孤高剣士の歩む道   作:O.K.O

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こんにちは、O.K.Oです。
この小説を読んでいただき本当にありがとうございます。

ところで筆者、今日モンスターハンターワールド予約しました。発売日の一月末が待ちきれません。

まあ、それはおいといて、第11話張り切っていきましょう。


第11話 エリス=レッドローズ

「ハンターに…なれるのか…?」

 

刀夜は胸の高ぶりを抑えつつ、ライトにそう問いかける。

 

「えぇ。というか、ハンターズギルドで手続きさえすれば誰でもなれますよ?ただ、ハンターという仕事は常に命がけです。そのため数が少ないのでギルドはいつもハンターを募集しています」

 

「では、入らせてもらう…」

 

そう即答するとライトは安心したような素振りを見せる。

 

「よかったぁ〜!刀夜さん、ありがとうございます!実はケイルさんに『これから小型モンスターの討伐依頼を頼むこともあるだろうから、刀夜にギルドに登録してもらえるか聞いといてくれ』って言われていたんですよ…」

 

それを聞き刀夜には二つの疑問が生じる。

 

「ライト…2つ聞いておきたいことがある」

 

「はい、なんでしょう?」

 

「1つ目…もし俺がギルドに登録することを拒んだ場合どうするつもりだった?」

 

「僕もケイルさんに同じことを聞いたんですが、『その時はその時でまた考える』って言われましたね…」

 

ライトは苦笑しつつ答える。恐らく本当に言葉通り、その時はその時と思っていたのだろう。しかし、刀夜にとって重要な2つ目の疑問であった。

 

「なるほど…ケイルなら言いそうだな…。2つ目…今のライトの言い方からして、モンスターの狩猟はハンターしかできない…そのように聞こえたが…?」

 

「??えぇ、そうですよ。あれ?トーヤさん知らなかったんですか…?」

 

刀夜はそのような情報を聞いたことがなかったため素直に頷く。そしてハンターでない自分が葬ったモンスター達の不幸を憐れむ。しかし、ライトの次の言葉で刀夜は固まってしまう。

 

「それは危なかったですね…。ハンター以外によるモンスターの狩猟は重罪です。モンスターに攻撃を加えていいのは正当防衛時のみとなっています。それに、ハンターであってもギルドを介さない依頼時以外の狩猟は罰せられます」

 

刀夜はドスジャギィ達を倒したのは正当防衛だということにした。大型モンスターに襲われ正当防衛だと主張するのは無理がある気もするが、今はそういうことにしておくしかない。

 

「依頼時以外の狩猟も禁止…ということはハンターは自由に狩猟できないのか…?」

 

「いえ、あくまでギルドを介していなければ、という話です。自由に狩猟したい場合はギルドにてフリーハントの許可を得ると可能になります。あとは、モンスター出現エリアを横断する場合などですね。いずれにせよギルドの許可が必要です」

 

刀夜は、なるほど…と理解はしつつも納得していなかった。ギルドの許可など面倒な話である。密猟しようか…そう考える刀夜にライトの言葉が被せられる。

 

「ちなみに、これらの規則を罰した場合はギルドナイトが派遣されます。ギルドナイトとは表向きは規則違反人物の逮捕を任務とするギルドの警察のようなものですが…噂によるとギルド公認の暗殺部隊のようです…。その実力は折り紙付きであるとか…」

 

そうヒソヒソと話すライトに対し、刀夜はギルドナイト方が面倒だな。と密猟を諦め規則に従うことにした。

 

「まあ、こんなところですね!質問は以上ですか?」

 

そう問うライトに刀夜は頷く。

 

「では、早速登録に向かいましょう!あちらのクエストカウンターで登録できたはずです!ちなみにギルドからの依頼もあちらでできるので覚えておいてくださいね!」

 

そうして2人はクエストカウンターに向かった。

 

 

 

 

 

クエストカウンターに行くと、そこには刀夜が想像していたゲーム内の破天荒なギルドの看板娘(名前はアイシャ…だった気がする)ではなく、面倒くさそうにした1人の女の子が座っていた。恐らくライトと年齢は同じくらいであろう。その外見は美少女そのものであり、特徴的な赤髪が短く切りそろえられていた。ライトが彼女に話しかけると、彼女は姿勢を正す。

