ハイスクールD×555   作:白尾芯

42 / 48
皆様、あけましておめでとうございます。
そして、このように長い期間投稿をしておらず申し訳ございませんでした。
理由を書くと言い訳になるのであえて書かずに一言。
大変長らくお待たせしました!


灰の獣達のパーティー 中編

パーティー会場に入った蓮達。だが、蓮には疑問に思うことがひとつだけあった。

 

「なんで俺だけ燕尾服なんだ?」

 

そう、蓮だけ服装が違うのである。他の二人はと言うとタキシードである。因みにギャスパーは例のごとくドレスである。

 

「大丈夫です。燕尾服も立派な礼装です」

 

そう言うグレイフィア。他の面子も頷いている。

 

「それはわかる。が、何か執事が着るような服ってイメージがあるからな。違和感しかないんだよ。どうせならタキシードの方がまだ良かったぞ…」

 

「…ですが蓮先輩のお母さんから送られてきたのがそれだけでしたし、他の物もありませんでしたし」

 

「だったら借りれば良いだろ。一応魔王辺りから借りれるんだろ?現に兵藤とか木場は借りてんだし、女性陣も借りてんだろ?」

 

蓮がそう言うと小猫達は首を横に振った。

 

「…私達が修行する前にグレイフィアさんが蓮先輩のお母さんにこのパーティー事を話したら事細かく採寸を聞かれまして、一昨日夜家に戻ってみると私達のドレスが送られてきてました。…輸送料とかそこら辺全部蓮先輩のお母さん持ちで…。

…本当になんの仕事をしているんでしょう?」

 

そう、ギャスパー、アーシア、朱乃、リアスのドレス以外の蓮の家族だけは蓮の母、乾 真理が配達、輸送料込み全て向こう持ちで送ってきたのだ。これには蓮も愕然とするしかない。

 

「さぁな。母さんの事は俺でも分からん。まぁもう着ちまったもんは仕方がねぇ。とりあえずいくぞ」

 

そう言ってなにかを諦めたような雰囲気で蓮は歩きだし、その後ろに蓮の家族も付いていった。

 

因みに小猫とギャスパーはリアス眷属のためその部屋で待機していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃ、まぁ、着いたことだし後は自由行動、と言っても飯を食うか他人と会話するかだけどな。じゃぁ解散」

 

 

と言ったがどうやら全員解散する気は無いらしい。俺が見える範囲で別れている。…まぁいいが。

 

俺がそう思いながら歩いていると俺たちよりも少し遅く会場入りした兵藤と匙が話していた。少し聞いてみる。

 

「匙、お前どんな修行した?」

 

「俺は、オーフィスさんと一対一で追いかけっこだった…。兵藤は?」

 

「俺は五大天龍と元龍王の内二匹と追いかけっこしてた…」

 

「兵藤!」「匙!」

 

「俺たちよく生きてたな!」

 

「そうだな!!」

 

そう言って二人は熱い握手をしながら肩を叩きあっていた。

 

そこに俺が入っていってみる。

 

「あ!お前!お前のせいで俺たち死にかけたんだぞ!!」

 

「そうだそうだ!」

 

「でも強くなったろ」

 

俺がため息を吐きながら言う。

 

「ああ、強くなったって分かるよ!分かるけどさぁ!」

 

「もうちょっと!もうちょっとだけ死なないレベルにできませんでしたかねぇ!?」

 

そんなことを言う匙に俺は胸ぐらをつかみ、二人に言う。

 

「そんな甘っちょろい考えは捨てろ。はっきり言うけどなお前らの修行なんて小猫とギャスパーに比べたら遊びなんだよ。そんくらい押さえたんだ。兵藤も聞いていたろうが。あいつらの修行。それでももっと楽にして欲しいってか?そんなの強くなりたくないと言っているようなもんだ。特に匙。お前の会長ヘの思いはそんなもんか?ああ?そんな甘い考えでお前の夢が叶うのか?会長の夢を支えてやれんのか?お前は会長の夢を呪いに変えたいのか?ああ!?」

 

その言葉を言ったとき匙の目付きが変わった。そして俺の腕を掴んで払った。

 

「そんな分けねぇだろ!俺は会長の兵士(ポーン)だぞ!!主の夢を支えれねぇ眷属じゃ会長の眷属失格だ!」

 

「だったら全力で、死ぬ気でやれ。ま、まずはレーティングゲームの大会で優秀な成績を残すところからだがな」

 

