バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

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おはようございます!
第35話です!それではどうぞ!


第35話 決勝戦・前編【思い込む右】

待ちに待った第96回フロンティアリーグの決勝戦、嵐の前の静けさといったところが、会場内には大勢の人々が集まっているというのに、誰1人として口を開かない。

 

 

実況者「……さぁ!とうとう!今年のフロンティアリーグも終幕が近づいて来ましたぁぁぁぁあ!!」

 

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

先程の静けさが嘘のように会場から大きな歓声が巻き起こる。

 

 

実況者「……今年、Dワールド中の人々が憧れる舞台に立つのはこの2人!!ー」

 

 

数々の激戦をくぐり抜け、勝ち上がった両者2名、今年はこの二人が優勝商品である【クロノス・アルファ】を賭けて争うことになる。実況者がそれぞれの名前を呼びあげていく。

 

 

実況者「……先ずは!!!………まさかまさかの未知の世界、リアルワールド出身!!!その天性のドローセンスと粘り強さで数々の強敵を下して来ました!!…………その男の名は……………【一木花火】!!!!!」

 

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

花火が会場内のフィールドへと歩み寄る。その瞬間にまた会場一体が一層、大きな歓声を送る。

 

 

小次郎「……あれ!?そういや、菜々子くんは?」

 

カイネ「……あーー『花ちゃんのとこ行ってくる』って言ったっきり戻ってこないけど」

 

小次郎「……はぁ?絶対迷子になっただろう!!」

 

カイネ「……ま、大丈夫でしょ、この会場円形だし」

 

 

小次郎とカイネは共にこの決勝戦を観戦する。菜々子の行方が気になるが、すぐに戻って来るだろうと、この時は2人ともそう思っていた。

 

 

実況者「……そして!Dポリスに抗う反乱軍のリーダー!!!!!エースのメタルガルルモンと共に数々の激戦をくぐり抜けて来ました!!…………その男の名は【シデン】!!!!!!!!!」

 

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

シデンにも盛大に歓声が送られ、花火に続き中央フィールドへと歩み寄って来た。そして、両者顔を見合わせる。普通ならここまで勝ち上がって来たもの同士、機嫌よくお互いを讃えあいながら決勝戦を向かえるのが常識だが、2人はどちらもやや不機嫌そうな形相だ。

 

 

シデン「……悪いが、この後野暮用があってな、お前との勝負をゆっくり楽しんだなどいられない」

 

花火「……そうかよ、俺ももう、牙とのバトルが終わったからな、後は【クロノス・アルファ】を手に入れるだけだ、………じゃあもう、お互いに喋ることはないな」

 

シデン「……ああ、」

 

花火は楽しみだった牙との勝負が終わり、シデンとのバトルはつまらないから早く終わらせたい、と言ってるように聞こえるが、内心ではシデンとのバトルも心の底から楽しみたい気持ちでいる。なかなか素直になれないのだ。やはり景光の思っていた通り、どこか花火はシデンに対して同族嫌悪のようなものを感じていたのだろう。

 

一方でシデンは行方知らずになったイトニを探すために早く優勝して反乱軍に戻らねばならないのだ。彼は本当に嘘など1つもついていない。だが、別に勝負を楽しみたくないと言っているわけではなかった。

 

 

実況者「……よぉぉぉぉおし!!それでは行きますよぉぉぉお!第96回フロンティアリーグ!決勝戦!!!始めぇぇえ!!」

 

 

花火&シデン「ゲートオープン解放!!!!」

 

 

2人の掛け声と共にバリアが展開される。Dワールド中の人々が注目する大きな大会、フロンティアリーグ、その決勝戦がついに始まる。

 

先行はシデン

 

[ターン01]シデン

スタートステップ

ドローステップ 手札4⇨5

 

シデン「……メインステップ、ガブモンを召喚」

手札5⇨4

リザーブ4⇨0

トラッシュ0⇨3

 

シデンのフィールドに最初に現れたのはツノを生やし、狼型のガルルモンの皮を被っている爬虫類型のデジタルスピリット、シデンの愛用する成長期スピリット、ガブモン、

 

 

シデン「……召喚時効果」

オープンカード

【デスリターナー】

【ネガ・テュポーン】

 

 

残念ながらどちらとも対象外のスピリット、2枚ともトラッシュへと送られる、だが、得られる利点はしっかりと存在していた。

 

