バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

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第29話です!それではどうぞ!


第29話 1回戦開始!怒涛のスーパーモード!

大会前日の夜、花火達は町外れのレストランで夕食を食べていた。その顔ぶれには武龍村の暴れん嬢将軍、武魂景光の姿もある。

 

花火「………にしてもほんと驚いたよ、まさか景光姐さんがこんなところまで来るなんて」

 

景光「どうしても一回、この大会に出たくてね、」

 

景光は大のバトル好き、毎日のように城内では自分の家来達を無理矢理バトルさせるほど、戦闘欲が強い。村をそっちのけでこの大会までわざわざ出向いたのだ。

 

景光「せっかくお前らも出るのだ、私が出ないやけにはいかないだろう?反乱軍のリーダーやら、マスコットやらも参加するみたいだし、楽しみでしょうがないよ私は」

 

小次郎「……なんで俺らが出るってわかったんすか?」

 

花火「大会のチラシかなんかだろ?」

 

花火の言う通り、景光はチラシで大会の情報を見て、商品が次元まで飛び越えられる可能性がある機械【クロノス・アルファ】と知った時に花火達は間違いなくこの大会に出ると予期していたのだ。それで景光は出るなら今年と決めていたのだ。

 

景光「………にしても予選はつまらなかった、去年の2、3位がいたらしいが弱すぎて誰が誰だかわからなくなったよ」

 

景光の力は底が知れない。花火達が武龍村を訪れた時は、花火は一回も景光には勝てなかった。それほどまでに強かった。

 

菜々子「相変わらず変わらないね〜姐さんは」

 

花火「1回戦で当たるのが姐さんでも手なんか抜かないからな」

 

景光「………ふっふ、なかなかいい顔つきになったな、花火、………もうそろそろほんとに私の婿に来てもいいのだぞ?」

 

花火「いつどこであんたの婿になるって言ったよ」

 

カイネ「………ぶっ飛んだキャラだね」

 

カイネは初対面の景光にボソッと呟く。

 

 

夜が明ける。ついにフロンティアリーグの本戦が始まる。まだ朝方だと言うのにもかかわらず大勢の人々がこの大会を見に来ていた。菜々子は1人知らない人たちに囲まれながらちょこんと座っていた。花火達はそれぞれの設けられた部屋に入っている。直ぐに試合に行けるようにするためだ。

 

実況者「さあ!一回戦を始めるぞ!トップバッターを務めるのはこの2人だ!!」

 

1回戦第一試合「カイネVS牙」

 

カイネ「おっ!早速出番か」

 

自分の控え室でデッキを調整していたカイネは自分の番だと知り、早速中央のバトルフィールドへ赴く。相手は花火達も知る、元恐龍隊隊長の牙、実力がないわけがない。十分警戒すべき相手だ。まぁ、厳しい予選をくぐり抜けてきた時点で強者なのは間違いないのだが、

 

実況者「………さぁ!ご登場願いましょう!先ずは!数々の悲劇を乗り越えたアトーライの王女「カイネ」!!!」

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

菜々子「頑張れぇぇぇ!!カイネちゃんんん!!!」

 

カイネの登場に会場全体が大いに盛り上がる。アトーライでのウズシオが起こした一件で彼女に同情するものは多いからだろう。カイネのルックスも相まって人気はそれなりにあった。

 

実況者「……続きまして!赤の大陸の暴君!!最近は静かになってきたが、ここに来てまた暴れ出すのか!!!元恐龍隊長「牙」!!!」

 

牙が中央フィールドに現れるが、観客達は牙に対してはブーイングコールしかしない。まぁ、恐龍隊の評判が悪かったので仕方のないことではあるが。

 

しかし、そんな彼にも応援団はいる。恐龍隊のメンバーだ。彼らは不器用ながら作成した横断幕を掲げ、大声を張りながら牙を応援する。

 

牙「よろしく頼むぜ」

 

カイネ「……こちらこそ」

 

実況者「……さぁ!出揃ったところで早速参りましょう!1回戦第一試合開始!!」

 

カイネ&牙「ゲートオープン!解放!!」

 

2人のコールとともに見えない透明のバリアが展開される。観客席に被害が出ないためのものではあるが、かなりギリギリで極限までバトルを楽しんでもらいたいと言う大会運営側の配慮だ。そして第96回フロンティアリーグ初戦が始まる。先行は牙だ。

