ここは黄の大陸の大国アトーライ、黄の大陸では他に王政の国はないので実質アトーライの国王は黄の大陸の王のようなものであった。そして現国王ウズシオは4人の部下を引き連れ馬車に乗る準備をする。その直ぐそばにはそれを見送るカイネの姿も見えた。
*
一方の花火たちは昨晩にカイネの残したメッセージに気づき困惑していた。カイネのメッセージには「さっさとリアルワールドに帰れ」だの、「お前らに世界が救えるか」などと花火達に対して誹謗中傷的な一文がいくつも書かれていた。これを読んだ小次郎は怒りにくれる。
小次郎「なんだと!?あの女!等々本性現しやがったな!リアルワールドの帰り方なんかしらねぇし!世界を救おうとした覚えもねぇよ!」
菜々子「どうしちゃったんだろうカイネちゃん、昨日まであんなに楽しそうにしてたのに、、」
花火「・・・取り敢えず探して見よう、まだこの辺にいるかもしれないし」
花火達はカイネを探すために旅館を後にしようとするが、
女将さん「ちょっとあんたらいいかい?」
旅館の女将さんが声をかけてきた。声が柔和で落ち着きのある印象を受ける年配の女性だ。
花火「なんすか?」
女将さん「あんたらが連れてたあの青髪のお嬢さんってひょっとしてアトーライの姫さん?」
花火「?アトーライ?なんだ?国の名前?」
菜々子「え!?カイネちゃんが姫様!?」
小次郎「まさかー、あのガサツ女が姫様って、な訳ないだろ?」
女将さん「いやいや、いまいないでしょ!?今朝の新聞にさ!ほらほら!」
女将さんがこれでもかと花火達に新聞紙を押し付けてくる。花火達はその新聞の大きな一面を見ると”アトーライ王国の姫君カイネ様、無事生還!!”と載っていた。その一面の写真の女の子は確かにカイネ本人であった。カイネはどことなく寂しそうな顔をしていた。今までずっと旅をしてきた花火達にはよくわかる。
花火「ちょっ、まじ?」
小次郎「アトーライってどこよ、そんな近いの?」
女将さん「あぁ、近いよ!この街を出たら直ぐだ、まさか姫様をこの目で崇めることができるなんてね〜」
菜々子「花ちゃん!じゃあいま直ぐ!」
花火「あぁ!カイネの本音!聞きに行くぞ!」
花火達はアトーライに向けて出発した。本当に目と鼻の先のような距離である。花火達は黙々と森を歩き続ける。すると前から1台の馬車が通りかかる。人によっては耳を閉じたくなるようなギーコギーコという音を立てながらゆっくりと進む。そんな馬車は花火達の目の前で止まる。
菜々子「おお〜!リアル馬車!初めて見た!」
小次郎「何この馬車、急に止まったぞ、邪魔だなー」
花火「無視だ、2人ともこんなの相手にすんなよ」
その時、馬車の中から1人の男が顔を出す。それはアトーライ王国の王、ウズシオであった。花火達は当然初対面であるウズシオが暗黒四天王の1人であることを知らない、ウズシオは馬車を降り、花火達に近づいて行く。花火達はウズシオが放つ独特のオーラにたじろく。
花火「?なんだ、誰だあんた」
ウズシオ「俺はウズシオ、アトーライ王国の現国王だ」
花火&菜々子&小次郎「・・・!?」
3人は驚愕する。まさか今から向かおうとしている国の王にこんな形で出会おうとは思ってはいなかったからだ。しかもカイネが姫様と言うことはウズシオはその親族である可能性が高い。
菜々子「え!?じゃあもしかして、カイネちゃんのお父さん?」
菜々子が単刀直入に聞いてくる。
ウズシオ「いや違うカイネは俺の兄の娘だ、」
小次郎「姪っ子か」
花火「・・・2人とも、早くアトーライに行け!ここは俺が引き付ける」
花火は何かを察したのか怒鳴りつけるように小次郎と菜々子に言う。花火の言動の意味が理解できない2人はその場で硬直してしまう。
小次郎「は?どう言うことだよ」
花火「カイネを、いや、カイネの親父を救って来い!」
菜々子「カイネちゃんのお父さんを救う?どう言うことなの?花ちゃん?」
ウズシオ「ふっ、察しがいいな、一木花火、流石はアグモンに選ばれただけはある」
小次郎「こいつなんでそんなことまで」
花火「詳しい話は後だ!取り敢えずお前らはこの新聞を持って早くアトーライに行け!後菜々子!お前はこれを持っていけ!」
