バトルスピリッツ オメガワールド   作:バナナ 

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第36話です!
それではどうぞ!


第36話 決勝戦・後編【考え込む左】

シデンと花火の決勝戦は続く。しかし状況からして圧倒的に優位に立っているのはシデンの方であった。

 

《シデン》ライフ3

メタルガルルモン+天冥銃アーミラリー・スフィアLV3(4)BP19000

ガブモンLV1(1)BP3000

 

バースト無

 

 

《花火》ライフ2

 

竜の尻尾奇岩LV2(1)

 

バースト有

 

 

花火のフィールドにスピリットは存在せず、今からシデンのターンが始まると言う過酷な状況、それに追い打ちをかけるように存在するメタルガルルモン、状況は正しく最悪と言えるだろう。

 

 

花火「……ターンエンド」

 

 

[ターン09]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札3⇨4

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨6

トラッシュ5⇨0

 

シデン「……メインステップ、今一度バーストを伏せる」

手札4⇨3

 

 

シデンの手札から再びバーストカードが伏せられる。

 

 

シデン「……アタックステップだ!」

 

 

戦闘態勢に入るメタルガルルモン、シデンは花火に考えさせる間も無く、決着をつける気だ。

 

 

シデン「……メタルガルルモンでアタック!その効果で花火!!お前のリザーブのコアを2個トラッシュへ置き、メタルガルルモンを疲労から回復させる!」

メタルガルルモン+天冥銃アーミラリー・スフィア(疲労⇨回復)

 

花火「……ぐ…っ!」

リザーブ10⇨8

トラッシュ0⇨2

 

 

花火のコアを餌に回復するメタルガルルモン、そもそも回復する必要はほとんどなく、合体スピリットと化しているメタルガルルモンはダブルシンボル、花火のライフも2、一撃で決着がつく。これはシデンの決して慢心していない気持ちの表れでもあった。

 

 

花火「……待ってたぜ!お前のアタック!」

 

 

花火もまだ負けるわけにはいかない、優勝商品の【クロノス・アルファ】、自分たちの世界へ帰る鍵、それを手にするまでは負けられない。

 

 

花火「……バースト発動!煌星銃ヴルムシューター!」

 

シデン「……!!」

 

花火「……この効果でデッキから一枚ドローする」

 

煌星銃ヴルムシューター、花火の銃ブレイブ、専用効果【装鎮(リロード)】で煌臨を行えるが、今の花火の手札にウォーグレイモンはいない、このままヴルムシューターだけを召喚しても力を存分に発揮できずに負けてしまうだろう。だからここで、この効果で引かねばならない、ウォーグレイモンを……

 

 

シデン「……」

 

 

シデンもここまでの展開から花火がウォーグレイモンを握れていないのがわかっていた。会場全体が固唾を呑む。そして花火は意を決してデッキの上のカードを一枚引き抜く。

 

 

花火「……ドロー!……」

 

 

花火の引いたカードは………

 

 

花火「……へへ、やったぜ」

ドローカード【ウォーグレイモン】

 

 

見事ウォーグレイモンを引き当て、見せびらかす花火、シデンも『そうこなくてはな』と鼻で笑う。

 

 

花火「……こっからが勝負だ!俺はヴルムシューターを召喚して、そのまま煌臨発揮!!ウォー!!グレイモン!」

手札4⇨3

リザーブ3s⇨2

トラッシュ2⇨3s

 

 

花火の背後から炎の輪っかが現れ、その中より、ヴルムシューターを携えた赤いウォーグレイモンが姿を見せる。そこから花火の前に飛び降りると、自分の存在をアピールするかのように咆哮する。

 

 

実況者「……来たぁぁぁぁあ!!ウォーグレイモン!!!!!ついに、究極体の二体が揃ったぁぁぁぁあ!!」

 

 

盛り上がる実況者と観客達、確かにこれほど決勝戦として熱い展開はないだろう。

 

 

