時雨の特殊任務   作:雷電Ⅱ

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節分イベントの5-4と5-5クリア条件の任務は厳しい。節分の豆ってそこら辺のスーパーで買ってはダメなんですかね()

それはそうと、今話から浦田重工業との戦いの後の話です
章も『最終章 改変された未来』

舞台はあの戦いから4年後の話です


最終章 改変された未来
第109話 帰還


気がつくと時雨は、闇の中にいた。

 

何も見えない暗闇の中、彼女は自分の状態について思い出す

 

 自分は『あの最後の戦い』で消滅したはずだと。提督と創造主や仲間と共に浦田結衣を初め、浦田重工業を潰したのだと

 

(ここは…………どこ? 僕は死んだはず………)

 

 時雨は考えた。自分がどうなるか?人や艦娘が死ぬとどうなるか?そんなことは考えた事も無かった

 

意図的に避けていたかも知れない。死後の世界なんて考えても無駄だと

 

(死後の世界なんて、ここまでに暗く静かなんだ……)

 

時雨はそんなことを考えていた

 

 聞いた話だと死者はあの世に行ったらまず閻魔による裁判を受け、死後の世界での扱いが決定されるとされると仏教では伝えられているものだが、実際は違ったらしい

 

自分はこれからどうなるのか?やはり、あの世というのは存在するのか?

 

 

 

しかし、時雨は考えるを止めた

 

成すべき事は成した。

 

故にもう心残りはない。強いて言えば、提督と仲間にまた会いたい。それだけである

 

 身体がどうなっているか、分からない。また、無機質である軍艦に戻るのか?それも運命だと結論づけた

 

(ん?光?)

 

深い闇の中に一筋の光が見えた。星のようにキラリと光ったのだ

 

 初めは気にもしなかったが、その光は段々と大きくなる。眩しさのあまりに手を覆ったが、手の感覚がない

 

光は太陽のように眩しくなり……時雨は思わず悲鳴を上げた

 

 

 

「はっ!」

 

気がつくと時雨は横になっていた。知らない天井が視界に入った

 

 自分は荒い息をして、ベットに横になっている。身体は鉛のように重く、言うことが聞かない。しかし、それは一瞬であり、何とかして上身体を起こす

 

「ここは?」

 

ゆっくりと辺りを見渡す。病院なのか?

 

 医務室のベッドのようだ。『食事前には手洗いするように』だとか『身体に異変を感じたら診察!』などの張り紙がある

 

窓は空いており、外から潮の匂いが病室に入ってくる

 

「天国かな?それにしても……」

 

 余りにも現実感があり過ぎる。ここがあの世とは思えない

 

 不意に遠くから声が聞こえた。しかも、複数。足音も聞こえ、こちらに近づいてくる。敵か?時雨は見渡したが、自分の艤装はない。つまり、丸腰だ。隠れようかと迷っていると、不意に聞き覚えのある声が聞こえた。いや、聞き覚えではない。懐かしい声だ

 

「時雨、大丈夫っぽい?」

 

「大丈夫よ。だって、ただの貧血よ?出撃前に倒れるなんて珍しいけど」

 

時雨は固まった。幻聴であってほしい。そんなはずはない。未来の戦争にて村雨と夕立は撃沈したはずだ

 

そうしている内にお喋りと足音がこちらに近づいていき、扉が勢いよく開いた

 

「いっちばん先に入ったよ!」

 

「時雨姉貴が驚くだろ。ほら、驚いているし」

 

「江風……あなた、少しうるさいわ。声、大きいから」

 

ぞろぞろと自分と変わらない女の子が入ってくる。しかも、3人は知っている

 

 村雨、夕立、白露姉だ。何で?何でここに?しかも、後から来る人は……誰?しかし、初めて会った感じではない。まるで、会った事があるような感覚だ

 

「白露姉さん?それに……どうして?」

 

「提督がお見舞いにいけって言われたから白露型全員できたよ。あ、五月雨は忘れ物をしたから後で来るって」

 

「代わりに満潮が行く事になったよ。涼風の本気、見せたかったな!」

 

 皆は口々に言っていたが、時雨は混乱している。出撃?それに、涼風?涼風は、自分が知っている限り建造されてない。未来でも建造はされていない

 

不意にマントを羽織っている赤紅色の髪の女の子に聞いて見た

 

「君は、誰?」

 

「誰って、どうしたんだよ?改白露型の江風だよ!改装済みの!……貧血で記憶飛んだのか?」

 

江風は呆れるように見ていたが、時雨はますます混乱した

 

江風?君が?初めて会うのに、何処かで会ったような……。何だろう?

