バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

33 / 44
第33話です!楽しんで読んでいただければ幸いです。
それではどうぞ!


第33話 灼熱のガイアフォーストルネード!

2回戦第一試合、花火と牙の戦いは続く。現在、花火のライフは3、牙は1、フィールドは以下の通り、

 

《牙》

恐龍覇者ダイノブライザーLV1(2)BP8000

 

角竜の山LV2(1)

恐龍同盟本拠地LV2(1)

 

バースト無

 

《花火》

煌星銃ヴルムシューターLV1(1)BP6000

 

竜射砲台LV2(2)

 

バースト無

 

ターンシークエンスは牙のアタックステップ中、ダイノブライザーでのアタック中だ。見ての通り、ライフ差では花火が有利だが、フィールド状況では圧倒的に強力なスピリットを立たせている牙が有利だった。バトル全体の流れは牙にあると言える。

 

実況者「……牙選手、マジックカード、ジュラシックスピアの効果でウォーグレイモンの破壊に成功!!……花火選手は巻き返せるのか!?」

 

牙「……さぁ!ダイノブライザーの効果を受けてもらうぜ!!」

 

花火「……ダイノブライザーの効果………」

 

ダイノブライザーの効果は煌臨時にBP10000以下のスピリットを全て破壊する効果、だが、この効果はあくまで煌臨時、そのタイミングはすでに終了している。ということはもう1つ何か効果があるということ、花火は極限の警戒態勢に入り、身構える。

 

牙「……ダイノブライザーのアタック中効果発揮!!【連覇】!!煌臨元カードを3枚トラッシュへ送る!!」

 

花火「……煌臨元カードを3枚トラッシュ!?」

 

今現在牙のダイノブライザーにはジュラシックスピアの効果で貯めた煌臨元カードが計3枚ある。牙はダイノブライザーの【連覇】のコストのためにそれらのカードを全てトラッシュに送った。だが、ダイノブライザーに変わった様子はなく花火のフィールドにも一切変化は訪れない。

 

花火「……何も起きない……!?」

 

実況者「……ななななんと!牙選手!?、ここで全く意味のない効果を使ってしまったのか!?」

 

呆気にとられる会場の者たち、その中で唯一牙だけが口角を上げてニヤついていた。これから何が起こるのかを知っているからだ。

 

牙「……はっはっは!!アタックは継続中だぜ!!」

 

花火「……くっ!何が起こるかはしらねぇが、ここはライフで受けてやるよ!!」

ライフ3⇨2

 

ダイノブライザーはジャベリンのような武器で花火のライフを1つ串刺しにする。花火のライフを1つ破壊した。

 

牙「……ターンエンドだ、トラッシュのダイナパワーの効果でトラッシュからそれを回収」

手札1⇨2

 

牙はもうやることがない、そのままターンを終える。だが、ここでダイノブライザーの【連覇】の効果が遅れてやってくる。

 

牙「……この瞬間!!ダイノブライザーの【連覇】の効果がやってくる!!」

 

花火「……!!」

 

ダイノブライザーが大きな雄叫びを上げる。その雄叫びはまるで地球が揺れているのではないかというほど大きな声だった。地面が揺れ、空気が震撼し、フィールドの地中から溶岩が溢れ出してくる。そして語られる。ダイノブライザーの豪快な効果が、

 

 

牙「……ダイノブライザーの【連覇】の効果、煌臨元カードを3枚破棄したら、俺はもう一度自分のターンを行う!!」

 

花火「……なんだと!?」

 

ダイノブライザーの効果、それは追加の1ターンを得るという単純明快かつ、豪快な効果、その効果の起動には3枚の煌臨元カードが必要だが、それが決まった時の決定力は計り知れない。

 

状況者「……なんということだぁぁぁぁあ!!牙選手なんと常識破りな!!花火選手の第10ターンを奪い取ってしまったぁぁぁぁあ!!」

 