花火「……煌臨時効果!ガブモンを破壊!!」

 

 

ウォーグレイモンは掌を合わせてガイアフォースを形成、それをシデンのガブモンめがけ投げ飛ばす。小さなガブモンにはひとたまりもなく、あっさり掻き消されてしまう。

 

 

シデン「……コスト3のスピリットの破壊により、デスリターナーの【不死】の効果を発揮する、デスリターナーを召喚」

リザーブ8⇨6

トラッシュ0⇨1

 

 

シデンもただでは転ばない、トラッシュに落ちていたデスリターナーの効果を使い、スピリットの頭数を減らさない。

 

紫色の渦の中から這い上がるようにデスリターナーが復活する。このカードは最初のシデンのターンでガブモンの効果によりトラッシュへと落とされたカードだ。

 

 

 

花火「……いくぞ!シデン!……ウォーグレイモンでブロックだ!!」

 

シデン「貫け!メタルガルルモン!」

 

 

メタルガルルモンのアタックをウォーグレイモンでブロックする花火、今のウォーグレイモンはBP22000、BP19000のメタルガルルモンより上である。

 

ウォーグレイモンはメタルガルルモンの突進を受け止める。炎と氷のエレメントが真正面からぶつかり合う。BPの差か、炎の方が僅かながら押しているように見える。

 

 

花火「……BPは俺の方が上だぜ」

 

シデン「……甘い!フラッシュアクセル、ジャッガスを使用する!」

手札3⇨2

リザーブ6⇨4

トラッシュ1⇨3

 

花火「……!!」

ウォーグレイモン+煌星銃ヴルムシューター(5⇨4)

 

シデン「……この効果でお前のウォーグレイモンはコアを1つ外される!」

 

花火「……くっ!けどまだLVは3だ!」

 

シデン「……追加効果で1コア支払うことでさらに相手のスピリットのコアを2つリザーブへ送る」

リザーブ4⇨3

トラッシュ3⇨4

 

花火「……なに!?」

ウォーグレイモン+煌星銃ヴルムシューターLV3⇨1(4⇨2)BP22000⇨14000

 

 

シデンの手元に紫のスピリットカードが置かれると同時に、紫色の靄がウォーグレイモンを襲う。計3つのコアを外されたウォーグレイモンはLVが3から1へと下がってしまう。

 

 

シデン「俺のデッキだったらもっと余分にコアを置くんだな」

 

 

力が下がったことにより、均衡していたメタルガルルモンとの勝負に差が開き、徐々に炎がメタルガルルモンの冷気に押され始める。ウォーグレイモンの炎が弱まり、その頭角にヒビが入る。

 

このまま圧倒されて終わりかと思われた次の瞬間、花火の右腕が動き出す。

 

花火「……なら俺もフラッシュアクセル!スピノスレッガーだ!!!………この効果でこのターン、ウォーグレイモンのBPは5000上がる」

手札3⇨2

リザーブ5⇨3

トラッシュ3s⇨5s

ウォーグレイモン+煌星銃ヴルムシューターBP14000⇨19000

 

シデン「……!?」

 

実況者「……ななななんとぉぉぉお!、花火選手!このタイミングでウォーグレイモンのBPを底上げ!!!メタルガルルモンと同じBPに仕立て上げたぁぁぁぁあ!!」

 

 

花火の手元にもスピリットカードが置かれる、それと同時に息を吹き返すウォーグレイモン、その炎のように燃えたぎる闘志をそのままメタルガルルモンにぶつけていく。

 

メタルガルルモンも顔面の装甲にヒビが入っていく。競り合う両者からは蒸気が漏れ出す。お互いもう、体がオーバーヒート寸前なのだろう。

 

 

シデン「……ぐぅ!怯むな!メタルガルルモン!!!」

 

花火「……負けるな!!ウォーグレイモン!!!」

 

 

絶叫する2人の言葉を聞き、互角の勝負を繰り広げるDパラディンの双璧の2体、互いに眼光を放ちながら、さらに力を入れ合う。

 

