(作者の)気分転換にちょうどいいの。
やべえ。
何がやべえって、今の俺がやべえ。
クソッタレな世界で、俺はまた最後の1人になっていた。
突きつけられた現実に耐え切れなくなった連中がいたとはいえ、2周連続で最後の1人になるってのは一体どんな確率だよ。
まあ、いずれこれが『何周目』なんて概念もなくなっていくんだろうが。
この2周目についても、あの少年が死んだ3回目のチャレンジまでは覚えているが、それからはもう数えることをしなくなった。
それに何の意味もないことに気づいたからだ。
水を飲み、ふと気づく。
クリア者に与えられる、水と食料。
飲み終えた水の容器はどこへ行ったのか?
死んだ奴らの、水と食料はどこへ行ったのか?
ゆっくりと水を飲み終え、容器を投げ捨てた。
消えていく。
空の容器が消えていく。
はは、何も残さないってか。
じゃあ、少し中身を残しておけば消えないのか?
そんな甘い世界じゃないな。
おそらく、いらないとか、後でと思った瞬間に消えていくってとこだろう。
死して屍拾うものなし?
羨ましいよ、屍が残るじゃないか。
己の存在を刻み込むために、砂漠の砂を引っ掻いて死ぬ?
羨ましいよ。
この世界にあるのは、爆発と死、だけだ。
余計なものは何もない。
何も残さない。
1周目で死んだはずの俺のこの身体も、存在そのものが怪しいもんだ。
我思うがゆえに我有り。
はは、そう思う俺の心とやらも怪しいもんだ。
ああ、そうか。
1周目に身体は置いてきた。
2周目は、心を置いていけと言うんだな。
笑わせるな。
大した人生を送ってきたわけでもない俺だが、これだけは言える。
本当に大切なものは、決して奪われない。
奪われたように見えても、失ってはいない。
もし、失ったと感じるなら……それは、自分が捨てたことに気づいていないだけだ。
ああ、もう1つ。
自分から捨てたものは、二度と取り戻せない。
地面に向かって愚痴をこぼそうとは思わねえ。
空に向かって理不尽を叫ぶ気もない。
俺は、地雷原に向かって歩いていく。
食料?
この地雷原をクリアした後で喰らえばいい。
のどが渇けば、地雷原をクリアして手に入れろ。
さっき、爆発と死だけの世界と俺はいった。
訂正するぜ。
この世界には爆発と死を与える地雷原がある。
安らぎと怒りを与える空がある。
そして、俺がいる。
この世界に俺がいる。
安らぎも、怒りも、空から与えられるものではなく、俺が感じるものだ。
俺が地雷を爆発させる。
俺が死ぬ。
爆発も死も、与えられるものではなくて、俺のものだ。
何よりも俺がいなければ。
俺たちという生贄がいなければ、地雷原も、空も、なんの意味もない。
俺たちという生贄が、お前らに意味を与える。
俺はここにいる。
地雷を処理する俺がいる。
地雷を爆発させる俺がいる。
青い空を見つめる俺がいる。
ああ……死んで逝く俺がいる。
ああ、俺はここに、いる。
なんなの、この文学ムーブは……(困惑)。
そうか、マインスイーパーとは、ひたすらに生と死をみつめ続けることによって、プレイヤーを導く存在だったんだ。
気が向いたら、また続き書きます。
ここまでいったら、もう神に会うしかないじゃない。(笑)