花火はそう言って小次郎には旅館の女将さんからもらった新聞紙を、菜々子にはカードを1枚渡した。菜々子はそのカードを見て驚いた。
菜々子「えぇ!?ちょっといいの!?これ!」
花火「早く行けって!俺を信じろ!お前は絶対小次郎のそばを離れるなよ!」
花火のこの言葉を最後に菜々子と小次郎は走ってその場を後にする。残ったのは花火とウズシオと馬車だけだ。
ウズシオ「仲間を逃したか」
花火「逃しちゃあいねえよ、あいつらをなめんなよ、」
ウズシオ「そんなにカイネを助けたいか、あいつの親父は、俺の兄は、国の母を裏切った最低な男だぞ」
花火「その事件は俺も新聞の記事で知ったよ、でもカイネを見てるとさ、妙に一致しないとこがあるんだ」
ウズシオ「・・・?」
花火の言う事件とは3年前、カイネの父であり、アトーライの国王であった、マキシオが自身の妻、カイネの母であるアトーライの王女を殺害すると言う悲しい事件、マキシオはその罪で王座から引きずり落とされ処刑が確定している。空白になった王座はそのままマキシオの弟のウズシオに与えられた。マキシオの執行猶予も後3日である。
ウズシオ「ほお、今の新聞長はやたら描きたがりのようだな、・・・で、何が一致しないのだ」
花火「あいつ(カイネ)さ、白の大陸に行きたいって言ってたんだよ、その言葉とこの事件がなかなか一致しないんだ、でもあの記事を読んで俺には恐ろしい仮説が浮かんできたんだ、本当はあいつの母さんを殺したのはあいつの親父じゃなくて、あいつはそれを訴えるために、白の大陸にいるDポリスに連絡しようとした、だけどDポリスは反乱軍が絡まないと調査しようとしない、だから、あいつは直接白の大陸でDポリスを呼ぼうとしていたんじゃないかなってな、そして俺達から離れたのは親父さんの執行猶予が変更され、短くなったから、」
ウズシオ「・・・その根拠は」
ウズシオが睨みつけるように花火に言う。ちなみに花火にDポリスが反乱軍絡みの事件じゃなければ姿を見せなくなったことを教えたのはシデンである。
花火「・・・俺たちがあいつをどれだけ近くで見てきたと思うんだ、根拠とかそんなのどうでもいい、俺はあいつを意地でも信じ抜くよ」
花火がそう言うと、ウズシオはどこにツボったのか、大笑いしてしまう。
ウズシオ「はっはっはっは!!あいつを信じ抜くねぇ、まぁ、お前の推理はほとんど当たっている」
どうやら花火の推測は当たっているようだ。
ウズシオ「その通り、3年前、アトーライの王女を殺したのはマキシオじゃない!本当の犯人は、この【暗黒四天王】が1人、ウズシオだ!」
花火「【暗黒四天王】!?」
花火は大方ウズシオがすべての元凶であると悟っていたが、暗黒四天王の1人であると言うことには気づいていなかった。ウズシオは自分が王になるためにマキシオに犯罪の罪を着せ、王座から引きずり落としたのだ。
ウズシオ「カイネは本当に健気なやつでな、『絶対にパパは殺しなんかしていない』と言い張って、結局、そのまま家出だ、まさか本当に白の大陸に行こうとしていたなんてな」
花火「おいおい、良いのかよ、俺にそんな大事なことベラベラ喋ってよ、お前、王座から引きずり落とされるぜ」
ウズシオ「ふっ!今から死にゆく者には何を言っても構わないだろう、それに貴様の言葉だけでは国民の誰1人として信用などせんぞ」
花火「・・・なるほどな、要はとにかくお前をぶっ飛ばせば、カイネは救われるってわけだおまけに【暗黒四天王】も倒せて一石二鳥だ」
花火の言っていることはあながち間違いではなかった。ウズシオの罪が公になれば、間違いなく、ウズシオは罰を受け、マキシオは容疑が晴れるからだ。
ウズシオ「貴様にあいつは救えん、貴様を殺った後直ぐ他の仲間も涅槃に沈めてやろう」
花火「残念だけどそれは無理だな、・・・お前は今から俺にぶっ飛ばされるから、行くぞ!」
花火&ウズシオ「ゲートオープン!解放!」
2人はバトルフィールドに向かった。
ウズシオの先行でバトルが開始される。
[ターン01]ウズシオ
スタートステップ
ドローステップ 手札4⇨5
ウズシオ「メインステップ、ネクサス、甲竜の狩り場をLV1で配置してターンを終える」
手札5⇨4
リザーブ4⇨0
トラッシュ0⇨4
ウズシオの背後から崩壊した都市が出現した。
