特に進展もありませんが、重要な御話と言う事です。
では本編へ、どうぞ。
クラス代表戦は中止となり、ボク達はアリーナから移動する事となる。行先は学園長室。ボク達がここに呼ばれた理由は分かっている。
「端的に言いましょう。死人がよみがえった。生き返ったというのは本当ですか?」
学園長、轡木十蔵がそう言う。
「はい。ボクのガシャットの力で。しかし、コレ以上はできません。すでにガシャットは完成しました。いや、完成自体はしていませんが、データは集まってしまいました。」
つまり、内部データを整理し直し、集まったデータをもとに機能を完成させればそれでこのガシャットは完成する。
「ガシャットですか・・。君が開発したという第三世代兵装、その機能は学園とIS委員会に提出はされていますが・・それは《ガシャットというメモリ媒体に入っているデータを機体に反映させ、特殊装備を呼び出す第二世代兵装の簡易パッケージ機能》コレは、真実ですか?」
「・・・ある種の真実です。」
「ある種・・というと?」
ボクは一夏君を見て話すか迷う。一夏君は頷いてボクの意見を押してくれるようだ。
「・・≪仮面ライダーシステム≫。ガシャットはその一部の物に他なりません。」
「どう言うことですか?」
「ボクは、予知夢を見る事が出来ます。おそらくの域を出ませんがどちらかと言えば異世界、平行世界の情報かもしれません。」
そう言うと、織斑先生と生徒会長は目を丸くして席を立つ。が、学園長がソレを手で制する。
「・・それが真実だと仮定しましょう。続けてください。」
「そこで見た情報、ソレを頭に残っているデータと共言反映させて作った物、それが異世界のヒーロー仮面ライダーのベルトとそれに付属するものです。一夏君・・。」
「おう、・・コレがロストドライバー、そして、メモリのエターナル。」
「これらは異世界の仮面ライダーが使っていた物をボクが再現したものです。そして、一夏君のメモリ、エターナルにはISコアのように意志が有ります。」
「・・意志ですか?」
「エターナルは、初めてボクと一夏君と会ったドイツの時。第二回モンド・グロッソで誘拐された時、一緒にいたボクが一度渡しました。その時にISを破壊し撤退させたのは一夏君とエターナルです。彼はエターナルに選ばれました。それからボクはメモリと一緒に自身のガシャットとベルトを作成、もしメモリと同じように意志のあるISにも選ばれたらそう思い改造を施しました。ISと対決するときにも使えるように強化し、そして・・彼自身が悪に進まないように一時的にボクが持って置き、また彼と会う機会が有ればその時に本当に彼に渡すつもりで。エターナルはその時が来るのを待っていました。ボクはその感情らしきものが流れてくるのを感じ、再会を確信していたと思います。そして、彼に渡したエターナル。やはり、彼と適合しISを使用時にも適合してくれました。まぁ、本音を言うと実はまだ本来の力は出ていないのですがね。」
「本来の力?」
「本音を言うと、ISを使わない状態の仮面ライダー状態のエターナルを装備した一夏君の方が強い。」
「ISよりも強いですと・・!?」
愕然とした表情の学園長。そりゃそうか。
「ISエターナル状態の腕が赤いでしょう?アレはまだ完全に燃焼していないレッドフレア。そして、仮面ライダーエターナルの一夏君は青く燃える完全に適合したブルーフレア。その証拠に一回に一度のメモリしか使えませんし、適合も六種類。ヒート、メタル、トリガー、ルナ、トライアル、そしてエターナル。ブルーフレアなら27種類のメモリを一度に使用できます。」
「そ、それはすごい・・。」
「まぁ、体に負担がかかるのでまだ彼には早いですが。」
「最悪の状態で使う・・だな。俺も使いたくはない。」
トライアルの事を思い出したのだろう。一つでアレが更に26個つくのだ。絶対に体が耐えられるはずがない。
「まぁ、それよりも今はボクの方。ゲンムについて続けます。同じく仮面ライダーゲンム。同じようにガシャットで強化し、IS同等、いえ、それ以上の力を出せます。しかし、これには適性が要ります。ボクもまた、一度死にかけているのです。それからよみがえった時にこの才能を得て、予知夢を見るようになり、そして、ゲンムになる為の資格を得ました。おそらくですが、一度小さいころ一夏君も死ぬような眼にあっているのだと思います。それがエターナル、ゲンムの資格の一つです。後はメモリやガシャットの意志が受け入れるかどうかですが。」