 

「時雨姉さん、本当にどうしたの?」

 

「頭の打ちどころが悪かったのかしら?海風、本当に心配です」

 

「何か様子がおかしいっぽい」

 

 見舞いに来てくれた人達は顔を見合わせる。記憶喪失だとか寝ぼけているとか言っている。何か酷い言われようだが、なぜだろう?涙が出て来る。胸に締め付けられるような、切ない気持ちは

 

「時雨姉……無理しなくて……いいからね」

 

 癖のある長い緑色の髪で左右にヘアピンしている女の子が、途切れ途切れに喋りながらも心配してくれている

 

「……」

 

「む、無理しなくていいからさ。山風もほら。笑顔で」

 

「江風……うるさい」

 

 周りが心配する中、時雨は頭を押さえていた。少し軽い頭痛がする。頭の中に何かが流入してきたのだ。記憶なのだろうか?自分の知らない記憶が。だが、曖昧な記憶で何も思い浮かばない。まるで、テレビの映りが悪いのをみている感じだ

 

「山風?君が?」

 

「う……うん」

 

「今日はいつ?何年?」

 

「今日?今日は確か――」

 

白露が日にちを聞いた途端、自分の中の記憶が生々しく蘇った

 

 提督にタイムマシンを押し込まれてから東京湾での戦い。自分は、白露が言った日付にタイムスリップした!覚えている!この年、この日付!僕たちが廃墟化した火力発電所にいた!

 

 だけど、どうなっているんだ?これは何?この光景は?窓の外は平和だ!海が綺麗過ぎる!時雨が知っている未来の世界なら海は濁っており、深海棲艦の艦隊がウヨウヨしているはずだ

 

白露達がますます不安そうな顔で見つめているが、誰かが入って来た

 

「五月雨、たった今来ました!」

 

「慌てないの。全く、私はナースではないのに。提督は絶対に私を便利屋だと思っている」

 

 息を切らせて入ってくる五月雨と盆に食事を乗せて来た明石だ。2人は、雰囲気を感じ取ったのだろう

 

「ど、どうしたの?」

 

「時雨がおかしくなったっぽい」

 

直球的な答えに明石も戸惑う。時雨は間髪入れずに明石と五月雨に問いただした

 

「あ、明石さん!あの後、どうなったの!何で四年も経っているの!」

 

「え?ちょ、ちょっと待って。何の話?」

 

 明石は狼狽した。急に切羽詰まったような質問をされたらそうなるだろう。しかし、五月雨は違った。まるで石像のように固まったからだ。五月雨の様子を見て時雨は直感的に分かった。僕の言っている事が分かる?

 

「浦田重工業はどうなったの?H44改は!?東京湾で木端微塵になったけど、どうなったの!?」

 

「大和さん達が総力を上げて戦った新型の深海戦艦と国家反逆した悪徳民間企業?知ってるぜ!反乱を起こす前に制圧した部隊なら。あの時に江風も建造されたら活躍できたかもな!」

 

明石が口を開く前に江風はニヤッと笑った

 

「部隊って?」

 

時雨は思い出しながら聞いて見た。部隊?

 

「知らないのか?陸軍の特殊部隊と提督が率いる艦娘数名のエースが一緒になって極秘裏に巨大悪徳企業を倒したんだよ」

 

「何で白露が一番先に建造されなかったか謎だったけど!」

 

「博士に聞いたらわかるんじゃない?」

 

「噂だと未来から来た艦娘がいたから阻止出来たとか。でも、何故か機密扱いになっているんだよな。何でか知らないけど」

 

「しかも、未来から来た艦娘は時雨に似た少女だったとか」

 

「未来から来た艦娘、どんな娘か気になるっぽい」

 

「春雨……覚えている?」

 

「いえ、春雨は漂流されている所を拾ったと聞かされました」

 

 口々にいう姉妹達だったが、ガシャンという音で皆は静まり返った。明石が盆を落としたのだ。茶碗は割れ、食べ物が床に散らばった。だが、明石は気に留めない。それどころか、身体を震わせていた

 

間違いない!時雨は再び問いただした

 

「結衣が爆発した直後に僕は消えたけど、何か聞かされていない!?」

 

「消えたって時雨は消えていないっぽい」

 

夕立は唖然としてしていたが、その直後、明石は金切り声を上げた

 

「時雨……あ、あなた……まさか!」

 

 その声を聞いた後の事は余り覚えていない。気付けばベッドの上から跳ね起きていた。明石と五月雨の反応を見れば十分だ。どう伝わっているかはどうでも良かった

 

本当に歴史が変わった

 

 跳ね起きた、部屋から駆け出していた。白露達は慌てて止めようとするが乱暴に振り払って先へと行く

 

運ばれた直後なのだろう。着替えはしておらず、自分がいつも着ていた制服の姿だった。しかし、寝間着でも構う事無く走っていただろう

 

「時雨、待って!」

 

 後ろから白露が叫んだが、お構いなく廊下を走った。不思議な感覚だった。初めての廊下や建物のはずなのに、知っている感じだった。提督室が何処なのか、何処へ行けばいいのか、初めから知っていた

