第6艦隊 〜チート艦隊のイレギュラーの物語〜 【投稿休止中】   作:ティルピッツ

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今後の行動方針を決定し、航行を再開した護衛艦隊。
同じ頃、新たな動きを見せる者達がいた。


第15話 発見

太平洋 チューク諸島 トラック島

 

太平洋の中央部に当たるこの島は日本海軍の一大拠点となっており、数の多くの、日本海軍の艦艇が停泊していた。

 

連合艦隊司令部の置かれている建物の一室では、2人の人物が分厚い書類の束を処理していた。そんな中、扉がノックされる音が部屋に響いた。

 

 

 

『誰だ?』

『私です。宇垣です、長官。』

『宇垣か、入れ。』

『失礼します。』

 

 

入って来たのは連合艦隊参謀長 兼 第1艦隊参謀長を務める 宇垣 纏 中将と、もう1人。

 

 

『黒島先任も一緒だったか。』

『はい、長官。』

 

 

 

連合艦隊出席参謀を務める 黒島 亀人 少将 は そう答えた。

 

 

 

 

『相変わらず凄い量ですな、、、、、』

『今にも崩れそうです。』

『この立場だと色々やる事が多くてな。誰かに代わってほしいよ。』

『滅多な事を言うな、山本よ。貴様以外には務まらぬ。』

『俺以外には務まらぬ、ね、、、、』

 

 

隣に座る少女にそう言われ、連合艦隊司令長官 山本 五十六 大将は苦笑いするしかなかった。

 

 

 

『長官、お話があります。』

 

 

 

宇垣中将はそう言い、山本の顔を見る。

 

 

 

『白露達が行方不明になっている件だな?』

『はい。』

『捜索の状況はどうなっている?』

『南雲中将の航空部隊からも捜索の為の航空機を出しています。捜索の艦隊と共に捜索の範囲を広げています。』

 

 

 

山本の問いに、黒島参謀が答える。

 

日本海軍は行方不明になった白露達5隻を必死に捜索していた。捜索の為に南雲 忠一 中将 の機動部隊まで動員していた。動員と言っても、艦載機だけだが。

 

 

 

 

 

 

『連絡が途絶えてから8日か、、、、、、。』

『生きていてくれると良いのですが、、、、。』

 

 

 

山本と黒島参謀がそう呟いた。白露達からの連絡が途絶えてから8日経っていた。連合艦隊司令部は軽巡を旗艦とした捜索艦隊と機動部隊の艦載機を捜索に当たらせていたが、未だ発見の報は無かった。

 

 

 

 

『大丈夫です。白露達は生きています。あのソロモン海の激戦を生き抜いたのですから。』

『彼女達を信頼しているのだな、宇垣参謀長。』

『私にとって彼女達は可愛い娘のようなものです。信頼しない訳がないでしょう。』

『宇垣中将の言う通りだ。白露達を信じよう、山本。』

『そうだな。』

 

 

 

 

山本大将らが、その様に思っていた頃、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラック島の近海を進む艦隊がいた。2隻の空母に護衛の駆逐艦4隻。

 

第1航空艦隊所属 第五航空戦隊 通称"五航戦"と呼ばれる空母部隊である。

艦隊旗艦である翔鶴型航空母艦"翔鶴"の艦橋では、艦長の翔鶴が隣に立つ男性と共に発艦する艦載機を眺めていた。

 

 

 

『空母の艦載機まで動員する事になるとはな。確かに航空機を使えば見つかる可能性は上がるが、、、、』

『不安ですか?長官。』

『いや、そうではない。』

 

 

翔鶴の問いに 第五航空戦隊 司令官 原 忠一 少将 はそう答えた。

 

 

『私たちの他にも一航戦と二航戦の先輩方からも発艦しています。捜索範囲は大幅に広がりますから、見つかる可能性はあるかと。』

『その点は分かっている。だが、白露達が行方不明になってから8日だ。勿論、生きていてほしいが、、、、最悪の場合も考えねばならん。まぁ、生きていることを祈ろう。』

『はい。』

 

 

 

原少将の言葉に翔鶴は頷くと、視線を発艦中の艦載機に戻した。

その時だった、2人の元に通信妖精が駆け込んで来たのだ。

 

 

 

 

 

『第1小隊3号機から入電です!『我艦影を見ゆ。艦影は行方不明の白露と確認。他の4隻も確認した』との事です!』

『見つけたか!』

『長官!』

『あぁ。通信士官、赤城の南雲中将に連絡しろ!』

『は!』

『原司令、電文には続きが、、、、』

『続き?』

『はい。』

『読んでくれ。』

『は。『なお、白露以下5隻は8隻の不明艦と共にあり。内2隻は空母と認む。』、です。』

『不明艦?』

『はい。電文にはそう書かれています。』

『友軍ではないのか?いや、白露達が一緒にいるなら敵ではないはず。しかし、不明艦とは一体、、、、、』

『この電文だけでは分かりかねますね。』

『ともかく、その点も含めて、南雲司令に連絡だ。』

『了解しました、長官。』

 

 

翔鶴からの報告は第一航空戦隊旗艦 兼 第1航空艦隊 旗艦 "赤城"に座乗していた南雲中将に伝わり、すぐさま連合艦隊司令長官山本五十六大将にも報告された。

 

報を受け、山本五十六大将は宇垣中将に確認のために艦隊を派遣するように命令。宇垣中将は湾内に停泊していた駆逐艦"海風" "江風" を出港させた。

出港した2隻は第五航空戦隊に合流。艦隊は白露達が発見された海域に進路を向けた。

 

 

 

『転針、第3戦速。』

宜候(ようそろ)、第3戦速。』

『しかし、不明艦とは一体、、、、、この目で確かめるしかないか。だが、今は白露達の確認が最優先だ。』

 

 

司令官席に座る原少将はそう言うと、前方の海域を見つめた。




新たな登場人物として山本五十六大将、宇垣 纏 中将、 黒島亀人少将、原 忠一 少将 を登場させました。有名人ですね。次回をお楽しみに。
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