 

シデン「……ターンエンド」

ガブモンLV1(1)BP3000

 

バースト無

 

 

先行でやれることなど限られている。シデンはターンを花火に渡す。この第1ターン、特に目立つことはやっていないが、シデンの勝利への強い思いが花火にも伝わっていた。当然花火も負けられないのだが、

 

 

[ターン02]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ4⇨5

ドローステップ 手札4⇨5

 

花火「……メインステップ、……頼むぜぇ、アグモン!!!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨0

トラッシュ0⇨3

 

花火のファーストスピリットはアグモン、これまで花火と共に数々の強敵と戦い、色んな試練をくぐり抜けて来たスピリットの1体、特にアグモンはその効果と存在から花火のデッキのエンジン的な存在であって、

 

花火「……召喚時効果」

オープンカード

【グレイモン】

【ダイナバースト】

 

花火はアグモンの召喚時効果でグレイモンを手札に加える。残ったダイナバーストのカードは破棄される。

 

 

花火「……ターンエンド」

手札4⇨5

アグモンLV1(2)BP3000

 

バースト無

 

 

花火もこれ以上何もせずにターンを渡す。お互いに様子見となる第1、2ターンとなった。だが、これはバトスピというゲームの性質上仕方ないことであって、本番は次のターンからとなることは必然だった。

 

 

[ターン03]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札4⇨5

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨4

トラッシュ3⇨0

 

シデン「……ガブモンをLV2へ」

リザーブ4⇨2

ガブモンLV1⇨2(1⇨3)

 

 

シデンはガブモンのカードにコアを乗せてLVをあげる。成長期スピリットにコアを乗せる理由は当然、進化させることだ。シデンはそれだけ終えるとすぐさまアタックステップへ移行する。

 

 

シデン「……ガブモンの【進化】!!!ガルルモン!!!」

ガルルモンLV2(3)BP5000

 

 

気高き銀狼のスピリット、ガルルモンがガブモンの進化体として現れる。

 

 

シデン「……そのままやれ!ガルルモン!アタック時効果でアグモンのコアを1つリザーブへ置き、1枚ドローする!」

手札5⇨6

 

花火「……」

アグモン(2⇨1)

 

ガルルモンは青い炎の火炎放射を放ち、アグモンを吹っ飛ばす。アグモンはダメージを負うも辛うじて生き残る。花火が事前にコアを余分に置いておくのが活きたようだ。

 

シデン「……ガルルモンのアタックだ!」

 

花火「……ライフで受ける」

ライフ5⇨4

 

 

ガルルモンは花火のライフのバリアを噛みつき、それをそのまま1つ噛み砕いてみせた。

 

シデン「……ターンエンド」

 

 

このターン、手札を増やしに来たシデン、そんなシデンに対し、花火はどうでるのか。

 

 

[ターン04]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ2⇨3

ドローステップ 手札5⇨6

リフレッシュステップ

リザーブ3⇨6

トラッシュ3⇨0

 

 

花火「……メインステップ、アグモンのLVを上げる」

アグモンLV1⇨2(1⇨3)

リザーブ6⇨4

 

花火もシデン同様、アグモンのLVを上げる。グレイモンに進化させるつもりなのだろう。

 

 

花火「……ネクサス、竜の尻尾奇岩をLV1で配置」

手札6⇨5

リザーブ4⇨2

トラッシュ0⇨2

 

花火の背後にまるで竜の尻尾のように、ぐねぐねと捻じ曲がった岩が出現する。

 

 

花火「……後はお前だな、こい!ロクケラトプス!」

手札5⇨4

リザーブ2⇨0

 

三本のツノを生やした地竜スピリット、ロクケラトプス、それのコア効率が良くなっているリバイバル版が登場する。彼もまた花火を地味ながら支えて来た1枚。

 

 

花火「……アタックステップ!アグモン!進化だ!」

 

 

アグモンもグレイモンに進化する。序盤でのグレイモンの存在はなかなか大きいものがあった。一言で言い表すならば、アドバンテージの塊といったところか、

 

花火「……いけ!グレイモン!アタック時効果でガルルモンを破壊!」

手札4⇨5

 

グレイモンの口内から放たれる巨大な炎が、ガルルモンを焼き尽くす。破壊に成功した花火は更に1枚ドローのおまけ付き、

 

 

シデン「……アタックはライフで受けよう」

ライフ5⇨4

 

