ライダーガールズ・スクランブル!   作:奏者りおん

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第4話です。

視点がすこーし変わります。

よろしくお願いします。


第4話 『J』oker

 

...あれ?

 

痛く、ない...?

 

体が炭になる感覚、よく分からないけど多分痛いよね...?

そう思って構えてたけど何も感じない。

でも抱きしめていた女の子が聞こえなくなっている。

 

恐る恐る目を開けると、女の子が驚きの眼差しで私を見ていた。

いや、正確には私のすぐ後ろを見つめていた。

まるで「憧れの誰かを目の前で見ている」ような目で。

...ん?憧れの誰か?

 

視線につられてゆっくりと振り返ると...

 

 

「悪りぃ、待たせたな」

 

 

黒い人影が立っていた。

そしてもう一つ、先程まで私達に襲いかかろうとしていたノイズが跡形もなく消えていた。

(えっと...良くわかんないけど、私達助かったのかな?)

そう思っていると、人影がこちらに向き直って近付いてくる。

 

 

夜に溶けるような黒い身体に、赤く輝く複眼らしきもの。淡く光る紫色のラインと、発達した手足。顔をよく見れば[W]の形をした角。そして真紅のベルトに輝く[J]の文字。

女の子が、驚きと喜びの混じった声でその名を呟く。

 

 

「仮面...ライダー...」

『怪我は無いか、2人とも?』

 

 

突然人影が私達に声をかけてきた。

聞こえてきたのは...女の人の声?しかも、何か聞き覚えが...

 

「わ、私は大丈夫なんデスが、この人が私を助けてくれようとして脚を...」

『なるほどな...やっぱりお人好しだな、お前』

「え...私のこと、知ってるんですか?」

『そんなことは後回しだ。それより...』

 

そういうと人影...仮面ライダーは耳の辺りに手を当て、誰かと通信を始めた。

 

『こちらジョーカー。逃げ遅れた民間人を保護した。救護班を頼む』

 

どうやら救護班を呼んでくれたようだ。

そして聞こえた会話から、ジョーカーというのが名前ということがわかった。

通信を終わらせると、再びこちらに向き直ったジョーカーさん。

 

『いまアタシの仲間を呼んだ。5分もすれば着くはずだ』

「あ、ありがとうございます!!」

「助かったデス...」

 

『...が、まだ安心はさせてくれないまたいだな』

 

そう言うと、ジョーカーさんが突然あさっての方向を向く。輝く複眼の先には...

 

「またノイズの大群デス!!」

「どうしよう...!?」

『ここはアタシが何とかする。お前らは絶対動くんじゃねえぞ』

 

ノイズの大群を前にしてもなお、落ち着きを見せるジョーカーさん。

迫る不気味な生物に指をさし、一言呟く。

 

 

『さぁ、お前の罪を数えろッ!!』

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

...マジかよ。

 

現場来たのはいいけどさ。

 

ノイズの反応に混じって生存者の反応があるから来てみれば、さっき別れたばっかの可愛い後輩じゃん...

 

まさかこの子を巻き込んでしまうとは。いやほんと、申し訳ない。

 

 

心の中で響に詫びつつ、ノイズの大群へ向かって急速で接近する。

 

 

『行くぜ...おりゃああああああああッ!!!』

 

 

まずは挨拶がわりの右ストレート。衝撃波で団体様の一角が丸ごと吹き飛ぶ。

続けて回し蹴りと、その勢いを利用してさらにキック。やっぱこの力、雑魚相手には強過ぎるよな...そう思いつつも向かってくる敵に容赦なく連撃を浴びせていく。

 

粗方雑魚が片付いた所で、残すは中型の奴一体だけ。

あの子達は...よし、ノイズは近づいてないみたいだな。長引かせても仕方ねえ、そろそろ終わらせようか。

 

ベルトに挿さったメモリを引き抜き、右側にあるマキシマムスロットに装填する。間髪入れずに小さな黒いボタンを叩いた。

 

【ジョーカー!マキシマムドライブ!!】

 

ガイダンスボイスが響き、右の拳に力が集中していくのを感じる。

 

『ライダー...パンチ』

 

小さく呟いて前方へ跳ぶ。その勢いのままに、紫のオーラが輝く右拳を前方に突き出す。

イメージは教え通り、《稲妻を喰らい、雷を握り潰す》感じで!!

 

『喰らえええええええッ!!!』

 

あたしの右拳はノイズの身体を真っ直ぐに貫いた。

渾身の一撃を喰らったノイズはまたたく間に黒く変色し、そのまま炭になって風に流れていった。

 

『...って、こんな感じで合ってんのかな?』

 

 

一言呟き、驚きの表情を浮かべた後輩の元へ戻る。

 

『おーい、大丈夫だったか?』

「は...はい!ありがとうございま「あのッ!!」」

『うおっ!何だよ?』

 

後輩が連れていた女の子が、言葉を遮って話しかけてきた。

アレ何この子、すっごい目キラキラしてる。

 

「あの!!仮面ライダーさんデスよね!?ニュースで話題になってる、《ノイズが出た時に現場に駆けつける謎の戦士》って!!」

『あ〜...まあ、そうだよ』

「どうして民間人に協力しているのデスか!?その力、一体なんなのデスか!?!?」

 

や、やべえ...押されてる...。

 

『ち、ちょっと落ち着いてくれ!な?もうすぐ救護班がくるから...』

「目の前に憧れのヒーローがいるのに落ち着いてなんてられないデスよ!」

「ね、ねえ?この人も困ってるみたいだし、そろそろやめたほうが...」

「好奇心は止められないのデス!」

 

するとあろう事か、女の子があたしのベルトに手をかけて...

 

「さっき、ここを触ったら凄い攻撃が出たような...」

『あ、待て!!いまそれ触ったら...あ』

 

ドライバーを閉じられ、メモリが抜き取られてしまった。

当然そんなことをされたらスーツが解けるわけで...

 

「...アレ?」

「嘘!?奏先輩!?」

 

 

うわやっべえ、どうしよこれ...

<続>

 




ありがとうございました。

変身!戦闘!からの速攻身バレでお送りしました。

次回もよろしくお願いします。
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