バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

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22話です!どうぞ!


第22話 暗黒の断片!スカルグレイモン目覚める!

花火の言葉を信じ、急いでアトーライに来た小次郎と菜々子、小次郎は花火に渡された新聞の記事を読んで花火の考えの意図を理解した。菜々子も同様にカイネの考えを理解してしまう。

 

小次郎「なるほどな、あいつは親父さんを助けるために・・・・」

 

菜々子「・・・・・私、何もしてあげられなかった、友達なのに、カイネちゃんは1人でずっと戦ってたのに」

 

菜々子はカイネに何をしてやれなかった事に責任を感じている。小次郎はそんな菜々子の肩に手を置き「そんなことはない」と呟き、慰める。

 

小次郎「取り敢えず、花火が言ってたように、城に行って、カイネに会ってこよう」

 

菜々子「・・・そだね」

 

ビュー「そうはさせないわよ!」

 

小次郎&菜々子「・・・!!・・」

 

小次郎と菜々子が振り返った先には、小柄の女性といかつい男がいた。この2人はウズシオの暗黒の力を与えられた【暗黒の使徒】である。

 

ビュー「【暗黒四天王】のウズシオ様の命令により、お前達2人を排除する!」

 

アドス「おいおい、ビュー、そんなにきぃはるなよ、・・・にしてもどっちも弱そうだなぁ、相手にするならまだ男の方がいいかな」

 

ビューはウズシオへの忠誠心が高い、アドスは逆にそうでもない、彼は取り敢えず強い相手と戦えればいいようだ。

 

菜々子「・・・【暗黒四天王】!?」

 

小次郎「ってあの変な力の源的なやつじゃねぇか!この国の現国王がその1人!?………花火はそんなのと戦いを挑んだってのか!?」

 

菜々子と小次郎はウズシオが暗黒四天王の1人であることに驚きを隠せない。

 

小次郎「まさかこの件にそんな化けもんが絡んでるんなんてな、思った以上に危ない橋だぞ、こりゃ、・・・行けるか?菜々子君?」

 

菜々子「もちろん!カイネちゃんを助けるまでは絶対にへばらないよ!」

 

アドス「お?やる気十分って感じだな」

 

ビュー「よし!いくぞ!アドス!」

 

小次郎&アドス「ゲートオープン!解放!」

 

菜々子&ビュー「ゲートオープン!解放!」

 

小次郎はいかつい男のアドスと菜々子は小柄の女性のビューとそれぞれバトルフィールドに向かい、バトルする。

 

 

一方の花火はウズシオとのバトルに完全敗北を喫し、そのバトルダメージで生死の境を彷徨っていた。

 

花火(ちくしょう、だめだ、もう体が動かねぇ、ここまでか、)

 

花火の体は今や全身血まみれの状態、体を動かしたくても、動かした瞬間傷口が広がるため、どうしても起き上がることができなかった。

 

花火(・・・カイネのやつ、Dポリスに会いたいだけなら反乱軍に会った時にでもあいつらについていけばよかったのに、、、、俺らとの旅が楽しかった証拠じゃねぇか、なのに、あんな手紙残してどっか行きやがって)

 

花火はそんなことを考えながらもゆっくりと自分の死が近づいてくるのがわかっていた。花火はだんだん走馬灯のように今までの記憶が蘇ってくる。それは泣いたり笑ったりはしゃいだりと色んな思い出だった。花火はそれを思い浮かべながら自分の死を受け入れようとしていた。

 

花火(今までいろんなことがあったな、・・・小次郎は本当にうるさい奴だったな、楽しかったけど、・・・菜々子は顔を見ない日はなかったな、・・・聖子さん、ごめん、俺は先に死んじまうよ、結局リアルワールドに帰れなくてゴメン、墓を建てるなら、父さんと母さんの横・・・に・・・・・?)

