《蓮side》
母さんの話から二週間が経過した。
俺は今修行と言うかトレーニングと言うか、まあ運動をしている。
オルフェノクの性質を持っているので他の7歳児が走れないようなスピードで2,3kmぐらいの距離を走っていた。こうでもしないと鍛えれないのだ。
腕立て伏せも今の所100回してやっと腕が辛くなるレベルだし、腹筋とかも同じ感じだ。しかも普通の子より2倍くらいのスピードでこなして行くので時間もそう掛からない。
それとオルフェノクの性質を理解したら気配察知とかも出来るようになってしまった。
オルフェノクの性質、恐ろしい。
それと、ここは駒王町かと思っていたのだが家の左近所までが駒王町で家から右側が隣町らしく、綺麗に別れていた。
とりあえず俺はこの街の中学校で暮らし、高校からは駒王学園に行こうと考えていた。
理由は、
まあ、元女子高で最近共学高になったばかりらしいのでモテたいがために行くバカもいそうだが。
家の地下は見てみたところ本当に全てのベルトがあり、オートバジンはもちろん、サイドバッシャー、ジェットスライガー、ジャイロアタッカーすらも保管されており、ちゃんと入り口もあった。どんだけだよこの家。
そんな事を考えながら走っていたら駒王町にある階段が滅茶苦茶長い神社の鳥居まで来ていた。
ふーむ、大体家から3km位か。じゃあ次は、
「この階段を使わせていただいて階段ダッシュを…!何だ?この複数の人間の気配は?」
いきなり、5~6人分の気配が一気に増え元々あった二つの気配を取り囲んだ。結界も掛かっているようだったが幸いなことに俺まで巻き込んで掛かっている。
「取り敢えず急いで其処に行こう。嫌な予感がする」
俺はその場所に走り出した。自分の腕に着いている腕輪を握りながら。
《蓮side out》
《三人視点》
蓮が其処に向かっている一方、こちらは危機的状況に陥っていた。
「堕天使と契りを交わした姫島家の裏切り者朱璃。堕天使と人間の間に生まれた忌みの子朱乃。貴様らを処罰しに来た。因みに貴様らの父親は来ぬぞ。ここに来る前に足止めさせてもらった。それにここに強固な結界も張らせてもらった。誰の助けも来ぬ」
刀やクナイ等を持った男達が二人の親子にそう告げる。
「ッ!私は何があっても朱乃だけは殺させません!」
そう言った女性―――朱璃は娘を庇うようにして抱いている。
「助けて、灰色の英雄様…!」
朱璃に抱かれている娘―――朱乃は小さな声でそう呟いた。
「ハッ!灰色の英雄様が貴様ら忌みの者達を助けてくれるはずもなかろうが。では、親子で仲良く英雄様に非礼を詫びながら死ねぇ!」
男が刀を勢いよく降り下ろす。
朱璃と朱乃は死を覚悟した。
………………………………………………………が、
いつまで経っても痛みが来ない。
二人は恐る恐る目を開けて男の方を見るとそこには
三大勢力を救ったとされる、
灰色の英雄達の赤の戦士『ファイズ』が立ちはだかり刀を止めていた。
《蓮side》
ふう、なんとか間に合った。
母さんに渡されていた腕輪が役に立った。
この腕輪は中に物を一個だけ収納できる腕輪(15歳までしか使用できないと言うしょうもない制約が着いている)で、俺は其処にファイズギアを収納していたのだ。
そして男達が親子に切りかかる前に変身して今に至る。
「あ、貴方様は…まさか…!」
「赤の…戦士様?」
二人の親子がそう言った。
俺は少し顔を向けて頷くとすぐに男達の方を見る。
男達も俺が現れたことに驚きを隠せ無いようで放心状態になっている。
「貴方のような英雄が…なぜ…?」
なぜ、この親子を庇うのかと聞きたいのだろう。
その理由は簡単だ。
「意味なんてない。あえて言えば何も悪いことをしていない親子を庇うことは当然だ。お前らは、そんな事もわからねーのかよ」
「し、しかし、その親子は堕天使と契りを交わした裏切り者で…」
そう言うと彼らはそんな事を言い始めた。
俺はこいつらに腹が立った。
だから俺は言ってやる。
「それがどうした。この親子は助けを求めた。だから手を差し伸べた。だからこの親子を殺そうとしたお前らは俺の、敵だ」
そう言った瞬間男達は俺に向かって来る。
俺はこいつらを首の当たりに当て身をしたりして、気絶させて行き、残り一人となった。