 

[ターン01]牙

スタートステップ

ドローステップ 手札4⇨5

 

牙「メインステップ、ネクサス、角竜の山を配置だ!」

手札5⇨4

リザーブ4⇨0

トラッシュ0⇨4

 

牙の背後に奇妙かつ独特な形状を持つ山が現れた。最初のターンにネクサスを配置するのが彼のバトルスタイル、これがないと始まらない。

 

牙「……ターンエンド」

 

角竜の山LV1

 

バースト無

 

[ターン02]カイネ

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札4⇨5

 

カイネ「メインステップ、異魔神ブレイブ!二頭魔神!召喚!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨0

トラッシュ0⇨5

 

カイネのフィールドにいきなり異魔神ブレイブの一種、龍の頭を2つ持つ異様な姿の二頭魔神が大波と共に現れる。

 

実況者「でたーーー!!異魔神ブレイブ!!カイネ選手、いきなり異魔神ブレイブを召喚したぞ!このお互いの初ターンを見てどう思いますか?解説の景光さん」

 

景光「……そうだな、不良にとってはあの異魔神に合体される前に倒しておきたいところだな、逆にあの可愛い女子(おなご)は合体するまでの間、敵の攻撃をどう対処できるかが問題だ」

 

実況者「なるほど!ありがとうございます!あの異魔神ブレイブはどちらにせよ今後の展開の鍵になりそうですね!」

 

花火「……なんで平然とそっち側にいんの」

 

花火は自分の控え室からツッコミを入れる。景光は自分の控え室に入らずなぜかバトルの解説を行なっていた。花火は自由奔放な彼女の行動には呆れていた。ちなみに不良とは牙のことである。

 

カイネ「バーストをセットしてターンエンド」

手札4⇨3

 

二頭魔神LV1(0)BP4000

 

バースト有

 

[ターン03]牙

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

 

牙「ドローステップ時!角竜の山の効果発揮!ドロー枚数を1枚増やし、その後手札を1枚破棄する!」

手札4⇨6⇨5

 

牙は手札からカードを1枚捨てた。

 

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨5

トラッシュ4⇨0

 

牙「メインステップ、ネクサス、恐龍同盟本拠地をLV2で配置!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨1

トラッシュ0⇨3

 

カイネ「またネクサス?」

 

牙の背後に謎の祭壇のようなものが出現する。それはまるでマヤ文明の遺跡を連想させる。

 

牙「ターンエンドだ」

 

角竜の山LV1

恐龍同盟本拠地LV2(1)

 

バースト無

 

カイネ(意外と動かないな)

 

[ターン04]カイネ

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ3⇨4

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨6

トラッシュ5⇨0

 

カイネ「メインステップ、ホエーモンをLV1で召喚!」

手札4⇨3

リザーブ6⇨0

トラッシュ0⇨5

 

カイネのフィールドに特大サイズのデジタルスピリット、完全体でクジラのような姿をしているホエーモンが姿を見せる。

 

実況者「でたーーー!!デジタルスピリット!さぁ!一体どんな活躍を見せてくれるのでしょう!」

 

特大サイズのデジタルスピリットの登場で実況者の実況にも熱が入る。

 

カイネ「ホエーモンに二頭魔神を左合体」

 

二頭魔神の左手に持つ剣の切っ先から蒼い閃光がほとばしる。それはホエーモンと繋がり、合体スピリットとなる。

 

ホエーモン+二頭魔神LV1(1)BP9000

 

バースト有

 

カイネ「…………ターンエンド」

 

実況者「動かなーーーい!!」

 

景光「決めに行くターンで決めたいんだろうね、無闇にライフを破壊しても赤デッキのパワーだったら間違いなく状況をひっくり返されるから、あの可愛い女子は自分のデッキの脆さを理解してるんだろうな」

 

ここまでの第4ターン、2人はアタックを仕掛けず、静かな滑り出しを切ったが、この第5ターンで牙が動き出す。

 

[ターン05]牙

スタートステップ

コアステップ リザーブ1⇨2

ドローステップ 手札4⇨6⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ2⇨5

トラッシュ3⇨0

 