再び、牙の時代が回ってきた。本来花火に来るはずの第10ターンが牙に与えられる。

 

[ターン10]牙

スタートステップ

コアステップ 0⇨1

ドローステップ2⇨4⇨3

 

角竜の山の効果で牙は手札の入れ替えがドローステップ時に行われる。牙はこの効果でダイナパワーのカードを捨てた。確かにこの状況では使い道はないし、ダイナパワーは自身の効果で帰還できるので損失がないと判断したのだろう。

 

牙「……」

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨9

トラッシュ8⇨0

 

ダイノブライザーが起き上がり、再び活動を開始する。

 

牙「……メインステップ、2体目の暴双龍ディラノスを召喚!」

手札3⇨2

リザーブ9⇨3

トラッシュ0⇨2

 

再び地響きとともに暴双龍ディラノスが現れる。牙のデッキはあくまでディラノスが主体となるデッキ、彼のデッキの動きに直結するため、3枚投入されている。

 

牙「……ダイノブライザーを再びLV2へアップ!」

リザーブ3⇨2

恐龍覇者ダイノブライザーLV1⇨2(2⇨3)

 

ダイノブライザーは力が強まり、ディラノスと共に咆哮する。それはディラノスの効果で自身のBPが上がっていることもあっただろうか、どちらにせよこの2体が並ぶことは花火にとってはかなりのプレッシャーであった。おそらく並みのカードバトラーだったら間違いなくこの時点で屈服しているだろう。

 

牙「……アタックステップ」

 

恐龍覇者ダイノブライザーLV2(3)BP21000

暴双龍ディラノスLV3(4)BP14000

 

角竜の山LV2(1)

恐龍同盟本拠地LV2(1)

 

バースト無

 

牙「……いけ!ディラノス!」

 

花火「……くっ!……ライフだ」

ライフ2⇨1

 

ディラノスは2つの口から凄まじいほどの火力を放つ。花火のライフは砕け、とうとう残り1つとなってしまう。

 

牙「……終わりだ!やれ!ダイノブライザーぁぁぁぁあ!!!!!」

 

ダイノブライザーが走り出す。目指すは当然花火の残り1つのライフ、だが、花火はこの時を待っていたかのように口角を上げてニヤリと笑みを浮かべる。

 

花火「……ここだ!…フラッシュマジック!リミッテッドバリア!」

手札3⇨2

リザーブ8s⇨4

トラッシュ1⇨5s

 

牙「……!?」

 

花火「……このターンの間、コスト4以上のスピリットから俺のライフは減らない。さらにコストにソウルコアを使用したら相手のネクサス1つを手札に戻す!俺が選ぶのは恐龍同盟本拠地!!」

 

牙のネクサス、恐龍同盟本拠地は、花火のリミッテッドバリアの効果で粒子となって牙の手札に帰っていってしまう。恐龍同盟本拠地は破壊に対しての耐性があるのだが、手札に戻す効果には無力であった。花火はその一瞬の隙をついて厄介な恐龍同盟本拠地を手札に戻したのだ。

 

花火「……アタックは当然ライフだ」

ライフ1⇨1

 

リミッテッドバリアの効果で当然ライフは減らない。いくら伝説の恐竜の王が何度も斬りつけても傷1つ付かなかった。

 

牙「……くそ!……ターンエンド」

手札2⇨3

 

流石にこうなってはターンエンドせざるを得ない、牙は2ターンかけて勝負を挑んだが、花火は物ともせず真っ向から防いだ。

 

実況者「……なんと!!!花火選手、牙選手のエクストラターンを防いでしまったぁぁぁぁあ!!おまけに牙選手はスピリット全てが疲労状態!次の花火選手のターンを防ぐことができるのか!?」

 

[ターン11]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

 

花火「……ドローステップ!!」

手札2⇨3

 

意気込んでドローする花火、そのドローカードはまさにこの場面には最適のカード、

 

