バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

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竜宮都の宝編
第17話 亀を助けよ! 浜辺のガルダモン!


花火達は緑の大陸の第2の港町に到着した。が、船の出航が午後7時からと言うことを知り、出航までの時間を海で遊ぼうと言うことになった。ちなみに現在は午前9時だ。

 

花火「おおー!これが緑の大陸の海!綺麗だな〜」

 

緑の大陸の海はまるで、エメラルドグリーンのような色であり、南の島の観光地のようだった。花火達は事前に買ってきた水着に着替えて来た。

 

小次郎「よし!一木花火!競泳しないか?」

 

花火「あぁいいぜ!向こうの岩までな!」

 

カイネ「おーーい、少しは女子の水着姿を堪能したらどうだい?」

 

カイネの言葉が終わるまでに、花火と小次郎は海へダイブしていった。

 

カイネ「・・・・なんなの、あいつら」

 

菜々子「まぁしょうがないよ」

 

カイネ「しょうがないじゃないよ!あいつ(花火)あんたの水着姿に見向きもせずに海に行ったんだよ!考えらんない!」

 

菜々子「んーーでも私としても水着姿、あんまり見られない方が・・・・・・」

 

カイネ「何今更照れ臭ってんのよ!今日こそは頑張って告っちゃいなさい!」

 

菜々子「ええー、まだいいよ、」

 

カイネ「ダメダメ、あんたらせっかくD-ワールドまで来たのに、ここで告らないと、2度とチャンス回ってこないよ!私はリアルワールド行ったことないけど、あいつらの競泳が終わったらこっそり呼び出して、言ってやれ!」

 

菜々子(カイネちゃん、マジだ、マジで言わせるつもりだ、どうしよう、すごい恥ずかしい、仮に告白したとして、OKしてくれるのかな?・・・・いや、なんか、自身がないな)

 

女子2人がそんなことを話していると、

 

ナンパ1「ねぇ!ちょっと!そこのガールズ!俺らと一緒に遊ぼうぜ!」

 

ナンパ2「ていうか、君ら可愛いね!どこの子?」

 

わかりやすいナンパ男達が現れた。

 

菜々子「え!?あっいや私達はちょっと待ってる人達がいて、」

 

カイネ「(!そうだ!この瞬間に花火が菜々子を助ければ二人の距離はちぢまるんじゃない?)おーーーい!花火!・・・・遠!どこまで泳ぎに行ってんのあいつら!?アホなの?」

 

花火と小次郎の競泳はデッドヒートしていた。最初に言ってたゴール地点のさらに向こう側まで泳いでいた。

 

ナンパ1「はっはっは!連れの男はほら!あんなだしさ!俺らと遊ぼうぜ〜〜!」

 

カイネ(ったく!何やってんのよ!しょうがない、ここは私が蹴散らすか)

 

その時だった。

 

???「ちょっと待った!!」

 

菜々子とカイネとナンパ男達が振り向くと、そこにはそこには細くて弱々しいお爺さんがいた。

 

ナンパ2「・・・・誰だ、爺さん」

 

亀太郎「わすの名は亀太郎!若いからと言うてナンパなぞ許さんぞ!お嬢さん2人は怯えているじゃないかね!」

 

カイネ「別に怯えてないよ」

 

菜々子「あの〜お爺ちゃん、あまり無理しない方が・・・・・」

 

亀太郎「くらえ!わすの正義の鉄拳を!ほーー!!!」

 

亀太郎は自身の拳を握りしめてナンパ男達を殴るが、その拳は遅いうえに弱々しかった。亀太郎は逆にナンパ男達に殴られてしまう。

 

亀太郎「ぐはっ!ぐはっ!」

 

亀太郎は倒れこむ。

 

菜々子「お爺ちゃん!」

 

ナンパ1「俺らはじじいには興味ねぇのよ!」

 

