とりあえず、こんな世界観だよって感じです。
体力の続く限り続けたいと思います。
並行世界。
聖遺物ギャラルホルンの先に無限に広がる、可能性の世界。
いるはずの人が居ない、あるいは、いないはずの人が存在する世界。
現実にいた人が、まるで別人のようになっている世界。
人々が知るものとは、真逆の運命を辿る世界。
「もしあのとき、ああしていれば。」「もしあのとき、ああしていなかったら。」
それが起こっている世界。
無限の選択肢によって、無限の可能性を孕んだ世界。
それが並行世界。
そして、この世界もまた「有り得たかも知れない世界」の一つである。
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街のシンボルである大通りを、招かれざる客が我が物顔で闊歩している。
数年前から突如として発生した、触れたもの全てを炭へと変える特異災害、通称[ノイズ]だ。
「ほんっと、懲りないですよね~毎度毎度。」
「おー、おつかれ響。住民の避難は?」
「とっくに完了してますよ、奏さん。あ~!!お腹減った~!」
「さっきアタシの唐揚げ食べたヤツが何言ってんだ~?」
「えへへ~、だって美味しいんですもん、唐揚げ!」
その光景を前に、ビルの屋上で気の抜けた会話を交わす2人の少女。
私立リディアン音楽院高等科、1年生の立花響と3年生の天羽奏だ。
危険な生物を目にしてもなお、2人の顔からは焦りも恐怖も伺うことはできない。
「それにしても、最近多くないですか?数とか頻度とか」
「確かにな。それに、個々の力も強くなってきてる。加えて今日は一段と大漁だ。こりゃ明日は筋肉痛かもな」
「えぇ~..明日体育なんですけど..」
「あれ、響も?アタシもなんだよなぁ..」
「「はぁ...」」
『2人とも聞こえるか?』
愚痴をこぼす2人の耳に、インカムを通して声が聞こえる。特異災害対策機動部二課所属の研究者にして天才錬金術師、キャロル・マールス・ディーンハイムだ。
『その近辺に強力な個体の反応がある。俺の作ったシステムがあるからとて、油断するなよ。』
「心配してくれてありがとう、キャロルちゃん!」
『だからキャロルちゃんはやめろって言ってるだろ!作戦中だぞ!?』
「まあいいじゃん!助言ありがとう、キャロルちゃん?」
『お前らなぁ...まあいい、怪我するなよ?』
「「はーい!」」
通信を終えると同時に、2人の表情がほんの少し引き締まる。
「ふぅ...さて、そろそろ行くぞ。」
「はいッ!一気に片しちゃいましょうッ!」
そういうと、2人はそれぞれ腰に手をやる。
奏が取り出したのは、[左右非対称の赤いベルト]。響は[バイクマフラーのような青いベルト]を構える。2人が腰の前にそれをかざした瞬間、ベルトが自動的に定着する。
「見ててくれ、翼..」
奏はかつての相棒の名を小さく呟くと、懐に仕込んだ3本のメモリのうち、紫色のものを取り出してスイッチを押した。
【ジョーカー!!】
起動を知らせるガイダンスボイスを確認し、ベルトに装填する。
同じく、響がベルトのスロットを上げる。エンジンを蒸すような待機音と、それを合図に飛んでくる4台の小さなバイク。そのうち、ボディに[R]と書かれた白いバイクを、響は優しくキャッチする。
「よーしっ、行くよ!」
【PARARIRA!】
響の声に応えるように、クラクションを鳴らす白いバイク。ベルトに装填すると、ヘッドライトが点灯しガイダンスボイスが響く。
【シグナルバイク!!】
アイコンタクトを交わす2人。その後、
無駄のない動作で右手を顔の前で構える奏。凛とした表情を浮かべるその顔には、切り札を象徴する紋が浮かんでいる。
反対に、響は両腕で大きな円を作るように構える。その表情は、これから起こる「メインイベント」に心を踊らせるかのような笑顔。
準備は、整った。
「レッツ...「変身ッ!!」」
立花響と天羽奏。
普段は、かの有名な私立リディアン音楽院の高等科に通う2人。
だが裏の顔は、人知れずノイズと戦う特異災害対策機動部二課に所属する戦士。
仮面の下に不敵な笑みを浮かべる2人の戦士は、今宵も人々を守るために戦う。
命を救われた一般市民は、素顔を隠した彼女達のことをこう呼んだ。
【仮面ライダー】と。
<続>
有難う御座いました。
次回ようやく1話かな..という感じです。