 

 廊下には艦娘達がいた。知っている顔、まだ会った事もない顔。だが、今は提督に会いたい!彼なら知っているはず!走っている時雨を見て驚きと抗議をする声がしたが、時雨は無視した

 

「コラ!廊下を走るな!」

 

 走っている最中、天龍の怒鳴り声が後ろからした。振り返るとカンカンに起こる天龍とニコニコしながらなだめる龍田の姿が確認できる。後ろを見ながら走った事もあって誰かとぶつかってしまった。勢い余って時雨は尻餅をついたが、相手は盛大に転んでしまった

 

「ちょっと、危ないじゃないの!……姉様、大丈夫ですか?」

 

「山城、大丈夫よ。心配いらないわ」

 

頭に打ったのか、押さえながら立ち上がる人は……間違いない!扶桑、山城だ!

 

「……どうしたの?幽霊を見たような顔をして」

 

扶桑はぶつかった相手が時雨だと分かると声をかけた。二人も感じたらしい

 

何か違うと

 

一方、時雨は唖然として二人を見ていたが、ある事を思い出し一気に喋った

 

「山城、身体は大丈夫?」

 

「え?私はぶつかって――」

 

「手足縛られて拷問受けたとか、標的艦にされたとかされてない!?」

 

「ちょ、ちょっと待って!何の話!?拷問って?誰にもされてないわよ!」

 

山城は戸惑ったが、時雨は確信した。本当に歴史が変わった!

 

「時雨、待って!」

 

 扶桑の制止を無視して提督室へ向かう時雨。後から追いかけた白露達が時雨が何処へ行ったかを聞かれたが、扶桑と山城が落ち込んでいるのを見て放っておいた

 

「私、誰かに拷問された事になっているなんて……不幸だわ」

 

「気にしないで。時雨はちょっと錯乱しているのよ」

 

 どんよりと暗くなった山城に扶桑が慰めていた事に周りの人は何があったのかすら声をかけなかった。立ち直るのに時間を要するらしい

 

 その間も時雨は提督室へ向かう。遠征から帰って来たと思われる駆逐艦達を無理やりかき分けたり、仲良く歩いている重巡二人組にぶつかりながらも走っていく

 

途中で「何なのです!?」「ちょっと気を付けてよ!怪我したらどーするの!」などと聞こえてくるが、気にはしない

 

 提督と書かれた看板が貼ってある扉を見つける立ち止まった。落ち着くため深呼吸をするとノックもせずに思いっきり扉を開けた

 

 部屋は広く、士官が座る机と椅子があった。その部屋には数人の艦娘がいた。休憩時間らしく、雑談で賑わっていた。金剛姉妹も長門達も赤城加賀もいた。眠たそうにしている川内やため息をつく大淀、漣と曙までいる

 

しかし、提督室にいる艦娘よりも提督を探していた。そして、彼を見つけた

 

 もう、あの時の学生時代の彼ではない。大人びており、海軍士官である白い軍服を着ている。アカシックレコードで見た時の提督の姿と同じだ!

 

 時雨がノックもせずに入ってきたため、皆はお喋りを止め時雨の方を見たが、時雨は気にもしなかった

 

 それどころか、勝手に涙が出てくる。本当は泣いちゃいけないはずだ。彼は時雨の上官だから。しかし、溢れ出てくる涙とどうしようもない感情は止める事が出来ない

 

手で顔を覆い、その場で座り込んでしまい、嗚咽をこらえていた

 

予想外だったのだろう。提督室は騒がしくなった

 

「提督!時雨に何をしたネ!」

 

「クソ提督。倒れた原因は、まさか時雨を――」

 

「ちょっと待て!俺は何も知らないぞ!」

 

「提督、いくら何でも――」

 

「加賀、もう昔の話だ。いいか、俺はもう昔の出来事は引きずってはいないからな!」

 

 ちょっとしたいざこざがあったが、時雨にとっては嬉しかった。自分が経験した崩壊した未来の世界とは違う。本当に良かった!

 

僕は帰って来た!

 

 時雨は話そうと顔を上げ話そうとするが、中々出ない。何を言おうか迷ってしまう。時雨は涙声で短く話した

 

「で……でいどぐ……立派に……立派になっだんだね」

 

時雨の声を振り絞った一言で騒がしかった提督室は静まり返った。陶器が割れる音がして、誰かが悲鳴を上げたが、それだけだ

 

 涙で視界が悪かったが、1人の人影が近づいてくる。それは、提督だと直感的にわかった。半年近くいたのだ。見違える訳がない

 

「時雨……お前……覚えているのか?初めて出会った時の?」

 

時雨は激しく頷いた。

 

「覚えでいるよ!ぼぐは……君のアパートでずっど待っていだんだよ!会った時は、本当に悪ガキだっだよ!」

 