そして、メインステップに入る。

 

牙「……そろそろ行くか」

 

カイネ「……!!」

 

牙の言葉にカイネはより一層警戒心を強める。

 

牙「メインステップ、来い!俺の相棒!暴双龍ディラノス!!LV2で召喚だ!!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨0

恐龍同盟本拠地(1⇨0)LV2⇨1

 

実況者「キターーー!!暴双龍ディラノス!!牙の長年のエーススピリットです!彼を知らないと牙選手を語れないと言っても過言じゃないでしょう!!!」

 

地響きとともに2つの頭部を持つ地竜のスピリット、暴双龍ディラノスが現れた。彼は牙の相棒にしてエーススピリット、これまでも幾多の試練を彼とくぐり抜けてきた。その力は存在するだけで地竜スピリットの力が上昇するという優れもの。

 

牙「アタックステップ!いけ!ディラノス!力の差を見せつけろ!」

 

暴双龍ディラノスは自身の効果でBP10000、LV1のホエーモンを上回っていた。

 

カイネ「そこは当然ライフだ!」

ライフ5⇨4

 

ディラノスはホエーモンを素通りしてそのまま強靭な両腕をカイネのライフに叩きつけてそれを1つ破壊した。だがこれがカイネのバーストの引き金となる。

 

カイネ「へっ!これで十分だよ、ライフ減少でバースト発動!ネクサス!NO26キャピタルキャピタル!配置だ!」

 

牙「……ほお、」

 

カイネの背後に浮遊する大陸のネクサス、キャピタルキャピタルが配置される。

 

カイネ「キャピタルキャピタルの効果であんたはソウルコアが置かれていないスピリットでアタックする時リザーブからコアを1つ払わないといけない」

 

牙「…………なるほどな、ターンエンドだ」

 

暴双龍ディラノスLV2(3)BP10000

 

角竜の山LV1

恐龍同盟本拠地LV1

 

バースト無

 

やる事がなくなった牙はカイネにターンを渡す。

 

[ターン06]カイネ

スタートステップ

コアステップ リザーブ1⇨2

ドローステップ 手札3⇨4

リフレッシュステップ

リザーブ2⇨7

トラッシュ5⇨0

 

カイネ「メインステップ、マジック、ストロングドローを使用する。3枚ドローして、2枚捨てるよ」

手札4⇨3⇨6⇨4

リザーブ7⇨6

トラッシュ0⇨1

 

カイネは青のマジックカード、ストロングドローを使用した。この効果により、デッキから3枚ドローし、2枚捨てた。ストロングドローの使用も考えると実質手札の枚数は変わっていないが、時にはそれがアドバンテージとなるデッキも多く存在する。

 

カイネ「……そして、ズドモンをLV1で召喚!」

手札4⇨3

リザーブ6⇨0

トラッシュ1⇨6

 

棘のついた甲羅にトドのような見た目のスピリット、ズドモンは、自慢の金槌みたいなハンマーを持ってカイネの後ろからのっそのっそとゆっくりフィールドに現れる。牙はズドモンこそがカイネのエーススピリットだと見抜く。

 

牙「……これがあんたのエースか」

 

カイネ「……えぇ、そうよ!ズドモンと二頭魔神を右合体!」

 

二頭魔神が手持ち無沙汰になっていた右手に持っている剣をズドモンに向けて左と同じように蒼い一筋の閃光を走らせる。その閃光で自身とズドモンを繋げて合体スピリットとなる。

 

ズドモン+二頭魔神LV1(1)BP12000

ホエーモン+二頭魔神LV1(1)BP9000

 

NO26キャピタルキャピタルLV1

 

バースト無

 

カイネ「アタックステップ!ホエーモンでアタックする!二頭魔神の左合体時効果でディラノスのコア1個をリザーブへ!」

 

牙「………………」

暴双龍ディラノス(3⇨2)LV2⇨1

 

二頭魔神が左の剣で斬撃を飛ばす。その一太刀を受けたディラノスはダメージで膝をついてしまう。

 

カイネ「さらに!この効果でコアの除去に成功した時、トラッシュからネクサスカード1枚をノーコスト配置ができる!私は五行寺院をノーコストで配置!」

 