花火「……」

リフレッシュステップ

リザーブ5⇨10

トラッシュ5⇨0

 

花火「……メインステップ、先ずはピストジャサウルスを召喚」

手札3⇨2

リザーブ10⇨9

 

花火のフィールドに系統に地竜と溶魚を持つコスト0のスピリット、ピストジャサウルスが召喚される。

 

花火「……さらにマジック、エクスキャベーションを使用!トラッシュからアシガルラプター、メタルグレイモン、ウォーグレイモンを回収する!」

手札2⇨1⇨4

リザーブ9⇨7

トラッシュ0⇨2

 

マジックカード、エクスキャベーション、それはトラッシュに落ちた地竜のスピリットカードを3枚回収できるカード、花火がこの瞬間にドローした奇跡の一枚。

 

花火「……アシガルラプター!メタルグレイモンを召喚!」

手札4⇨2

リザーブ8⇨0

トラッシュ2⇨5

 

花火のフィールドにアシガルラプターとメタルグレイモンが再び現れる。

 

花火「……メタルグレイモンにヴルムシューターを合体!!」

 

メタルグレイモンは改造が施されていない右手でヴルムシューターを握る。

 

花火「……アタックステップ!」

 

ピストジャサウルスLV1(1)BP1000

アシガルラプターLV1(1s)BP2000

メタルグレイモン+煌星銃ヴルムシューターLV3(4)BP17000

 

竜射砲台LV2(2)

 

バースト無

 

花火「……いけ!アシガルラプター!!」

手札2⇨3

 

花火はアシガルラプターの効果で1枚ドローする。牙のフィールドにはもう回復状態のスピリットはいない、そしてライフも残り1、誰もがこの瞬間に花火の勝利を確信したその時だった。

 

牙「……フラッシュマジック!光翼之太刀!……このターン、ダイノブライザーはBP+3000され、疲労ブロッカーとなる!!」

手札2⇨1

リザーブ4⇨1

トラッシュ4⇨7

恐龍覇者ダイノブライザーBP21000⇨24000

 

花火「……なに!?」

 

白のマジックカード光翼之太刀、この効果でダイノブライザーはBPが上がっただけではなく、このターンの間全てのスピリットを疲労状態でブロックできるようになる。

 

ダイノブライザーが白い光を浴びて疲労ブロッカーの力を得た。

 

牙「……アシガルラプターはダイノブライザーでブロックしてやる!」

 

アシガルラプターの特攻も虚しく、ダイノブライザーのジャベリンの前にあっさり破壊されてしまった。

 

花火「……いけ!メタルグレイモン!」

 

花火の指示でメタルグレイモンが走り出す。

 

実況者「……ななななんと!花火選手!光翼之太刀の効果を忘れてしまったのかぁぁぁぁあ!?」

 

確かにこのアタックは一見無駄に思える。ダイノブライザーが疲労ブロッカーになったのに対し、BPがはるかに劣るメタルグレイモンでアタックを仕掛けたのだから、だが、花火は当然自暴自棄になったわけではない、これは勝利への賭けだった。

 

牙「……最後はエース同士で勝負ってか!?……おもしれぇぇえ!!……受けて立つぜ!」

 

牙はこのタイミングで登場するスピリットを知っている。エクスキャベーションで花火の手札に帰って来たあいつだ。

 

花火「……行くぞ!!煌臨発揮!」

リザーブ1s⇨0

トラッシュ5⇨6s

 

メタルグレイモンは走りながらも橙色の炎に包まれて姿形を変えて行く。

 

花火「……究極進化!!……ウォー!!グレイモン!!」

手札3⇨2

ウォーグレイモン+煌星銃ヴルムシューターLV3(4)BP22000

 

ウォーグレイモンがヴルムシューターとの合体状態で再びフィールドに現れる。

 

花火「……ウォーグレイモンの煌臨時効果でディラノスを破壊!」

 