「嘘だろ!本当に……まさか、そんな……戻ってきたんだな、時雨!」

 

 不意に視界が暗くなった。何があったのか、分かる。提督が自分の身体を抱きしめた。背中をを優しくさすってくる

 

「お帰り、時雨」

 

「う、う、う、うああああー!」

 

 提督の言葉が引き金になった。時雨は今まで溜めていたものを全て曝け出す様に泣いた。暖かい涙がとめどなく零れて行った

 

 建造されてから録な目に会っていない。強敵によって皆は撃沈し、唯一の逆転のチャンスであるタイムスリップ作戦でも苦戦が多かった

 

 強敵を前に弱音すらも吐けない、弱みも見せられなかった。……常に気を張ってないと自分が自分でなくなってしまうのかもしれない恐怖と闘っていた。結衣との戦いで危うく廃人になりかけた

 

そんな状況でも時雨はやり遂げたのだ。もう自分は1人ではない

 

 

 

しばらくして抱きしめていた腕が解いた。時雨は涙を拭くと辺りを見渡した

 

 今、気がついたが、ざわめきが聞こえる。廊下には大勢の女の子がいた。いや、艦娘だった。しかし、自分がいた崩壊した未来と比べて多い

 

戦艦、空母、重巡、軽巡、駆逐艦、海防艦……

 

 

 

初めて見た顔も何人かいる。皆は何が起こったのか、様子を見ようと集まったのだ

 

「提督、その……」

 

「あー、すまん。そうだな、本当の事を話さないとな。まずは、金剛が割ってしまったティーカップを片付けないとな」

 

「は、はい!片付けないと!」

 

 金剛は我に返ると落として割れてしまったカップを片付け始める。比叡も後を追うように手伝い始める

 

 皆は赤城達が対応してる中、提督は座り込んでいる時雨を立ち上がらせながら言った

 

「俺は破滅の未来の時と雰囲気は違っているか?」

 

「あまり変わっていないよ」

 

 時雨は微笑みながら答える。尤も、時雨が覚えていた破滅の未来の時の提督は、痩せていたし、どこかしら暗かった

 

しかし、性格や雰囲気は変わっていない

 

 時雨は不思議そうな顔をしている扶桑山城と白露姉妹が視野に映った。話したい事は山ほどあるが、今は何があったのか把握する事だ

 

「あの時から大分経った。積もる話をしようか」

 

 提督と時雨は会議室に向かいながら歩いて行く。大淀は艤装と電話を引っ張り出すと盛んに通信を行った

 

「大淀です!信じられません!帰ってきました!あの時の時雨が帰ってきました!バンザーイ!」

 

興奮気味でマイクと受話器で話す大淀を他所に2人は廊下を歩く

 

 

 

 横須賀鎮守府の講堂には、大勢の艦娘が集まった。大淀が集まるように放送を流したのだ

 

時雨が到着する前、提督は簡潔明瞭に話した

 

あの日、艦娘を運用するための準備に時間がかかったこと

 

そして、浦田重工業の行為は、国家反逆という形で幕を下ろした。関係者や会社員は全員逮捕されている

 

 しかし、時雨が未来から来た事は話していない。いや、秘密にしていた。突拍子のない出来事でもあるが、その他にも問題があったからだ

 

「時雨が未来から来た事は秘密にしよう」

 

 艦娘が運営出来る鎮守府が完成し、資源も溜まり艦娘な建造可能になった時、提督は大和達に提案した

 

「時雨も建造されるだろう。しかし、現れる時雨は、あの時の時雨ではない。変にプレッシャーを与えたくない」

 

「確かにその方がいいわね。覚えていない艦娘に、有りのまま伝えても本人は混乱するわ」

 

 叢雲も考えながら言った。確かに身に覚えもない人に、未来からタイムスリップしたという事を伝えても実感が分からないはずだ

 

 一連の事件……公式には502部隊や提督が率いる艦娘は、極秘裏に陰謀の情報を入手し阻止するために戦ったとなっている

 

 真実を知るものは極一部の関係者だ。目撃者もいたが、オカルト関連のものと片付けられた。と言うより、浦田重工業の反乱や深海棲艦の地上攻撃によって、被害は大きかった

 

 国民はそんなオカルトよりも、復旧と浦田重工業の反乱の衝撃などで手一杯だ。証拠として映像が流れた時雨の拷問も、時雨が消滅したため浦田結衣の残虐のインパクトを与えるだけ映像となった。尤も、結衣も死んだため映像は無価値となり、テープは廃棄処分となった。もう、映像はない。マスコミも浦田重工業のジェット機による空爆で徹底的に破壊されたため、テレビラジオの放送は暫く止まっていた

 

 また、浦田重工業の私設部隊が暴れ戦闘になったため、国民の怒りは浦田重工業に流れた

 