「ああやってやるよ!という事で兵藤!俺は今回の大会はぜってー負けねぇからな!」

 

そう言って匙は兵藤を指差し宣戦布告をした。

 

「ああ、俺も負けねぇよ!匙!」

 

そんな言葉に兵藤も火が付いたようでそれを返した。

そんな熱い言葉を交わす二人から俺は離れていった。

 

 

二人から離れ、少し回りを見ていると一人の女性が数名の男に絡まれていた。女性の特徴は金髪でツインテールの縦ロール、つまりツインドリルと呼ばれる髪型をしたいかにもお嬢様と言う感じの女性だった。

と言っても俺には関係は無いからどうでm「要らないといっているでしょう!」……たく、仕方ねぇ。放置していてもうざいだけだ。助けるか…。

 

そう思って誤認させるアイテムを起動させ向かった。

 

 

 

~レイヴェルside~

 

「だから私達と一緒にいれば安全ですってレイヴェル様」

 

「ですから要らないといっているでしょう!?私にはもう護衛がいますから大丈夫と言っているのが分からないのですか!?」

 

私はそう言って言い寄ってくる男性陣をお断りしているのですが、なかなか引いてくれません。彼らは安全と言っているが私からしたらこの悪魔達に危険を感じています。その上この悪魔達は上級悪魔でそこそこ上の方の貴族の出…ああ、もう!めんどくさいですわ!

 

「まぁまぁいいではありませんか。一緒にこのパーティを楽しみましょう」

 

そう言って太った男が私の腕を掴んだ。私は振りほどこうとしましたが、ここはパーティ会場。手荒なことはできないつまり…手出しができない。

 

「ちょっと、止めてくd「やめろ」…!」

 

そう言って一人の男性()()が私の腕を掴んでいた腕を払ってくれました。

 

「何ですか貴方は?」

 

「俺はただの護衛だよ。それよりなセクハラやナンパするならこんなパーティーとかじゃなく、他所でやれ。街中ならそんな事もし放題だぞ」

 

彼がそう言うとさっきまで調子に乗っていた男達は怒っていると言うのが分かるほど顔が赤くなっている。

 

「そもそも、このパーティーはナンパする場所じゃなく若手悪魔達のために()()()()()()()パーティーだ。そんなパーティーでナンパをするって事は魔王に泥を塗るような行為だ。つまり、ケンカ売ってるってこととかわんねーぞ」

 

男性がそう言うと男達の顔が赤みが引いていきます。

 

「その上このお嬢様の親は繋がりがある……つまり親しい人の娘がナンパされたって事だ。…あとは分かるな」

 

その言葉を聞いた男達の顔が見る見るうちに青白くなっていく。その後少し固まって、覚えてろ!と言うと逃げて行った。ふんっ!良い様ですわッ!

 

「ふう…。さて、大丈夫だったか?それともいらなかったか?」

 

「いえ、助かりました…!?」

 

私がそう言って男性の方を見るとさっきまで悪魔の気配だったのに何故か普通の人間の気配になっていました。

 

「ん?…ああ、ちょっと誤認装置使ってたんだ。そっちの方がやり易いだろ?」

 

「そ、そうなんですか……。つまり貴方は悪魔ではなくただの人間…と言うことですの?いったいどうやってこのパーティーに?」

 

「ちょっとグレモリー眷属と親しくてな。その上魔王に気に入られちまってよ。まぁ、簡単にいやぁ裏の事を知っている人間が魔王様に招待されたってだけだ」

 

そ、それってとても凄いことなんじゃ……。ただの人間が魔王に好かれるなんて…。一悪魔でも難しい…いや、無理ですわよ……。

とにかく助けていただいたので改めてお礼をしなくては。

 

「そ、そうですか。では改めて私の名前はレイヴェル・フェニックス。先ほどは助けていただきありがとうございました」

 

「俺は乾蓮だ。俺は自分の認めたやつしか名前と名字は呼ばせないから、くれぐれも呼ばないでくれよ。それに助けたのは俺の勝手だからお礼なんて言わなくても良い。そこまでの事はしてねぇしな。…にしても、フェニックスか…どっかで聞いたな」

 

「あ、あのそれは恐らく少し前のフェニックス家とやったレーティングゲームのことでは?」

 

「ああ!そうだ思い出した。小猫がいってたなフェニックスって。確かグレモリーが政略結婚させられそうになったって話だったな。いやぁまじで繋がり深くってビックリだわ」

 

「…え?さっきの追っ払ったときその事を分かっていたのではなくて?」

 

「いや、只のハッタリだった。まぁ一目見た感じどっかのお嬢様っぽかったし、そもそも俺、お前の護衛ですとか、魔王と繋がりがある何て言ってねぇし。あんたを助けたのだって見ててうざかっただけだからな」

 

わ、私を少し見て、ハッタリであれほど饒舌に話せるとは…!この人なかなか侮れません!