そいつはいきなり叫びだし、体を変化させていった。
瞬間気絶していた男達は謎の紐のようなもので灰になって行った。
親子にも飛んできたが俺が止めた。
そいつはもう人の姿ではなくイルカを模したような灰色の怪人――オルフェノクとなった。
その事実に二人は驚く。
「嘘、灰色の英雄が私たちを?」
娘の方は怖がって声も出ないようだ。
俺はそいつに向かって行き、殴る、蹴るなどをし、弱らせる。
そいつは暴走していたのか攻撃が直線的で避けやすかったため俺に攻撃が当たらない。
戦況は俺が有利だ。
その内そのオルフェノクは、フラフラしてきてまともに攻撃を繰り出せそうにもなかったため、俺は腰に着いている【ファイズポインター】にファイズフォンに着いている【ミッションメモリ】を嵌め込み、足につける。
そしてファイズフォンの蓋を開け『ENTER』を押す。
『EXCEED CHARGE』
その音声がなって足に光が流れて行く。
そして俺はそのオルフェノクに赤い光を放つ。
赤い光は次第に円錐のような形になる。
「ハァァァァァ!!」
そこに俺はキックをかまし、《クリムゾンスマッシュ》を決める。
そのオルフェノクは体にΦの文字が現れ燃えて灰になった。
「朱璃!朱乃!大丈夫か!居るなら返事をしてくれ!!」
そこに父親と思わしき男性がやって来た。
《蓮side out》
その男――バラキエルは二人に近づいて安否を確認し始めた。
「朱璃!朱乃!無事だったか!」
「ええ、大丈夫よあなた。私も朱乃も無事よ。赤の戦士が助けてくれたの」
朱璃はそう言うと
バラキエルはファイズの方を見て驚いたあと、近づいて頭を下げた。
「ありがとう…!朱璃と朱乃を助けていただき、本当に感謝いたします…!一度ならず二度も助けていただき本当に、ありがとう…!」
バラキエルは泣きながらそう言った。
それに対して蓮は戸惑う。
「頭を上げてくれ。俺は普通の事をしたまでだ。感謝されるような事はしていない」
そう答えた。
「やはり、貴方様はお優しい。こんなことを普通の事と言える貴方はまさに英雄です!」
バラキエルはそう答えた蓮に称賛の言葉を述べる。
流石に恥ずかしくなった蓮はファイズフォンでオートバジンを呼ぶ。
『5・8・2・1』
『Auto Vajin,Come closer』
すると何処からともなくロボットが現れ、バイクに変形した。
その事に三人は驚くがすぐ正気に戻った。
蓮はオートバジンに跨がり、最後にこう言った。
「父親ならちゃんと妻と娘を守れ。じゃあな」
蓮はそう言って出ていこうとする。
「あの!」
ふと後ろから声がするので蓮が振り替えると朱乃が立って手を振っていた。
「助けてくれて、ありがとうございました!」
蓮はそれに軽く手を降ると神社を後にした。
《朱乃side》
去ってしまった赤い戦士様は私に手を振り替えしてくれました。
助けてくれた時の感じ、声から男の人でした。
あの人の事を少し考えると胸の高まりが押さえられません。どうしちゃたんだろ、私。
「あら、朱乃ったら顔が赤いわよ。もしかしてあの人に恋しちゃったかしら?」
「恋?」
「そう。恋よ。これからあの人のために花嫁修行でもしてみる?」
「な、朱璃!まだ朱乃には早くないか!」
お父さんがそういってるけど私はそれを無視する。
「うん!あの人に見会う様なきれいな女の人になりたい!」
「じゃあ、今日から始めましょうか!」
「うん!」
待っててね。未来の旦那様!
《朱乃side out》
《蓮side》
俺はオートバジンで帰宅していた。
え?まだ7歳じゃないかって?変身のおかげで大人と変わらない身長になってるから平気だ。
俺はある程度離れた場所で変身を解除しオートバジンを家の地下へ返し、ベルトを腕輪に収納した。
その後、家に帰る途中、公園のすみに怪我をした黒猫がいたので家に直ぐに帰って怪我を治療してあげたらなつかれたので家で飼うことにした。
名前をどうしようと悩んでいたら次の日、机の上に「黒歌」と言う名前らしきものが書いてあったので、めんどくさいからそれにした。
それにしても誰が書いたんだ?
朱璃さん生存ルート
黒歌主人公の家に住み着くルートになりました。
一気にフラグが二つも…。
これでフラグは三つになりました。