 そのため、世間では『博士が初期の艦娘を造ったが、深海棲艦となった結衣との戦闘で相討ちとなった』となっている

 

 1人の記者が当時の海戦の様子を撮影し新聞に出したらしいが、国民は余り関心を持たなかった。普通なら大騒ぎのはずだ。だが、日本の大企業である浦田重工業は深海棲艦を操り、最先端の科学技術を使い、日本も含めて世界征服を行っていた事の方が衝撃的だった。よって、艦娘の目撃談もスキャンダル専門の週刊誌のように多くの人々は、軽く流されて終わってしまった。それだけ、浦田重工業のやり方が衝撃的だからだ

 

艦娘の存在が公になったのは、事件から一年後である

 

 

 

 国と国民が復興に手をつけている間、提督と艦娘達は鎮守府設立のために動き回った。初めは何もない状態での運営であるため、大変だったという

 

 しかし、未来の……正確には失われた時間軸だが……ノートに書かれたような事にはならなかった。元帥も了承を得て、海軍所属となった。艦娘は海軍の別動隊扱いだ。その辺の指揮系統はややこしくなるが、仕方ない

 

海域を次々と解放し、規模も大きくなった。

 

 戦果も変動はするものの、こちらが有利だ。しかし、提督の心の中は晴れない。正式に海軍士官となり、艦娘を指揮することになったが、やはり時雨の事は離れられない。失ったものが大きすぎた

 

建造ユニットから出てきた時雨を見て、どう反応したらいいか分からなかった

 

 

 

「どうしたの、提督?僕に興味があるの?」

 

 提督は他の艦娘と同様に訓練させ、出撃させた。時雨の練度が上がり、改ニに改装された時、提督は固まった。いくら別の存在とは言え、やはり時雨は時雨だ

 

「ごめん。ちょっと考え事していた」

 

 提督は無理やり笑って誤魔化した。だが、傍に居た秘書艦である加賀は分かっていた。割り切れていないのだ

 

「すまない。あいつを見ていると……」

 

「気にしないで下さい。私もそうしていたかも知れません」

 

加賀も悲しそうに答えた。皆、同じだった。時雨が戻ってくるのでは?

 

 そのような錯覚を覚えた。しかし、何も知らない本人にプレッシャーを与えてはいけない。仮にばれても、それは別人と教えればいい。実際に未来から来た時雨の扱いは、他人の空似の扱いだった。流石に政府機関や大本営に話せない。話がついて来れないからである。一応、提督の父親の先輩にあたる元帥には伝えたが、彼は分かったどうか……。博士も平行世界の概念やタイムスリップを説明するのに苦労したらしい

 

 ただ、浦田重工業が暴走して世界を崩壊させた事に付いては納得したようだ。元帥もまさかそこまでやるとは思いもしなかったらしい。浦田重工業の件は機密扱いとなり……というより普通の事件ではないため機密にしなくても大半の人は信じないだろうが……一般人の常識の範囲で関係者を処分することにした

 

 

 

 もう、あの時の少女は戻って来ない。提督や長門を始め、未来から来た時雨を知る者も諦めた時に奇跡が起こった

 

時雨は帰って来た。超常現象でこんな事があり得るのか?

 

 

 

 講堂には既に大勢の艦娘が集まっていた。大半は初めて見た顔だ。しかし、どういうわけか覚えている

 

 提督と共に戦った艦娘である大和達は皆の前に立って時雨について教えた。尤も、以前に青葉が嗅ぎ付けたらしく、鎮守府新聞で広めたが、誰も信じられなかった

 

 ただの与太話という形で終わったのだ。しかし、今度話すのは真実だ。騒がしかった講堂は静まり返り、提督と大和達の話を口を挟まずに聞いていた

 

話終えると、皆の目線が時雨に集まった

 

「悪意で隠したわけではない。ただ、建造された時の時雨は、知らなかった。別人だが、どういうわけか戻ってきた。時雨の話だと、今日の日付でタイムスリップしたらしい」

 

 時雨は提督の言葉を聞きながら、当時の事を思い出した。タイムマシンを守るために出撃した艦娘達

 

火力発電所での戦いで全員、戦死したのだろう

 

 しかし、今はそんな事は起きていない。あの時の艦娘達はここにいる。瑞鶴の隣には銀髪の大人しそうな艦娘が隣に居た。時雨はその艦娘が誰であるか分かった。翔鶴だ

 

 提督に続き、大和達も当時の状況を話していた。浦田重工業との戦い、理不尽な戦力。それに対してどう戦ったのかを。最後に時雨の番が来た。何を言おうか一瞬の間、迷ったが、深呼吸した後に口を開いた

 

「皆……僕は時雨。ここで建造された時の僕は余り覚えていない。でも、記憶の片隅に微かだけど、覚えているんだ」

 