甲竜の狩り場LV1
バースト無
[ターン02]花火
スタートステップ
コアステップ リザーブ4⇨5
ドローステップ 手札4⇨5
花火「メインステップ!来い!アグモン!」
手札5⇨4
リザーブ5⇨1
トラッシュ0⇨3
花火のフィールドにアグモンが召喚される。そのアグモンを見てウズシオは何か聞きたげな顔を見せる。
ウズシオ「・・・お前はそのカードをどうやって手に入れた」
花火「あぁ!?どうって、、、郵便受けに入ってた」
ウズシオの突飛な質問に、花火は慌てながらも正直に応えた。
ウズシオ(つまり、リアルワールドに流れ着いたと、いやしかし、暗黒の力に汚染されながら生き延びれるはずはない、まぁいい、このバトルが終わりしだいにやつから取り上げればわかることだ)
花火「アタックステップだ!いけ!アグモン!」
花火の指示にアグモンが応えるかのようにアグモンは口内に火をため、極限まで溜まった瞬間にそれを放つ。その炎は真っ直ぐにウズシオのライフに命中し破壊した。
ウズシオ「・・・・」ライフ5⇨4
花火「ターンエンド」
アグモンLV1(1)BP3000
バースト無
[ターン03]ウズシオ
スタートステップ
コアステップ リザーブ1⇨2
ドローステップ 手札4⇨5
リフレッシュステップ
リザーブ2⇨6
トラッシュ4⇨0
ウズシオ「メインステップ、ネクサス、氷宙遺跡スカイ・リオをLV2で配置、」
手札5⇨4
リザーブ6⇨2
トラッシュ0⇨3
ウズシオの背後にまたしてもネクサスが配置られる。それはまるで氷が踊っているかのように宙に浮いている謎の遺跡であった。
花火「またネクサスかよ、」
ウズシオ「そして、さらに、メノウドラゴンをLV1で召喚する」
手札4⇨3
リザーブ2⇨0
トラッシュ3⇨4
ウズシオのフィールドに鋼鉄に覆われてとても頑丈そうな白の甲竜のスピリット、メノウドラゴンが召喚される。
ウズシオ「スカイ・リオの効果で、ターンに1回、甲竜のスピリットが召喚されたとき、コアを1つブーストする、そのコアをそのままメノウドラゴンに置き、LV2へアップする」
メノウドラゴンLV1⇨2(1⇨2s)
ウズシオ「メノウドラゴンはソウルコアが置かれている時、甲竜のスピリット全てにBP+5000し、相手のスピリットとブレイブの効果を受けず青のスピリットとしても扱う、これでターンを終えよう」
メノウドラゴンLV2(2s)BP11000
甲竜の狩り場LV1
氷宙遺跡スカイ・リオLV2(1)
バースト無
[ターン04]花火
スタートステップ
コアステップ リザーブ1⇨2
ドローステップ 手札4⇨5
リフレッシュステップ
リザーブ2⇨5
トラッシュ3⇨0
花火「メインステップ、(BPが高い、オマケに効果を受けないんだったら、下手に後手に回るよりかは・・・攻める!)アグモンをLV3にアップしてアタックステップ!アグモンの【進化:赤】を発揮!グレイモンに進化!」
グレイモンLV3(4)BP7000
アグモンはいつものようにグレイモンへと進化した。
花火「グレイモンでアタック!アタック時効果【超進化:赤】発揮!今度はメタルグレイモンだ!」
メタルグレイモンLV3(4)BP11000
グレイモンもいつものようにメタルグレイモンに進化を遂げる。
花火「いけ!メタルグレイモン!」
ウズシオ「BPはメノウドラゴンよりしただぞ」
メノウドラゴンは甲竜の狩り場の力でBPがさらに2000上乗せされているので合計BPは13000だった。だが、そんなことでヘコタレル花火ではない。
花火「フラッシュ煌臨を発揮!対象はメタルグレイモンだ!」
手札5⇨4
リザーブ2s⇨1
トラッシュ0⇨1s
メタルグレイモンは橙色に輝き出す。
花火「鋼鉄の龍よ!今こそ究極の龍人となりて敵を討て!究極進化!ウォーグレイモン!!」
ウォーグレイモンLV3(4)BP16000
メタルグレイモンもいつものようにウォーグレイモンへと姿を変えた。
ウズシオ「・・・ウォーグレイモン」
花火「いけ!ウォーグレイモン!」
ウズシオ「ライフだ」
ウォーグレイモンは自身の身体をドリルのように回転させて、ウズシオのライフめがけて一直線に飛んでいく。そしてウズシオのライフを1つあっさり破壊した。