菜々子「ちょっと!こんなお爺ちゃんに暴力振るうってどういうこと?」

 

菜々子は少し怒った顔でナンパ男達を睨みつける。カイネはそれを見て、『菜々子が怒るなんて珍しい』と思った。確かに、あらゆる方向でナチュラルガールな菜々子が人に怒ることはそうそうないことだ。

 

ナンパ2「んー、次は君がやるのかい?怒った顔も可愛いね〜〜」

 

ナンパ男達がそういうと、菜々子はデッキを取り出し、ナンパ男達に向ける。

 

菜々子「私がこれで勝ったら、このお爺ちゃんに謝って!」

 

亀太郎「お嬢さん!」

 

亀太郎は感動してなぜか涙が溢れる。

 

ナンパ1「あぁ!?バトスピ?・・・・・まぁいいか、受けて立とう、言っとくけど、俺ら結構な実力者よ?」

 

菜々子「私の方が強いもん!」

 

ナンパ1「へぇ自身がすごいね、じゃあ俺らが勝ったら君らは俺らの言うことを聞く!この条件を飲めるならやってやってもいいぜ?」

 

菜々子「いいよ!」

 

カイネ(は〜〜、せっかく、頑張って計画立てたのに、アホ共(花火&小次郎)とナンパ男で全部が台無しだわ)

 

なんやかんやで菜々子とナンパ1のバトルが始まろうとしていた。

 

菜々子&ナンパ1「ゲートオープン!解放!」

 

2人はバトルフィールドに行く、カイネとナンパ2は観客席でバトルを見届ける。亀太郎も来た。

ナンパ1のバトルアーマーは兎に角黄色い、ただそれだけであった。菜々子の先行でバトルが開始される。

 

 

[ターン01]菜々子

スタートステップ

ドローステップ 手札4⇨5

 

菜々子「メインステップ!チャクラムバット(リバイバル)をLV1で召喚!」

手札5⇨4

リザーブ4⇨0

 

菜々子のフィールドにコウモリのような赤のスピリット、チャクラムバットが召喚された。

 

【チャクラムバット(リバイバル)】赤属性 3コスト 赤2軽減

系統:空牙

LV1(1)BP1000

LV2(2)BP2000

シンボル赤

 

LV1・2『このスピリットのアタック時』

このスピリットをBP+4000する。

このスピリットにソウルコアが置かれているとき、さらに、自分はデッキから1枚ドローする。

 

菜々子「ターンエンド」

 

チャクラムバットLV1(1s)BP1000

 

バースト無

 

[ターン02]ナンパ1

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札4⇨5

 

ナンパ1「メインステップ!ツキウサギをLV1で召喚!」

 

ナンパ1のフィールドに餅つきをしているウサギが現れた。

 

【ツキウサギ】黄属性 4コスト 黄3軽減

系統:想獣

LV1(1)BP3000

LV2(3)BP6000

シンボル黄

 

LV1・2【聖命】『このスピリットのアタック時』

このスピリットのアタックによって相手のライフが減らしたとき、ボイドからコア1個を自分のライフに置く。

LV2『自分のアタックステップ』

このスピリットにソウルコアが置かれている間、自分のスピリットの【聖命】でライフに置くコアを2つにする。

 

カイネ「黄色か」

 

ナンパ1「ほら!やってこい!ツキウサギ!」

 

菜々子「ライフで受ける!」

ライフ5⇨4

 

ツキウサギは手持ちの餅つき道具で菜々子のライフを破壊した、と、同時に・・・・

 

 

ナンパ1「ツキウサギの【聖命】!俺のライフ1つを回復しようか」

ライフ5⇨6

 

ツキウサギが黄色に光ると、ナンパ1のライフが新たに1つ生まれた。

 

カイネ「【聖命】か、厄介だね、早めに決着をつけないと、取り返しがつかなくなる」

 

ナンパ1「ターンエンド」

 

ツキウサギLV1(1s)BP3000疲労

 