ここで一息ついた。皆は耳を傾けている

 

「皆は知らないけど、僕は崩壊した世界で建造された。あの時、敵が強すぎて沈んでいった艦娘が多かった。姉妹をなくして悲しみに暮れる艦娘もいた。……味方はいなかった。孤独だった」

 

 時雨はアカシックレコードで見た結衣の残虐については触れなかった。知らない方がいい

 

「ずっと孤独だった。敵が強くて敵わなかった。あの戦いでも建造された仲間に会えて嬉しかった。……だけど、仲間が未来の時のように酷く痛め付けられた時は怖かったんだ。また、あの繰り返しになるんじゃないかって」

 

段々と声が涙声になった。泣いちゃダメなのに、悲しみを抑える事が出来ない

 

「でも、皆生きている!それどころか、仲間も増えていた。こんな光景を見る事が出来るなんて……僕の妹達も……西村艦隊も……大和武蔵も……うう……」

 

 時雨は再び泣きそうになる。全員、生きている。改変した歴史で歩んでいた時雨の記憶だと、誰も撃沈されていない

 

 立つことが出来ず、座り込もうとするが、誰かに支えられた。誰かは分かった。提督だった

 

「約束したからな。お前にも見せたかった。仲間がいることに」

 

五月雨を除く白露姉妹と西村艦隊も時雨の近くに集まった

 

「本当に……時雨は未来から来たっぽい?」

 

「青葉さんの言っていた事は本当だったんだ」

 

 全員、何を話せばいいか迷っている。しかし、疑問があった。何故、噂で未来からきた艦娘が来たとなっているのだろう?そして何故、皆は受け入れているのだろう?

 

過去の提督と初めて会った時は一蹴された。突拍子のない事だから仕方ない

 

 しかし、誰も笑ったりしない。仲間だからと言えばそれまでだから、それにしてはおかしい。限度がある

 

「提督……何で僕が崩壊した未来から来た事を信じているの?」

 

 寧ろ、知っている感じがある。タイムスリップは超常現象だ。過去の提督ですら初めは信じなかった

 

「ああ、それはな。ある日、青葉が嗅ぎ付けられてな。俺の金庫の中にあった書類をこじ開けて記事に書いたんだ」

 

 提督はこっそりと逃げようとする青葉を捕まえるよう手で合図しながら言った。青葉は逃げようとしたが、霧島と榛名が青葉を捕らえるとこちらに連れてきた

 

「浦田重工業の件はいい。ただ、タイムスリップ関連の書類を記事にしたのは、流石に俺も怒った。まあ、あの時は全員、鼻で笑われたため助かったが」

 

「ア、アハハハハ」

 

青葉は笑いながら誤魔化そうとしたが、提督はやれやれとばかりに首を振った

 

 しかし、情報が余りにも突拍子もないものばかりであり、そのときの時雨も身に覚えがないため、オカルトものと決めつけられたらしい。金品を盗まなかったとは言え、流石に個人の金庫をこじ開けるのは犯罪に等しかった行為であるため、二週間の謹慎となった

 

「だって、提督は何か隠してしたじゃないですか?長門達と一緒に」

 

「そうか。節度や限度という講義を二時間かけてやろうか?」

 

 青葉は言い訳しようとしたが、提督はニヤリと笑っていた。ただ、目は笑っていないため本気らしい

 

「と言うことは青葉の記事は――」

 

「大体は合っている。ただ、俺は親父のような科学者ではないから、タイムスリップやら進化論はお手上げだ。青葉もちんぷんかんぷんだったらしく、結論だけで書いたからな。タイムマシン乗ってやって来たなんて記事に書いても、そりゃ誰も信じない」

 

扶桑の問いに提督は頷きながら答えた。青葉は酷いです!と言って抗議したが

 

 

 

 皆が雑談で話している所、大淀がこちらに向けて駆けて来た。あの時の大淀は満身創痍だった。今は大丈夫そうだ

 

大淀は提督に耳打ちをすると提督は頷いた

 

「それはそうと、お前に会いたい人がいる。大淀が連絡しているから、もうすぐ来るだろう。まだ、来ていない人がいるが」

 

「誰?」

 

誰だろう?時雨は気になった

 

「ああ、お前と同じ破滅の未来から来た艦娘だ」

 

「え?」

 

時雨は首を傾げた。時雨と同じく未来から来た艦娘?しかし、タイムスリップしたのは自分だけだ。後の人達は……

 

「いや、お前のようにタイムスリップしてきたのではない。ちょっと特殊でな」

 

提督は合図すると大淀は呼びに行った

 

誰だろう?皆も不思議がっていた。ただ、大和と武蔵はため息をついていたが

 

「誰なのですか?」

 

「明るい艦娘よ。苦手な人ですけど」

 

どうやら、大和達は知っているらしい、誰なのだろう?