 

次の瞬間、花火は走馬灯の中で自分の父と母の姿を見る、真っ黒のシルエットであったが、息子の花火にはそれが自分の両親だとすぐにわかった。父と母は花火に語りかけてくる。

 

花火の父『お前はまだ死んではならない!花火!生きろ!』

 

花火の母『そうよ、花ちゃん!生きて!花ちゃんが死んでしまったらいったい何人の人達が悲しむと思うの!?』

 

花火(・・・俺が死んだら・・・悲しむ?、)

 

花火は少し考えてみた、自分が死んだ後のことを、それは今まで自分に携わって来た人達が悲しむ姿であった、花火はこの瞬間、走馬灯を消し去り、再び息を吹き返す。

 

花火「そうだ!死ねるか!たかがバトスピで!誰かが悲しむ姿なんて想像もしたくねぇ!そんな思いすんのはもう俺だけでいい!早く立ち上がってカイネを助けにいけ!生きろ!生きるんだぁぁぁ!!」

 

花火は必死に血を吐きながらも起き上がろうとする。そして、花火の叫びに応えるかのように、花火のデジタルスピリットカードが赤黒く輝きだす、その光は花火を包んでいった。花火の目も色も黒から赤黒く変色していく。

 

花火「・・・!!」

 

 

 

一方の菜々子と小次郎は、ビューとアドスの暗黒の力とプレイングに圧倒されていた。

 

ビュー「いけ!トゥインクル・ゲイル・ピーコック!」

 

七色に光る羽をもつ緑の鳥のスピリット、トゥインクル・ゲイル・ピーコックが菜々子のライフめがけ飛翔する。異魔神ブレイブの兎魔神と左合体していた。

 

菜々子「フラッシュタイミング!マジック!ドラゴニックウォールを使用!ツノタヌを破壊!これでこのアタックでターンを終了させる!ピーコックのアタックはライフで受ける!」

 

ツノタヌは赤の光を纏い、消滅する、これで菜々子のフィールドにはガルダモンを除き、誰もいなくなるが、ドラゴニックウォールの効果で、アタックステップを止めることが可能になった。だが、

 

菜々子「きゃあぁ!!」ライフ3⇨1

 

トゥインクルは翼の一撃で、菜々子のライフを2つ破壊した。暗黒の力の乗った一撃に菜々子は思わずよろめいてしまう。

 

菜々子「(こんな痛みを耐えてたのか、花ちゃんは、)でもこれくらいの痛み、カイネちゃんの心の痛みに比べたら屁でもない!」

 

ビュー「あら?意外と頑丈な娘ねぇ・・・ターンエンドよ」

 

トゥインクル・ゲイル・ピーコック+兎魔神LV2(5)BP16000(回復)

 

バースト有

 

ビュー(バーストは絶甲氷盾、ライフは5、私に抜かりはない!ウズシオ様のご期待に必ず応えてみせる!)

 

[ターン06]菜々子

スタートステップ

コアステップ2⇨3

ドローステップ 手札5⇨6

 

菜々子「ドローステップ!・・・・!!これって!」

 

菜々子が引いたカードは、花火が別れ際に自分に渡したカードだ。

 

リフレッシュステップ

リザーブ3⇨10

トラッシュ7⇨0

ガルダモン疲労⇨回復

 

菜々子「メインステップ!先ずはガルダモンをLV3にアップ!」

リザーブ10⇨6

ガルダモン(1⇨5)LV1⇨3

 

ガルダモンはLVアップで力強く雄叫びを上げる。

 

菜々子「そして・・・いくよ!花ちゃん!異魔神ブレイブ!炎魔神を召喚!」

手札6⇨5

リザーブ6⇨2

トラッシュ0⇨4

 

炎の歯車の中から花火が菜々子に託したカード、炎魔神が機械音を響かせながら地上に降りたつ。

 

菜々子「今日はよろしく!炎魔神」

 

炎魔神は菜々子の方へ振り向き、何故か頭の後ろをかきながら少し照れる。イカツイロボットのような巨大なブレイブが、1人の少女に照れるのは側から見たら異様な光景であった。

 

ビュー「・・・炎魔神?」

 

菜々子「炎魔神!ガルダモンと左合体!」

ガルダモン+炎魔神BP17000

 