ぶつかり合う炎と氷のエレメントはついに混ざり合い、大爆発を巻き起こす。その爆発はまるで原子爆弾でも落とされたかのよう。二体とも無事であるわけがなく、爆煙が晴れる頃にはその場から姿を消していたが、二丁の銃ブレイブだけは銃口を下に向け、それぞれのフィールドの地面に突き刺さっていた。

 

 

実況者「……なんということでしょう!!!究極体同士の戦いは引き分けに終わりましたぁぁぁぁあ!!」

 

シデン「……引き分けだと!?」

 

花火「……助かったぜ、ウォーグレイモン」

 

 

跡形もなく消え去った2体の究極体、だが、決してこの決勝戦が終わったわけではない、シデンはアタックステップを続ける。デスリターナー、メタルガルルモンの効果で回復状態のアーミラリー・スフィアのアタックが通れば花火のライフはゼロになる。

 

 

シデン「……デスリターナー!!」

 

花火「……フラッシュマジック!ガイアフォース!アーミラリー・スフィアを破壊!」

手札2⇨1

リザーブ3⇨1

トラッシュ5s⇨6s

 

シデン「……!!」

 

 

巨大な炎の玉がアーミラリー・スフィアを焼き尽くす。

 

 

花火「……デスリターナーのアタックはライフで受けてやる」

ライフ2⇨1

 

 

ガイアフォースのことなど気にも止めずに走るデスリターナーは高く飛び上がり、花火のライフを剣で破壊した。これで花火のライフはいよいよ後1つとなる。

 

 

シデン「ターンエンド」

 

 

[ターン10]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ2⇨3

ドローステップ 手札1⇨2

リフレッシュステップ

リザーブ3⇨9

トラッシュ6⇨0

 

花火「メインステップ、手元からスピノスレッガーを召喚!」

リザーブ9⇨6

トラッシュ0⇨2

 

 

フィールドに現れるのは恐竜、スピノサウルスをモチーフにバイザーを装着したスピリット、スピノスレッガー、効果がBPパンプのみ故か、コスト4にして驚異のBPを誇る。

 

 

花火「……まだまだ!ネクサス、ボルカニックキャニオンと、グレイモンを召喚する!」

手札2⇨0

リザーブ6⇨0

トラッシュ2⇨5

 

 

花火のフィールドに今回2体目となるグレイモンと、ネクサスのボルカニックキャニオンが現れる。

 

 

花火「……グレイモンとヴルムシューターを合体!」

 

 

グレイモンは手が短すぎてヴルムシューターを握ることができないので、ヴルムシューターが謎の浮力を得て、彼の周りをファンネルのように浮遊する。

 

 

花火「……アタックステップ!」

グレイモン+煌星銃ヴルムシューターLV3(4)BP18000

スピノスレッガーLV2(3)BP17000

 

竜の尻尾奇岩LV2(1)

ボルカニックキャニオンLV1

 

バースト無

 

 

2体の恐竜は元々のBPとボルカニックキャニオン、竜の尻尾奇岩の効果も相まってなかなかのBP数値になる。これでシデンにフルアタックで与えられるダメージ数は合計で3。

 

 

シデン「……」

 

花火「……いけ!グレイモン!効果でデスリターナーを破壊してデッキから1枚ドロー!」

手札0⇨1

 

 

グレイモンは炎の玉を口内で形成し、デスリターナーに向けて放つ。デスリターナーはひとたまりもなく直撃し、爆発。呆気ない最後を遂げる。

 

 

シデン「……ライフで受ける」

ライフ3⇨1

 

花火「シンボルは2つだ!ブチ抜け!グレイモン!」

 

 

グレイモンの強烈な頭角の一撃がシデンを襲う。残り3つのライフが一気に1つになる。だがそれはシデンのバーストの引き金でもあって……

 

 