バースト無

 

 

[ターン03]菜々子

スタートステップ

コアステップ リザーブ1⇨2

ドローステップ 手札4⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ2⇨5

トラッシュ3⇨0

 

菜々子「メインステップ!ヒートエッジウルフをLV1で召喚!さらに!チャクラムバットをLV2にアップ!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨0

トラッシュ0⇨3

 

菜々子のフィールドに鋭利な棘を体中に纏っている狼のスピリット、ヒートエッジウルフが召喚される。

 

【ヒートエッジウルフ】赤属性 4コスト 赤2軽減

系統:十冠・皇獣

LV1(1)BP4000

LV2(3)BP5000

LV3(4)BP7000

シンボル赤

 

LV1・2・3『このスピリットのアタック時』

自分はデッキから1枚ドローする。

LV2・3『このスピリットのアタック時』

相手のスピリット/アルティメット1体を指定してアタックできる。

 

菜々子「チャクラムバットとヒートエッジウルフでアタック!2体のアタック時効果でそれぞれ2枚ドロー!」

手札4⇨6

 

チャクラムバットはソウルコアが置かれている時、アタック時に1枚ドローできる。それに加えてヒートエッジウルフもアタック時に1枚ドローできるため菜々子は合計2枚のカードをドローしたのだ。

 

ナンパ1「ライフで受ける!」

ライフ6⇨4

 

チャクラムバットは鋼の輪で、ヒートエッジウルフは、体当たりで、それぞれナンパ1のライフを1つずつ破壊した。

 

菜々子「よし!2つ削った!ターンエンド!」

 

チャクラムバットLV2(2s)BP2000疲労

ヒートエッジウルフLV1(1)BP4000疲労

 

バースト無

 

菜々子はやることは全て終えたのでターンを終了する。

 

[ターン04]ナンパ1

スタートステップ

コアステップ リザーブ2⇨3

ドローステップ 手札4⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ3⇨7

トラッシュ4⇨0

 

ナンパ1「メインステップ!ツキウサギをLV2にアップして、アルミラージをLV2で召喚!」

手札5⇨4

リザーブ7⇨0

トラッシュ0⇨3

 

ナンパ1のフィールドに今度はツノとはねを生やしたウサギのスピリットが現れる。

 

【アルミラージ】黄属性 4コスト 黄2軽減

系統:想獣

LV1(1)BP3000

LV2(2)BP4000

LV3(3)BP6000

シンボル黄

 

LV1・2・3【聖命】『このスピリットのアタック時』

このスピリットのアタックによって相手のライフを減らしたとき、ボイドからコア1個を自分のライフに置く。

LV2・3

【聖命】を持つ自分のスピリットすべては、相手の効果で破壊されるとき、疲労状態でフィールドに残る。

 

ナンパ1「アタックステップ、ツキウサギの効果で【聖命】の効果で増えるコア数は2になる」

 

菜々子「!!!」

 

ナンパ1「やれ!ツキウサギ!アルミラージ!」

 

菜々子「2つともライフで受ける!」

ライフ4⇨2

 

アルミラージはツノで、ツキウサギは餅つき道具で、菜々子のライフを1つずつ破壊した。

 

ナンパ1「【聖命】発揮!ライフを4つ回復する!」

ライフ4⇨8

 

ツキウサギはLVにの時、自身にソウルコアが置かれていれば【聖命】の効果で増えるライフを2つにするという効果がある。アルミラージも同時に【聖命】を持っているので、ナンパ1のライフが一気に4つ回復した。

 

菜々子「え!?ライフ8!?ずるい!」

 

ナンパ1「はっはっは!ターンエンドだ!」

 

ツキウサギLV2(3s)BP6000

アルミラージLV2(2)BP4000

 

バースト無

 

カイネ「まずいな、ライフ2対8はいくらなんでもきつすぎる、しかも相手はブロックされない効果が多い黄属性・・・・いやまてよ、あれが来ればいけるのか?」

 