ウォーグレイモンは右手だけで巨大なガイアフォースを作り出し、振りかぶってディラノスに投げつける。恐龍同盟本拠地がない今、ディラノスは守られることはない、そのまま直撃し、大爆発を起こす。

 

そしてこれにより、ディラノスのBP+効果は無効となり、ダイノブライザーのBPは5000下がり、19000となる。

 

牙「……やるじゃねぇか!!だが、俺は負けねぇ!ダイノブライザーでブロックだ!」

 

ダイノブライザーはウォーグレイモンに火炎放射を放つが、ウォーグレイモンは走りながらもそれを紙一重で避ける。

 

花火「……俺のウォーグレイモンの方がBPは上だ!!」

 

牙「……そんなの百も承知よぉぉぉお!フラッシュマジック、ダイナパワー!BP+3000!」

手札2⇨1

リザーブ6⇨5

トラッシュ2⇨3

恐龍覇者ダイノブライザーBP19000⇨22000

 

ダイノブライザーのBPが3000上昇、ウォーグレイモンと並ぶ、だが、ダイナパワーのカードを持っているのは花火も同じである。こんな拮抗したBP勝負はは直ぐに決着がつくはずだった……

 

牙「……フラッシュマジック!レッドライトニング!ヴルムシューターとピストジャサウルスを破壊!!」

手札1⇨0

リザーブ5⇨3

トラッシュ3⇨5

 

花火「……!?」

 

突然落ちてくる紅い雷に避けられるはずもなく、ピストジャサウルスは破壊され、ウォーグレイモンもブレイブのヴルムシューターを破壊されて元のウォーグレイモンの姿に戻ってしまう。

 

赤のマジック、レッドライトニングはBP6000以下の相手のスピリットと合体しているブレイブ1つを同時に破壊する効果を持つ。合体が解かれたウォーグレイモンは力が大幅にダウンしてしまう。

 

牙「……これでお前のウォーグレイモンのBPは16000!!くたばりやがれぇぇえ!!」

 

花火「……まだだ!見せてやろうぜウォーグレイモン!俺たちの力を!……ダイナパワーを使用!ウォーグレイモンのBPを3000上げる!」

手札2⇨1

リザーブ1⇨0

トラッシュ6s⇨7s

ウォーグレイモンBP16000⇨BP19000

 

ウォーグレイモンのBPがダイノブライザーと同じようにダイナパワーで加算されるが、

 

牙「……無駄だ!今更ダイノブライザーのBPに追いつけるかよ!」

 

ダイノブライザーはBP22000、その差は3000、ウォーグレイモンは両手からガイアフォースを放つが、ダイノブライザーはそれをジャベリンのような武器を大車輪のように回転させ、その風圧でそれを掻き消してしまう。

 

ダイノブライザーは炎の斬撃をウォーグレイモンに飛ばしまくる。何度も何度も、ウォーグレイモンはその攻撃を避けるので精一杯だ。防戦一方のこのままでは間違いなくダイノブライザーが圧勝で終わるだろう。だが、花火の手札、ラスト1枚はこの状況を一変できるカードがあった。

 

花火「……フラッシュアクセル!スピノスレッガー!このターンの間、俺のスピリット全てにBP+5000!」

手札1⇨0

竜射砲台LV2⇨1(2⇨0)

トラッシュ7s⇨9s

ウォーグレイモンBP19000⇨24000

 

花火の手元にスピリット兼アクセルカード、スピノスレッガーが置かれる。その効果でウォーグレイモンのBPが飛躍的に上昇した。

 

牙「……なん、だと!?」

 

ここに来ての大逆転、無駄なドローが一切存在しないこのバトルに観客は大盛り上がり、

 

 

花火「いけ!ウォーグレイモン!」

 

花火の言葉に合わせるようにウォーグレイモンは自身の身体に炎を纏い、ドリルのように回転、赤い竜巻のようにダイノブライザーめがけて一直線に飛んで行く。

 