シデン「……ライフ減少によりバーストを発動!絶甲氷盾!」

ライフ1⇨2

リザーブ9⇨5

トラッシュ4⇨8

 

花火「……2枚目の絶甲氷盾!?」

 

 

シデンのライフがまた1つ復活する。言わずと知れた白の防御マジック、絶甲氷盾の力だ。シデンはその後4つのコストを支払い、花火のアタックステップを強制的に終了させる。

 

 

花火「……ぐっ!」

 

 

花火達の目の前に巨大な氷山の一角が出現、アタックステップを強制的に終了させられた。止むを得ず花火はターンを終了し、シデンにそれを渡すこととなる。

 

 

[ターン11]シデン

スタートステップ

コアステップ リザーブ5⇨6

ドローステップ 手札2⇨3

リフレッシュステップ

リザーブ6⇨14

トラッシュ8⇨0

 

シデン「……メインステップ、」

 

 

シデンは正直ここまで花火がやれるようになっているとは思っていなかった。本当に以前自分に完膚なきまでに実力差を見せつけられたあの花火なのかと目を疑うほどだ。今なら本当に反乱軍に入って欲しい、そう思えるほどに彼の成長を感じていた。

 

だが、だからとて、負けるわけにはいかない、これに勝てば時空を超越できる奇跡のアイテム、【クロノス・アルファ】が手に入るのだから、これがあれば念願のDポリスの討伐も夢ではない。本当に宣言通り、3ヶ月以内でDポリスを制圧できる。

 

やはり花火がどんなに自分を否定しようともこれだけは、この考えだけは譲れない。世界を塗り替える力、【オメガバースト】を使おうとしている彼等を自分としてはどうしても見過ごせないのだ。それがたとえ、善良な使い方であったとしても。

 

花火達が相手にしたという、【暗黒四天王】、彼等も当然見過ごすわけにはいかない、だが、Dポリスを倒してからでも遅くはない。シデンはそう考えていた。シデンと花火が共闘する日も近いかもしれない。

 

 

シデン「ボーン・ダイルを召喚」

手札3⇨2

リザーブ14⇨11

トラッシュ0⇨2

 

 

シデンのフィールドにワニのような紫の小さいスピリットが召喚される。ボーン・ダイルはメインステップ時に白のシンボルを2つ追加する効果がある。

 

当然これだけで終わるわけなく、シデンは颯爽と次の手を繰り出す。

 

 

シデン「……さらにマジック!フェーズチェンジ!このターン、俺のライフはコスト4以上のスピリットから守られ、ゼロに決してならない」

手札2⇨1

リザーブ11⇨10

トラッシュ2⇨3

 

花火「……!?」

 

 

フェーズチェンジ、白の防御マジックカード、その本質は基本的に相手のターンで力を発揮する。だがシデンは何故かあえてそれを自分のメインステップで使用した。一見ただのプレイングミスに思える行いだが、シデンの本当の狙いは直ぐに明らかとなる。

 

 

シデン「……フェーズチェンジの【連鎖:紫】を発揮!………トラッシュにあるコスト8以上のスピリットを召喚する!!」

 

花火「……!!このためか!!」

 

 

フェーズチェンジには【連鎖:紫】の効果がある。それは説明の通り、トラッシュからスピリットを召喚する効果、当然シデンが呼び出すのはあのスピリット。

 

 

シデン「……トラッシュよりメタルガルルモンを再召喚!!」

リザーブ10⇨0

トラッシュ3⇨9

 

 

紫が多少混じった白のリングがシデンの目の前に現れる。そのリングは神々しい光を放つと、回転を始め、冥府の底へとリンクする。さらにメタルガルルモンがそこから飛び出してくる。

 

復活したメタルガルルモンに盛り上がる観客や実況者、そんなことには目もくれず、シデンはターンシークエンスを進める。次はいよいよアタックステップ。

 

 

シデン「……アタックステップ」

メタルガルルモンLV3(4)BP16000

ボーン・ダイルLV1(1)BP2000

 