亀太郎「あれ?」

 

[ターン05]菜々子

スタートステップ

コアステップ リザーブ2⇨3

ドローステップ 手札6⇨7

リフレッシュステップ

リザーブ3⇨6

トラッシュ3⇨0

 

菜々子「メインステップ!このターンで終わりだよ!ピヨモンを召喚!」

手札7⇨6

リザーブ6⇨3

トラッシュ0⇨1

 

ピンクの鳥のデジタルスピリット、ピヨモンが召喚される。

 

【ピヨモン】赤属性 3コスト 赤2軽減

系統:成長期・空牙・爪鳥

LV1(1)BP2000

LV2(2)BP4000

シンボル赤

 

LV1・2『このスピリットの召喚時』

相手のネクサス1つを破壊する。

LV2【進化:赤】『自分のアタックステップ開始時』

このスピリットを手札に戻すことで、手札にある系統:「成熟期」を持つ赤のスピリットカード1枚を、コストを支払わずに召喚する。

 

ナンパ1「はぁ?ライフ8をそんな弱っこそうなのに減らさせようってか?」

 

菜々子「もちろん!アタックステップ!ピヨモンの【進化:赤】を発揮!ピヨモンを手札に戻して、バードラモンに進化!」

 

ピヨモンは菜々子の言葉に応えて、成熟期のデジタルスピリット、バードラモンに進化を果たす。

 

【バードラモン】赤属性 4コスト 赤2軽減

系統:成熟期・空牙・爪鳥

LV1(1)BP3000

LV2(2)BP5000

シンボル赤

 

LV1・2【超進化:赤】『このスピリットのアタック時』

このスピリットを手札に戻すことで、手札にある系統:「完全体」を持つ赤のスピリットカード1枚を、コストを支払わずに召喚する。

LV2『このスピリットのアタック時』

自分はデッキから1枚ドローする。

 

ナンパ1「!?!?進化!?」

 

亀太郎「あれはあのスピリットは!!」

 

カイネ「どう?驚いた?お爺さん、あれはデジタルスピリットの中でも、特に優れた希少種のカード、Dパラディンだよ」

 

菜々子「バードラモンでアタック!アタック時効果で1枚ドロー!」

手札6⇨7

 

ナンパ1「はっ!進化がなんだよ!たかだかBP5000のアタックなんざ・・・・・」

 

菜々子「それだけじゃないよ!バードラモンのもう1つのアタック時効果!【超進化:赤】を発揮!バードラモンを手札に戻して、完全体のガルダモンに超進化!LVは3!」

リザーブ3⇨0

 

バードラモンが赤い光に包まれていき、姿を変えていく、すると、バードラモンは大きな翼と鉤爪を持つ、鳥人型のスピリット、ガルダモンに超進化した。ガルダモンの姿を見たナンパ男達と亀太郎は口を大きく開け、驚いた。

 

【ガルダモン】赤属性 6コスト 赤3軽減

系統:完全体・獣頭・爪鳥

LV1(1)BP5000

LV2(3)BP8000

LV3(5)BP12000

シンボル赤

 

LV1・2・3『このスピリットのアタック時』

自分のデッキを上から1枚オープンできる。そのカードが赤のスピリットカードのとき、このターンの間、このスピリットに赤のシンボル1つを追加する。オープンしたカードは手札に加える。

LV2・3『このスピリットのアタック時』

バトル終了時、自分の手札にある赤のカード2枚を破棄することで、このスピリットは回復する。

 

ナンパ2「な、なんじゃありゃー!!」

 

亀太郎「おお!」

 

ガルダモンLV3(5)BP12000

チャクラムバットLV1(2s)BP2000

ヒートエッジウルフLV1(1)BP4000

 

バースト無

 