グレイモンはその立派な甲虫のような頭の甲殻で、シデンのライフを1つ砕いてみせた。

 

 

花火「……続け!ロクケラトプス!」

 

シデン「……それもライフだ」

ライフ4⇨3

 

ロクケラトプスもシデンのライフをツノで破壊する。序盤は花火がやや有利といったところか、ライフ差、フィールド差、どれを取っても花火が有利だった。

 

花火「……ターンエンド」

グレイモンにLV2(3)BP5000

ロクケラトプスLV2(2)BP5000

 

竜の尻尾奇岩LV1

 

バースト無

 

 

[ターン05]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ7⇨8

ドローステップ 手札6⇨7

 

シデン「……メインステップだ、2体目のガルルモンを召喚する」

手札7⇨6

リザーブ8⇨0

トラッシュ0⇨4

 

 

再び彼のフィールドに銀狼が姿を見せる。

 

シデン「……更にバーストをセット」

手札6⇨5

 

シデンのフィールドに今回初のバーストが伏せられる。決勝戦なだけあってその存在感はかなり大きいものとなっていた。

 

 

シデン「……アタックステップ、再びいけ!ガルルモン!!その効果でグレイモンを弱らせろ!」

手札5⇨6

 

花火「……」

グレイモンLV2⇨1(3⇨2)

 

 

今度はグレイモンがガルルモンの青い炎の餌食になる。消滅まではいかないものの、フィールドの端までグレイモンは吹き飛ばされてしまう。岩壁にぶつかる音が妙に生々しい。

 

 

花火「……消滅はしてないぞ」

 

シデン「……これからするさ」

 

花火「……ふ!だろうな」

 

 

これから起こることは花火にも容易に想像ができた。ガルルモンやグレイモンなどの成熟期スピリットには必ず備わっている効果がある。今更説明するほどではないが………

 

シデン「……超進化!!!こい!ワーガルルモン!!」

ワーガルルモンLV2(4)BP8000

 

紫の光に包まれてガルルモンが、完全体のワーガルルモンへと進化を遂げる。ワーガルルモンはその強靭な両拳を地面に叩きつけると、そこを中心に地割れが起きてしまう。花火のグレイモンはその下に落ちていってしまい、消滅してしまう。

 

 

花火「……」

グレイモン(2⇨0)消滅

 

シデン「……ワーガルルモンには召喚時とアタック時に相手のスピリットのコア2つをリザーブへ送る」

 

ワーガルルモンの強力な効果、このタイミングで花火のフィールドのスピリットを除去していくのはなかなかの支配戦術だろう。

 

シデン「……ワーガルルモン!!アタックだ!その効果で今度はロクケラトプスを沈めろ!!」

 

花火「……」

ロクケラトプス(2⇨0)消滅

 

ワーガルルモンは強烈な衝撃波を飛ばし、ロクケラトプスを吹っ飛ばす。維持コアが0になったロクケラトプスはその場で消滅してしまう。ワーガルルモンの効果はこれだけではない。

 

 

シデン「さらに、アタックステップ中にお前のスピリットが、消滅したことにより、ワーガルルモンは回復する」

ワーガルルモン(疲労⇨回復)

 

ロクケラトプスの消滅に反応するように紫の光を浴びるワーガルルモン、メタルガルルモンの効果には当然及ばないものの、彼の能力もまた十分に強力なものである。

 

 

花火「……アタックはライフだ」

ライフ4⇨3

 

ワーガルルモンは強烈な飛び膝蹴りを花火のライフへ命中させる。花火のライフさあっさりと破壊されてしまう。

 

シデン「…もう一度だ!ワーガルルモン!」

 

花火「……そいつもライフだ」

ライフ3⇨2

 

ワーガルルモンの回し蹴りが炸裂し、花火のライフは早くも残り2となる。今この瞬間Dワールド中の人間がこのバトルを観戦して賑わっていることだろう。

 

シデン「……ターンエンド」

ワーガルルモンLV2(4)BP8000

 

バースト有

 

 

花火「……結構きついなぁ、」

 

シデン「……なんだもうギブか?」

 

シデンがそう言うと、花火は「まだまだこれからだ」と言い返してみせる。次のターンは花火の逆襲が始まる。

 

 

[ターン06]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ7⇨8

ドローステップ 手札5⇨6

リフレッシュステップ

リザーブ8⇨10

トラッシュ2⇨0

 