 

やがて、扉から1人の艦娘が現れたのだが、姿を見て時雨は驚愕した

 

皆も驚いているだろう。しかし、本人は全く気にはしていない。時雨に全速力で駆け寄ると時雨に抱きついてきた

 

時雨は誰なのか、分かった。しかし、あの時は確かに親しくなかった

 

その艦娘とは……

 

「やっと会えた!時雨も頑張ったわね。Great!ミッションコンプリート出来て、ミーも嬉しいわ!」

 

「まさか……あの時のアイオワさん?」

 

時雨は抱きつかれ戸惑いながらも時雨は提督に聞いた

 

「ああ、海外の艦娘もいる。留学という形で滞在している。アイオワもその一人だ。日本に着いたと同時に真っ先に会って来て話してきたから、驚いたよ」

 

提督は肩をすくめながら言った。どうやら、艦娘計画は輸出されたようだ

 

「でもあの時、アイオワさんは撃沈された」

 

 提督の話だとアイオワは沈んだ。戦艦ル級改flagship……浦田結衣によって撃沈されたはずだ

 

「あー……多分だが、平行世界のアメリカでは戦艦アイオワは沈んでいないからじゃないか?」

 

 提督曰く、破滅の未来で沈んだアイオワの魂は、『艦だった頃の世界』……平行世界のアメリカに行ったらしい。沈んでいないため、暫くの間はそこにいたとの事だ。何故、沈んだアイオワの魂があの世に行かずに記念艦となった戦艦アイオワに宿ったのかは分からない

 

本人もその記憶を覚えているという*1

 

「そして、この世界においてアメリカは艦娘を建造した。つまり、再び戻ってきたんだ。記憶と共に。だから、『消えた破滅の未来の戦争』をより詳しく知ることが出来た。悲惨だった事も」

 

 提督は説明していた。アイオワは武蔵と長門によって時雨から引き剥がされるのを見ながら言った

 

「海外の艦娘もいるの?」

 

「数人はな。深海棲艦の本拠地は太平洋のど真ん中だ。だから、ここを対深海棲艦部隊の基地になっている」

 

勿論、提督も大変であるようだ。詳しい話は後で聞く事にしよう

 

次に現れたのは、よく知っている人物の集団だ。502部隊の人達だ

 

「本当に帰って来たのか!墓石を立ててしまったぞ!どうしてくれる!」

 

「軍曹、縁起の無いことをいうな……帰って来たんだな」

 

「時雨……帰還出来て自分もうれしいのであります」

 

「まるゆも嬉しいです!」

 

 陸軍部隊も喜んでいた。しかし、時雨は見逃さなかった。陸軍部隊なのに、腕章がついていた。確か、あの腕章は……

 

「中佐、あの……この腕章は……憲兵?」

 

「ああ、左遷された。浦田重工業を潰したのはいいが、やはり破壊活動と命令違反は不味かったらしい」

 

将校は笑っていたが、悲しげな表情である

 

「ごめんなさい」

 

「とんでもない。寧ろ、お礼を言いたかった。浦田重工業を倒せたのは、時雨のお陰だ。だから、後悔はない。それに左遷は表向きの話だ。特殊部隊には変わらない」

 

「将校殿は釣り仲間が出来て嬉しいのでありますから、気にしないでください」

 

「あきつ丸、それは機密事項だ」

 

あきつ丸はこっそりと教えたが、陸軍中佐は笑いながら指摘した

 

 その後も何人かの艦娘と人が来た。当時、岐阜基地の基地司令を務めていた人、登戸研究所の連中、英仏独露の艦娘も集まった。そして、博士もいた

 

今は中将の階級らしい。艦娘の艦隊司令官という肩書きとの事だ

 

 

 

 時雨は嬉かった。皆は生きていた。世界情勢や日本の国内事情など知りたい事があるが、それは後からでも出来る

 

 確かなのは、多くの人達を救った。時雨は再び泣いた。嬉しくて泣いたのは、初めてだったかも知れない

 

姉妹達があたふたして慰めてくれていたが、それも嬉しかった

 

 

 

 皆が時雨の周りに集まっている中、提督と博士は遠くから見ていた。アイオワと大和も一緒である

 

 時雨は帰って来た。あの時の時雨は、いつも悲しそうな目をしていた。それもそのはずで、何人もの死を見てきたのだ。建造された時の時雨は、明るく振る舞っていたのだ。『破滅した未来』から来ていないのだから、当然だ

 

だから、悲しまなくていい。帰って来てのだから、本人も幸せになってほしい

 

「ミーも嬉しかったです。タイムトラベルが出来るなんて」

 

「だからと言って頼まれても、造らんわい。向こうの世界ではタイムマシンは車というのが常識なのか?」

 

博士は呆れながら呟いた。一体、どんな考えをすればそうなるのだろう?