ダイノブライザーは炎の斬撃を何度も迫ってくるウォーグレイモンに飛ばすが、全く通用せず、掻き消されながらドンドンその赤い竜巻は迫ってくる。

 

花火「……行け!打ち上げろ!!ウォー!グレイモン!!灼熱のガイアフォーストルネードぉぉぉお!」

 

ウォーグレイモンを武器で受け止めるダイノブライザー、だが、そんなに長い時間は耐えられず、とうとう、武器は大破、ウォーグレイモンにそのまま自身ごと貫かれてしまう。当然このダメージには耐えきれず、大爆発を起こす。

 

牙「……ふふ、リベンジはまたの機会か……」

 

「完敗」、そう確信した牙は花火のウォーグレイモンの最後の攻撃を受け入れる。

 

花火「……ウォーグレイモンのLV2、3のアタック時効果!バトル終了時にトラッシュのソウルコアをウォーグレイモンに置くことで相手のライフを1つボイドに送る!!」

トラッシュ9s⇨8

ウォーグレイモン(4⇨5s)

 

ウォーグレイモンはダイノブライザーを破壊しても止まらず、そのまま牙のライフまでもを貫いた。

 

牙「……俺の負けだ!!花火ぃぃい!」

ライフ1⇨0

 

牙のライフはこの効果で0、よって2回戦第一試合の勝者は花火に終わる。

 

実況者「……決まったぁぁぁぁあ!!、白熱した準決勝第一試合!!勝者は一木花火選手だぁぁぁぁあ!!」

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

実況者「……花火選手はこれで決勝への切符を手に入れました!!」

 

会場は一体となって盛り上がる。まるで花火の勝利を讃えるかのように、会場の中にいるカイネと菜々子も2人に拍手を送る。牙を応援していた元恐龍隊メンバーの面々も涙しながらも2人に拍手を送っていた。

 

花火「……牙……」

 

牙「……はっはっは!また負けちまったぜ!!お前はやっぱ最高だ花火!この俺に勝ったんだ!!優勝しねぇと承知しないからな!!」

 

牙はそう言いながら花火に握手を要求するかのように右手を差し出す。もちろん花火がこれに応えないわけがない。

 

花火「……あぁ!任せろ!またバトルしような!」

 

2人はまた再選を誓い、握手を交わす。牙はこの後、直ぐに、また子分たちを連れて修行の旅に行ってしまう。当然、花火を越えるためだ。

 

 

実況者「……さぁ!白熱しました準決勝第一試合、次の第二試合にも期待が高まります!そしてそんな決勝への最後の切符を賭けて戦うのは彼らだ!!」

 

実況者がそう言うとモニターに映し出されたのはシデンと小次郎の顔、果たして決勝へと駒を進めるのは誰なのか。

 

花火「……!?」

 

小次郎「……よう!一木花火!決勝進出おめでとう!」

 

選手が通る道でバッタリと2人は出くわした。

 

花火「……小次郎」

 

小次郎「……お前の本当のライバルは誰か今ここでハッキリさせてやるよ」

 

小次郎はそれだけ言って花火の前を通り過ぎる。その雰囲気はいつもツッコミを入れてばかりいる小次郎とは到底思えなかった。やはり最近、花火のライバル的な存在になりつつあるシデンに対しては妙な対抗意識のようなものがあるのだろうか。

 

そして会場の中央フィールドにて顔を合わすシデンと小次郎、

 

シデン「……御託はいらないだろ?、始めるか雑魚」

 

小次郎「誰が雑魚だ!!……あぁ、かかってこいよ」

 

相変わらず花火以外の人間にはあまりよく思っていないような発言が多いシデン、花火達の御一行の中では彼の中では花火だけは認めていた。つまりそれ以外は彼にとって雑魚以外の何者でもないのだ。

 

 

 

実況者「……それではこれより準決勝第二試合を始めます!!………第二試合開始!!」

 