菜々子「ガルダモンでアタック!アタック時効果でデッキから1枚オープン!それが赤のスピリットカードの時!ガルダモンにこのターンの間赤のシンボルを1つ追加する!」

オープンカード

【ヒノシシ】

 

ヒノシシは赤のスピリットカードなので、ガルダモンにこのターン、赤のシンボルが1つ追加されてダブルシンボルになる。

 

ナンパ1「なに!?」

 

菜々子「オープンカードは手札に!」

手札7⇨8

 

ナンパ1「くそ!ライフだ!」

ライフ8⇨6

 

ガルダモンは巨大な火の鳥を腕から2羽打ち出し、ナンパ1のライフを2つ破壊した。だが、まだガルダモンの効果は続く。

 

菜々子「ガルダモンのLV3効果!手札の赤のカードを2枚破棄することによって、ガルダモンは回復!」

破棄カード

【ヒノシシ】

【ビーバン】

手札8⇨6

ガルダモン疲労⇨回復

 

ナンパ1「なんだと!?」

 

ガルダモンは赤い光を一瞬纏い、疲労状態から回復状態になる。

 

菜々子「もう一回お願い!ガルダモン!アタック時効果!」

オープンカード

【ピヨモン】

 

菜々子「赤のスピリットカードをゲット!ガルダモンに赤のシンボルをさらに1つ追加して赤のシンボルを3つにする!」

手札6⇨7

 

ガルダモンに再び赤のシンボルが追加される。前の効果も合わせて今ガルダモンはトリプルシンボルとなる。

 

ナンパ1「なっ、!シンボル3つだと!?」

 

菜々子「さぁ!アタックは継続中だよ!」

 

ナンパ1「ひ、ひぃ!ライフで、うわ!」

ライフ6⇨3

 

ガルダモンは今度は炎の巨大な火の鳥を3羽出して、ナンパ1のライフを3つ同時に破壊した。

 

菜々子「赤のカードを2枚を破棄して、ガルダモンを再び回復させる!」

破棄カード

【ピヨモン】

【バードラモン】

手札7⇨5

ガルダモン疲労⇨回復

 

ガルダモンは再び赤の光を一瞬纏い、疲労状態から回復状態になる。

 

菜々子「これで終わり!ガルダモン!」

オープンカード

【シャドーウィング】

手札5⇨6

 

シャドーウィングは赤のスピリットカードではないためシンボルは追加されないが、現在の3つのシンボルでも十分事足りていた。ガルダモンは菜々子の言葉に頷くと再び炎の巨大な火の鳥を腕から3羽打ち出す。

 

ナンパ1「う、うわーーーー!!!」

ライフ3⇨0

 

炎の巨大な火の鳥は見事にナンパ1のライフを砕き切った。ナンパ1はライフ0に伴い、バトルフィールドからはじき出される。菜々子は勝利のvサインを掲げると、ガルダモン、ヒートエッジウルフ、チャクラムバットも大いに喜んだ。菜々子達もバトルフィールドから元の浜辺に帰ってきた。

 

ナンパ2「ひっ!ひぃぃ!すみませんでしたーーー!!」

 

ナンパ2は倒れていたナンパ1を置き去りにして逃げた。ナンパ1もすぐ立ち上がり、後を追うように、カッコ悪い走り方でナンパ2と同じように謝りながら帰っていった。

 

菜々子「・・・・まぁいっか」

 

カイネ「ライフ8になった時は、少し心配したけど、無駄だったみたいだね」

 

亀太郎「いやはや、本当にありがとうございます、なんとお礼を言って良いか」

 

菜々子「いやいや!お礼を言うのはこっちだよ〜ありがとう!亀爺さん!」

 

ちょうどその時、花火と小次郎が競泳から帰ってくる。

 

花火「もう俺の勝ちでよくない?」

 

小次郎「いーや!ビデオ判定あったら絶対俺が勝ってた!」

 

花火「意識高すぎだろ」

 

菜々子「あっ、おかえりー!花ちゃん!」

 

花火「よう、菜々子・・・・てか誰?そこの爺さん?」

 

カイネ「あぁ、この人はあんたの代わりに私たちをナンパ男達から救おうとしてくれた人だよ」

 

花火(?俺の代わり?)