炎魔神は左手から光線を放ち、ガルダモンと自信を繋げる。

 

菜々子「アタックステップ!ガルダモンで合体アタック!!炎魔神の左合体時効果でバーストを破棄してガルダモンにBP+5000!!!」

 

ビュー「なんですって!?」

バースト有⇨無

【絶甲氷盾】破棄

 

炎魔神は左手をロケットパンチの要領で飛ばし、ビューのバーストカード、絶甲氷盾を吹き飛ばした。離れた左手はそのままフィールドを一周して再び自身に装着される。

 

菜々子「さらにガルダモンのアタック時効果で1枚オープン!」

オープンカード

【ピヨモン】

手札5⇨6

 

ガルダモンの効果でオープンされたカードはピヨモン、赤のスピリットカードなので、ガルダモンに赤のシンボルが1つ追加され、炎魔神のシンボルと合わせてトリプルシンボルのスピリットになる。

 

ビュー「くっ!ライフで受ける!・・・ぐわぁぁ!!」

ライフ5⇨2

 

ガルダモンはビューのライフに強烈なかかと落としを食らわせた。

 

菜々子「ガルダモンのもう1つの効果で、手札2枚を破棄して、回復!」

手札6⇨4

ガルダモン+炎魔神(疲労⇨回復)

 

ガルダモンは雄叫びをあげながら赤い光を浴びて回復する。

 

菜々子「もう一回お願いガルダモン!」

オープンカード

【ヒノシシ】

手札4⇨5

 

オープンカードはヒノシシなので再びガルダモンに赤のシンボルが1つ追加された。

 

ビュー「くっ!トゥインクルでブロック!」

 

トゥインクルは上空から急降下してガルダモンを襲うが、ガルダモンはタイミングよく避けてそのまま回し蹴りを炸裂させる。地に落ちたトゥインクルにガルダモンはそのまま両腕から炎の巨鳥を打ち出し、トゥインクルを焼き尽くした。

 

ビュー「・・・トゥインクル!!、・・・馬鹿な!!この私がこんな小娘ごときにぃぃ!!」

 

キーカードの破壊に戸惑うビュー、だが、彼女のフィールドに残るのはトゥインクルの爆発の際に起きた爆煙のみ、

 

菜々子「ガルダモンの効果!」

手札5⇨3

ガルダモン+炎魔神(疲労⇨回復)

 

ガルダモンは再び起き上がる。

 

菜々子「これでとどめ!打ち上げろ!!ガルダモン!」

 

ビュー「・・・・ら、ライフで受ける」

ライフ2⇨0

 

菜々子は花火と同じように、「打ち上げろ!」と決め台詞を叫ぶ。ガルダモンは先程と同じように、炎の巨鳥を打ち出し、ビューの残り2つのライフを同時に持っていった。ビューはバトルフィールドから弾かれた。

 

 

ここは別のバトルフィールド、小次郎とアドスがバトルしていた。小次郎のフィールドにはアトラーカブテリモンが1体のみ、ライフは4。アドスのフィールドにはルビークロージャガーというスピリットが存在していて、ライフは5。現在はアドスのターン中、既にアタックステップに入っている。

 

アドス「いくぞ!!俺はルビークロージャガーを対象に煌臨!」

 

小次郎「・・・!!・・」

 

アドス「来い!銀銃皇ヴァルサー・ディーガ!」

 

ルビーのように真っ赤な爪を持つルビークロージャガーが赤き光を浴びて姿形を変え、背中に巨大な銃を2つ背負った、虎型のスピリット、銀銃皇ヴァルサー・ディーガが煌臨する。

 

アドス「煌臨時効果!【煌砲撃】!俺のデッキから2枚オープン!」

オープンカード

【コレオン】

【パイル・ピューマ】

 

アドス「その中の皇獣スピリット1体につき、相手のライフを1つ破壊するぜ!!おら!!」

 

小次郎「なに!?」

 

アドスの妙な掛け声と共に、ヴァルサー・ディーガの銃にコレオンとパイル・ピューマのカードがリロードされる。ヴァルサー・ディーガはそのまま小次郎に向けて強力な砲撃をお見舞いする。