小次郎&シデン「……ゲートオープン!解放!」

 

シデンと小次郎、2人のバトルが幕を開ける。先行は小次郎。

 

[ターン01]小次郎

スタートステップ

ドローステップ 手札4⇨5

 

小次郎「……メインステップ、テントモンを召喚!」

手札5⇨4

リザーブ4⇨0

トラッシュ0⇨3

 

小次郎のフィールドにてんとう虫型のデジタルスピリット、テントモンが現れる。

 

小次郎「……テントモンの効果でコアを1つブースト!」

テントモン(1⇨2)

 

テントモンは召喚時にコアを1つ増やす効果がある。小次郎はこの効果を使い、先行の第1ターンでコアを増やした。

 

小次郎「……ターンエンドだ」

 

テントモンLV1(2)BP2000

 

[ターン02]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札4⇨5

 

シデン「……メインステップ、アタックステップ共に行わない。ターンを終了する」

 

シデンはこのターンは様子見なのか、何もせずにターンは終了した。これは小次郎にとっては願っても無いチャンスだろう。

 

[ターン03]小次郎

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札4⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨4

トラッシュ3⇨0

 

小次郎「……メインステップ、パルモンを召喚」

手札5⇨4

リザーブ4⇨1

トラッシュ0⇨2

 

小次郎のフィールドに頭にトロピカルな花を咲かせた植物型の成長期デジタルスピリット、パルモンが召喚される。

 

小次郎「……パルモンの召喚時」

オープンカード

【ウィンドウォール】

【マッハジー】

 

残念ながらオープンしたカードには該当するものはない、2枚ともトラッシュへ破棄された。

 

小次郎「……LV調整してアタックステップだ」

リザーブ1⇨0

 

テントモンLV1(1)BP2000

パルモンLV2(3)BP4000

 

バースト無

 

小次郎はアタックステップ前にスピリットのLV調整を行う。だが、パルモンをLV2にさせたにも関わらず進化の効果を使わなかった。まだ成熟期のカードが手札にないのか

 

 

小次郎「……いけ!パルモン!」

 

小次郎の指示を受けて嬉しそうにパルモンが走り出す。

 

シデン「……ライフで受けよう」

ライフ5⇨4

 

パルモンは両手をゴムのように伸ばしてシデンのライフを叩きつける。シデンのライフ1つはたちまち割れてしまう。

 

小次郎「……続け!テントモン!」

 

テントモンもパルモンに負けじと羽を使って飛翔する。

 

シデン「……ライフだ」

ライフ4⇨3

 

テントモンは空中で勢いよくシデンのライフへと体当たりしてシデンのライフを1つ破壊した。

 

小次郎「……ターンエンド」

 

 

実況者「……小次郎選手!シデン選手から華麗に先制点を決める!!ライフを一気に2つ取られたシデン選手!!巻き返しなるか!?」

 

[ターン04]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ7⇨8

ドローステップ 手札5⇨6

 

シデン「……メインステップ、クリスタニードルとボーン・ダイルを召喚」

手札6⇨4

リザーブ8⇨5

トラッシュ0⇨1

 

ここでようやくシデンが重たい腰を上げて動き出す。彼の場に蛇のようなまたまた小さな龍のようなスピリット、クリスタニードルと、紫の水晶が刺さっているワニのようなスピリット、ボーン・ダイルが現れる。

 

ボーン・ダイルにはメインステップ時に有効な効果を発揮できる。この効果は紫と白の混色デッキのシデンのデッキにはもってこいの効果となっている。

 

シデン「……ボーン・ダイルはメインステップ時のみ、白のシンボルを2つ自身に追加する効果がある」

 

ボーン・ダイルから白のダイヤモンドが浮き出てくる。効果を発揮している証拠だ。ボーン・ダイルは元々紫のスピリットだが、こうやってメインステップ時には白のスピリットのように扱うことができる。

 