「・・・俺は、四歳以前の記憶が無い。聞いたら昔、溺れて死にかけたらしい。両親はその際に流されて二次災害に・・。家族は千冬姉だけになったと・・。」
そう言って織斑先生の方を見る。
「・・家族で海に行った時、引き波と離岸流に流された一夏は途中で高波に襲われて浮き輪から放り出されて溺れて、・・気がついた両親が泳いで行ったが二人とも離岸流で沖に・・。ライフセーバーが助けてくれたのは一夏だけで、・・後の二人は見つからず遺体もない墓が残っただけだ。葬儀も一夏が危険な状態だったため家族葬にして篠ノ之一家と近所の人くらいだ。一夏はあまり喋る相手もいなかった為、両親と仲の良い保護者同士もいなかったようだ。」
そう辛そうに話す織斑先生。そして、ボクはソレを聞きつつ、ガシャット用とは別の、収納端末からガシャット制作用の機械と端末類を出す。メモリ用もガシャット用もそもそもからIS技術利用だ。そしてそれに白と黒のガシャットをつなぐ。
「今からここで完成させます。・・このガシャットを。」
そう言ってボクはガシャットをスロットに挿し、キーボードを打ってデータを並べ替え、必要なデータを起動してそれに組み込んでいく。そして、他の人には分からないデータを打ち込みながら真剣な顔つきで見る全員の前で最後のデータを打ち込み、エンターキーを押した。
≪デンジャラス・ゾンビ≫
そう、画面にデータが並んだ最後に書いてある。
それからガシャットを抜いて機械から出て来たシールを張る。
「完成・・です。」
すでにほぼできていたこのガシャットを完成させた。させてしまった‥。それは幾つもの死の上に積み重なる本来ならば禁忌のガシャットだ。だが、ボクは完成させてしまった。それほどに死を目にしてきたからだ。女尊男卑のこの世界で・・惨い死を。女尊男卑派に両親を目の前で殺される子供を・・。逆に泣きわめく子供を目の前で奪われた父親を・・。ソレをよみがえらせてデータを蓄積して来た。
「完成してしまうほどの・・死を積み重ねたこのガシャットは・・死人の魂をもてあそぶような機能が有ります。」
ボクはバグルドライバーを取り出し、ガシャットのボタン押す。
【デンジャラス・ゾンビ!ガシャット!】
ガシャットを差し込む。
「・・変身!!」【バグルアップ!!】
そして、横のボタンを押しこむ。
【デーンジャデンジャー・ジェノサイド!!デス・ザ・クライシス・デンジャラスゾンビ!ウォー・・】
ゲンム・【デンジャラスゾンビ】レベルXとなる。
白と黒、髑髏をイメージした骨の様な物が付き出たその姿に全員が凍りつく。
「コレがゲンム・デンジャラスゾンビ。地面からゾンビの様な影を作り出し相手を殺す事が出来る最悪のガシャット。死者を冒涜する力です。女尊男卑によって非業の死を遂げた男性達等の怒りが聞こえてくる・・。アイツ等を殺そうと・・この恨みを晴らさせてくれと・・。」
そう言いながらボクは耐えきれなくなり変身を解く。
「はぁ・はぁ・・。」
耳から怨嗟の声が離れない気がする。それでも、ボクは前を向く。
「コレがボク達の真実です。しかし、ボク達はこの力を悪用しない。そう誓います。」
そう言うと不安そうに顔を見合わせる。そして一夏君が一歩前に出る。
「俺にはエターナルから声が聞こえる。違う世界で悪用された過去が有る。でも、そうじゃなく正義の味方として戦いたかったと。だから、俺もこの力を悪用する気などない。だが、もし・・もしもそうなれば、・・千冬姉。アンタが俺を殺してくれ。」
「わ、私が・・?」
「そうならないけどな。もし、・・『もしもそうなった時は』だ・・。酷な事を言っているけど、憧れるアンタに最後はお願いしたいんだよ。」
「・・・わかった。」
お互いに苦笑いしながら。いや、織斑先生は苦渋の顔を無理に笑わせている顔で、そう告げ会う。
そして、今ある情報を告げたボク達は解放され、委員会にどう報告すべきか話し合うそうだ。おそらくは悪いように扱われないと確信している。彼らからすれば、最後の手段になりかねるからだ。IS委員会にも見放されるような事態が起きた時、最後の手段としてボク達は使われる。おそらく人を殺す手段として。
しかし、それも学園の人を守るための時だ。その為ならあの怨嗟の声にも耳を傾けよう。
そう覚悟してボクはガシャットを見つめて収めた。
そんな機能は無いと思いの方も居るでしょうが、私はコレが後の重要なカギとなるので、改める気は一切ありません。
オリジナルの能力と認識してください。
では、次回もまた見てらいだー。