夜 <騎士団コヨミ>
領主レティシアとの会談を終え騎士団の兵舎に戻ってきたスグルとナズナ
「ナズナ、皆を食堂に呼んできてくれないか?領主様との会談で交わした内容を皆に伝えたいんだ」
「わかりました!それでは皆さんを呼んできますね!」
そう言うとナズナは駆け足で団員の皆を呼びに行った
少ししてから食堂に団員が皆揃う
「リューココリーネ、気にしないでリリィウッド王都に行ってもらってよかったんだけどな」
とリューココリーネにスグルは言うとリューココリーネが言葉を返す
「ふふ・・団長がいる時に行っておこうと思っていたし別にそこまでは急いでいく必要もなかったしね」
「そうか・・・それで俺が不在の間に何かあったりしたか?」
その質問にホワイトチューリップが手を上げて答える
「団長さんがお屋敷に行って数刻くらいに王都から書類などが届いています
執務室のほうに置いておきましたので後で確認をお願いしますね」
「わかったよ、ありがとうホワイトチューリップ」
「それで団長さん、私達に話ってなにかしら?」
スグルにそう聞くレッドチューリップ
「そのことだけど・・・実はこの兵舎の土地が広いので色々施設を増築してもらえるようになったんだ」
「まぁここの兵舎だけじゃ色々と不便なこともあるし妥当ね」
イエローチューリップそう言うとスグルは話を続ける
「鍛錬所や今後のことも考えて団員の皆の宿舎も増築してもらえる、そしてもう一つが・・・
ここに診療所を建てようと思う」
皆、少し驚いた顔をして少ししてパープルチューリップがスグルに聞く
「また思い切ったことするのですね団長様」
「そうか?・・まぁでもここに診療所建てておけば君達はやりやすいだろ?」
「まさか、私達の為に領主様にお願いしたのですか?」
「そうだよそれともう一つある」
リューココリーネがスグルに尋ねる
「うん・・・どういうことだい?」
「あぁ・・どうもここは医療関係の施設が少ないらしいから、
領主様も君達の話をしたらすぐに了承してくれたよ」
レッドチューリップが言う
「なるほどね・・・ふふなかなか色々と気が回るのね団長さんは・・益々気に入ったわ」
「ありがとう・・さてと話はこんなとこだね、他に質問とかはないかな皆?」
そうスグル言うと皆は首を横に振り質問がないと意図を伝える
「よし!それじゃこれから皆、一緒に頑張っていこう!」
そうスグル言った後、皆が「おー!」と返事をして話はお開きとなった
そして執務室に戻ってきたスグルは少し苦笑いしつつ横に居るナズナに言う
「姐さんもやってたけどすげぇな・・・この書類の量・・」
「私もお手伝いしますので一緒に頑張りましょう」
「ありがとうナズナ、でも今日は遅いから明日からにしようそれに申し訳ないが俺もちょっと疲れててね」
「そうですか・・お疲れなら今日はおやすみなられたほうがいいと思います」
ナズナが心配そうにそう言うとスグルは
「たしかに疲れたけどそこまで深刻でもないから心配しないでいいとりあえず今日はナズナも休んでくれ」
「団長様がそうおっしゃるなら休ませてもらいます」
「あぁ・・今日はご苦労様色々助かったよありがとう」
「いえ!これからも頑張りますのでよろしくお願いします・・・では今夜は失礼します」
「あぁ・・おやすみ」
「団長様もおやすみなさいませ」
そうナズナが言った後ナズナは執務室から退室していった
少ししてスグルは執務机の椅子に座り
「さてと・・これが例の指輪か」
スグルは今日書類と一緒に届いた小箱の中から指輪を取り出す
「これが花騎士が倒した害虫からでる浄化の光を取り込む指輪ねー」
団長が使える唯一の魔力はこの指輪に集まった光と
花騎士たちの絆で初めて効力を発揮するその名は「極陽解放-ソーラードライブ-」
「さて・・これからだ・・・」
スグルは昼間の会談のことを思い出していた
――<回想>―――
「それじゃ・・鍛錬所に花騎士の子達の宿舎の増設ね分かったわ」
「レティシアさん」
「何かしら?スグルちゃん」
スグルはレティシアに尋ねる
「個人的なことなのですがもう一つ施設を増設させてもらっていいですか?」
「どの施設かしら?」
「診療所です」
「診療所?またどうして?」
スグルはレティシアにチューリップ姉妹やリューココリーネのことを説明する
「やはり無理なお願いでしょうか?」
「そんなことはないわ、それに貴方はその子達の事を考えてそう提案したんでしょう?」
「そうですね・・・あと診療所の増設費は俺が払います」
「え?!結構な値段よ分かってるの?」
「はい、分かってますですけどこのお願いは俺が個人で言ったお願いですしさすがにそこまではしてもらう・・」
そう言うスグルの言葉をレティシアは止める
「待って、スグルちゃんたしかに貴方の言うことも分かるわでもねかなり額よ?本当に払えるの?