シデンはBPが低く、破壊されやすいボーン・ダイルがいなくなる前にやりたいことをやっておくことにした。

 

シデン「……俺はネクサス、万本槍の古戦場を2枚配置しようか」

手札4⇨2

リザーブ5⇨2

トラッシュ1⇨4

 

シデンの背後に2万本以上の槍が突き刺さっている戦後の戦場が現れる。槍の下にある骸骨達がその戦闘がどんなに恐ろしかったかを語らずに語っていた。

 

実況者「……シデン選手!!ボーン・ダイルの効果をフルに使い!!コスト6の重たいネクサスを一気に2枚配置!!今後の展開にどう影響してるのか!?」

 

万本槍の古戦場は紫と白のダブルシンボルネクサス、それが2枚ともなるとシデンのデッキの回転率は計り知れないほど上がるだろう。

 

シデン「……さらにバーストを伏せよう」

手札2⇨1

 

シデンのフィールドの端にバーストカードが裏側でセットされた。

 

シデン「……ターンエンド」

 

クリスタニードルLV1(1)BP1000

ボーン・ダイルLV1(1)BP2000

 

万本槍の古戦場LV1

万本槍の古戦場LV1

 

バースト無

 

 

シデンはここでアタックはせず、ターンを終える。

 

 

[ターン05]小次郎

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札4⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨3

トラッシュ2⇨0

 

小次郎「……よし来たぜ!……メインステップはすっ飛ばしてそのままアタックステップ!、パルモンの【進化】発揮!成熟期のトゲモン!!」

トゲモンLV2(3)BP6000

 

パルモンが緑の光を浴びて進化して行く。先ほどまであったトロピカルな花は消え去り、全く生息地が異なるサボテンに形を変えた。

 

ボクシンググローブのようなものを手につけているサボテン型の成熟期のデジタルスピリット、トゲモンが新たに地上に現れる。

 

 

シデン「……成熟期か」

 

小次郎「……あぁそうだ!!だがこれだけじゃない!!」

 

シデン「……!?」

 

小次郎の進化コンボは当然こんなとこでは終わらない。次はいよいよ完全体のデジタルスピリット、小次郎のデッキのエースのうちの一体、

 

小次郎「……トゲモンでアタック!!先ずはアタック時効果でコアを1つ増やして、ボーン・ダイルを疲労させる!」

トゲモン(3⇨4)

 

トゲモンは緑の光を浴びてコアを1つ恵むと、高くジャンプし、体を高速回転で回し、自身のトゲを飛ばす。トゲモンのトゲに刺されたボーン・ダイルは脱力したように疲労して行く。

 

シデン「万本槍の古戦場、2枚分の効果でデッキから2枚ドローする」

手札1⇨3

ボーン・ダイル(回復⇨疲労)

 

 

先の展開とバーストのセットでだいぶ手札が減ったシデン、だが、その手札は万本槍の古戦場の効果で再び復活していく。万本槍の古戦場はタイミングを問わずに相手のスピリットが疲労したらデッキから1枚ドローする効果がある。小次郎のスピリットがアタックすればするほど、ブロックすればするほど、シデンの手札が潤沢になっていくのだ。

 

小次郎のデッキにはネクサスを破壊するカードは入っていない、だが、シデンに何もさせずに速攻で倒す事は可能。いくら手札が増えようと、使えないカードを引いたら意味はない。

 

 

小次郎「……そして【超進化】!!トゲモンを完全体、リリモンに!」

リリモンLV2(3)BP10000

リザーブ1⇨2

 

トゲモンが桃色の花に包まれて行く。その花びらの中でトゲモンは成長していき、妖精と化す。そして花びらが一枚一枚溢れ落ち、中から妖精型の完全体デジタルスピリット、リリモンが姿を見せた。

 

実況者「……ここで小次郎選手が動き出す!!一回戦とは違う種類の完全体を呼び出しだぞ!!」

 

シデン「……」

 

