第6艦隊 〜チート艦隊のイレギュラーの物語〜 【投稿休止中】 作:ティルピッツ
『敵戦艦の反応、完全に消失。』
『敵ポートランド級2隻、フレッチャー級4隻、さらに接近してきます。距離18マイル(29km)。』
CICの電測員妖精が情報を集め、報告してくる。残存する敵艦隊は約29kmの位置。魚雷や砲熕兵器は射程外のはずだ。
未だ充分ミサイルの射程内だが、ミサイルは一発一発が高コストなので、頻繁には使えない。となると使う武器は限られてくる。
一呼吸おいて、艦長である はつせ は戦術を担当する砲雷長へ指示を飛ばす。
『対潜魚雷の応用か主砲を使いましょう。駆逐艦相手にミサイルは費用対効果が大きすぎます。』
『了解しました。…主砲、攻撃始め。』
CICで戦術を担当する砲雷長から了解の返事が返ると同時に、彼は はつせ の指示を主砲の発射管制を担当する砲術長へと伝える。
『了解、主砲発射始め。』
砲術長から返事が届き、主砲の発射準備に取り掛かる。
CICではレーダーからの情報を主砲に送っていた。
はつせ 前甲板 主砲塔 下部 弾倉操作室
『操作室、砲術長。砲撃準備。目標、敵駆逐艦。ラック2番の調整破片弾を半徹甲へ変更、送れ。』
『了!フタ番ラックVTから半徹甲!!』
『フタ番砲弾変更!』
『急げ急げ!訓練の成果を見せろ!!』
砲雷科の妖精が続々と2番ラックに装填されている対空用の砲弾を取り出し、そこへ弾薬庫から機械で運ばれてきた対地・対艦用の砲弾を装填する。バケツリレーのような手際の良い仕事ぶりにより、装填は3分で完了した。
『砲術長、装填完了。フタ番ラック、半徹甲切り替え良し!!』
『了解。……TAO、Surface。主砲、発射用意良し!!』
操作室から準備良しの返答を確認した砲術長は、射撃準備完了の報告を即座に戦術長である砲雷長へ伝えた。
『了解。左対水上戦闘、CIC指示の目標!敵残存艦隊、先頭艦!!……打ち~方、はじめ!!!!』
『打ち~方はじめ!!……発砲!!!』
『発砲!!!!』
『主砲発砲!』
独特の号令が砲雷長・砲術長・砲術士へと矢継ぎ早に発せられると共に、砲術士妖精が卓上横に備えられたトリガーを取り出し引き金を引く。砲術士の“発砲”という発声を聞くと、他の科員もそれを逓伝していく。引き金を引いたことにより、連装主砲から砲弾が連続的に発射された。発射と同時に砲身下部から空薬莢が次々に排出される。
発射された砲弾は、先頭に位置していたフレッチャー級に着弾し、第1、第2主砲を吹き飛ばした。続けて発射された砲弾はレーダー、魚雷発射管を次々と破壊。装填されていた魚雷に誘爆し、そのフレッチャー級は船体が真っ二つに折れて、撃沈した。
『第1目標、撃沈。目標変え、続けて撃て!!』
『旋回完了。主砲目標良し、砲口監視員、砲口良し射撃用意良し!』
『再発射、急げ!!!!』
残ったフレッチャー級も降り注ぐ砲弾で主砲、魚雷発射管、レーダー、煙突 が破壊され、浮かぶ鉄くずに変わり果てた。
戦闘開始から僅か2分程でニューヨーク級2隻、フレッチャー級1隻が撃沈、一隻が大破して沈黙した。
『敵駆逐艦1隻撃沈、1隻大破。』
『残るはポートランド級2隻とフレッチャー級2隻か、、、、、』
『艦橋CIC、敵艦隊に変化。進路を反転。この海域からの離脱コースを取っています。』
『自分達が不利だと判断しての離脱ですかね。』
『そう、思おう。』
そう言うと 彼女はため息をついた。
『対水上戦闘用具収め。』
『対水上戦闘用具収め!』
『戦闘配置解除、警戒配置に。』
『戦闘配置解除。警戒配置へ。』
ヘルメットとライフベストを外しながら、指示を出し、副長が復唱する。
『これより白露、村雨、夕立、春雨、五月雨の5隻に接近する。針路、白露型艦隊方向。』
『はい、艦長。』
『艦隊陣形を変更する。艦隊複縦陣、艦幅300。』
『艦隊複縦陣、艦幅300。』
『"あさぎり"の方は?』
『航行には支障ありません。負傷した乗員の処置も完了したと連絡がありました。』
『まぁ、被弾してないのは幸いだったね。』
『そうですな。、、、、それよりも艦長。』
『何?副長。』
『あの不気味な米艦艇といい、白露型駆逐艦といい、、、、、一体何が起こっているんでしょうか?』
『それを聞かれても分からないよ、、、、、、、、。』
そう言うと はつせ は前方の海面を見つめた。
初めはミサイルでは全艦沈めようかと思ってましたが、いきなりミサイルを大量に使うとはどうかと思い直し、駆逐艦には速射砲で対処させました。