2回目のチャレンジでついに現れた。
『生きるか死ぬかのギャンブル』
最後の選択なんかじゃねえ、先はまだ長い状態でのギャンブルだ。
考えても無駄だ。
目をつぶって踏み出す。
根性の腐った仕掛け人なら、一瞬間をおいてぬか喜びさせてから爆発させるよな……などと、馬鹿なことを考えながら目を開ける。
地獄はまだ続いている……。
結局、合計4度のギャンブルが現れ、俺はすべての選択肢を間違えなかった。
不思議なものだな。
確率の低いギャンブルをことごとく失敗してゲームオーバーが10回も20回も続くこともあれば、何度も現れるギャンブルをスイスイと切り抜けてクリアに至ることが続いたりもする。
……絶対コンピューターが、ランダムでユーザーを弄んでるだろ、あれ。
心の中で毒づく俺の前で、あの少年が死んだ。
あの年齢でレミングスを知ってるとは……何者だったんだろうな。
そんなことしか考えられない俺の心は、目の前の地雷原と同じで乾いてすさんでしまったようだ。
187人が、103人になった。
確率的には、大したものだと思う。
しかし、このデス・ゲームは果てしなく続いていく。
倒すべき魔王も現れなければ、救うべきお姫様もいない。
世界の危機もない。
スローライフもハーレムもない。
あるのは爆発と、死だけだ。
攻略法もない。
必要とされるのは確実な計算と、ささやかな運。
まあ、その運ってやつも色々と怪しいがな。
俺たちは淡々と作業を重ねていく。
その目的のなさに耐えられない人間が出てきた。
「最速スコアだ!最速スコアが勝利の鍵なんだ!」
そう叫んだ青年は、俺の知る限り最速で死んだ。
やはりクリックミスは恐ろしい。
そして気が付けば、25人しか残っていない。
さらに地獄は続いていく。
4回目のチャレンジにもなると、明らかに集中力を欠いて爆発する人間が続出した。
俺はギャンブルを2回切り抜けて生還した。
ギャンブルはともかく、ミスでだけは死にたくない。
5回目、誰かが頭を抱えたまま地雷原に向かって走り出すと、俺を除く全員がそれに続いた。
誘爆によって、全員がまとめて死んだ。
そうか、誘爆でも死ぬのか、と俺は新たな知識を手に入れ、そのかわり一人だけ取り残された。
荒野を思わせる地雷原にはただ風が吹いている。
しばらく待ったが、どうやら1人生き残ったところで元の世界に戻してくれるなどといった親切な設定はないようだ。
俺はあらためて5回目のステージに挑み、これをクリアした。
期待はしないと心に決めていたが、それでもやはり何もなかったように新しいステージが用意されたときは、心のどこかが軋んだ音を立てた気がした。
ふと、馬鹿な考えが浮かぶ。
ここで死んだら、まるで夢でも見ていたかのように元の世界で目覚めるんじゃないか。
馬鹿馬鹿しいと切り捨てる。
こんな事を考えるようじゃ、俺も長くないだろう。
そして俺は、6回目のステージに挑む。
当たり前のように現れるギャンブル。
俺は爆発に巻き込まれて宙を舞った。
そういえばこの世界に召喚されてから地面ばかり見ていたな……。
青い青い空だった。
一発ネタ、かつ出オチ、ここに閉幕!
これをきっかけに、マインスイーパーの二次小説がふえたなら、それで満足だ。
追記。
もうちょっと続くんじゃ。