 

「あれ?アイシャさんはいませんか?」

 

やはり実在するのか…。そう思いつつ刀夜は2人が話す内容に耳を傾ける。

 

「先輩はギルドからの通達でリエル王都に向かわれました。変わってこの秘境(・・)に今日から配属されたエリス=レッドローズと申します。これから何卒よろしくお願いします」

 

そう言うエリスの口調は丁寧なものであったが、どこか棘のようなものが感じられる。

その中に刀夜は聞き捨てならない言葉があった。リエル王都、そんなものはMHの世界にはなかった。刀夜は後でケイルからこの世界に関する本を借りようと決める。

そんな中、ライトがこちらこそよろしく、と言うとエリスは態度を一変させる。

 

「はい、社交事例終わり!あー、もう…。お姉様の頼みとは言え、なんでこんな辺境で働くことになったかなぁ…。リエル王都に行ったアイシャ先輩について行きたい…」

 

突然敬語を崩し、そう言ってうなだれるエリスにライトは声をかける。

 

「あの…大丈夫ですか?とりあえず落ち着きましょ…」

 

「落ち着け?これほどまでに現実を見せられている私に落ち着けって?…まあそれは今はいいや。ところで、何の用です?」

 

エリスの不機嫌さは直ることなく、訪ねてきた2人にそう尋ねる。

 

「僕はライト、こちらの人はトーヤさんと言います。トーヤさんのギルド登録をお願いしたいのですが…」

 

「あー、そういうこと…。予めケイルさんから話は聞いていたけど…。あなたがこの村唯一のハンター、ライト=フェルマーね。唯一のハンターがランク1、まあこんな辺境に戦力避けないし、しょうがない気もするけど…」

 

そう言われたライトは少し反論する。

 

「今はランク1でも、いずれは強くなってみせます!そしていつか、大型モンスターもしっかり討伐してみせますよ!それとエリスさん、この村は確かに辺境に位置しているかも知れません。でも、活気に溢れ、村の人たちも優しい人ばかりです。後悔するのはまだ早いと思いますよ」

 

エリスはそんなライトの言葉を聞き、不機嫌だったのも相まってライトについきつい言葉を浴びせてしまう。

 

「………いずれ?いつか?よくそんな呑気なこと言っていられるよね。私はあなたみたいな人が嫌いなの。私は今まで色んな人を見てきた。命を落とす瀬戸際に立ったことがあればそんな言葉は出ない。まだまだあなたには経験が足りないみたいね…。それと、村に馴染む前に私は別の場所に配属される予定だから」

 

そう言われライトは悔しそうに口をつむぎ、下を向いてしまった。命を落とす瀬戸際に立ったことがない、そのエリスの言葉がライトに突き刺さっていた。

そして刀夜はというと、エリスが言ったことは最もだと感じていたので特に口を挟まなかった。それよりも自分のギルド登録がいつ出来るのかという思いで口を開く。

 

「ところで、俺のギルド登録はいつできる?」

 

「あー…ごめんなさい。あなたがそのトーヤ?今から登録について説明するけど…。あなたの友達…少し言いすぎたみたいね…」

 

そう言ってエリスはライトの方を見る。ライトにいつもの元気そうな様子はなく、下を向いて拳を握りしめていた。エリスは自分の思ったことを言ったが、少し言いすぎたと感じる。

刀夜は友達じゃない…とため息をつきライトに声をかける。しかしライトに反応はなく、このままでは話が進まないと思った刀夜は口を開いた。

 

「ライト…俺はあの女が間違っているとは思わない。実際新人のお前はまだ命の瀬戸際に立ったことがないんだろう」

 

ライトはビクっとするが、刀夜は気にせず続ける。

 

「俺はハンターではないが…幾度も命の瀬戸際に立ったことがある。だからこそ言える、お前は甘い。そしてそんなお前が俺は嫌いだ…」

 

これは紛れもなく刀夜の本音である。ライトからうぐっと涙をこらえる音がする。エリスは、あぁ…追い討ちかけちゃった、とその様子を眺めていた。だが…と刀夜は続ける。

 