 

亀太郎「・・・・失礼つかまつりますが、あなた方は皆、その特別なデジタルスピリットを持っておられるのですか?」

 

花火「?あぁ、Dパラディンのことね、持ってるぞ、4人とも、それがなにか?」

 

亀太郎「(あのゴーグル・・・・)あなた方はもしかしたら、竜宮王(りゅうぐうおう)様のお求めになられた方達なのかもしれない。わすを助けてくれたお礼もしたいし、是非、我が故郷、竜宮都(りゅうぐうと)にいっしょに来ていただけないでしょうか?」

 

亀太郎は花火達に提案を持ちかけた。

 

小次郎(なんかすごいこういうエピソードを知ってる)

 

菜々子「どうする?花ちゃん?」

 

花火「まぁ、おもてなしてくれるならいこうぜ」

 

花火達は亀太郎についていくことにした。

 

亀太郎「ありがとうございます!では!」

 

亀太郎は自分のバトルヴァイスを振りかざすと、全長20メートルはありそうな亀型の潜水艦が現れた。花火達はあまりの大きさに驚く。

 

亀太郎「ささっ!どうぞ!」

 

花火達は言われるがままに亀太郎の亀型の潜水艦に乗り込んだ。潜水艦はどんどん海底を進んでいく。そして小次郎はあることを考えてしまう。

 

小次郎「なぁ一木花火、これってもしかして、俺ら最終的に年寄りになって帰って来ちまうんじゃないか?」

 

花火「ん?どうした小次郎、下手くそなボケかますなよ」

 

小次郎「いや少しは察せよ」

 

菜々子「ねぇ!亀爺さん!竜宮都ってどういうところ?」

 

菜々子は運転席に座っていた亀太郎に質問した。亀太郎は潜水艦の運転をしながら答える。

 

亀太郎「それはもう素晴らしいところですよ!街も人も何もかもが綺麗な海底の都となっています」

 

そんな話をしながら、約1時間ようやく、竜宮都付近までたどり着く。

 

亀太郎「もうすぐですよ〜」

 

カイネ「もうすぐって・・・全然街らしきものはないけど」

 

亀太郎「竜宮都はあちらです」

 

亀太郎が指をさした方を見るとそこにはまばゆい光に包まれた巨大な球体が存在していた。潜水艦はそのままその光りの球体に入り込んでいった。花火達はあまりの光の光量に目を瞑った。そして、一瞬のうちに、別の場所に移動した。

 

亀太郎「着きましたよ!皆さん!ここが竜宮都でございます!」

 

花火達「おおーー!!!」

 

亀太郎「ちなみに、あそこの大きな城が、竜宮王様が居座れております、竜宮城(りゅうぐうじょう)です」

 

花火達が目を開けると、そこにはなんとも美しい街並みが広がっていた。都の最後部には巨大な城も存在する。潜水艦はその巨大な城、竜宮城付近の車の駐車場のようなところに止まる。そこには他の潜水艦がいくつも確認できる。花火達は潜水艦を降りる。

 

カイネ「すごい、なんで呼吸ができるんだろう?」

 

???「それは水に見えて水にあらず、その水はデジタルでできているからですよ」

 

突然現れた、赤いペンダントを首にかけた若い男性がカイネの突飛な質問に答える。

 

亀太郎「これ!!亀之助!!竜宮王様の警備はどうした!!」

 

亀之助「ちげぇよ、親父、その竜宮王様がこの人達を連れて来なさいって言われたんだよ」

 

花火「・・・この人は?」

 

亀之助「俺はこの都屈指のイケメンにして、竜宮王様のお目付役、亀之助だ、よろしくお嬢さん方」

 

