ハイスクールD×555   作:白尾芯

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遅くなって本当に申し訳ない。
車校やらバイトやらで疲れがががが。



顧問登場。自分の神器を明かす主人公

「と、言うわけで今朝も言ったが新任教師のアザゼルだ。ついでにこの部の顧問になった。呼び方は先生でも総督でもいいぞ」

 

放課後のオカルト研究部の部室で意味不明な事を言うアザゼル(バカ)。部室には、オカ研メンバーと、生徒会長、俺とエウリュアレ、グレイフィアがいる。

そんな事より色々と飛んでいてどうしてこうなったのか全く分からない。

 

「おいアザゼル。会談が終わった後から数日しか経ってないぞ。どうなってんだ」

 

俺がそう言うと、周りの皆様も頷く。

すると、生徒会長が呟く。

 

「拒否したら、お姉様が来ると……脅されまして……仕方なく……」

 

「オーケー把握。最善の選択をしてくれてありがとう」

 

俺は生徒会長の言葉を聞いた瞬間、心のなかでホッとした。だってあの魔王少女が来るんだぞ?語尾にいつも☆が付いているような奴が。ついでに、休み時間生徒会長とおいかけっこしそうな奴だ。生徒会長じゃないがそんなめんどくさい奴より神器に詳しいアザゼルが来てくれた方がマシだ。

生徒会長はその言葉を聞いたあと帰っていった。

 

「私たちを売ったのね……」

 

と、グレモリーがそんな事を言っているがはっきり言ってこいつらはアザゼルの神器好きを分かっていない。こいつに聞けば戦力アップにも繋がるってのに。

 

「まあ、聞けよ。お前らには禍の団の抑止力になって貰いたい。特にヴァーリに目をつけられた赤龍帝とファイズはな。確実に狙ってくるぞ」

 

 

「んな事はとっくにしってんだよ。不本意だがな」

 

「お、俺もっすか…」

 

いや、お前は当たり前だろ。白龍皇のライバルだぞ。狙わない訳がない。

 

「イッセー、お前は赤龍帝だろうが。もうちょっと危機感もて。まぁファイズはそう言うの必要ないかもしれないがな。と言うかいい加減オリジナルのベルトを見せてくれよ」

 

「断る。第一お前でもわかんねーよ。俺だって神器使ってやっとなんだからな」

 

「……ん?今気になるフレーズがあったんだが」

 

あ、しまった。後ろを見るとエウリュアレとグレイフィア、となりの小猫もあちゃーと言う顔をしていた。

うん、俺もしまったって思ってる。

そんな事はお構いなしと言わんばかりにアザゼルはこちらに興味津々だ。たく、そう言うところだけは耳がいい。

 

「今、神器って言わなかったか!?なあ、乾!今、神器って言ったろ!どんな神器なんだ!教えろ!」

 

「あー、分かった言うから落ち着け。但しこれだけは約束させてもらう。神器の事は言うからベルトに興味を持つことをやめて今後一切ベルトを見せてくれとか言わないことだ。それでいいなら話してやる」

 

アザゼルはそれを聞いて「うーん」と、ガチの方で悩んでいた。

 

「分かった。それを承諾しよう」

 

「んじゃこの紙に自分の名前と血判を押してくれ」

 

そう言って俺はいつかみたいにどこからともなく契約書を出す。

アザゼルは戸惑いながらそれに名前と血判を押してもらった。これでよし。

 

「じゃあ、話すぞ。俺の神器は【狂気なる科学者】って言う奴で、自分で触れたものはすべて設計図にできる。例えばそこのテレビを神器が発動した状態で触れる」

 

そう言って俺は右手でテレビに触れると左手に紙が出現した。その紙にはしっかりと設計図が書かれていた。

 

「すると、このように紙が出てくる。これにはテレビの設計図と材料やら何やらが多くかかれている。ちなみに禁手済みだ」

 

「へー、こんな神器俺も初めて知ったぞ。で、禁手はどんな感じだ?」

 

うーん、これは言ってもいいかどうか…。

この神器の禁手を知っている二人を見てみると、顔をしかめていた。確かに結構と言うか大分チートっぽいからな。うーん、どうしたものか。

 

「…言う前に秘密にできるか確認すればいいんじゃないですか?特にアザゼル先生には注意すればいいんじゃないですか?」

 

そんな事を考えていると小猫がそう言った。

そうか、秘密にしてもらえば良いのか。何で気づかなかったんだ。

 

「ん?そんなヤバイ禁手なのか?」

 

「まあ、ガチの方で秘密にしてくれれば助かるな。俺はそっちの方がありがたい。ついでに秘密にできなさそうな奴は出ていってくれ。特に兵藤とグレモリーは、な」

 