「誰しも初めからそういう経験をしているわけではない。多分この女は、新人であるお前に敢えてきつい言葉をかけたんだろう…。少し強くなって浮かれているお前に、現実を見せるつもりでな」

 

ライトは刀夜のその言葉でハッとしたように顔を上げる。そして少し考えたように佇んでからエリスに向けて口を開く。

 

「エリスさんの、言う通りです…。最近順調にモンスターを倒せてたので浮かれていたところがありました…。先程の軽い気持ちからの発言、反省してます…」

 

そう謝るとエリスもやり切れなくなり、口を開く。

 

「まあ、分かってくれたならいいよ…。でも、私もここに配属されて少しむしゃくしゃしていた所、あなたにきつい言葉をかけてしまった。その…ごめんなさい」

 

そう言ってお互い仲直りする2人の姿は年相応のもので微笑ましい光景であった。だが、刀夜はそこへお構い無しに口を挟む。

 

「で、俺の要件はまだか?」

 

「あー!もうちょっと待ってってば!今から契約書とか取ってくるから!」

 

そう言ってエリスは急いで奥の部屋へと向かった。そしてライトは刀夜に頭を下げる。

 

「トーヤさん、すいませんでした。あなたが声をかけてくれなければ僕はあのまま立ち直るのに時間がかかったかもしれません…」

 

「それは仮定の話だろ?まあ、俺は早くギルド登録したかっただけだからな。凹むなら家で凹んできてくれ」

 

「もう大丈夫です。刀夜さん、ありがとうございました」

 

そうして話しているところにエリスが戻ってきた。

 

「待たせてごめんなさい、今からギルドの登録について説明するね。まずギルド登録についてなんだけど…。申し訳ないけどこの場では仮登録しかできないの」

 

刀夜はそれを聞き「どういう事だ…?」とエリスを睨む。

 

「そんなに睨まないでよ…。そもそもギルド登録っていうのは大きな街のギルドでしかできないものなの。どこのクエストカウンターでもポンポンギルド登録出来ちゃったら色々問題が増えるのよ…。でも大きな街に行くことが出来ない人もいる、そこで妥協して仮登録っていう形になったの」

 

刀夜は黙って話を聞く。

 

「それで本登録と仮登録の違いなんだけど、大きな違いは3つね。どれも違反すればギルドナイトが出てくるわ。まず仮登録のハンターは大型モンスターを狩猟することを禁じられているの。まあ一流ハンターでも苦労する大型モンスターを仮登録のハンターが倒したことなんて今まで1度もないんだけどね」

 

ここにいるのだが、それは口にしない。

 

「2つ目、仮登録のハンターにはハンターランクが認定されないってこと。ハンターランクは知っていると思うけど、そのランクが上がれば上がるほど、危険度は高いけど報酬もその分高いクエストを依頼できる。仮登録のハンターが受注できる依頼はランク1のクエストのみね。そして3つ目、仮登録を希望する人は登録時にメイン武器を書かなくていいってこと」

 

1つ目と2つ目は刀夜にとって致命的なものであった。そもそも、大型モンスターを狩猟出来ないというのが痛すぎる。3つ目は刀夜にとってどうでもいい事だった。

 

「トーヤさんのメイン武器が何か知りたかったです…。ちなみに僕のメイン武器は片手剣です!今日は装備していませんが…。まあ、それはおいといてトーヤさんは仮登録で大丈夫だと思いますよ。ケイルさんも小型モンスターから剥ぎ取れる素材をメインに頼むと言っていたので」

 

「もし本登録をしたくなったなら、このカーディナル孤島から一番近い場所…アイシャ先輩がいるリエル王都のギルドに行くことね」

 

こうしてギルドの仮登録をすませつつ、刀夜は内心で2つのことを考えていた。1つ目はリエル王都にいつ行こうかということ。2つ目はこの孤島の名前がカーディナル孤島というのを初めて知り、この世界の地名を覚えなければ、という事だった…。




今回のメインはエリスとギルド登録についてでしたね。
アイシャの登場はいつになることやら…。

それではまた次話で会いましょう。
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