サボテンからの妖精というなかなかシュールな変化を遂げたからか、意外にもシデンは驚いていた。表情には一切でないが、

 

この緑の完全体デジタルスピリット、リリモンこそ、小次郎のシデン対策の要。このリリモンをいかにフィールドにとどめておくことが大事だった。

 

小次郎「……アタックだ!リリモン!【旋風:1】でクリスタニードルを重疲労させて、コアを2つブースト!さらにリリモンをターンに1回回復!」

リリモンLV2⇨3(3⇨5)疲労⇨回復

 

シデン「……」

クリスタニードル(疲労⇨重疲労)

 

リリモンの強みは緑という緑のような効果を全てアタック時に凝縮して発揮できるというとこにある。たった一回のアタックだけで小次郎に莫大なアドバンテージを与えている。

 

リリモンの羽で巻き起こされる風にクリスタニードルは横に倒れてしまう。息が切れていて呼吸が荒い状態になっていた。

 

小次郎「……アタックはどうする!?」

 

当然リリモンのアタックは継続中、このままではデッキの回転速度でシデンは間違いなく敗北を喫してしまうだろう。だが、仮にも反乱軍のリーダー、今まで散々世界を変えるために強くなろうとして来た彼がこんなところでめげたりはしない。

 

シデン「……万本槍の古戦場の効果で2枚ドロー………アタックはライフで受ける」

手札3⇨5

ライフ3⇨2

 

リリモンは掌から緑の光線を放ち、シデンのライフを1つ破壊する。しかしその行為がシデンのバーストの引き金を引かせる。

 

シデン「……俺のライフが減少でバースト発動!!絶甲氷盾!!ライフを1つ回復!!その後のフラッシュ効果でお前のアタックステップを終了させる!!」

ライフ2⇨3

リザーブ3⇨0

トラッシュ4⇨7

 

小次郎「……く!!やっぱ使ってくるのかよ」

 

小次郎のフィールドに巨大な氷山の一角が現れる。こんな大きなものが目の前に来たらリリモンもテントモンもアタックできない。小次郎は強制的にターン終了をせまられた。

 

小次郎「……ターンエンド」

 

リリモンLV3(5)BP12000

テントモンLV1(1)BP2000

 

バースト無

 

小次郎としてはもう一度リリモンでアタックしてコアを増やしておきたかったところだが、アタックステップを終了させられたのはしょうがない。小次郎はターンをシデンに渡す。

 

[ターン06]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札5⇨6

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨8

トラッシュ7⇨0

 

リフレッシュステップにより、ボーン・ダイルは疲労から回復状態になるが、クリスタニードルは重疲労しているため、一回の回復では普通の疲労状態になるだけであった。

 

シデン「……メインステップ、行くぞ!」

 

小次郎「……!!」

 

シデンの言葉で空気がガラッと変わる。小次郎は息を飲んで、身構える。そして身構えると同時に思う。「おそらく出るのはあいつだろう」と。

 

 

シデン「……鉄壁なる神獣!!メタルガルルモンを召喚!!」

手札6⇨5

リザーブ7⇨0

トラッシュ0⇨3

 

 

空を降りるようにDパラディンの中でもウォーグレイモンとともに双璧をなすデジタルスピリット、メタルガルルモンが召喚される。

 

メタルガルルモンは煌臨を持つスピリットではあるものの、別にわざわざ、フラッシュで出すまでもなく、こうやってコストを払っての召喚も一向に構わない。

 

実況者「……出ましたぁぁぁぁあ!!メタルガルルモン!!毎ターン必ずシデン選手を勝利へと導いております!!今回も導くことができるか!?」

 

メタルガルルモンの雄叫びと会場の観客達の歓声が会場全体に響き渡る。

 

これでようやくシデンと小次郎、お互いのエースが登場、2人のバトルはこれからが本番だろう。





最後までお読みいただきありがとうございます!

今週はもしかしたらどこかでまた更新するかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。