第6艦隊 〜チート艦隊のイレギュラーの物語〜 【投稿休止中】 作:ティルピッツ
はつせ達対潜護衛群から離れた海上に複数の艦影があった
艦隊中央に空母、その周りには十数隻の潜水艦と2隻の駆逐艦。旗艦である空母"ヲ"級では、、、、
『何ヲヤッテルンダ!コノ役立タズ共メ!』
『落チ着イテ下サイ、艦長』
『大シタ戦果モ出セズニ全滅トハナ、コノクズ共ガ』
『、、、、、、』
指揮官も兼任する"ヲ"級艦長は副長とカ515潜 艦長にそう言った
『折角、補給ヲシテヤッタトイウノニ、、、』
『申シ訳アリマセン』
『申シ訳ナイダト?ソレダケカ!言ウ事ハ!』
『、、、、、、、、』
『ソモソモ何故コノ私ガ貴様ラ潜水艦隊ノ補給艦ヲシナイトイケナイノダ!』
この空母"ヲ"級は通商破壊戦を行う潜水艦隊の補給艦隊の旗艦を務めていた。補給艦隊と言っても、この"ヲ"級と護衛の駆逐艦"イ"級2隻だけであるが
『言葉ヨリ実力デ示セ。出撃シロ』
『マダ補給ガ済ンデマセン』
『黙レ!命令ダ!出撃シロ!』
『補給ガ完了シナイト艦ハ動カセマセン』
『チッ!クズ共ガ!』
『、、、、、、』
現在補給を受けてるのは全部で18隻。どの艦も補給を始めたばかりで、直ぐには動けない状況だった
指揮官の"ヲ"級は先程から暴言ばかり吐いていた。彼女は潜水艦隊の補給などという地味で、本来潜水母艦や軽巡の仕事を自分がやっている事が不満だったのだ
『失礼シマス』
『ナンダ!用件ヲ言エ!』
艦橋に入ってきたのは"イ"級の艦長だった。彼女に対し、"ヲ"級は用件を言う様に言った
『カ972潜カラデス。補給ヲ受ケタイノデ、合流シタイトノ事デス』
『断レ』
『シカシ、補給ヲシナケレバ基地ニ帰投出来ナクナリマス』
『聞コエナカッタノカ!断レト言ッテルノダ!』
『シカシ、、、、』
『モウイイ!オ前ガ行ケ!』
『エ、私ガデスカ?』
『補給位貴様デモ出来ルダロウ、早ク行ケ』
『シカシ、私ガ行クト護衛艦ガ1隻ダケニナッテシマイマス』
『ウルサイ!早ク行ケ!』
『分カリマシタ』
程なく、補給物資を載せた"イ級"は艦隊から離れ、カ972潜との合流地点に向かった
それから1時間後、"イ級"は無事、カ972潜以下3隻と合流した
『御苦労。補給感謝スル』
『気ニナサラズニ。任務デスカラ』
『悪イナ』
『残ッタノハ3隻ダケデスカ』
『残念ナガラナ』
"イ級"艦長はカ972潜の艦長とそのような会話をしていた。すると、通信士官が二人の元に慌てた様子で飛び込んで来た
『カ、艦長!大変デス!』
『ドウシタ?』
『カ、艦隊ガ、、、、全滅、、シマシタ』
『ナッ?!』
『攻撃ヲ受ケタノカ?』
『分カリマセン』
彼女達が艦隊の全滅を知る 40分前
"ヲ"級 艦橋
『チッ、、早クコンナ任務、終ワラセタイ』
『、、、、ン?』
『ドウシタ?』
『アレハ、ナンダ?』
『ナンダ、オ前達、、』
"ヲ"級がそう聞こうとしたその時
『サ、左舷ヨリ魚雷!!』
『!』
『ナ、何?!』
直後、"ヲ"級左舷に大きな水柱が立ち、艦が大きく揺れた
艦橋に居た者は衝撃で床に叩きつけられた
『ウッ、、、、ナ、何ガ起コッタンダ、、』
『一体何処カラ、、、』
見張り員達がそう呟いたと同時に再び、艦が大きく揺さぶられた
『カ、格納庫火災!!!』
『機関室火炎!ウワァァァ!!』
『機関室!応答シロ!機関室!』
『飛行甲板ニモ火災!』
『ナ、何ガ、、、』
『艦長!潜水艦隊ニモ誘爆シテイマス!』
被雷の影響か、格納庫と機関室は火災が発生し、機関室とは連絡が取れなくなった
更に火は補給中だった潜水艦にも引火、潜水艦隊にも火災が発生した
『被害ヲ食イ止メロ!』
『更ニ左舷ヨリ魚雷!』
『!』
直後、"ヲ"級には4本の魚雷が命中、大きな水柱を上げた
『被害甚大!モウ持チマセン!』
『何故ダ!何故コンナ事ガ!』