…ですが、それは頭の回転が早く無いと出来ないことです。その上、自分のやったことを当たり前ととらえる謙虚な所や、とっさに、その…助けてくれたのも好感が持てます。まるで姫を助ける騎士のような…ハッ!私は何を考えているのでしょう!私にはもう心に決めたお方いますのに!

 

「レイヴェル様!ご無事ですか!?」

 

そんなことを思ていると本当の護衛のイザベラがきた。

 

「おっと本当の護衛が来た見てぇだな。んじゃぁなもう絡まれんなよ」

 

そう言うと彼は離れていきました。

 

「レイヴェル様。今の方は?」

 

「私が男達絡まれているのを助けてくれたお方です」

 

「なんと!そうでございましたか!後でお礼を言わなくては」

 

「いえ、彼は自ら礼入らないと仰いました。ここは彼の意見を尊重しましょう。むず痒い所があるかもしれませんが、我慢しなさいイザベラ」

 

「レイヴェル様…。ハッ!仰せの通りに」

 

乾…蓮様…。あのようなお方が私の大好きな赤の戦士なら、求婚を申し出たいところです。まぁ、そのような偶然は有るわけがないのですが…。ああ、早く会いたいですわ。赤の戦士様。いったいどのようなお方なんでしょう。会えることなら会いたいですわ。

私はそう思いながらパーティーを再開した。

 

 

~レイヴェルside out~

 

 

 

 

 

 

レイヴェル・フェニックスをナンパから助けた蓮は出された料理を摘まみながら楽しんでいた。

少しして会場の明かりが落ち、壇上に魔王のサーゼクスが立った。

それを見ていた蓮。だが、突然頭に鋭い痛みが走り、立ち眩む。その様子を見ていた黒歌達はすぐに駆け寄る。

蓮は黒歌達にしか聞こえない声で、

 

「オルフェノクの大軍だ。俺はベルトを取りに行ってくるから、今すぐに避難しろ。もしくは避難誘導が出来る準備を…。まぁ全員避難誘導に行くだろうが…。終わったら俺のところに集合してくれ」

 

そう言って蓮は立ち上がると直ぐに会場の外へ行った。

黒歌達も直ぐに行動に移した。

 

「皆様、お楽しみのところ申し訳ございません。実は今日、人間界から冥界の発展を手伝っていただいている会社のトップがゲストとしてこのパーティーに参加していただいております。では早速ご登場いただきましょう。スマートブr「魔王様!大変でございます!」――!どうした!」

 

サーゼクスがゲストを呼ぼうとした所で使用人の人が入ってきた。表情からしてとても焦っているようだ。

 

「ご、ご報告します!ただいま、この首都に向け、さ、三十五体の灰色の英雄が進行しているとの事!その英雄達は先日街に現れた一体と様子が酷似していることから暴走しているものと思われます!また!その状態で隊を組んでいることから何者かに操られているものかとも思われます!」

 

「なんだと!?仕方ない…!皆様!パーティーは中止です!急いで避難を!そして動けるものは会場付近の家に避難勧告を出せ!また他の領地のものはそちらの方にも情報を回せ!急げ!倒しにいくなどと考えるな!考える奴がいるなら殴ってでも止めろ!あの方々は我々が敵う相手ではない!!」

 

そうサーゼクスが言うと全員慌て出した。逃げるもの、避難を誘導するもの、別の領地へ飛ぶもの、様々だ。

 

その中で裏に隠れていたとある会社の社長も行動に移していた。

 

「さて、僕の出番だね。彼が持ってきていると良いけど」

 

そう言って立ち上がると気配がする方に向かって走っていった。その手にファイズアクセルに似たものを持って。




メッセージをくれた悪維持様今日中といっておきながら1/3投稿になってしまい申し訳ございませんでした!
それとヤミ様楽しみにしてくれてありがとうございます。やっと投稿できました!

ちょっとだけ何があったのか記載。

10月頃:車で事故った。(怪我とかは無し。車がへこんだだけですんだ)
11月頃:事故った後処理に追われた。
12月頃:仕事やべぇ。休みねぇ。
こんな感じでしたマル

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。