アザゼルはその事を聞いたとき真剣な顔つきになり、こちらを見た。

 

「分かった。それはこちらでも極秘とする。お前らもいいか?」

 

そうアザゼルが言うとオカ研のメンバーも賛成した。

 

「よし、先ずは兵藤【赤龍帝の籠手】を出してくれ」

 

「え、ああ分かった」

 

そう言って兵藤は籠手を出す。ふーん、あれが赤龍帝の籠手か…。よし覚えた。

 

「兵藤、もういいぞ。神器しまって出ていってくれ。ついでにグレモリーも」

 

「はぁ!?何でだよ!!」

 

「何で私まで!?私はここの部長よ!」

 

理由はな、高飛車と変態の馬鹿に話したら、こいつらの場合うっかり話しちゃったってことがありそうなんだよ。だから嫌だ。

何て、流石に面と向かって言うとまた怒りそうなので言わないでおく。

 

「お前らが知ったあと喋っちゃいそうで怖いんだよ。せめて兵藤だけでも出ていってくれ。良ければ二人で。終わったら呼ぶから」

 

「ちょっと、納得いかないわよ!何で私が「リアス」っアザゼル……先生…」

 

アザゼルを先生と呼ぶのにちょっと迷ったな。小猫は躊躇いが無かったが。

 

「取り合えず出ていってくれ。お前らの場合乾が言ったみたいにうっかりって言う性格だからな。そこは分かってくれ」

 

「「…………はい……」」

 

流石アザゼル。めんどくさい二人を言うこと聞かせた。

その後、二人は出ていってくれた。

 

「さて、エウリュアレ防音の結界を部屋に張ってくれ」

 

「オーケー」

 

「よし、話すか。俺の禁手は【無限の制作者】って言って、頭のなかで想像した物、名前を知っているもしくは考えた物は何でも設計図になって出てくる。それこそ永久機関だろうが、神器だろうがな」

 

「は!?なんだそれ!?てことは何か、俺の作った人工神器もか!?」

 

「それは教会で保管されているエクスカリバーもか?」

 

アザゼルとゼノヴィアがそう言ってきた。うーん…、

 

「多分出来るんじゃね?名前とか知っていれば出来るし人工神器も名前を教えてくれれば。因みに今兵藤が赤龍帝の籠手を見せてくれたから作れるぞ」

 

「マジかよ。でも使い勝手は悪くないか?そんなチート神器だ。少なからず代償が「そんなものはない」マジかよ…」

 

マジかよって言われても実際に無いし。

 

「黒歌とかオーフィス、エウリュアレの認識阻害のアイテムは全部俺がその神器で作った。そもそもほぼ毎日使ってるんだぞ?代償があったら使ってない」

 

「で、でも想像しまくるなんて出来るのか?いつか自分の想像に限界が…」

 

「安心しろ。もう一個神器持ってるから。その神器のお陰で想像の限界が来ないぞ」

 

「お前自信もチート通り越してバグだろ…。どんな神器だよ」

 

アザゼルは諦めた様子でそんな事を呟いた。

もうここまで言っちゃたし、もう言ってもいいな。

 

「俺のもう一つの神器は【地球の本棚】って言う神器で、意識を沈めることで閲覧できる。キーワードを言ってくれれば検索もできる」

 

「で?地球の本棚って言うぐらいだから他にも何かあるんだろ?」

 

「他の()()は無い。問題はその本の内容にある。本には地球の記憶と言っても差し支えないような情報が大量に保管されている。それこそ地球誕生の時から全部だ」

 

「おいぃぃ!十分チートじゃねぇか!お前の体どうなってんだよ!?チートの塊じゃねぇか!」

 

しょうがない。転生したらこんな感じだったんだ。文句言うならエウリュアレに言え。

そう思いちらっとエウリュアレの方を見るとサッと目をそらした。後で説教確定。

 

「まぁこれで俺の話は終わりだ。あいつら呼んでいいぞ」

 

そう言って結界を解除させる。すると兵藤とグレモリーが入ってきた。

 

「終わったかしら?」

 

「入れたんだから終わったに決まってんだろ。それぐらい分かれ」

 

俺がそう言うと二人はこちらを睨み付けたあと元の席に座った。

 

「さて、話が大分脱線しちまったが俺がここに来た理由は二つあってな。まず一つは禍の団に頻繁に戦うであろうお前らのレベルアップだ。サーゼクスもそれを条件として出してきた」

 

ま、当然だよな。神器に詳しいアザゼルはそれぞれの特性を知っているし、その場合の訓練の方法も知っているはず。戦力アップには持ってこいの奴だ。

 

「もう一つは乾、お前に関係する事だ」

 

「なんだ?監視とか言うんじゃねえだろうな」

 