花火「……さぁ、反撃開始と行きますか〜!先ずはお前だ、ピストジャサウルス!!」

手札6⇨5

リザーブ10⇨9

 

魚のような地竜スピリット、ピストジャサウルスが地面を泳ぐように現る。このスピリットはコスト0であり、とても扱いやすいスピリットだ。

 

花火「……さらに、アグモン!!」

手札5⇨4

リザーブ9⇨7

トラッシュ0⇨1

 

 

花火のフィールドに【進化】の効果で手札に戻ったアグモンが再び召喚される。

 

 

花火「……アグモンの召喚時!」

オープンカード

【原始の森】

【メタルグレイモン】

 

 

花火はこの効果でメタルグレイモンを手札に加える。そして花火はを直ぐに召喚する。

 

 

花火「こい!メタルグレイモン!!」

手札5⇨4

リザーブ7⇨0

トラッシュ1⇨5

 

 

花火のフィールドに身体の半分以上をサイボーグ化した完全体のグレイモン、メタルグレイモンがボロボロの翼を羽ばたかせて現れる。

 

 

花火「……メタルグレイモンの召喚時!!ワーガルルモンを破壊!!」

 

メタルグレイモンは出てくるなり、胸部のハッチを開き、そこから巨大なミサイルを発射、ワーガルルモンに綺麗に命中させる。ワーガルルモンは立っていられるはずもなく、破壊されてしまった。

 

シデン「……くっ!」

 

ミサイルの爆風がシデンの方にも飛んできた。シデンは目の前の砂埃を払うが、メタルグレイモンが既に眼前に迫っていた。

 

シデン「……く!!」

 

花火「……いけ!メタルグレイモン!」

 

シデン「……ライフだ」

ライフ3⇨2

 

 

メタルグレイモンはそのままシデンのライフを左手のアームで1つかち割る。だが、それはシデンのバースト発動の条件でもあって、

 

 

シデン「……ライフ減少によりバースト発動!!絶甲氷盾!!ライフを1つ回復し、コストを払いお前のアタックステップを終わらせる!!」

リザーブ5⇨1

トラッシュ4⇨8

 

 

シデンの伏せたバーストマジック、絶甲氷盾により、このターンのライフの減少は差し引いてゼロにされた。

 

巨大な氷の壁が花火のスピリット達の行く手を阻む。このターンのアタックはどう考えても不可能だ。花火は止むを得ずターンをシデンに渡す。

 

花火「……ターンエンド」

ピストジャサウルスLV1(1)BP1000

アグモンLV1(1)BP3000

メタルグレイモンLV2(3)BP9000

 

竜の尻尾奇岩LV1

 

バースト無

 

 

[ターン07]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ1⇨2

ドローステップ 手札6⇨7

リフレッシュステップ

リザーブ 2⇨10

トラッシュ8⇨0

 

シデン「メインステップ!魂鬼!ガブモン!LV1!ガルルモンをLV2で召喚!」

手札7⇨4

リザーブ10⇨1

トラッシュ0⇨4

 

一気にスピリットを展開するシデン、呼び出されたのは【進化】【超進化】で手札に戻ったガブモン、ガルルモン、そしてそれに加えられたのは景光戦でも活躍したコスト0の鬼の霊魂のようなスピリット、魂鬼。

 

 

シデン「……バーストセット!」

手札4⇨3

 

 

シデンのフィールドに再びバーストカードが裏向きでセットされる。

 

 

シデン「……アタックステップだ!やれ!ガルルモン!今度こそアグモンを燃やし尽くせ!!」

手札3⇨4

 

花火「……くっ!」

アグモン(1⇨0)消滅

 

ガルルモンの炎が再びアグモンを襲う。アグモンはさすがに耐えることはできず、その場で消滅してしまう。

 

だがしかし、そんなことは些細な問題、本当の問題はこのターン、フルアタックされてしまえば花火のライフが尽きてしまうと言うことにある。もちろん、花火はこんなところでくたばるわけがないのだが、

 

花火「……アタックはピストジャサウルスでブロック!」

 

BPでは決して敵わないがピストジャサウルスは果敢にガルルモンに挑んでいく。だが、勝負に決着はつけさせない、花火の本当の狙いはガルルモンとバトルさせることにあるのだから、

 

 

