深き森の騎士団長   作:リリィウッド

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第2話 「拠点」

<馬車の中>

 

王城から結構な距離を進む馬車

しばらく沈黙が続いていたが補佐官になったばかりの彼女はスグルに尋ねる

 

「団長様」

 

「どしたナズナ?」

 

「なぜ活動の拠点を世界花の近くではなくエダ商業地区になさったのですか?」

 

ナズナがそう聞いてくるのは仕方ない大抵の騎士団は「世界花」リリィウッドの王城近辺に

拠点を構えるが実際スグルがエダ商業区に拠点にしたいと申請した際変な顔された

 

「ナズナが言いたいことも分かるよなぜエダ商業区なのかと言うとな」

 

「はい」

 

「気まぐれだ」

 

「えええ!」

 

「冗談だ・・ちゃんと訳はあるよエダ商業区は隣国ブロッサムヒル「商業都市スカネ」と隣接してるだろ?」

 

「たしかにそうですね」

 

「エダ商業区はスカネと同様交易が盛んで商人達が多い商人とかは面白い情報とか持っている人もそれに

俺は貴族じゃなくて平民出だし商人を味方につけておけば困ったときに頼りになる」

 

「そこまでお考えだったのですね」

 

「失望したか?打算的な感じとか」

 

「いえ!むしろ凄いと思います!そこまで考えてらっしゃることに感激しました!」

 

「(まぁ実際はあの人がエダ商業区に配属するように根回したみたいだけどね)」

 

スグルがそう心の中で呟いて少ししてから

馬車の揺れ方がかなり緩くなってきた舗装された道に入ったのだろう

 

「そろそろ着くみたいだな」

 

そう呟くとしばらくして前から声が掛けられる

 

「団長殿、そろそろ到着いたします」

 

「分かりました」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

<エダ商業区 騎士団「コヨミ」の拠点前>

 

スグルとナズナは少し建物を見上げている

すると馬車を操舵していた女性騎士が言う

 

「こちらは元々商館だったそうですが」

 

「そうなのか?」

 

「はい、団長殿の配属が決まり急ごしらえですが花騎士たちの訓練場や寮を増設してあります」

 

「それでもまだ土地に結構余裕がありますね?」

 

とナズナが聞き返すと女性騎士は言う

 

「はいあとの敷地も領主様が団長殿の好きにせよとのことです」

 

「随分太っ腹だな領主様は」

 

少し微笑みながら女性騎士は言う

 

「団長殿は、男性の騎士団長ですし珍しいのではありませんか?」

 

そう大体騎士団長は女性のほうが多いこれは訳がある花騎士は世界花に選ばれて始めて花騎士として認められる

だが認められなかった者は大体、ここに連れてきてくれた女性騎士や騎士団長になる者が多い

実際スグルが下積みで所属していた騎士団も女性所帯の騎士団でスグル自身はそこで女性との距離感と

いうか免疫はついたそれでもたまに無防備に肌をさらしてる騎士もいたので凄くやりづらいときもあった

 

「たしかにそうかもしれない」

 

ナズナが女性騎士に尋ねる

 

「ところで中のほうは設備は整っているのでしょうか?」

 

「基本的な衣食住ができるようにはしてあると聞いています、すぐに執務や花騎士の召喚の儀も可能です。」

 

「分かりましたありがとうございます」

 

女性騎士はスグルに向き直り直立不動になり言う

 

「団長殿、これから活躍期待しております!」

 

「ありがとうここまでの案内感謝します」

 

きれいな姿勢で女性騎士に頭をさげるスグル

 

「いえ、これが私の仕事ですから・・それでは失礼します」

 

女性騎士は頭を下げ馬車乗り帰っていった

 

「さて・・・とりあえず荷下ろしするかナズナ」

 

「団長様!荷下ろしが終わったら召喚の儀ですか?」

 

「そうする予定だ」

 

「いよいよ花騎士さん達をお呼びするのですね」

 

「あぁ・・さて荷物を片付けよう!」

 

「はい!」

 

続く―――――――――

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