それから僅か2分後、"ヲ"級は大火災を起こしながら沈没した。補給を受けていた潜水艦も引火により発生した火災を鎮火出来ず、全艦が沈没した
護衛の駆逐艦も魚雷2本を喰らい、轟沈した
『魚雷攻撃?敵潜水艦カ?』
『シカシ、何処カラ。イヤ、敵潜ナラ何時カラ艦隊ヲ見ツケテイタンダ?』
二人は魚雷攻撃という事から敵潜水艦の攻撃ではないかと思っていた。が、攻撃したのは潜水艦では無かった
全滅の報告を受ける20分前
対潜護衛群 旗艦 "はつせ" CIC
『レーダーに反応。大型艦1、小型1、その他艦艇らしきものを探知。』
『確か?』
『IFFに応答なし。』
『敵艦かい?』
『艦長。』
『報告ではこの辺りで活動中の友軍艦隊はいないそうだ。』
『では、敵艦ですか?』
『多分、そうだろうね。距離は?』
『約13マイル(22km)です。』
『意外と近いな、敵艦に気付いた様子はある?』
『いえ、我々に気付いた様子はありません。』
『よし、気付いてないなら好都合だ。気付いかれる前に攻撃して、撃破しよう。』
『は。オーニクスを使いますか?』
『いや、使うには近過ぎるし、オーニクスはなるべく使いたくない。今回はしらねさんとせとぎりさんに任せる。』
『分かりました、2隻に伝達します。』
『待って、私が直接言う。』
対潜護衛群 汎用護衛艦"せとぎり" 艦橋
『了解したわ。噴進魚雷で仕留めるわ。』
『お願いするね。』
『任せなさい。』
はつせ からの通信を切ると、せとぎり は指示を出した。
『対水上戦闘用意!』
『対水上戦闘よーい!!』
副長が復唱し、戦闘配置を知らせるアラームが鳴り響く。せとぎりは、艦内マイクを手に取ると、CICに指示を出した。
『CIC艦橋、噴進魚雷発射用意、弾数4。目標、敵空母。』
『了解。』
彼女の命令を受け、CICでは噴進魚雷の発射準備を行っていた。
『敵空母との距離13マイル!』
『対水上戦闘〜、CIC指示の目標!敵空母。攻撃始め、噴進魚雷4発攻撃はじめ!』
『噴進魚雷、諸元入力よし。』
『艦長、噴進魚雷4発、発射用意よし!』
『対水上戦闘、CIC指示の目標!攻撃始め!』
『攻撃始め!てー!』
CICの砲雷長の報告を受け、せとぎりは発射の号令を下した。
すると、前甲板の76式垂直発射装置から8発の01式噴進魚雷が轟音と共に発射された。
発射された噴進魚雷は目標に向かって飛翔していき、ロケットブースターが切り離され、弾頭部の魚雷が着水し、敵艦に向かって、猛スピードで突き進んでいった。
"せとぎり"が放った4発は敵空母に命中、空母には大きな水柱が立ち、その中から火炎と黒煙が飛び出した。一方の"しらね"が放った噴進魚雷2発は護衛の駆逐艦に命中し、駆逐艦は轟沈してしまった。
『敵艦に全弾命中。』
『敵大型艦大破の模様です、艦長。』
『トドメを刺す。砲雷長、追加で4発、』
『了解。』
その後、再び"せとぎり"から放たれた4発の噴進魚雷は被弾し、大火災が発生似ていた敵空母に命中。火災の勢いが激しくなり、周囲にいた敵潜水艦にも火が広がっていった。
対潜護衛群 旗艦 "はつせ"
『"しらね"、"せとぎり"の噴進魚雷、全弾命中。敵空母大破。敵駆逐艦撃沈。』
『空母の方も永くは持たない筈です。』
『敵潜水艦の方は?』
『そちらも火災が発生しています。もう、持たないでしょう』
『この艦にも噴進魚雷を積めたらなぁ』
『発射する装置が無いですよ、76式垂直発射装置でも載せますか?』
『やっぱいいや』
補給艦隊を攻撃したのは はつせ率いる対潜護衛群だった
攻撃に使用したのは対艦ミサイルでは無く、噴進魚雷と呼ばれるロケット推進魚雷で、"しらね"と"せとぎり"から発射された物だ。
『これで敵潜水艦による被害は減るだろうね』
『では、任務完了ですか?』
『そうだね。各艦に連絡、帰投する』
こうして対潜護衛群は潜水艦20隻、空母1隻、駆逐艦1隻を撃破。全艦、帰路に付いた。