第6艦隊 〜チート艦隊のイレギュラーの物語〜 【投稿休止中】 作:ティルピッツ
2033年 1月某日
国防海軍 佐世保基地
『基地司令、今回の演習派遣艦隊…………本当に良かったのですか?』
『良かった………とは?』
埠頭で、たった今出航した艦隊を見送る人々の中、中佐の階級章をつけた女性が基地司令と呼んだ横の女性に問いかけた。
『演習に参加する艦隊にしては少し物騒ではありませんか?全艦が燃料・実弾、備品もほぼ満載。空母1、ミサイル巡洋艦1、イージス艦2、駆逐艦4、工作補給艦1………それに強襲揚陸艦まで。今回のリムパック演習に強襲揚陸艦は不要かと思いますが…………。』
と、タブレットを取り出し、搭載品・艦艇のリストを見ながら話したが………
『今回のリムパック派遣艦隊の編成は上層部が決めた事です。基地司令の私は指示通りに動くだけです。』
『はぁ…………。』
『私も強襲揚陸艦を艦隊に編入したのは驚きましたが、上には上の考えがあるのでしょう。』
『…………………。』
『心配いりませんよ、艦隊を率いるのはあの人です。貴女の妹も私の妹もいます。』
『……そうですね。あの人が指揮するなら安心です。なにろり、自慢の妹がいますしね。』
『ふふっ、さて、残った書類を片付けしまいましょうか、白露中佐。』
『はい、大和司令。』
2人はその会話を最後に基地内に戻って行った。
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青い海を切り裂き、ゆっくりと進む複数の艦艇。
単縦陣で湾外に向かって進む艦隊の先頭を行くのは、巨大な艦橋を持ち、単装砲を前後に1基ずつ計2基、その他に垂直発射機……VLSを装備していた。その次に進む艦艇も同様の形状を持っていた。
先頭を進むのは、九頭龍型イージス巡洋艦『九頭龍』。次に進むのは姉妹艦『綾瀬』である。
2隻のイージス艦に続くのは、単装砲を甲板に1門、その後方に垂直発射装置……VLSを備える艦艇。神無月型ミサイル駆逐艦『神無月』『師走』の2隻である。
最後に続くのは、4隻よりも小さい単装砲を1門、その後方にVLS………後部にヘリコプター格納庫とVLSを設ける軍艦…………あさぎり型汎用駆逐艦『せとぎり』『ゆうぎり』の2隻。
以上6隻が、リムパック派遣艦隊……………もとい、国防海軍 第6艦隊 の護衛艦である。
『九頭龍』を率いられた護衛艦6隻は、先に抜錨として待機していた艦隊旗艦『 信濃』、『土佐』、『明石』、『大湊』と合流。隊列を組み、湾外へと出ようとしていた。
『司令、間もなく佐世保湾を抜けます。』
『ふむ………このまま湾外に出るぞ。速力そのまま、民間船に注意せよ』
『了解。』
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佐世保湾を無事抜けたリムパック演習派遣艦隊…………もとい、第6艦隊は、太平洋に向けて順調に航行していた。
第6艦隊旗艦 及びリムパック艦隊旗艦を兼任せる空母『信濃』の艦橋では、2人の女性が話をしていた。
今1人は、当艦隊司令官。もう1人は艦娘 信濃。
身長170センチ前後。腰のあたりまで伸びる長い銀髪を持ち、姉であり佐世保基地 司令官 の大和とよく似ていた。
司令官は、
『信濃、艦載機の搭載状況は?』と信濃に聞くと
『はい司令。予定通り68機収容し、既に艦内係留を終えています。』
と答えた。
日本初の原子力空母である『信濃』は、米国の『ニミッツ級』を参考にして建造された戦後初の超大型空母である。国防海軍最大の艦艇でもあり、68機のヘリコプター/艦載機を搭載・運用する事が可能である。姉妹艦の建造が予定されていたが、予想以上に建造費が掛かってしまった為、建造は中止となってしまった。
因みに、原子力空母は『信濃』のみだが、国防海軍は通常動力型の大型空母『蒼龍型航空母艦』を建造し、ネームシップの『蒼龍』、2番艦『飛龍』、3番艦『翔鶴』、4番艦『瑞鶴』の計4隻を保有している。
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艦隊はその後、無事太平洋に到達。同時に艦隊陣形を『信濃』を中心とした輪形陣とすると、再びハワイを目指して航行していた。
『信濃、悪いが各艦の位置確認をお願い。』
『はい、分かりました。』
信濃は、タブレットを操作して各艦の現在位置の確認を行い、司令官に報告した。
『本艦の右舷にイージス艦『九頭龍』、左舷に同『綾瀬』。右舷前方にミサイル駆逐艦『神無月』、左舷前方同『師走』……』
現在の艦隊位置は、
中央に空母『信濃』
『信濃』前方に、ミサイル駆逐艦『神無月』『師走』の2隻。
『信濃』後方に、イージス艦『九頭龍』『綾瀬』の2隻。
以上、第1群。
以下、第2群として、
中央に原子力ミサイル巡洋艦『土佐』
『土佐』後方に、工作補給艦『明石』と強襲揚陸艦『大湊』の2隻。
『土佐』前方に、汎用駆逐艦『せとぎり』『ゆうぎり』の2隻。
『うむ…………信濃。私は少し仮眠をとる。あとは任せるわ。』
『分かりました、司令官。』
艦隊は順調にハワイに向かって航行していた。
こんにちは、ティルピッツです。前々から艦これを舞台にしたものを書いてみたいと思っていましたが、ようやく実現しました。
なるべく艦これのイメージを壊さないように心がけていきますので、よろしくお願いいたします。