バースト無

 

 

花火「……」

 

 

花火のブロッカーはスピノスレッガーのみ、ライフは1、絶対絶命と誰もが断言できる状況だろう。だが、花火はそんな中でも防ぐ自身があるのか諦める顔など一切見せずにただ前を向いている。まるでバトルが楽しいと言わんばかりに。

 

 

シデン「……終わりだ、……メタルガルルモン!効果でスピノスレッガーのコアを2つトラッシュに置き、回復する!」

メタルガルルモン(疲労⇨回復)

 

花火「……」

スピノスレッガーLV2⇨1(3⇨1)

トラッシュ5⇨7

 

 

メタルガルルモンの爆撃でコアが外されるスピノスレッガー、そのBP差がさらに開く。

 

 

シデン「……これで【クロノス・アルファ】は俺のものだ!!」

 

花火「……馬鹿野郎!俺らだって行きたいとこあるんだよ!それは譲れない!………力を貸してくれ、オメガモン」

 

シデン「……!?」

 

花火「……フラッシュマジック、グレイソード!!」

手札1⇨0

グレイモン+煌星銃ヴルムシューター(4⇨0)消滅

スピノスレッガー(1⇨0)消滅

トラッシュ7⇨12

 

シデン「……グレイソード!?、なんだそのマジックは!!」

 

 

見たこともないマジックに驚くシデン、当然だろう、何故ならこのカードは実在した究極にして最強の戦士、オメガモンが花火に託したカードなのだから。花火はグレイソードの効果を淡々と述べていく。

 

 

花火「……グレイソードは相手のスピリット一体をデッキの上に戻す!…」

 

シデン「……なに!?メタルガルルモンを戻す気か!?」

 

花火「……いや、戻すのはボーン・ダイル!お前だ!」

 

 

まるでウォーグレイモンを模した劔、グレイソードは天空から凄まじいスピードで落下して行き、ボーン・ダイルに突き刺さる。ボーン・ダイルはそのままデジタルの粒子となり、シデンのデッキの一番上に戻る。

 

 

シデン「……な!?血迷ったか!?」

 

花火「……いやこれでいい!グレイソードのもう1つの効果でこのターン、俺のライフは完全体、究極体からは一切減らされない!メタルガルルモンのアタックはライフで受ける!」

 

 

花火の目の前に太陽のようなマークが現れる。そのマークはメタルガルルモンの攻撃を一切寄せ付けない。

 

 

実況者「……凌いだぁぁぁぁあ!!凌いだぞぉぉぉお!花火選手渾身の防御マジック!!この決勝戦、一体どこまでいくんだぁぁぁぁあ!!」

 

シデン「……くっ!、だが、次はない、ターンエンドだ」

 

 

現在のシデンのフィールドは究極体のメタルガルルモンのみ、これでは花火の残り1つのライフは削れない。仕方なくシデンはターンを終える。

 

花火にチャンス到来と言えるが、花火のフィールドはネクサスが2枚のみ、手札もゼロときた。あまり好ましい状況じゃない。まさしくバトラーとしての底力が試されている時であった。

 

 

[ターン12]花火

スタートステップ

コアステップ リザーブ0⇨1

ドローステップ 手札0⇨1

リフレッシュステップ

リザーブ1⇨13

トラッシュ12⇨0

 

花火「……メインステップ、マジック、エクスキャベーションを使用!」

手札1⇨0

リザーブ13⇨11

トラッシュ0⇨2

 

シデン「……なに!?このタイミングでエクスキャベーションだと!?」

 

 

エクスキャベーション、赤のマジックカード、その効果はトラッシュの地竜スピリットを3枚回収できる効果、この状況で花火は最高のドローをしたと言える。

 

 

花火「……トラッシュからアグモン、メタルグレイモン、ウォーグレイモンを手札に戻す!」

手札0⇨3

 

 

3枚のカードが再び舞い戻ってくる。そして花火は立て続けに召喚する。

 

