是非最後までお付き合い下さい!
学校に着いてから真っ直ぐ職員室の鈴木先生の所へ行く。
「先生、蒼井さんは今日も欠席でしょうか?」
まさか休日挟んで4日連続休みなんてな…。うん、そんなことないはずだ。今日は来ているはず。
「あー、蒼井な。休みだ。」
「え………っ……。ち、ちなみに理由などは分かりますか?」
「知らん!」
教室なんだから一応知っといた方がいいと思います…。
でも4日も何してるのか…。風邪…?
「まぁ、そんな心配するな!俺がいるだろ?」
鈴木先生は憂鬱そうな顔をした俺に気遣ってかわざとテンションを上げてくれている。
「ふっ。先生がいたら心配が増えるだけですけどね。」
軽く笑えた。
「おいー!地味に毒吐くなって!!ほらほら、中野も待ってんだから早く行け!」
先生には早く行けと言われたが俺は帰った。
どうしても蒼井さんが気になって…。自分でも何でこんなに肩入れしているのか分からない。でも気になる。恋愛感情とかとは別の意味で。蒼井さんには何かある。秘密……というかなんというか上手く言えないけど何かある。
「どなたですか?」
蒼井さんの家のメイド(?)がインターホン越しに聞いてくる。
「蒼井静香さんのクラスメイトの小雨涼です。」
「あ、あの小雨さんですね。畏まりました。門を開けますので今しばらくお待ち下さい。」
俺がメイド(?)に言われた通り待っていると、大きな門が大きな音を立てながら開いた。
「ようこそお越しくださいました。奥で奥様がお待ちです。」
二回目だがやはり凄い家だ。
「涼さん、いらっしゃい。」
蒼井さんのお母さんだ。前に会ったお陰でか分からないが、だいぶ砕けた言い方になっており、少し嬉しかった。
「お久しぶりです。今日は静香さんにお会いしたくて伺いました。静香さんはいらっしゃいますか?」
俺は丁寧な言葉をこころがけてお母さんに話しかける。
「あら…?静香は学校に行ったはずですけど…ね……。」
え?どういう事だ?蒼井さんは家では学校に行っていることになっているということか?
「最近、学校を休んだりしていましたか?」
「いいえ…。」
「静香さんに変化とかはありませんでしたか?」
「ん………。変化……ねぇ。」
お母さんは眉間にシワを寄せて悩んでいる。
「あ、でも最近元気がなかった気がするわ。どうしたの?って聞いても笑いながら何も無いです。としか言わないんです。主人も私もすっかり信じきってしまっていたわ。まさか学校に行ってなかったなんて。何があったのかしら…。イジメ……? 」
「俺の知ってる限りでは静香さんはいじめられてなどおりません。逆にみんなから慕われていたと思います。 」
嘘は言っていない。本当にそう思ったのだから。
「そう……。では…なぜなのでしょう。というか静香は学校を休んでどこにいるのでしょう…?あの子は真面目だから遊んだりしている訳ではないと思うの。逆に変に悩んでいるのかもしれないわ。」
後半はほとんどお母さんの独り言のようだったがはっきり聞こえた。
「あの…また17時頃に伺ってよろしいでしょうか?」
「えぇ、もちろんです。」
「では失礼しました。」
ふうっ。門を出てやっと一息。あの家は妙に息が詰まる。みんながみんな下手な演技をしているようで、仮面をかぶって本心を隠してるみたい。
俺はこの時、素直に思ったのだった。
ありがとうございました!