 

小次郎「ぐわぁぁ!!」

ライフ4⇨2

 

アドス「アタックは継続中だぜ!!おら!!」

 

小次郎「そいつもライフだ!!・・・・くぅ!!」

ライフ2⇨1

 

ヴァルサー・ディーガは全身全霊の体当たりで小次郎のライフをさらに1つ破壊した。

 

アドス「・・・・ターンエンド、やっぱり弱っちぃなお前」

 

勝ちを確信したアドスが哀れみの声を小次郎にかける。

 

小次郎「んだと!!」

 

アドス「やっぱ、ウズシオじゃなくて俺が一木花火を殺っとけばよかった、一番強そうだったのに、あいつどうにかして生き返らないかな〜?」

 

この言葉を聞いて小次郎は頭の血がサァーっとなくなっていくのを感じた。アドスの言葉は既に花火が死んでいるような言い分だったからだ。

 

小次郎「・・・一木花火がお前らに倒されるわけないだろ?」

 

アドス「いやあいつは死んだぞ、血まみれになって」

 

小次郎「嘘つけ!!このデカブツやろぉぉ!!あいつは俺が倒すまで死なないんだよぉぉぉ!!」

 

小次郎はアドスに怒りをぶつけながら自分のターンを進める。

 

[ターン06]小次郎

スタートステップ

コアステップ リザーブ3⇨4

ドローステップ 手札3⇨4

リフレッシュステップ

リザーブ4⇨10

トラッシュ6⇨0

アトラーカブテリモン(疲労⇨回復)

 

小次郎「メインステップ!テントモンを召喚!!コアブースト!」

手札4⇨3

リザーブ10⇨7

トラッシュ0⇨2

 

小次郎のフィールドにテントモンが召喚される。このバトルでは2回目の召喚だ。

 

小次郎「さらに、ブレイブカード!鎧鳥キレンジャックを召喚!」

手札3⇨2

リザーブ7⇨5

トラッシュ2⇨4

 

アドス「おぉ!ブレイブか!」

 

小次郎のフィールドに鎧を身につけた鳥が現れる。

 

小次郎「アトラーと合体だ!」

アトラーカブテリモン+鎧鳥キレンジャックLV2(4s)BP16000

 

キレンジャックは鎧の部分だけを残して消滅、残った鎧はアトラーカブテリモンに装備されていく。

 

小次郎「いくぞ!アタックステップ!アトラーでアタック!アタック時効果でヴァルサー・ディーガを手札に!」

 

アドス「!!」

 

アトラーカブテリモンは4本の腕を地面に叩きつけ、ヴァルサー・ディーガまで電気を走らせる。ヴァルサー・ディーガはほとばしる電気から逃れることはできず、直撃、デジタルの粒子となって、アドスの手札に戻っていく。

 

アドス「・・・おぉ、やるじゃないか!だが、戻したところで、また【煌砲撃】を食うだけだぞ」

 

小次郎「お前はこのターンでくたばるから関係ないんだよ!!・・・キレンジャックの合体時効果!アトラーのソウルコアを別のスピリットに移動させることで自信を回復させる!・・・移動先はテントモン!!」

アトラーカブテリモン+鎧鳥キレンジャック(4s⇨3)(疲労⇨回復)

テントモン(2⇨3s)

 

アトラーカブテリモンはソウルコアを手で鷲掴みにし、それをテントモンに投げつける、テントモンにソウルコアが+され、アトラーカブテリモンは緑の光を浴びて回復する。

 

小次郎「アタック継続中!!」

 

アドス「ライフで受ける・・・ぐぉぉ!!」

ライフ5⇨3

 

小次郎「アトラーの効果でもう1個ライフをもぎ取る!!」

 

アドス「!!!ぬぉぉぉ!!!」

ライフ3⇨2

 

アトラーカブテリモンはアドスのライフを頭部のツノで2つ破壊した直後に、雷を纏った腕を振りかぶって追撃、さらに1つのライフを破壊した。

 