花火「まだだ!ウォーグレイモンのLV2、3の効果!トラッシュのソウルコアをウォーグレイモンに置くことで、お前のライフを1つボイドに送る!」
ウォーグレイモン(4⇨5s)
トラッシュ1s⇨0
ウォーグレイモンはウズシオのライフを破壊した直後に空中に飛び上がり態勢を整えそのまま特大のガイアフォースを形成しウズシオのライフへ投げつける、ウズシオのライフ1つはまるで溶けるように消滅した。
花火「どうだ!」
ウズシオ「・・・・ぬるい、ぬるすぎる!こんもので今まで勝ててきたのか!片腹痛いわ!」
ライフ4⇨2
花火「!!ターンエンド・・・」
花火のバトスピはウズシオから言わせてみたらぬるいようだ、花火はウズシオの迫力に呑まれながらもターンを終える。
ウォーグレイモンLV3(5s)BP16000
バースト無
[ターン05]ウズシオ
スタートステップ
コアステップ リザーブ1⇨2
ドローステップ 手札3⇨4
リフレッシュステップ
リザーブ2⇨6
トラッシュ4⇨0
ウズシオ「メインステップ、・・・時は満ちた、」
花火「・・・!?!・・・」
花火はウズシオの言動から何か只者ではないものが来る予感を感じた。
ウズシオ「召喚!ダークマターズの一角!メタルシードラモン!」
手札4⇨3
リザーブ6⇨0
トラッシュ0⇨4
フィールドに突如渦潮が現れるその中からまるで海蛇のような外見で鼻先に強力なレーザー砲を取り付けたデジタルスピリット、メタルシードラモンが飛び出してきた。花火はダークマターズという言葉に引っかかっていた。
花火「ダークマターズ?!」
ウズシオ「ダークマターズは我ら【暗黒四天王】がそれぞれ1枚ずつ所持しているカード達だ、ざっくり言えば我らの力の象徴だな・・・・スカイ・リオの効果でコアを1つブーストする」
ウズシオはそのコアを使いメタルシードラモンのLVを2に上げた。
ウズシオ「メノウドラゴンのコアを全て使い、異魔神ブレイブ、幻魔神を召喚する」
手札3⇨2
メノウドラゴン(2⇨0)消滅
トラッシュ4⇨6
花火「異魔神ブレイブ!?」
メノウドラゴンは維持コアの消失により消滅するが、吹き荒れる吹雪の中から異魔神ブレイブの幻魔神が姿を見せる。
ウズシオ「左合体だ、」
メタルシードラモン+幻魔神BP18000
幻魔神の左の光線にメタルシードラモンは繋がれた。幻魔神は左合体時に【超装甲:赤/紫/青】を与える、これにより花火のほとんどのカード達の効果がメタルシードラモンに対してはシャットアウトされることとなる。
ウズシオ「・・・一木花火、お前はこのターンで死ぬ」
花火「はぁ?」
ウズシオ「アタックステップ!やれメタルシードラモン!アタック時効果このスピリットのコスト以下の相手のスピリット1体を破壊する、ウォーグレイモン貴様だ」
花火「なに!?ウォーグレイモン!!」
花火の叫び虚しく、ウォーグレイモンはメタルシードラモンのレーザーから逃れるすべはなく、腹部を貫かれて爆発してしまう。現在のメタルシードラモンは幻魔神との合体でコスト合計12、それ以下のスピリットならアタックするだけで破壊できる。
ウズシオ「さらに、フラッシュタイミング、メタルシードラモンのLV2効果で、ネクサスを1つ疲労させて、メタルシードラモン自身を回復させる!スカイ・リオを疲労!」
氷宙遺跡スカイ・リオ(回復⇨疲労)
メタルシードラモン+幻魔神(疲労⇨回復)
花火「・・・!?!・・ライフで受ける」
ウズシオ「今のメタルシードラモンはダブルシンボルだ」
花火はこの時、決して油断してはいなかった。仮にもウズシオは暗黒四天王の1人、暗黒の力の源であるため、いつも以上のバトルダメージを予想していた。しかし、
花火「・・・ブ、フォォ!!」
ライフ5⇨3
そんなレベルではなかった、メタルシードラモンの尻尾の攻撃が花火のライフを砕いた瞬間、花火はあまりのダメージに吐血してしまう。受けた後も後遺症が残るように足がふらつき、頭もまるで重たい石が入ってきたかのように痛くなる。
花火(な!?マジかよ、暗黒四天王っていうやつらのダメージはこんなに痛いのかよ、こんなの0になるまで受けたら・・・本当に死ぬ!?)