花火「……フラッシュマジック!リアクティブバリア!不足コストはピストジャサウルスと、メタルグレイモンのコアを借りる!」

手札4⇨3

ピストジャサウルス(1⇨0)消滅

メタルグレイモンLV2⇨1(3⇨1)

リザーブ1⇨0

トラッシュ5⇨9

 

ピストジャサウルスがガルルモンと衝突しようとする前にピストジャサウルスが消滅してしまう。だが、その瞬間にガルルモン達の眼前に巨大な氷山の一角が立ち上る。

 

 

花火「……今度は俺がお前のアタックステップを止めるぜ」

 

シデン「……ふん!猿真似か?………ターンエンドだ」

ガルルモンLV2(3)BP5000

ガブモンLV1(1)BP3000

魂鬼LV1(1s)BP1000

 

バースト有

 

なんと言おうとこのターンは終わり、次は花火の反撃が始まる。メタルグレイモンの効果をフルに発揮すればこんな盤面は直ぐにどうとでもなる。

 

[ターン08]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札3⇨4

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨10

トラッシュ9⇨0

 

花火「……メインステップ、メタルグレイモンをLV3へアップ!」

リザーブ10⇨7

メタルグレイモンLV1⇨3(1⇨4)

 

 

メタルグレイモンがコアの上昇で力が強まり、有り余った力を出しきるように雄叫びをあげる。

 

 

花火「……バーストをセット!」

手札4⇨3

 

花火は今回初のバースト、このバーストが今後どのような影響を与えてくるのか期待がかかる。

 

 

花火「……竜の尻尾奇岩もLVを上げとくぜ」

リザーブ7⇨6

竜の尻尾奇岩LV1⇨2(0⇨1)

 

 

竜の尻尾奇岩はLV2から自分のアタックステップ中に地竜スピリットのBPを3000上昇させる効果がある。つまりメタルグレイモンもこの効果にのっとり、BPが上昇する。

 

花火「……アタックステップだ!やれ!メタルグレイモン!!その効果でガルルモンを破壊して回復!」

メタルグレイモン(疲労⇨回復)

 

メタルグレイモンが左手のアームを伸ばし、ガルルモンを貫く、ガルルモンはあっさり吹き飛ばされて破壊されてしまう。

 

 

シデン「……くっ!………だが、それがお前の命取りだ!バースト発動!天冥銃アーミラリー・スフィア!」

 

花火「……!!」

 

シデン「……その効果でお前のメタルグレイモンのコアを2つリザーブへ送る」

 

花火「……くっ!」

メタルグレイモンLV3⇨1(4⇨2)

 

紫の魔力により、メタルグレイモンの力が大幅にダウンする。シデンの銃ブレイブ、アーミラリー・スフィアの効果だ。

 

シデン「……そしてこの後こいつを召喚する」

天冥銃アーミラリー・スフィアLV1(4)BP3000

 

紫色の魔法陣から一丁の銃が地面に突き刺さるように落ちてくる。

 

さらにシデンは間髪入れずに自分のフラッシュタイミングで煌臨する。呼び出すのはもちろん自分のフェイバリットスピリット、

 

シデン「魂鬼のソウルコアをトラッシュに置き、煌臨発揮!対象は天冥銃アーミラリー・スフィア!」

魂鬼(1s⇨0)消滅

トラッシュ4⇨5s

 

コアが全て損失したことにより魂鬼は消滅するが、それにより呼び出される新しい魂が現れる。

 

 

シデン「……来い!鉄壁なる神獣よ!今こそ天命の銃と共に宿敵を討て!……メタルガルルモン!」

手札4⇨3

メタルガルルモンLV3(4)BP16000

 

 

紫の渦の中から鋼のボディを持つ鉄壁なる神獣、メタルガルルモンが煌臨する。さらに銃ブレイブの性能はここから開花する。

 

 

シデン「……天冥銃アーミラリー・スフィアの【装鎮】により、そのままメタルガルルモンに合体!」

メタルガルルモン+天冥銃アーミラリー・スフィアLV3(4)BP19000

 

アーミラリー・スフィアがメタルガルルモンの背中に装着される。すると、メタルガルルモンの体色はみるみるうちに水色から純粋な紫色へと変化していく。瞳の色も失い、完璧な機械兵器と化す。

 

花火「……でやがったな、メタルガルルモン……!今日は勝たせてもらうからな!」

 