小次郎「・・・とどめだ!いけ!!」

 

アトラーカブテリモンは小次郎の言葉に頷き、もう1度頭部のツノでアドスのライフを2つ破壊する。

 

アドス「・・・ぐぉぉ!!前言撤回してやるぜ!小次郎!!お前は最高だぁぁぁ!!」

ライフ2⇨0

 

ライフがゼロになったアドスはバトルフィールドからはじき出される。小次郎も後を追うように、バトルフィールドから帰還する。

 

 

菜々子と小次郎はほぼ同時に勝利したのか、バトルに負けて弾かれたビューとアドスが共に地面に叩きつけられた、2人は白目をむいて気絶していた。菜々子と小次郎も初めての暗黒の力を持つ者との戦いで傷つき、疲れ切っていた。そして2人はあることに気づく。

 

菜々子「あれ?暗黒の力を吸収してくれない、花ちゃんのアグモンみたいに、」

 

小次郎「!!」

 

菜々子はピヨモンやテントモンのカードがビューたちの暗黒の力を吸収してくれないことに気づく。だが、小次郎はそんなことより、『花ちゃんのアグモンみたいに』というワードで、アドスから偶然聞いてしまった、花火のことを考えてしまう。菜々子に言ったら間違いなく彼女は混乱するだろうと、自分1人で花火を見てくるのもいいが、方向音痴がひどい菜々子を1人にはできない、

 

小次郎「・・・どうしたもんかな」

 

???「あらあら〜?ビューもアドスもどうしちゃったの?こんな汚くなっちゃってさーー」

 

小次郎&菜々子「・・・!!」

 

ポイズ「あっ!よろしくね〜僕はポイズ、この2人と同じウズシオ様の【暗黒の使徒】だよ〜」

 

小次郎と菜々子が振り向いた先には、ビューのアドスの仲間らしき紫髪の男、ウズシオの【暗黒の使徒】の1人、ポイズがいた。ポイズはニッコリとした笑顔のまま、小次郎と菜々子に近づいていく。

 

ポイズ「僕はね?弱った獲物を襲うのが何よりも楽しみにしてるんだ〜!」

 

小次郎「くっ!」

 

小次郎も菜々子も既に満身創痍、暗黒の力と戦う余力などなかった。だが、その時、誰か1人の歩く足音がこちらに向かって聞こえてくる。街の人たちが滅多に家を出てこないのもあるが、その足音は小次郎、菜々子、ポイズにはよく聞こえた。ポイズは向かい合わせの位置にあるのでその人物の正体にすぐに気づく。気づいた直後にこれでもかというくらいに口を大きく開けて驚く。まるで幽霊でも見ているかのように、

 

ポイズ「・・・なっ!??!・・・なぜお前が!?」

 

ポイズの異様な顔と台詞に小次郎と菜々子も振り返ってその人物を確認する。その人物は小次郎と菜々子にとって馴染み深い人物であった。

 

菜々子「花ちゃん!!」

 

小次郎「・・・花火!!!」

 

歩いて来た人物の正体は花火、ウズシオにやられた時の血痕が彼の衣服に付着していて、痛々しい印象を受ける。小次郎と菜々子は傷ついた体を奮い立たせながら、花火のところへ行く。

 

菜々子「よかった!無事だったんだね!花ちゃん!・・・この血は?」

 

小次郎「バッキャロー!!本当に死んだと思ってたぞ!!コノヤロオぉぉ!!」

 

花火「・・・・・」

 

近づいてきた2人の言葉を花火はまるで聞こえなかったように、スルーして歩みを止めなかった。

 

菜々子「・・・えっ、・・花、ちゃん?」

 

小次郎「・・・おい!どうしたんだよ!」

 

ポイズ(・・・なんで生きている?、奴はさっき確かにウズシオ様が倒したはず、あれだけ多量の血を流して生きていられるはずがない、・・・どうして?)