「近いが違うな。俺がやることはファイズの調査だ。まだまだ謎に包まれているファイズは俺が今調べたい事ナンバーワンなんだよ。そもそも神器が出てくるもっと前にそのベルトが作られてんだ。俺らからしたらオーパーツにも程がある。最後に…」

 

アザゼルはそう言ってエウリュアレの方を見る。エウリュアレは頭に?が付いている。

 

「挨拶が遅くなって申し訳ございません、女神エウリュアレ。此度の会談では禍の団との戦闘に巻き込んだ事申し訳ございませんでした」

 

と頭を下げながらアザゼルはそう言った。

エウリュアレは驚く様子もなく対応する。

 

「いいわよ。私も部室壊しちゃったし、そもそも楽しんでたから謝る必要なんて無いわ。あ、でも悪魔と堕天使の方に言っておいて。今度ベルトが欲しいとか蓮が下等だとかなんとか言ったら容赦しないって」

 

殺気を撒き散らしながらそう言うエウリュアレ。

それに混じってグレイフィアの方からも殺気を感じる。

おいおい、殺気だしすぎだぞ。周りが震えてんじゃねーか。ったく、俺を気にかけなくてもいいってのに。

 

「分かった。サーゼクスにもそう伝えておこう」

 

アザゼルは冷や汗をかきながらそれを承諾する。

流石総督、言うことは出来たか。

それはそうと、

 

「いい加減殺気を出すのやめろ二人とも」

 

「はーい」「分かりました」

 

「お前らもうちょっと抑えろよ。まだ校舎に生徒居るかもしれないだろ。そこら辺考えろ」

 

「でも、蓮なら今の殺気ぐらい大丈夫でしょ?」

 

「俺を基準に考えるな。俺が異常なだけだからな?取り合えずエウリュアレ、帰ったら覚悟しとけ」

 

「…は、はーい……」

 

「お前もだグレイフィア。エウリュアレ程ではないが殺気出すのは極力抑えろよ」

 

「畏まりました」

 

そう言って二人に注意する。その光景を見ていたアザゼルはひどく呆れた様子で、

 

「何で、あの殺気当てられたあとにその女神に説教できるんだよ…。本当にバグだな」

 

そうしていると、兵藤がハッとして俺に質問してくる。

 

「そういや、授業参観の時も気になったけどそこの女性二人は何なんだよ!羨ましいぞ!」

 

そんな事を言ってくる兵藤。うわ、エウリュアレがドン引きしてる。珍しい。それほど嫌だったか。

 

「こっちのメイドが俺の家の家政婦的な存在グレイフィア、こっちが、呼んだらたまたま来たけど帰れなくなったから家に居る女神エウリュアレ。説明終わり」

「ちょっと蓮!その言い方は無くない!?」

 

「実際そうだろ」

 

「それはそうだけど……」

 

「取り合えずこれでいいな」

 

「いや、良くねぇよ!全く意味不明何だけど!?女神呼ぶって何!?」

 

馬鹿な兵藤がそんな事を言うが、俺は気にしないようにしよう。

 

「確かに、お前どんな方法で神なんか呼んだんだよ。俺でも無理だぞ」

 

アザゼルも食いついて来た。めんどくさ。

 

「さっきも言ったけどたまたまだ。呼んだ後に同じ呪文を使ったが何も呼べなかった」

 

「契約とかは?」

 

「結んでない。主従契約なんてしたくないし、一個人としか見てねぇよ」

 

「……そうかよ。まあ、何にせよこれからよろしく頼むぜ。これからビシビシ行くからな」

 

こうして俺の日常にまた面倒事が転がり込んできた。

 

 

 

「あの……」

 

帰ろうとしたら姫島が話しかけてきた。

小猫は先に正門の方で待ってもらっている。

 

「私、お父様に教えていただいて雷光を使えるようになりました」

 

へー、約一ヶ月で使えるようになったのか。才能あるな。

 

「オーケー名字だけだが許してやるよ。もっと面白くなったら名前呼んでもいいぞ。あ、それと暇だったらお前の家に行っていいか?あの二人にも会いたいし」

 

もう十年ぐらいだからな久しぶりに会いに行ってもいいだろ。もう隠す必要も殆ど無くなったし。

 

「もちろんいいですわ!私は歓迎します!」

 

良かった。断られたらどうしようかと思った。

 

「ありがとうな。じゃあな姫島、またな」

 

「はい、また明日です!乾さん!」

 

そう言ってあの時のように手を振って別れた。

 

 

 

 

正門に行く途中俺は明日サーゼクスが黒歌の事で部室に来て話し合う事を思い出した。何故部室なのかは自分の家は無理と言うか教えたく無いので部室してもらった。

さてと、明日のためにちょい準備するか。

 

俺はそう思いながら小猫のもとに向かった。


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