ライダーガールズ・スクランブル!   作:奏者りおん

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やっと第1話です。

まだ変身しません。

よろしくお願いします。


第1話 居残りと未来のご飯

 

ーーーーーー遡ること1ヵ月前。

 

 

「未来...やっと...やっとこの時が来たんだよ...私達、解放されるんだよ...」

 

私ー立花響ーは歓喜していた。あとから聞けば「あの時のビッキー、ヒナが止めてなきゃ昇天してたよ?」と言われるほどには歓喜していた。

 

「そんなに大げさなことかな..?」

「え!?未来嬉しくないの!?実力テストが終わったんだよ~!?」

「そうだけど...」

 

そう!今日は実力テスト最終日!リディアンに入って初めての「定期考査」というヤツが、今日やっと終わったのだった!

 

手応えは結構ある方だと思う。

慣れない環境の中、寝る間も惜しんで(とか言いつつ結構寝ちゃったけど...)猛勉強した甲斐があった。

そしてもう一つ...

 

「未来!約束、忘れてないよね!?」

「分かってる。響が頑張れたら、夜ご飯好きな物作ってあげる約束でしょ?」

「正解!それじゃあ...」

 

未来にお願いする献立を考えようとしたその時。

 

「立花さん。プリントの整理、手伝ってもらっていい?」

 

担任に呼ばれてしまった。まあ仕方ない..一応、日直だしね。

 

「ごめん未来、また後で伝えるね!」

「はーい、行ってらっしゃい。」

 

未来に一言告げて、先生の後に続いて事務室へと移動する。

あぁ、何にしようかな~、晩御飯!まあ、未来が作ってくれるならなんでも美味しいんだけど..

 

「じゃあ立花さん、これお願いね?」

「は~いッ!....って、こんなに!?」

 

私を待っていたのはとんでもない量のプリントの山だった。予想以上の量に困惑してしまう。この量1人でこなすのは流石にキツいよ...

 

「私は職員室にいるから、終わったら来てね。それじゃあ宜しくっ!」

「宜しくじゃなくて...あ、ちょっと!」

 

バタン!とドアが閉まった。

 

......ほんとに1人でやるの、これ?

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「終わらない...終わる気がしない.....」

 

思わず独りごちてしまう。

西日が部屋を満たしはじめていた。幻想的な空気感なのに、それに浸ることを目の前のプリントが邪魔をする。

確実に減ってはいるが、まだ終わらない。

なによりお腹が減った....

 

(キーンコーンカーンコーン...)

 

下校時刻を知らせるチャイムが鳴る。普通なら、そろそろ未来がご飯作ってくれてる時間なんだけど。

.....ん?未来......?

 

 

「あぁッ!?未来、教室に放ったらかしだ!?」

 

 

とんでもないことをしてしまった。幼い頃からの友達を、自分の作業を優先して放ったらかしにしてしまった。

とりあえずメールしないと....あ、メール来てた。

 

 

[響へ。あんまり遅くなる前に帰ってきてね?響が食べたいものは大体分かってるよ。先に帰って用意しておくね。]

 

 

「あぁ.......」

 

だらしない声が漏れる。

なんて素晴らしい女の子なんだろう。

可愛くて、料理できて、おまけに私の好みを完璧に分かってる。

私が男の子だったら確実に堕ちてる。

 

「よし....もう少し頑張ろうッ!」

 

気合を入れて続きを終わらせようとしたその時だった。

 

「まだ終わってなかったのか?」

「ひゃいッ!?!?」

 

 

突然誰かに声をかけられた。思わず変な声が出る。

 

「うわっ!?そんなビックリしなくてもいいじゃん...」

「あ...ごめんなさい...」

 

どうやら相手を驚かせてしまったらしい。

とりあえず声の主を確認する。

 

腰まで伸びた紅い髪と、男勝りな口調。それに、よく通る綺麗な声。

もう2度と忘れられないような印象を持ってる、そんな人。

しかし、一つ疑問が..

 

「あの、さっき[まだ]って...」

「あーごめんごめん。さっきこの部屋の前通った時、お前が見えたからさ。んで、帰ろうとしたらまだいたの見えたから、思わず声掛けちまった」

「.....あれ、私仕事遅いのバカにされてる..?」

 

内心ちょっとショックを受ける。この人、悪気ないのにこういうこと言っちゃうタイプだ...

とその時、おもむろにその人がプリントの山に手を伸ばす。

 

「作業、まだ残ってるんだろ?手伝ってやるよ。」

「えぇ!?いいんですか!?」

 

この人、口調に似合わずいい人だ!!

と、続けて。

 

「この部屋の鍵締めるように、1年生の担任に頼まれててさ。アタシの都合で悪いけど、やらせてもらうよ」

 

......私、先生に忘れられてるよね?

そんなに私って存在感薄いのかな....。

気分のアップダウンを繰り返す私を尻目に、隣では既に作業を始めていた。

あ、そういえばまだ自己紹介してない。

 

「あの!私、1年の立花響です!よろしくおねがいしますッ!」

「あ、自己紹介まだだったな...。アタシは3年の天羽奏。よろしくな!」

 

 

 

まさかこの時の出会いが、あんなことになるなんて思ってなかったよね....

 

<続>

 




ありがとうございました。

ちょこっと世界線の説明です。
まず、天羽奏は生きています。
ですが原作と違い、ツヴァイウイングの活動もソロ活動もしていません。「今のところ」ごく普通の高校生です。

次に、風鳴翼はいません。
これは今後話があります。

次もよろしくお願いします。
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