 

ポイズは花火が生きている理由を考えているがなかなか思い当たらない。そして、ポイズの目の前に花火が向かい合う。

 

花火「・・・俺とバトルしろ・・・」

 

ポイズ「・・!!」

 

花火はポイズにデッキを突きつけながら、ドスのきいた声で言い放つ。その眼は赤黒く、鈍く光輝いていた。

 

小次郎「何言ってんだよ!花火!お前そんな体で!ボロボロじゃねぇか!」

 

菜々子「そうだよ!!花ちゃん!ここは私達に任せて!」

 

花火「・・・・・」

 

花火はさっきのセリフ以外、ずっと沈黙を続けている。

 

ポイズ「(こいつ、我を失っているのか?・・・だったら僕のバトルでもう一度沈めてやる!)いいだろう!かかって来い!死に損ない!」

 

花火「ゲートオープン解放」

ポイズ「ゲートオープン!解放!」

 

2人はバトルフィールドに降り立つ。花火を止められなかった菜々子と小次郎も観客席でバトルを見守る。

 

菜々子「・・・花ちゃん、あの花ちゃんは本当に花ちゃんなの?」

 

小次郎「・・・えっ?」

 

菜々子の意味深な言葉に思わず疑問の声を漏らす小次郎。

 

菜々子「なんだろう、なんか別の誰かが花ちゃんの体を乗っ取ったみたい」

 

小次郎(・・・おい、本当に1回死んじまったんじゃないだろうな?あんまり菜々子君を心配させんなよな、花火)

 

花火とポイズのバトルはどんどん進行していき、現在花火の第4ターン、ロクケラトプス2体を召喚した。

 

花火「・・・アタックステップ、やれ、ロクケラトプス、アグモン」

 

ポイズ「全部ライフだ・・・ぐぅ!!」

ライフ4⇨1

 

花火のフィールドにいる1体のアグモンと2体のロクケラトプスがポイズのライフへ一直線に走り出す。ポイズのライフをそれぞれ、鉤爪とツノで破壊した。ポイズのフィールドには疲労しているバイパイソンだけだったのでライフで受ける以外の手はなかった。

 

花火「・・・ターンエンド」

ライフ4

 

アグモンLV1(1)BP3000

ロクケラトプスLV3(3)BP6000

ロクケラトプスLV3(3)BP6000

 

バースト無

 

ポイズ(痛えな、なんなんだこいつは)

 

ポイズはバトルのダメージに違和感を感じていた。

 

[ターン05]ポイズ

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札6⇨7

リフレッシュステップ

バイパイソンLV2(3)BP3000(疲労⇨回復)

リザーブ5⇨8

トラッシュ3⇨0

 

ポイズ「メインステップは何もしない、このままアタックステップ!行け!バイパイソン!効果で1枚ドロー!」

手札7⇨8

 

蛇のスピリット、バイパイソンが体をくねらせながら、なかなかのスピードで地を走る。

 

ポイズ「フラッシュタイミング!煌臨を発揮!対象はバイパイソン!」

手札8⇨7

リザーブ7s⇨6

トラッシュ0⇨1s

 

バイパイソンは紫の光に包まれていく。

 

ポイズ「妖蛇の神皇シェンマドー!煌臨!」

 

4枚の翼を持つ、蛇というよりかは、竜と言うべきスピリット、妖蛇の神皇シェンマドーが煌臨される。

 

小次郎「・・またやばそうなのが・・・」

 

花火「・・・・・」

 

ポイズ「もう君の負けさ!一木!!シェンマドーの煌臨時効果!手札かトラッシュから、コスト6以下の妖蛇のスピリットを3体召喚!トゥーバイトスネーク2体!LV1!黒龍神ゼオ・デュラムをLV2!!」

手札7⇨4

リザーブ6⇨1

 

シェンマドーが雄叫びを上げると体色が黒い蛇のスピリット、トゥーバイトスネーク2体と、妖蛇と死竜、2つの要素を持つ紫のxレア、ゼオ・デュラムが、颯爽と現れた。いずれも召喚時効果を持つスピリット達だ。

 

ポイズ「トゥーバイトスネーク2体の召喚時効果!ロクケラトプス達から1個ずつコアをリザーブへ!さらに2枚ドロー!」

手札4⇨6

 