 

花火「……召喚!アグモン!メタルグレイモン!!」

手札3⇨1

リザーブ11s⇨1s

トラッシュ2⇨7

 

 

花火のフィールドに再びアグモンとメタルグレイモンが現れる。これで準備は万端、花火はターンシークエンスを進め、アタックステップに入る。

 

 

花火「……アタックステップ」

アグモンLV1(1)BP8000

メタルグレイモンLV3(4)BP16000

 

竜の尻尾奇岩LV2(1)

ボルカニックキャニオンLV1

 

バースト無

 

 

花火の配置したネクサス、ボルカニックキャニオンと竜の尻尾奇岩の効果でBPが底上げされる2体、メタルグレイモンに至っては既にメタルガルルモンと同値にまでのし上げられている。

 

 

花火「……いけ!メタルグレイモン!!」

 

 

走り出すメタルグレイモン、そしてその肉体は瞬時に赤々と光り出す。

 

 

花火「……煌臨発揮!今一度甦れ!最強の龍戦士!ウォーグレイモン!!!」

リザーブ1s⇨0

トラッシュ7⇨8s

手札1⇨0

 

 

メタルグレイモンは姿形を変えて行き、スマートな人型のフォルムとなる。最強の龍戦士、ウォーグレイモンが再び花火のフィールドへと復活した。

 

 

花火「……決着つけようぜ、シデン」

ウォーグレイモンLV3(4)BP21000

 

 

再び合間見える究極体の2体、これ以上に決勝戦にふさわしいバトルがあるだろうか、沸き起こる歓声、興奮するDワールド中の人々、これを見てテンションを上げずにはいられない。その中でも一番テンションが上がっているのは花火とシデンなのだが、

 

 

花火「……煌臨スピリットはその煌臨元のスピリットの全ての情報を受け継ぐ、……いけ!ウォーグレイモン!!」

 

シデン「……いいだろう!最後まで俺の全身全霊を持ってお前のバトルに応えてやる!いけ!メタルガルルモン!」

 

 

迫ってくるウォーグレイモンに対し、メタルガルルモンをぶつけてくるシデン、再び両雄が激突する。

 

ミサイルを全弾発射し迎え撃つメタルガルルモン、ウォーグレイモンはそれをひたすらに避けていく。そしてウォーグレイモンは一瞬の隙をついてドラモンキラーの右腕の一撃をお見舞いしようとするが、メタルガルルモンも軽くそれを避ける。

 

メタルガルルモンはそのまま氷のブレスをウォーグレイモンに浴びせる。ウォーグレイモンの身体はどんどん凍りついていく。

 

 

花火「……負けるな!!ウォーグレイモン!!!打ち上げろぉぉぉお!」

 

 

花火の言葉に呼応するように眼光を輝かせるウォーグレイモン、凍りついた身体を自身の炎で瞬時に蒸発させてメタルガルルモンに近づき、上へと回し蹴りを喰らわせる。顎にクリーンヒットしたメタルガルルモンは上空へと飛ばされる。

 

そのままウォーグレイモンは拳で連打を叩き込む。炎の拳をなんどもなんども、ゆっくりとヒビが入っていくメタルガルルモン、そしてついに限界を迎えてメタルガルルモンは上空で大爆発を起こす。ようやく、ようやくウォーグレイモンはメタルガルルモンから勝ち星をとった。

 

 

花火「……ウォーグレイモンのアタック時効果、トラッシュのソウルコアをウォーグレイモンに置くことでお前のライフを1つボイドに置く」

トラッシュ8s⇨7

ウォーグレイモン(4⇨5s)

 

 

再び地に足をつけ、両手を合掌させるウォーグレイモン、その間隔はドンドン広がって行き、その間からは巨大な炎を成長させていく。限界まで大きくしたウォーグレイモンは一気にそれをシデンに向けて放つ。バトルフィールドを覆い尽くすほどにまで成長した炎の直撃をくらいシデンのライフは溶けるように1つ消滅した。