亀太郎の息子、亀之助は花火と小次郎をそっちのけにして、菜々子とカイネにだけ目を向けて自己紹介した。

 

菜々子「え!?あっ、はい!よろしくお願いします!」

 

カイネ&小次郎(めんどくさそー)

 

花火(ふーん、亀太郎の爺さんの息子か、結構年の差ありそうだな)

 

亀太郎「はーー、案内はわすだけでも十分ですのに」

 

花火達は竜宮城の中に入っていく、この都には浮力があり、泳ぐようにして移動ができる。そして、竜宮王の間に到着する。亀太郎は扉をノックしてから一言「失礼します」とだけ言って扉を開ける。

 

竜宮王「よく来たな、亀太郎から聞いたかもしれんが、わしの名は竜宮王、この都を治めるものじゃ」

 

髪の毛の色がオレンジ色で少し太めの体格の男性の竜宮王が座椅子から花火達に自己紹介した。歳は50位に見える。この後花火達もすぐに自分達の自己紹介をした。

 

竜宮王「本題に入ろう、亀太郎を救ってくださり、ありがとうございます」

 

菜々子「いやーー、救ったて言うか、救われたって感じなんですけどね〜」

 

竜宮王「ところでお主らは特別なデジタルスピリットを所持していると聞いたのだが、」

 

花火「あっ!はい!そうです!Dパラディンって言って、俺らもあんまりよくわかってないんですけど」

 

花火の言葉を聞いて竜宮王は少し考え、頷いてから口を再び開く。

 

竜宮王「・・・・・やはり、海泉玉(かいせんぎょく)の予言は正しかったか」

 

カイネ「海泉玉?」

 

竜宮王「ほれ、その上にぶら下がっているもの、あれじゃよ」

 

花火達は上を見上げると、直径5メートルはありそうな青い玉が目に入る。海泉玉はずっと淡い青色に光っている。

 

竜宮王「この海泉玉はこの長い歴史がある竜宮都に代々伝わるものでな、この都に何かしらの災いが起こるときのみ、お告げが来るのだ」

 

小次郎「お告げ?」

 

花火「なるほど、俺らはそのお告げとやらに招かれたってわけか」

 

菜々子「?どう言うこと?花ちゃん?」

 

花火「要は、俺らがお告げの言葉の中になんらかの形で入って来たってことだろ?だから、誘われたんだ」

 

竜宮王「感が良いな、少年よ、その通りだ」

 

かれこれ、5000年は続いているとされる、竜宮都の歴史、その中で起こる災いを最小限に抑えるために使われて来たのが、災いとそれらの対処法が事前にわかる力がある海泉玉であった竜宮都の人々はあらゆる災いをこの海泉玉の力で回避して来たのだ。

 

カイネ「で?そのお告げの内容ってなんなの?」

 

竜宮王「明日行われる年に一度、都のこれから1年の平和を祈る祭典、【水竜宮祭(すいりゅうぐうさい)】があるのだが、その日に、この都で1番大事なものである海泉玉が奪われると、お告げされた、そして、その対処法として、【ゴーグルを着けた茶髪の少年がいれば誰も見たことのない、デジタルスピリットを使い、都の平和を守る】と言われた」

 

竜宮王の言葉を聞いて、カイネ、小次郎、菜々子は花火の方を向く。花火は「へっ?俺だけ?」と言って少々驚く。確かにこの内容は花火の特徴と一致している。ちなみに亀太郎は花火を探すために地上に赴いていたのだ。

 

竜宮王「お願いだ!明日、この都の平和を、海泉玉を守ってくれ!あれがなくてはこの都は滅んでしまう!」

 

花火「いいですよー」

 

小次郎「軽!」

 

花火は即答で答える。こうして花火達は明日の水竜宮祭に護衛と言う形で参加することになる。

 

 

 


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