蝉の求愛の為にだす鳴き声も少なくなってきた九月中旬。まだまだ外は暑い。
ということで雪ノ下とのデートは家にした。暑いのが2人とも得意ではないから家にしたのだが…。
「うふふ、だーいすき」
この通りである。俺ん家の猫、カマクラとイチャイチャ、もふもふしている雪ノ下。暑苦しいの苦手じゃなかったのん?由比ヶ浜の影響で耐性ついちゃったのん?
「はぁ…お前いつまで俺ん家の猫と戯れてるんだよ」
「だって…可愛いんだもの」
って、カマクラを抱きながら言ってる雪ノ下も可愛いよ。と言いたいところだがそんな言う勇気もないので心に留めておこう。
「というか、カマクラすぐ雪ノ下に懐いたよな。」
「それは私の魅力に惹かれたからでしょ。あなたとは違って…ね?」
雪ノ下が初めて俺の家に来たとき、勿論のこと雪ノ下はすぐにカマクラを探して見つかったと思ったらもう抱いているんだもん。びっくりしたわ。俺が抱っこしようとするとジタバタしてすぐに俺から離れるし…一応俺、飼い主なんですけど。まだ認められてないのか。
「はいはい。そうですね。」
「あら?もしかして貴方、嫉妬…しているの?」
…この方は一体なにを仰っておられるのですか…?ハチマンワカラナイナー。
「なんで猫なんかに嫉妬せなあかんのだ。」
「私がカマクラを抱いているのを見て羨ましいとか思っていたのではないのかしら?」
「いや思ってねぇわ。」
すると雪ノ下は目をしょぼしょぼさせた。え、ちょっと雪ノ下さん?
「思って…ないのね。そうよね。私なんかに魅力なんて…な、ないのだし…」
「い、いやそんなことない。雪ノ下は魅力がありすぎるほどにあるし、確かにカマクラに羨ましいとは思った。ただ恥ずかしくて言えなかっただけで…素直になれなかった俺のせいだし…てか俺に抱きついてくれって感じだし…だから、許してくれ。泣き止んでくれよ…な?」
大丈夫かなと雪ノ下の顔を下から覗き込むと…
「分かったわ。許してあげる」
「いやおい、嘘泣きかよ…このアマ…」
一切目から涙なんて出ていなかった。なんだこいつ。演技上手すぎか。
「それで貴方、嫉妬…していたのよね。」
「うっ……はい。してました」
「それに抱きついてほしいとも言った。」
「あ、あぁ…言った。」
「それと罵ってほしいとも言った。全く…とんだ変態谷くんね」
「言っ…いやそんなことは言ってないだろ。勝手に捏造するな。」
危ない。危うく雪ノ下の罠にハマるとこだった。てか、何だよ変態谷くんって。無理矢理過ぎだろ。
すると、雪ノ下は試すかのように俺を下から覗き込みこう言った。
「んじゃあ、抱きついても…良い?」
「は、はい。」
自然とはい。と応えてしまった。だってそんな言われ方されたら断れないし…。
と、早速雪ノ下は抱きついてきた。頭すりすりしながら…
「うわっ…ち、ちょっと雪ノ下さん?」
「何かしら?比企谷くん」
「あの、キャラ崩壊しすぎてませんか?大丈夫ですか?」
「そんなことないわ。いつも通りよ」
いやそんなことないですよね。全然いつも通りじゃないんですが…。猫ですか?貴女。猫好きすぎて猫みたいになっちゃったとか?てか、めっちゃいい匂いする。何でこんな女子っていい匂いするのん?い、いかん。八幡、理性を保て。
「うふふ、だーいすき」
駄目だ。可愛すぎる。何この生き物。今一瞬戸塚を超えた可愛さがでてきたぞ。そんな姿を見て俺は理性のボタンがポチッと押された感じがして雪ノ下を抱き締め返した。すると雪ノ下は少しビクッとしたが強く抱き締め返されたので受け入れてくれたのだろう。
「ねぇ、比企谷くん。」
「んぁ?なんだ?」
「もう少しこのままでいさせて…。」
「…ん、了解」
こんな彼女をもった俺は幸せ者だと言っていいだろう。少々どキツイ言葉を放ってくるが、それが雪ノ下雪乃。そんな雪ノ下の頭を撫でながら彼女って良いなと思っている俺がいた。段々と俺も、リア充の色に染まってきてしまっているのだろうか…。
「ふぇぇ…ふふっ。もっと撫でて…?」
お前は猫かよ。それと、上目遣いするな。可愛いから。何でも許しちゃいそうだから。やめてください。
てか、やっぱお前、キャラ崩壊しまくりだぞ。