 

 

シデン「……」

ライフ2⇨1

 

 

黙り込むシデン、最後に負けたのはいつだろうか、また、最後に自分を負かした人物は誰なのかと考える。そう考えていくうちにたどり着いたのは自分の父親、あの時はバトルを始めたばかりであった。

 

シデンとイトニの両親は貧しい生活が続いたせいで栄養失調で亡くなっている。シデンはこの時からいつか必ず自分たちのような者をこの世からなくすと決めた。故に今の反乱軍を結成させた理由だ。ドューケにガブモンを渡されたあの日から、必ず、自分の考えは実行できると考えていた。だが、これで少々その道が遠のくか………

 

 

花火「……アグモン!!!!」

 

 

花火のラストアタック、まるで待っていましたと言わんばかりに走り出すアグモン、シデンは目を閉じながら最後の攻撃を受け入れる。

 

 

シデン「………ライフで受ける」

ライフ1⇨0

 

 

アグモンの鋭い鉤爪の一撃がシデンの最後のライフを破壊する。

 

一瞬何が起こったのかわからなかった実況者は今一度フィールドを確認する。そしてー

 

 

実況者「…………き、決まったぁぁぁぁあ!!一体誰がここまで予測できたか!?第96回フロンティアリーグ優勝は、はるばる未知の世界リアルワールドから現れた赤きゴーグル男!!!!!その名も……………【一木花火】だぁぁぁぁあ!!」

 

 

ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

嵐のように巻き起こる歓声、拍手、それら全てが花火に向けられている。

 

 

花火「……へへ、どうだシデン、俺の勝ちだぜ」

 

シデン「……そうだな、この借りは必ず返すとして、すまないが俺はもう帰る」

 

花火「おいおい、閉会式まで見ないのかよ」

 

シデン「……バトル前も言ったが、俺は急いでいるんだよ」

 

 

シデンが急ぐ理由、それは行方知らずになったイトニの捜索をすることだ。決勝の勝敗の有無を問わずに急いでシュリ達と捜索しなければならなかった。だが、その用事は直ぐに済んでしまう。

 

 

ドューケ「……シデンさん!」

 

シデン「……ドューケ、すまない、俺はリーダーでありながらこの場で勝利を収めることができなかった」

 

ドューケ「……そんなことより、重大なお知らせがあるんです!」

 

 

ドューケが息を切らしながらシデンと花火のいる中央フィールドに現れる。その様子から察して、シデンはイトニが見つかったのだということがなんとなく理解した。

 

 

シデン「……!!まさかイトニが見つかったのか!?」

 

花火「……!?」

 

 

珍しく喜びの声を上げるシデン、言葉の意味がわからない花火は首を横に傾ける。ドューケは切れた息を少々整えて再び口を開く。

 

 

ドューケ「……えぇ、見つかりましたよ、」

 

シデン「……おお、そうか、よかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

ドューケ「……はい、ですからもう、あなたがたは用済みです、右も左も私たち暗黒の軍勢が消去します」

 

シデン「……!?」

 

 

ドューケの言葉の意味がわからないシデン、そんな動揺の顔を見せるシデンを他所に、指をパチンっと鳴らすドューケ、すると、大会会場から次々と反乱軍と、Dポリスの軍勢がゾロゾロと現れる。普通ならば対立する2つの軍勢だが、なぜかその様子はなく、互いに足並みを揃えて中央フィールドへと集まってくる。

 

いきなりのことで逃げ惑う会場の人々、その様子はまさしく阿鼻叫喚の地獄絵図と言えるだろう。

 

 

シデン「……な!?どういうことだドューケ!!」

 

ドューケ「……あっ!そういえば、私の仕事先、もう2つほど言うのを忘れておりましたね〜、」

 

シデン「……仕事先だと!?」

 