花火は自分が死ぬことを考えてしまい一瞬顔が青ざめるが、自身の肩に背負っているものを思い出し、再び、バトルに集中する。だが、花火の手札にはリアクティブバリアやリミッテッドバリアといった防御系のカードはなく、この時点で敗北は確定していた。
ウズシオ「2撃目だ、やれ、メタルシードラモン、今度は甲竜の狩り場を疲労させて回復させる」
甲竜の狩り場(回復⇨疲労)
メタルシードラモン+幻魔神(疲労⇨回復)
メタルシードラモンは再び、尻尾の攻撃で花火のライフを破壊した。
花火「・・・・がっは、・・」
ライフ3⇨1
ウズシオ「トドメだ、死ね、出来損ないのカードバトラーよ!」
花火「・・・くっそ、くっそ、クッソーーー!!!」
ライフ1⇨0
メタルシードラモンは鼻先のレーザーで花火の最後のライフを破壊した。花火は血だらけのままバトルフィールドから弾き出された。ウズシオも後を追うようにバトルフィールドから帰還する。花火は血だらけで地面に這いつくばっていた。
ウズシオ「他愛もなかったな………さて、アグモンを取り上げておくか、」
ウズシオが花火の散らばったカード達の中からアグモンのカードを探し、触ろうとした瞬間、アグモンのカードから静電気のようなものがバチッと音を立てて、ウズシオの手を弾いた。まるでウズシオを拒絶するかのように。
ウズシオ「!?、、まぁ良い、どのみちこの男は死ぬ、さすれば、お前も力を失いただのカードに成り果てるだろう・・・・・!!?」
ウズシオが再び馬車に乗ろうとした直後に花火は這いつくばりながらもウズシオの足をガシッと掴む、満身創痍の状態で呼吸も乱れに乱れまくっていた。それでも彼の本能がウズシオを止めようとした。
ウズシオ「驚いた、まだ息があるとは、・・・だが、時間の問題か、最後にこれだけは言っておこう」
ウズシオは強引に花火の手を振り払うと、不敵な笑みを浮かべて花火に言葉を残す。
ウズシオ「安心しろ、お前の連れのあの2人もカイネも直ぐにお前と同じ場所に送ってやる……そして今一度言う。お前は誰も救えない」
花火「・・・・!?!」
ウズシオは直ぐに馬車に乗り、アトーライに帰国しようとする。すると花火は最後の力を振り絞り叫ぶ。
花火「・・・・ちやがれ、・・・待ちやがれ!!!」
花火の悔しさと絶望感な混ざった絶叫も虚しく、馬車は花火との距離を離していった。
ウズシオ「残ったDパラディンの所持者2人も消しとけ、ポイズ、ビュー、アドス」
ウズシオは馬車の中に待機していた3人の部下に菜々子と小次郎を倒せと命令する。3人ともいずれもウズシオに力を与えられたもの同士だ、ウズシオには自身の力を与えた、言わば【暗黒の使徒】が5人いる、1人は花火が倒したドグマーだが、残りの4人の力は未知数だ。ポイズ、ビュー、アドスはウズシオに対し「御意」とだけ応えると、瞬間移動でもしたかのように姿を消した。
*
ここはアトーライ、四方八方に綺麗な建物が並び立ち、最後部には巨大な城が堂々と建てられている。その中の牢屋で、カイネは3年ぶりに自身の父であるマキシオ再会していた。
カイネ「パパ!」
マキシオ「・・・カイネ!?、まさか本当に帰ってくるなんて、あれほど帰ってきてはならないと・・・」
カイネ「私、もう逃げないよ!パパ!私はウズシオに勝って、パパを取り戻す!」
マキシオ「勝つって、お前、あの儀式に参加しようというんじゃないだろうな!もし負けでもしたら、私がお前を逃した意味がなくなってしまう!」
カイネ「大丈夫!これでもDパラディンに選ばれた1人だよ!だから言って!伝説の地下闘技場の場所を、私が【オメガモン】の復活を必ず阻止して見せるから!」
カイネの決心は固い、儀式がどういうものかは判明できないが、少なくとも、ウズシオの目的はここにあるようだ。
最後までお読みいただきありがとうございます!