トゥーバイトスネークは召喚時に相手のスピリットのコアを1個リザーブに置く効果がある。さらに効果で召喚されていたら1枚ドローのおまけ付き、ポイズの場には2体いるのでこの効果を2回分使用した。トゥーバイトスネーク達はロクケラトプスに向かって、毒ガスを吐き出す。ロクケラトプス達はこれを受けて、力がガクッと抜け落ちる。

 

花火「・・・・・・」

ロクケラトプス(3⇨2)LV3⇨2

ロクケラトプス(3⇨2)LV3⇨2

 

ポイズ「さらにさらに!ゼオ・デュラムの効果でロクケラトプス2体から1個コアをリザーブへ!」

 

ポイズがドローしたことにより、ゼオ・デュラムの効果が強制的に発動する。ゼオ・デュラムはドローした時に、ドローカード1枚につき、相手のスピリットのコア1個を相手のリザーブに置く効果がある。ゼオ・デュラムはまるで劔のように鋭い、尻尾で、衝撃波を飛ばす、ロクケラトプス達はさらにコアが1個外され、さらにパワーダウンする。

 

花火「・・・・・・・」

ロクケラトプス(2⇨1)LV2⇨1

ロクケラトプス(2⇨1)LV2⇨1

 

菜々子「なんであいつ、消滅させないの!?」

 

菜々子がポイズのプレイングに疑問を抱く、確かに、効果を分散させずに使えば2体は消滅させることができる。だが、まだまだこれからであった。

 

ポイズ「ふっふっふ!これで終わりだよーー、ゼオ・デュラムの召喚時効果!妖蛇のスピリット1体につき、1枚ドロー!今僕の妖蛇は合計4枚!やって4枚ドローする!」

手札6⇨10

 

小次郎「ヤバイ!またゼオ・デュラムの効果が誘発する!」

 

ポイズ「その通り!!4枚ドローしたからそいつらのコアを全て吹き飛ばすよ!」

 

ゼオ・デュラムはさっきとは比にならないくらいの衝撃波を飛ばす、ロクケラトプス達だけでなく、アグモンまでも吹き飛ばしていまう。3体はコアの消失により、消滅してしまう。

 

花火「・・・・・」

アグモン(1⇨0)消滅

ロクケラトプス(1⇨0)消滅

ロクケラトプス(1⇨0)消滅

 

ポイズ「ははっ!寂しいねぇ、君のフィールド、長くなったけど、シェンマドーのアタックだ!」

 

花火「フラッシュタイミング、マジック、リアクティブバリアを使用」

手札3⇨2

リザーブ7⇨3

トラッシュ0⇨4

 

ポイズ「!!」

 

花火「ライフで受ける」

ライフ4⇨3

 

シェンマドーは胸部から紫の光線を放ち、花火のライフを破壊した。花火は暗黒の力の一撃を食らっているにもかかわらず、顔1つ動かさず微動だにしない。

 

花火「リアクティブバリアの効果でお前のアタックステップは終わりだ」

 

シェンマドーが花火のライフを破壊した直後、氷山の一角が出現し、ポイズのスピリット達はそれに阻まれアタックができなくなってしまう。

 

ポイズ「くっ、まぁいい、次のターンで終わりだ」

妖蛇の神皇シェンマドーLV2(3)BP10000

黒龍神ゼオ・デュラムLV2(3)BP10000

トゥーバイトスネークLV1(1)BP2000

トゥーバイトスネークLV1(1)BP2000

 

バースト無

 

花火「・・・・お前に次はない」

 

ポイズ「なに?」

 

【ターン06]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札2⇨3

リフレッシュステップ

リザーブ5⇨9

トラッシュ4⇨0

 

花火「メインステップ、グレイモンをLV3で召喚」

手札3⇨2

リザーブ9⇨1

トラッシュ0⇨4

 

花火のフィールドに特徴的で立派な三本のツノが生えている、恐竜型のデジタルスピリット、グレイモンが花火の後ろからのっそのっそと現れる。

 

