果、デザートがメインみたいなことになった。、城之内による相模の特訓は場所を変えて1日続いたらしくて、シュークリームやらクレープやらケーキやらが次々出てきて、城之内と相模は目を回してた。
コロシアイ・エンターテインメント
生き残り:14人
QQではやってなかったのでこんなノリもやってみたいなと。
彼らが見た景色は脳内補完でお願いします。