第6艦隊 〜チート艦隊のイレギュラーの物語〜 【投稿休止中】 作:ティルピッツ
その後、"はつせ"ソナー班、及び"ヴォルク"、"リシッツァ"小隊の索敵により敵潜水艦隊の陣容が判明した。
マルロクサンマル
夕方 06 30
対潜護衛群旗艦"はつせ" CIC
『これが"ヴォルク"、"リシッツァ"が収集したデータです。』
『この不自然な海底が敵潜か。』
『そうなります。』
はつせ はCICで、聴音班の聴音妖精達と副長、そして"ヴォルク"、"リシッツァ"小隊の機長達を集め、資料を見ていた。
『これを見る限り、あと11隻いる。』
『撃沈した1隻を含め、12隻いた事になりますね。』
『この展開位置、、、、よく考えたものだな』
『2隻が他よりも離れた位置にいます。恐らく情報収集及び偵察の艦でしょう。』
『沈めた1隻はその偵察の艦だったんだろう。』
『本来偵察担当の艦は姿を見せずに偵察に徹するのが普通だけど、あの敵潜は不用意に自らの位置を露呈させた。』
彼女達の考えは当たっていた。
撃沈したカ333潜は偵察担当の3隻のカ級潜水艦の内の1隻だった。が、カ333潜は不用意に潜望鏡深度に浮上し、探知され撃沈されたのだ。
『他の2隻は動きませんね。』
『あくまで偵察に徹してるんだろう。』
『攻撃しますか?』
『いや、このまま。ただし、ソナーで監視を続けて。』
『了解しました。』
『それに偵察に徹してるなら、こちらの位置を本隊に連絡してるはず。』
『では?』
『こちらを仕留めようと本隊が罠を張る筈だよ。そこを一気に叩く。』
『ミサイルを使いますか?』
『いや、ミサイルは出来れば使いたくない。ロケット弾と短魚雷で仕留めよう。』
『了解です、艦長。』
『それと副長。哨戒ヘリを出そう。』
『分かりました。交代でヴォルク小隊とリシッツァ小隊を出します。』
『"しらね"、"せとぎり"からも出そう。2隻に連絡して。』
『は、直ちに。』
同じ頃、護衛群前方の海域の海底
深海棲艦 カ972潜
『スクリュー音探知。』
『詳細ヲ報告。』
『2軸推進器音、、、、小型艦4、、、、中型艦3、、、』
『艦種ハ分カル?』
『小型艦ハ駆逐艦、中型艦ハ巡洋艦カト。接近シテ来マス。』
『探知サレタ可能性ハ?』
『ソノ可能性ハ低イデス。接近ハシテマスガ、此方ニハ向カッテハ来マセン。』
『ソウ、、、、副長、333潜トハマダ連絡ハ取レナイノ?』
『依然、連絡ハアリマセン。』
カ972潜の艦長は副長にそう聞いた。
カ972潜は他の2隻と共に偵察情報収集任務に当たっていた。だが、僚艦であるカ333潜からの連絡が無かったため、捜索に当たっていた。
だが、推進器音を探知した為、捜索を一旦止め、海底に身を潜めていたのだ。
『カ973潜ノ所在ハ分カッテルケド、333潜ハ連絡取レズ、カ。』
『撃沈サレタノカモシレマセンネ。』
『ソノ可能性ハアルワ。ソナーデ圧壊音ヲ捉エテル。』
『333潜ハ功ヲ焦ッタノカモシレマセン。』
『私達ノ任務ハ偵察ト情報収集ダ。攻撃スルノハ愚策ヨ。』
『ソモソモ我々マデ作戦ニ駆リ出ストハ、、、、』
『上ノ命令ニハ逆ラエナイワ。』
『デスガ艦長。我々ハ北方方面軍デス。中央軍ノ指図ヲ受ケル筋合イハアリマセン。』
『マァ、ソウ言ワナイノ。楽ナ任務ダカラ。』
『シカシ、攻撃出来ナイノハ辛イデス。』
『、、、、今回ハ攻撃シナイ方ガイイ気ガスルハ。』
『エ?何故デス?』
『何トナク、アノ敵ニハ手ヲ出スベキデハナイト思ッタダケヨ。』
『勘、、デスカ?』
『多分ネ。』
『艦長ノ勘ノオ陰デ、何回モ危機ヲ切リ抜ケマシタカラネ。』
『タマタマヨ。副長、深度コノママ。ソナーハ引キ続キ敵艦隊ノ監視ヲ続ケテ。』
『了解デス、艦長。』
カ972潜はそのままじっと海底に潜む事にした。
旗艦"はつせ" CIC ソナールーム
『敵潜動きませんね。』
『やはり、偵察に徹してるな。』
『この2隻は隠密性が高いですね。我々じゃなければ見逃してましたよ。』
『音紋もガトー級とはやや異なります。』
『敵の新型潜とでも言うべきか。』
『しかし、新型の潜水艦が偵察に徹するだけとは、、、、』
『潜水艦は隠密性が必要だ。この敵潜はその隠密性を生かして偵察に徹しているんだ。』
『乗員も優秀なんでしょうかね?』
『新型艦だからな。ボンクラではなかろう。』
聴音妖精達はその様な事を話しながら、引き続き、ソナーによる探知と捜索を行っていた