シデン「……ほざけ!お前にそんな余裕はないだろう!……合体スピリットでブロックだ!」

 

このタイミングはメタルグレイモンのアタック中に起きた出来事、シデンはメタルガルルモンでブロックを宣言する。メタルグレイモンは竜の尻尾奇岩でBPが幾分か増しているとは言え、アーミラリー・スフィアのコア除去効果がでかく、そのBPは9000、シデンのメタルガルルモンには遠く及ばなかった。

 

メタルグレイモンを破壊しようとゆっくり歩みを進めてくるメタルガルルモン、メタルグレイモンはそれを止めようと胸のハッチを開き、ミサイルを何発も連射するが、メタルガルルモンの推進力は衰えることを知らず、直進を進める。そしてアーミラリー・スフィアの一長打線を描くような砲撃でメタルグレイモンを撃ち抜く。メタルグレイモンはこれをくらい生きてるはずもなく、そのまま爆発してしまう。

 

 

シデン「……これでお前のスピリットはゼロ、勝負あったな」

 

花火「……ぐっ!」

 

 

ここまで1ターン1ターンごとに逆転を繰り返してきたシデンと花火だが、ここにきてシデンのカウンターが炸裂。おまけに厄介極まりないメタルガルルモンを彼のフィールドに立たせてしまうことになった。絶体絶命、花火に勝機はあるのか。

 

 

 

 

決勝の舞台ではなく、ここは白の大陸、Dポリスの本拠地だ。そしてその中では1人の男が決心を固めていた。

 

 

サツマ「……やはり総司令官殿に言わねば、『今は反乱軍などと争っている暇はない』と、」

 

 

この男、Dポリスの副総司令官のサツマはDポリスの行動に疑問を感じていた。なぜ他の事件をほったらかしにしてまで反乱軍を捕まえねばならないのか、はたまたなぜ、デジタルスピリットのエネルギーを集めることを優先せねばならないのかを、他の困っている人たちをほったらかしにしてまでするようなことではない。

 

サツマは以前から疑問を感じていたのだが、それを確信させたのは花火たちも関わった【アトーライの事件】、この事件でより巨悪な存在の【暗黒四天王】の存在が明らかにされたのだ、【特に危害を加えたりしないない反乱軍】など放っておいてこの【暗黒四天王】をとっ捕まえた方が世間的にも評判的にも良いではないか?……そう疑問を感じずにはいられなかった。

 

総司令官殿の部屋に真っ直ぐ歩みを進めていくサツマ、今までは立ち入りを禁じられていたため、入ったことはない、と言うか、サツマは総司令官の顔すら見たことがないのだ。10年前、謎の声の導きにより結成されたDポリス、彼は半ば無理矢理に副総司令官をやらされていたのだ。だが、その時のDポリスは本当の正義を語るに値する集団であったため、彼としては有意義ではあったが………

 

 

サツマ「……着いた………ここが」

 

 

総司令官室、ここでDポリスに関する全ての事柄を総司令官が管理している。サツマは恐る恐るその引き戸を開ける。ずっと憧れにしていた総司令官に会えるのだ、無理もないが、そして自分のこの想いを全て伝えねば、絶対に伝わる。この時はそう思っていた。

 

チョウシュウ「……入る時くらいノックくらいしたらどうですかい?一応あんたの上司の部屋だぜ、サツマさん」

 

サツマ「……チョウシュウ!?なぜお前が総司令官室に」

 

 

そこに居たのは聞きなれた声で話しかけてくる自分の部下の姿、チョウシュウはずっと高級な腰掛けでくつろぎ、彼を待って居たのだ。

 

 

チョウシュウ「……そろそろあんたがここにくるからだと、総司令官殿から、お達しがあったんでね〜」

 

 

サツマは不思議で仕方なかった。今まで総司令官は自分にのみ通知を出して支持していたのに、まさかまさかのチョウシュウに通知を出して待ち伏せさせていたことが………そもそも待ち伏せする理由がなんなのかわからない。…………彼にとっては全くもって理解しがたい事柄である。

 

 

サツマ「……どう言うことだ!?………説明しろ!」

 

チョウシュウ「……残念だがサツマさん、あんたとはここでお別れさ」

 

 

チョウシュウは加えていたタバコを足で踏みつけてバトルヴァイスを懐から取り出す。そして2人のバトルが強制的に行われた。その後、サツマの姿を見たものは誰もいない。

 

 




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