二頭魔神はすかさず、左の剣で地面を突き刺す。すると、カイネの後ろからネクサスカード五行寺院がみるみるうちに完成していく。

 

実況者「……?おやおや〜!?あんなカードいつトラッシュに送ったのでしょう?」

 

景光「……上手いなストロングドローの効果であらかじめトラッシュに送ったんだろう」

 

実況者「なるほど!ありがとうございます!」

 

これはあくまで二頭魔神の左合体時効果であり、本命のホエーモンのアタック時はもちろん継続中である。ホエーモンは、空中を泳ぐように進んでいく。

 

牙「そいつはライフだぜ」

ライフ5⇨3

 

ホエーモンは巨大な体を活かした体当たりで牙のライフを一気に2つ破壊する。二頭魔神自身がシンボルを持つブレイブなので現在、ホエーモンもズドモンもダブルシンボルスピリットだ。

 

カイネ「……よし!いけ!ズドモン!二頭魔神の右合体時効果、【強襲:1】!キャピタルキャピタルを疲労させてズドモンを回復させる!」

ズドモン+二頭魔神(疲労⇨回復)

 

ズドモンが青い光を浴びて回復状態になる。これで2度、ズドモンがアタックすれば牙のライフは尽き果て、即バトル終了となる。

 

カイネ「ズドモンのアタック時効果、[大粉砕】!LVは1だからあんたのデッキを上から5枚破棄する!」

 

ズドモンは自身のハンマーを思いっきり地面に叩きつけて、電撃を走らせる。その電撃は牙のデッキを襲う。これでバーストカードが落ちれば牙のディラノスは破壊され、牙の反撃の手をまた1つ減らすことが可能と思われていた。が、

 

カイネ「……!?」

 

牙「このカードが相手のデッキ破棄効果で破棄されるとき、トラッシュに置かずにノーコストで召喚できる、来い!恐龍同盟マノブロウサウルス!」

デッキ31⇨28

リザーブ1⇨0

恐龍同盟マノブロウサウルスLV1(1)BP7000

 

5枚破棄されると思いきや3枚目のカードが、ズドモンの電撃を吸収しながら牙のフィールドに置かれる。そして、亀のような見た目の恐竜型のスピリット、牙の愛用する恐龍同盟のスピリットの1体、マノブロウサウルスが召喚される。

 

牙「……そしてこのターンの間デッキ破棄は効かねぇ」

 

実況者「……ななななんと!牙選手、ブロッカーがいなく窮地に陥ったかと思いきや相手のデッキ破棄を逆手に取り、壁を形成したぁぁぁ!!!」

 

牙の意外な手の返し方に実況者共々観客の人々が盛り上がる。

 

カイネ「……くっ!でもアタックは継続中!」

 

牙「ライフをくれてやるよ」

ライフ3⇨1

 

ズドモンは自身のハンマーを牙のライフに叩きつけて一気に2つ持っていく。牙はこの攻撃に身体をよろめかせる。

 

牙「……へ!今のは結構効いたぜ」

 

牙はダメージの痛みの中で笑ってみせた。痛みなどよりバトルの楽しさの方が遥かに勝るからだ。牙が本当に戦いたいのはカイネではないが。

 

カイネ「…………ターンエンド」

 

[ターン07]牙

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札4⇨6⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ5⇨8

トラッシュ3⇨0

 

牙「メインステップ、…………正直ここまでやるとは思ってなかったぜ、結構やるじゃねぇか、王女さんよ〜」

 

カイネ「……そりゃどうも」

 

牙はカイネのことを決して見くびってはいなかった。花火と絡んでいたことは知っているからだ。案の定、カイネは1ターンで牙のライフを全て破壊しようとし、牙もかなり追い込められた。

 

牙「……褒美として面白いもんみせてやるよ」

 

カイネ「…………!?」

 

牙「……いくぜ、ディラノスをLV3、角竜の山をLV2へアップ!」

リザーブ8⇨5

暴双龍ディラノス(2⇨4s)LV1⇨3

角竜の山(0⇨1)LV1⇨2

 

LVアップに伴い、角竜の山は赤く光り出し、ディラノスはさらに強く猛々しく咆哮する。

 

牙「アタックステップ!」

 

暴双龍ディラノスLV3(4s)BP14000

恐龍同盟マノブロウサウルスLV1(1)BP7000

 