花火「アタックステップ、グレイモンでアタック、アタック時効果、【超進化】グレイモンを完全体に」

 

小次郎「!!・・・よし!メタルグレイモンだ!」

 

小次郎と菜々子は当然このグレイモンの【超進化】で出てくるのはメタルグレイモンだと思っていたが、花火が召喚したのは予想の斜め上を行くものであった。

 

花火「来い!死を超越せし龍!スカルグレイモン!」

スカルグレイモンLV3(4)BP10000

 

菜々子「・・・え!?」

 

グレイモンは赤黒い光に包まれて姿形を変えていく、光が弾け飛ぶと、中から、全身が骨だけになったグレイモンが姿を見せる。その異様な姿に、対面しているポイズだけでなく、小次郎や菜々子にも恐怖感を与えていた。

 

小次郎「メタルグレイモンじゃない!?」

 

菜々子「あっあれが、グレイモン!?」

 

ポイズ「!!?!(あいつは、・・・・完全体だけど間違いない、暗黒四天王の方々と同じような力を持っている!?)」

 

花火「スカルグレイモンの召喚時効果!相手のスピリット3体のコア1個をリザーブに送る!トゥーバイトスネーク、黒龍神ゼオ・デュラム、シェンマドー!」

 

ポイズ「なに!?」

トゥーバイトスネーク(1⇨0)消滅

黒龍神ゼオ・デュラム(3⇨2)LV2⇨1

妖蛇の神皇シェンマドー(3⇨2)LV2⇨1

 

スカルグレイモンは口内に黒い炎を溜め込み、一気に放つ、その炎にトゥーバイトスネーク1体、ゼオ・デュラム、シェンマドーは呑み込まれてしまう。ゼオ・デュラムとシェンマドーは痛みに耐えぬくが、トゥーバイトスネークはそのまま消滅してしまう。

 

ポイズ「こいつ!赤のスピリットのくせに、コア除去効果を・・・・」

 

花火「やれ!!スカルグレイモン!」

 

スカルグレイモンは関節部分をギシギシと音を立てながら走り出す。

 

ポイズ「ふっ!馬鹿め!1体だけで、どうしようと・・・・」

 

花火「スカルグレイモンのアタック時効果!BP7000以下の相手のスピリット3体を破壊する!」

 

ポイズ「・・・はぁ!?」

 

スカルグレイモンは背中に背負ったミサイルを発射する。このミサイルはポイズのフィールドで盛大に大爆発を起こす。ポイズの残った3体のスピリット全てを粉々に吹き飛ばす。これでポイズのフィールドにスピリットはいなくなった。

 

ポイズ「・・・う、嘘だ!!この僕が!!嘘だ嘘だ、嘘だぁぁ!!」

ライフ1⇨0

 

ポイズの目の前にスカルグレイモンが来る、スカルグレイモンは右手を振りかぶり、下ろす、ポイズの最後のライフを破壊した。ポイズはライフ0により、バトルフィールドから弾き出された。花火達も元の場所に戻る。ポイズはビューやアドスのように白目を向いて倒れていた。そして花火のアグモンがポイズの暗黒の力を吸い込んだ。

 

花火「・・・・・・・」

 

菜々子「花ちゃん!!」

 

菜々子と小次郎が花火に駆け寄る。その瞬間花火の眼は赤黒から元の黒に戻るとともに、気を失ったかのように倒れた。それを小次郎が支える。

 

小次郎「・・・・息はあるみてぇだな」

 

息がある花火を確認して、菜々子はホッと肩をなで下ろす。その時だった。

 

兵隊「うおぉぉぉぉ!必ずマキシオ様をお救いするぞ!!皆の者かかれぇぇぇ!」

 

1人の兵隊の声がしたかと思うと、その後40人程の兵隊が、城へ向かって走り出す。何が何だかわからない小次郎と菜々子は眼を丸くする。彼らは3年前のマキシオの罪を信じていない者たち、執行猶予が短くなったマキシオを助けるがために立ち上がったのだ。彼らはアトーライの兵士と今にも戦おうとしていた。

 

 

 

 

 

 




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