騎士団<コヨミ>スグルの自室――
「う~ん・・・もう朝か」
昨夜の悪夢を見た後は寝たり起きたり繰り返していたスグル
「あまり寝た気がしないな・・・・とりあえず起きよう」
いつものように団長の正装に着替えつつ今日のことを考える
「領主か・・・どんな人物なんだろうか・・やっぱ偉そうなの人なのかねぇ・・」
今日はエダ商業区の領主との会談することになっているこれは元々決まっていた事だ
これからエダ商業地区でお世話になる身でもあるから
コンコンと控えめにドアがノックされるきっとナズナだろう
「団長様、起きておられますか?」
その通りにナズナがドア越しにスグルに声をかけてきた
「大丈夫、起きてるよ直ぐに食堂には行くから待っててくれ」
そう応答すると
「わかりました、調理係の方に団長様の朝食をすぐにお出し出来るようにお願いしておきます」
「ありがとう、頼むよ」
実質騎士団<コヨミ>今日からが本格的に騎士団として第一歩を踏み出すことになる
騎士団の食堂で調理してくれる人々はエダ商業地区の人達の中から選出されている
こういう人員配置の早さはどこの騎士団でも一緒らしい
「さて、いきますか!」
下の階に降りるといい匂いがしてくる
その匂いは目的地に近づく度に濃度が上がっていく
食欲を促す匂いは昔から好きだ
そしてスグルは食堂に入る
「おはようございます」
とスグルが声を掛けると
「おはようございます!団長さま!」
「おはようございます・・・団長様」
「おはようー団長さん」
「あら、おはよう団長さん」
「おはよう、団長」
一斉に昨日召喚された花騎士たちが挨拶を返してくる
するとレッドチューリップが近づき
「あれから眠れたのかしら?団長さん?」
その豊満な胸をワザ当たる様にスグルに話しかけるレッドチューリップ
「あぁ・・あんまり寝れてないけども・・大丈夫だけど・・レッドチューリップ、色々当たってるから反応に困るぞ」
「ふふふ・・・ワザと当ててるもの」
静観している3人の妹達の反応を見るに
レッドチューリップはこういう性格のようだ
少ししてスグルとレッドチューリップの間を遮るように入り込む人物が
「コホン!・・・団長様こちらに朝食がありますよ!」
ワザとらしい咳をしてスグルに席に来るよう促すナズナだった
「あ・・ありがとうナズナ」
「いえいえ」
するとナズナは少しレッドチューリップを睨むが睨まれた本人はフフンという感じで自分の席に戻っていく
その後、スグルは朝食を頂き調理係の人たちとも挨拶を済ませる
「ナズナ、領主様の屋敷には少ししたら行くけど昨日言ったとおりで行くから」
「行きは馬車で帰りは歩いて帰られるのですよね?」
「あぁ・・商業区がどんな感じなのかを見ておきたいしな」
「地域の方に顔を覚えてもらうのですね!いいと思います!」
「そこまでは狙ってないけどね」
と苦笑いするスグル
「では、私は馬車の手配などがありますので失礼しますね!準備できましたらまたお呼びしますので」
「わかった、頼むよナズナ」
ナズナが食堂を出て行って少しして
「団長、ちょっといいかな?」
花騎士のリューココリーネがスグルに尋ねる
「どうしたんだ?リューココリーネ」
「いつでもいいんだけどさ、リリィウッドの王都にある自宅に置いてきた物を取りに行かせて欲しい」
「なるほどな・・・分かっただったら早いうちがいい今日から行ってきても問題ないぞ?」
「なかなかの即決な判断だけど、大丈夫なのかい?」
「チューリップ4姉妹もいるしな・・・そうだ!」
チューリップ4姉妹を呼び今の事情を話す
レッドチューリップが代表して言う
「わかったわ」
「リューココリーネが戻ってきたら代わりがわりで戻ってもらうってことにしようと思うけど何かあるのか?」
「いえね・・・その・・私達4姉妹って診療所やってるって言ったじゃない?」
そこでスグルは気づく
「そういえばそうだったな・・・患者さんとか結構来るのか?」
「元々私たちは花騎士をしつつ医療の仕事をしてる身だからそこまで頻繁に来ないわ」
そこでイエローチューリップが言う
「向こうに薬品とか薬草とかあるしね・・・まぁ泥棒は入らないだろうとは思うけど・・・
仮に入られても帰れない体になる罠とか作ってるしね」
「そ・・そうか・・・」
すこし引きつりながら笑うスグル
そしてしばらくしてスグルは顎に手を当てながら
色々考え始めようとしたとき
「団長様、馬車が到着致しました」
とナズナに声を掛けられる
「あ・・分かった!すぐに行くよ」
イエローチューリップが姉と妹に目線を合わせつつ発言する
「また後で話の続きをすればいいんじゃない?」
「分かったすまない・・とりあえず帰ってきたらもう一回このことで話をしよう」
「行ってくる!多分書類が届くと思うから執務室の机の上において置いてくれ!あとリューココリーネ!」
「うん、君のお言葉とチューリップ4姉妹に甘えさせてもらうよ」
「それじゃ!悪いがレッドチューリップ、イエローチューリップ、
パープルチューリップ、ホワイトチューリップ、留守を頼む!」
4人は頷き返すのを見るとスグルは騎士団屯所の外へと足を運ぶ
「悪いな、ナズナ待たせた!」
「いえ!時間のほうは余裕を持たせておいてあるので大丈夫ですよ!」
馬車に乗り込みながらに屯所を見るスグル
その視線が気になったのかナズナがスグルに尋ねる
「どうかしましたか?団長様?」
「いや改めてみるとここは土地が広いなって思ってね?」
「屯所もとい元商館だけしかないのに凄い土地坪は広いですよねここ」
「だよな・・・土地坪は広いか・・・」
「団長様?」
「悪い!なんでもない!よし!じゃあ馬車を出してもらってくれ」
「わかりました!では!領主様の屋敷までお願い致します!」
そうナズナが言うと馬車は走り出し領主の屋敷へと向かうのであった・・・
続