是非最後までお付き合い下さい。
手紙の裏にはなんと春菜の名前があった。手紙を持っている俺の手は小刻みに震えていた。そして蒼井さんを見て小さく呟いた。
「う…っ、嘘………………だ…よ…………ね。」
蒼井さんは俺の目を見て小さく首を横に振った。 俺はもう1度震えている手に持っていた手紙を見た。確かに春菜の字だ。俺は戸惑いながら動揺しながら丁寧に手紙を開けた。俺はゆっくりゆっくり手紙を読み進めた。
『涼ーっ!元気?この手紙を読んでるってことはもう私は死んじゃったか。ってあるあるな始め方かっ!!てか、死んだ後に書いてんだから死んでるのは知ってる笑)若くして亡くなるなんて私、可哀想泣) まぁ動揺しながら見てると思うけど落ち着け! 私と静香の関係は面倒臭いから静香から聞いてー!
涼、今暗いね。相変わらずモテてるけど…。自分を追い込んでない?図星ー?!笑)別に私は涼を恨んでないよ。でも将来、涼自身がやりたいって思った仕事につかなかったら天国から涼を呪い殺すねッ!ウフフ……。
ねぇ、突然なんだけどさ、私達二人の秘密覚えてるかな?いつだっけな…。あっ、そうだ、中学校二年生?くらいの時かな。あの約束は破棄!!だって私、死んじゃったもん。2人でじゃないもん。って覚えてるわけないよね。気にしないでー!笑)
私はどんな時でも明るい涼が好きだよ。だから元に戻って。もし、涼から私に伝えたいことがあったら次は涼から手紙を下さい。返事の手紙はあの本に挟んでね。とりいくよ!じゃあねっ!
可愛すぎて困っている春菜より笑)』
読みながら笑ってしまった。でも何これ。いたずら?でもあの約束は俺たち二人しか知らない筈だ。それにこの字、文法を見事に無視した文章。明らかに春菜の手紙だ。俺の脳内は大混乱だ。とにかくまず蒼井さんとの繋がりを聞こう。
「蒼井さん、春菜とは?」
蒼井さんは俺のコップにコーヒーを足して向かい側のソファーに腰掛けた。
「驚かないで下さい。って言っても驚きますよね。」
自問自答……。春菜に似ている。
「実は私と春菜は二卵生の双子なんです」
は?何言ってんだ??えっ?!
「私達は今の春菜の父親と前の母親との間に産まれました。その二人は私達が2歳の時に離婚し、私はその母親に連れて行かれました。でもその母親はすぐに私を養子にだしました。自分で言うのは何ですが幼いながら容姿端麗だったようで今の両親にすぐ引き取られ、父が経営する蒼井財閥の社長令嬢として幼い頃から英才教育を受けていました。私が養子ということを知ったのは中学一年生。そして春菜という双子がいることを知りました。春菜も同じ時期に知ったそうです。そして私達は中学校は違うけれど同じ村に住んでいたことを知り、中学校一年生の夏休み、私達は会いました。それからメールでやり取りをするようになって中学二年生の時、肺がんになったということを知らされました。それから私は月一で春菜の家に伺っていました。なので春菜が亡くなった時はショックで部屋に篭っていました。私は蒼井財閥の社長令嬢として養子ということを隠しています。勿論、春菜との関係も伏せています。だからお葬式には出ませんでした。念には念をですから。でも春菜が亡くなってから一週間後、私の元に1通の手紙が届きました。なんとそれは春菜からでした。春菜は小雨君がショックでおかしくなっている事で落ち着いて手紙を読めないと思い、私に出したそうです。勿論、私も驚きました。でもそれより私は嬉しかった。春菜とまた話せることが。そして春菜からのお願いを叶えたいと。」
「色々聞きたい。でも、一番聞きたいのは春菜の願い。」
「春菜から頼まれたのは『涼を元に戻して。楽に生きれるようにして』ということです。」
俺は今まで我慢していたものが溢れ出そうだった。でも蒼井さんが軽くペシっと俺の頭を叩いた。
「ダメですよ。泣く時は春菜からの手紙を読んでからにしてください。そして絶対返事の手紙を書いてください。」
気がつくと自分の部屋にいた。どうやってここまで帰ったんだっけ?あれ?もしかして夢?でも俺の手にはしっかりと春菜からの手紙を持っていた……。
ありがとうございました!今日はある方のライブに行ってきました。私もある分野でライブを何回かさせていただきました。またライブしたいです!
では皆さん、またお会いしましょう!