 

「それはそうと……まさか帰ってくるとは……フフ」

 

「どうした、親父。笑ったりして。タイムパラドックスして消滅したはずなのに、意識だけが戻ってきた現象の報告を聞いても驚きもしないなんて」

 

提督は訝しげに聞いた。こんな現象が起こっても、戸惑いすらない

 

「いや……確かにタイムパラドックスは起こったが、時雨本人が死んだ事実はない。つまり、肉体や艤装は消滅しても、魂は消滅しなかったようじゃ。時雨の魂自体が本来の時間に戻って来たのじゃろう。それが、改変された未来でもじゃ。タイムトラベルした日付に」

 

「そうなのですか?」

 

 大和は唖然とした。確かにタイムパラドックスはあのときに起こった。大和達の目の前で見たのだ。時雨が消滅したのを

 

「仮説じゃ。もしかすると……魂という概念も科学的に証明出来るかも知れん」

 

「何でもいいが、解剖とかするなよ」

 

「何を言っとる!それをやるのは野蛮で頭の硬い科学者じゃ!そいつらと同類にするな!ワシはその上をいっとるのじゃ!」

 

博士と提督とのやり取りにアイオワは笑った

 

「アイオワさん、どうしました?」

 

「大和……ミー達の創造主の話はあの時のフューチャーでも聞いていたわ。あの時のアドミラルは、期待しない方がいいと言われたわ。確かに間違いなかった。ギリシャ神話に出て来る人かと思っていたのに」

 

「ちょっと待て!創造論のような事を期待してどうする!?お前は科学者を何だと思っておるのだ!ワシは、神話に出て来る格好をしなければならないのか!?」

 

「No。寧ろ、宇宙人だと思っていたわ。タコ型で三本脚の戦闘機械に乗っているのだと」

 

 提督は自分の父親がアイオワに噛みつくのを笑っていたが、提督はそんな事はどうでも良かった。確かに超常現象だろう。しかし、現実に戻ってきた。歴史が変わっても、タイムパラドックスで肉体が消滅しても、魂は本来の時間軸に戻って来たのではないか?改変だろうが、未来は未来だ

 

恐らく、自分の父親の事は間違ってはいない。現にあの時の時雨は戻ってきた

 

 

 

「大淀、間宮さん達に宴会の準備をさせてくれ。足りない分は俺が払う。それと、今日の演習と出撃は取り止めだ」

 

「はい!」

 

大淀が動いている中、未だに時雨の周りに集まっている集団を提督は見ていた

 

 

 

タイムパラドックスから今日に至るまで色々あった

 

詳細は後からでも出来る。時雨も感じているだろう。世界は崩壊していない、と

 

*1
アイオワ級戦艦4隻は全て健在のまま退役を迎え、4隻共記念艦や博物館として現存している。アイオワ戦艦は現在もロサンゼルスで博物館として保存されている




という訳で時雨は戻ってきました。建造された時雨に上書きされたようです
ホラ、平凡なオリ主の意識が、何らかの形である作品のキャラに憑依するという二次創作が結構あるじゃないですか。それに近いような事が起こったようです
 ただ、憑依した身体も時雨本人なので問題は全くありません。歴史が改変されているため、カルチャーショックを起こすくらいです

 え?消滅したのに戻って来た?時雨は四次元空間を2度も経験しています。また、改変したとは言え『時雨が撃沈や死亡』した事実はありません。提督も撃沈した艦娘は今のところないようです。その影響でしょう。一方、未来の提督は既に死んでいますから、奇妙な現象は起きません

 アイオワは『平行世界(現代世界)のアメリカ』において記念艦で保管されています。その影響なのか、建造された時に記憶と一緒に帰って来たそうです。歴史改変されたため、周りから見ればアイオワの建造は初めてですが、当の本人は2度目になります。つまり、歴史改変前の建造は『無かった』事になります

歴史が改変される前の未来の戦争を経験した艦娘は、時雨とアイオワだけです


因みに本作品では艦娘と艦娘と関わりのあるオリキャラの死亡は1人もいません(モブキャラは別)
提督及び時雨以外の艦娘は浦田重工業が崩壊したため生きています。潜水艦娘は撃沈されましたが、浅かったため死んではいません。創造主である博士も502部隊である軍曹も中佐も生きていますし、時雨もアイオワも戻ってきました。深海棲艦の姫級も何気に生きています(人外ですから)

良かった。戦争物で敵がチートなのに、艦娘と艦娘側のオリキャラは本当に誰も死んではいない。『原作キャラ死亡』タグを付ける要素が無くて良かった

尚、豊吉和彦海軍大将は歴史改変前でも改変後(正確には76,77話)でも死んでいます(しかも、敵キャラである浦田結衣に殺されるという)
まあ、国防を怠ると碌な事にはならないという訳です

改変された歴史と世界情勢と国内事情の詳細は次話です
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