角竜の山LV2(1)LV2

恐龍同盟本拠地LV1

 

バースト無

 

カイネ「……!?何も出ない?LVをあげただけ?」

 

牙「何寝ぼけた事言ってやがる!これからだよ!本番は!!やれ!ディラノス!!」

 

牙の指示に従い、ディラノスはカイネのライフを目掛け、ドシンドシンと走り出す。

 

牙「……いくぜ、これが修行で得た俺の新たなる力だ!!【煌臨】発揮!!対象は暴双龍ディラノス!!」

暴双龍ディラノス(4s⇨3)LV3⇨2

トラッシュ0⇨1s

 

カイネ「!!!」

 

花火「……!煌臨だって!?牙が!?」

 

控え室にいる花火だけではない、小次郎も、菜々子も、対戦しているカイネも、この試合を観ているDワールドの全ての人々が驚いただろう。ただ、彼の修行についていった元恐龍隊のメンバーを除いては……牙のデッキは恐龍隊隊長として有名になりすぎていた。だが、その中で煌臨を使用するのは誰も見たことがない。つまりこれから見せる煌臨スピリットは誰もが初めて見る牙の新たなる力。

 

ディラノスは禍々しい炎をその身に宿していく、そして体のサイズ、皮膚などがドンドン変化していく。

 

牙「……その目に映るもの全てを薙ぎ払え!!煌臨!!!暴双恐龍スーパーディラノス!!!」

暴双恐龍スーパーディラノスLV2(3)BP10000

手札5⇨4

 

ディラノスが禍々しい炎を振り払うと、もうそこにいたのは誰でも知るディラノスではなく、禍々しい形をした彼の正統なる進化系、スーパーディラノスがそこにはいた。スーパーディラノスはディラノスよりもさらに強く叫ぶ。その叫びは思わず耳を閉じたくなるほどだ。

 

実況者「……!!!でたーー!!煌臨スピリット!!ディラノスが!!!スゥゥパーーーディラノスとなりました!!その変化はまるでデジタルスピリットのそれに近いと言えるでしょう!!!!」

 

景光「中々強いではないか、あいつも私の婿候補にぶち込んでやろうかな?、…………今の第一優先は花火だが、ムー。悩ましいところだな」

 

実況者「……あの〜〜私情は控えてくださいね」

 

実況者も実況により熱が入る。観客も知らないうちに牙を応援するものがチラホラで始めた。

 

花火「…………進化した……ディラノスが、…………お前やっぱすげえよ!牙!!!」

 

花火は牙の修行の成果の強さに感動を覚えていた。「自分も早くあいつと戦って見たいと」、今バトルしているカイネが正直羨ましかった。

 

牙「煌臨スピリットは煌臨元となったスピリットの全ての情報を引き継ぐ、アタックは継続だ!やれ!スーパーディラノス!!」

 

カイネ「……!!でも、BPは10000、ズドモンで…………」

 

牙「……甘いぜ!!スーパーディラノスの効果はディラノスのさらに上をいく!!!地竜スピリット全てをBP+10000だぁぁぁ!!!!」

暴双恐龍スーパーディラノスBP10000⇨20000

恐龍同盟マノブロウサウルスBP2000⇨12000

 

カイネ「……ッ!!+10000だって!?」

 

スーパーディラノスはディラノスと同じく、存在だけで地竜スピリットを強くする。だが、その力はディラノスの比ではない。

 

カイネ「くっ!だけどシンボルは1つ!!このくらい、ライフで受けてやるよ!」

ライフ4⇨3

 

カイネの残りのライフは4、受けるにはまだまだ十分残っていた。スーパーディラノスはさらに向上し、大きくなった両腕でカイネのライフを殴り壊す。

 

牙「ネクサス、角竜の山のLV2効果!自分のスピリットが相手のライフを減らした時、手札にある地竜スピリット1枚を【煌臨】の効果を持つスピリットの煌臨元として追加できる!!!俺は恐龍同盟ドロマエオーのカードをスーパーディラノスの煌臨元に追加する!!!!」

手札4⇨3

 

牙はスーパーディラノスの下にある煌臨元カードに恐龍同盟ドロマエオーを追加した。これで暴双恐龍スーパーディラノスの煌臨元カードは暴双龍ディラノスと合わせて2枚となる。