ドューケ「……私、反乱軍以外にも、【Dポリスの総司令官】と、【暗黒四天王の親玉】も勤めてるんです〜反乱軍の他のメンバーも、Dポリスの面々も全て私の部下でーーす!!申し遅れてすみませんね〜」

 

シデン「……な!?」

 

花火「……Dポリスの総司令官、暗黒四天王の親玉!?」

 

 

ドューケがさらりと自分の正体を晒したことで花火は一瞬にして理解する。今までのDワールドで起きた騒乱は全てこいつの仕業なのだと。自作自演でDワールドの今の状況を作っていたのだと。

 

 

シデン「……お前達は今まで俺たちを騙してきたいうのか!?……」

 

ドューケ「……ふふ、別に全てが嘘というわけではないですがね〜」

 

 

不敵な笑みを浮かべるドューケ、そのピエロの面の内側には一体何を考え、何を秘めさせているのだろうか。

 

 

シデン「……イトニやシュリはどうした!!」

 

ドューケ「……シュリさんは邪魔だったので私がデリートして差し上げました、イトニは必要なので私が預からせていただきます」

 

シデン「……貴様ぁぁぁぁあ!!!!!!」

 

 

妹を取られ、仲間を消去され、怒り狂うシデン、直ぐに殴りかかろうとする。だが、それを制止するように拳を止める1人の人影が………その正体はDポリスにおいてサツマの部下を10年もの間演じてきた【暗黒四天王の1人、チョウシュウ】、

 

 

シデン「……お前は!」

 

花火「……チョウシュウさん!?」

 

チョウシュウ「……はぁ、………一応、サツマさんのデリートも終わりましたよ〜っと」

 

 

チョウシュウは肩が凝っているのか、肩を回しながら、背筋を伸ばす。それが終わると、直ぐにタバコを吸い始める。その様子は仕事終わりの一服といった感じだ。ドューケはその言葉に「ご苦労」と、一言告げる。この会話だけでドューケがチョウシュウの上のものだということがわかる。

 

 

花火「……どういうことだよ、サツマさんをデリート!?」

 

ラフーキ「……おいおい!タバコは僕の前で吸うなっていつもいってるだろ!?」

 

花火「……!!」

 

 

そう言ってまた現れたのは10歳にも満たないような容姿の少年、ラフーキ、彼もまた暗黒四天王の1人、花火は察する、彼の正体はまさしく、【巨蛾の里で巨蛾姫を暗黒に追いやった張本人】だと、その証拠はあの時あったトラじいの発言だ。おそらく自分の能力で若返りを繰り返しているのだろう。人の魂を食いながら。

 

 

ドューケ「……彼等も私と同じ暗黒四天王、あと1人いましたが、そこの花火さんに負けて今は三人、仲良くやってますよ〜」

 

 

花火がウズシオを撃破したことにより、これで暗黒四天王は全員ということになる。

 

 

小次郎「……花火ぃぃい!」

 

花火「……!!」

 

 

小次郎とカイネが走りながらこちらに向かってくる。本当は優勝の祝福をしたいところだが、今はそれどころではない。

 

 

カイネ「……な、菜々子が、菜々子がいない!!どこにも!!」

 

花火「……なに!?」

 

 

突如姿を消していた菜々子、この騒動になっても姿を見せないのは彼女の性格からして絶対にあり得ないと踏んでいた、2人は間違いなく何かあったのだと気づく。そしてそれは案の定……

 

 

ラフーキ「……あ〜〜、菜々子ちゃんならここに」

 

 

そう言いながらバトルヴァイスを振りかざし、菜々子をそこに出現させるラフーキ、だが、その菜々子の目は暗く、いつもの表情豊かな顔はピクリとも動かない。

 

 

花火「……………な、菜々子?」

 

ラフーキ「……魂は美味しい味だったよ〜絶品!!!三つ星あげちゃう!!!」

 

 

これから起こるのはDワールドとリアルワールド、2つの世界の存亡を賭けた、正義と暗黒の対決。

 

 

 




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