確かに団長のお給金がいいのは知ってるわそれでもかなり厳しくないかしら?」
「たしかにそうかもしれませんけど・・・」
「だったらこうしない?」
「え?」
「スグルちゃんに投資するわ違うわねスグルちゃんたちに投資するわ」
「投資・・・どういうことですか?」
「いい?スグルちゃん・・・貴方は騎士団長よ?これから私や・・
いえ領民達を守ってくれる存在になるのよね?」
「はい、必ずこの町を害虫から守ってみせます!」
「それでいいわそれが私が貴方達コヨミ騎士団に投資する理由よ」
「でも・・それじゃ・・」
「後ね、スグルちゃん貴方は一人で抱え込むようとしているけどそれはやめなさい
貴方は騎士団長で花騎士の子達の命を預かる立場になるこれから責任感が出てくることが
一杯あるはずよ、でも一人で持てる責任には重い時もある」
「それは騎士団長になった以上当たり前ではないですか?」
「たしかにそうね・・でも一人で抱え込むときっといつか歪になるわ・・
だからその時がきたら花騎士の子達と一緒に抱え込めばいいと思うわ」
「それじゃ彼女達に迷惑が・・」
「スグルちゃん、確かに今の状態だとそうかもしれないわねこれから彼女達と一緒に戦って絆を深めていけばいい
人間だもの貴方も彼女達も悩みが出てくるけどそれを打ち明けれるくらい彼女達と絆を深めなさい
それが騎士団長である貴方の道だと思うわ」
スグルはレティシアの言葉に凄い説得力があると思っていた
「(この人はやっぱり凄い人だ・・やはりハイム姐さんの幼馴染だと思うし何より
これが人々の心を引きつける強い魅力か・・・
これがこの人のカリスマか本当に俺はいい人たちに恵まれてるな・・・)」
「あら・・少し熱く語りすぎちゃったかしら?」
「えと・・たしかに圧倒されましたけど・・レティシアさんの投資話に
乗らせてもらいますそしてその投資が倍になるようにしますよ絶対に・・!」
「ふふ・・いい目ね・・ハイムちゃんが貴方を育てた理由が少し分かったかも」
「え?」
「なんでもないわ・・それにここは王都の医師が定期的に往診で来るくらいだったから
私達としてもいいことずくめなのよ・・・さて、それじゃ倍になること期待しているわ」
「はい!」
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執務室の奥にある部屋が団長の部屋いわばスグルの自室である
「今日は本当に色々あったな・・・疲れた・・レティシアさんの言うとおりだった・・
歩いて帰ってきたときも町の人たちが凄い俺や花騎士に対する期待を感じた・・・」
ベットに横になるスグル、先ほどの指輪をはめてみる
「いよいよ・・ここからだ・・この町・・いや人々を守れる騎士団長になってみせる!
あの花騎士のお姉さんとも約束だったしな・・」
そしてスグルはそのまま意識が睡眠へいざなわれていった
続