 

カイネ「……!?煌臨元カードなんか増やして一体何の得が…………」

 

カイネは煌臨元カードを増やす牙の行為の意味をあまり理解しきれていなかった。だが、それはすぐに解決される。

 

牙「スーパーディラノスの効果!!【煌臨中】のアタックの終わりに、このカードの煌臨元1枚につき、相手のライフを1つ破壊する!!今のスーパーディラノスの煌臨元は2枚!!よってお前のライフを2つ消し飛ばす!!食らいやがれ!!」

 

カイネ「……なに!?………………うぅぅぅう!!!!」

ライフ3⇨1

 

スーパーディラノスは極太の両腕に禍々しい炎を纏わせてカイネのライフをさらに2つ叩き壊す。ライフの破壊音がいつものガラスが割れたような音ではなく、まるで爆弾が爆発したような音であった。

 

実況者「……!!!なんと!!煌臨元カードを増やして威力を倍増させた!!!!そんなカード見たことないぞ!!!」

 

煌臨元カードは煌臨スピリットの基本的に煌臨スピリットの効果を発揮するために破棄するカード、もしくはそれを使わずに効果を使えるものは煌臨元カードなどほとんど無駄である。だが、スーパーディラノスはそれを増やせば増やすほど力が変わる珍しいカードであった。

 

牙「……暴双龍ディラノスの効果!!このスピリットに煌臨した赤のスピリットは立て続けにもう一度アタックできる!!!もう一度いけ!スーパーディラノス!!」

リザーブ5⇨4

トラッシュ1s⇨2s

 

牙はカイネのネクサスNO26キャピタルキャピタルの効果でリザーブからコアを1コア払うが、些細な問題であった。

 

カイネ「!!!ズドモン!!頼む!!」

 

スーパーディラノスとズドモンの取っ組み合いが始まるが、スーパーディラノスの力が強すぎてズドモンではどうにもならない。ドンドンカイネのライフ側へと押し出されていく。

 

牙「もちろんこの時でもスーパーディラノスの効果は使えるぜ!!!あばよ!楽しかったぜ!!」

 

暴双恐龍スーパーディラノスは再び両腕に炎を纏わせると、ズドモンの腹にボディーブローをお見舞いする。ズドモンに大爆発を起こさせたと同時にその拳でカイネの最後のライフを破壊した。

 

カイネ「!!!う、うわぁぉぁぁあ!!!」

ライフ1⇨0

 

実況者「……決まったぁぉぁ!!!1回戦第一試合、勝ったのは元恐龍隊隊長「牙」!!!!」

 

カイネのライフがゼロになる。勝者は牙だ。この瞬間一気に会場から歓声が飛び交う。元恐龍隊メンバーも諸手を挙げて牙の勝利を祝う。カイネは自分の完敗だと認める。

 

カイネ「……あちゃー負けちゃったかー…………仕方ない、後は花火に任せよう」

 

牙「……あんた結構筋は良かったぜ、…………花火に会ったら伝えときな、『俺は進んだぞ』ってな」

 

カイネ「…………ふふ、変なやつだね〜〜あんた、わかったよ会ったらね」

 

牙もカイネもだいぶさっきのバトルで打ち解けたようだ。牙は花火に向けるような柔和な表情をカイネにも見せた。

 

実況者「……次の試合は彼らだ!!」

 

と、実況者が言って、モニターに映し出されたのは花火とイトニの顔、どうやら次はこの2人が戦うようだ。この試合に勝ったものが次の2回戦で牙と戦うことになる。

 

花火「!!!次は俺か!!頑張ろ!!」

 

花火も控え室で密かにやる気の炎が燃え盛る。牙とカイネのあれだけ白熱した試合が観れたのだ、自分だってやってやると思っていたのだろう。

 

実況者「……さぁ!!かなりの盛り上げを見せてくれた第一試合!これは次の第二試合にも期待がかかるぞ〜!!」

 

花火の相手は、黄色のDパラディンのカードを2種類所持しているイトニ、花火はイトニの大天使達を攻略することができるのか。

 

 

 

 

 




最後までお読みいただきありがとうございます!
私も日々精進していきます!
次回からは更新の時間を決めておこうと思います。
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