時雨の特殊任務   作:雷電Ⅱ

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第40話 浦田重工業潜入任務 その2 ~浦田重工業の本性~

 社長室でよく分からない機械を入手した日高軍曹である私と河上伍長。立ち入り制限が掛かっている廊下を歩き始めた。武装した警備員と鉢合わせするのは厄介だが、ここは通る者は誰もいなかった。突然、ドアが開いて従業員が廊下に出るといった事も無かった。今日は休業だったか?そんな情報は無い。他の部屋を探そうとしたとき、何やら声が聞こえた。しかも複数。私は伍長に向かって手で合図し、伍長も了解した。声の発生源は奥の会議室だった。

 

(どうします?)

 

(廊下を見張れ。盗聴するぞ)

 

 あの会議室から何か情報が入手出来るかも知れない。外れだったら、さっさと退散するまでだ。余り音を立てずに会議室に近寄ると、会議室の壁にマイクを当てた。カメラで撮影しているが、確実な証拠を取るために小型のカセットテープレコーダーまで持ち込んだ。音を拾えている事を確認すると私は静かに録音ボタンを押した。伍長は辺りを警戒している。会議室から時折聞こえてくる会話の内容は、はっきりと聞こえる。恐らく、会議室は大きいのだろう。マイクを通じて女性の人が説明する声が聞こえていた。恐らく、浦田社長が雇っている秘書だろう。会社経営の会議かと思っていたが、次の言葉に私は絶句した

 

「……以上を持ちまして深海棲艦を使った米英攻撃プランを説明しましたが、いかがでしょうか?」

 

「大胆過ぎる。こんな事は可能なのか?」

 

 浦田重工業の幹部の人だろう。信じられない風に声を張り上げていた。この疑問に答えるべく、今度は浦田社長が説明していたが、こちらも尋常な説明ではなかった

 

「いいえ。これは、決して不可能ではありません。数年後には世界大戦が確実に起きます。想像を絶する理不尽な戦いが。それを防ぐためには、力を持ち過ぎた大国を叩かなければなりません。まずは国力が有り余っている、2つの国を徹底的に倒します。アメリカとイギリスの主要都市は勿論、工場、高速道路などの交通機関、軍港や飛行場などの軍事施設を爆撃します。ついでに大統領や首相なども暗殺します。両国は必死に反撃するでしょう。しかし深海棲艦には通常兵器は当然、効かないため一方的に倒す事が出来ます」

 

 会議室ではどよめいていた。この人は、何を言っているのか?軍事作戦会議か何かか?しかし、ここは民間企業だ。大本営でも軍の施設でもない。私の疑問を他所に浦田社長の声が説明を続けていたが、その後の説明も驚愕するような内容だった

 

「現在、深海棲艦の一個艦隊は我々の手中だ。しかも、空母も戦艦もいる。現在、特殊な手段を使って深海棲艦を従わせている。他の深海棲艦も加わる予定だ。深海棲艦を使って海を渡り、超大国を攻撃を実行する。皆さん、考えて見てください。陸に攻撃してこなかった深海棲艦である敵が、突然方向を変えたら?そして、呑気に陸地にこもって生活している政府官僚が突然、呆気なく殺されたら?」

 

 社長の演説で、幹部達のどよめきは静まり返った。私は息をのみ、伍長は警戒を忘れて聞いている

 

「国のリーダーを失った国民は、パニックだ。死傷者や被害で事態を収集出来ない。国民の怒りは、暴動を引き起こす。それに米国は丁度いい時限爆弾を抱えている。黒人にアメリカ先住民など多くの民族がいる。長年の人種差別で政府に不満がある者ばかりだ。彼等にこっそりと武器を渡す。ついでに独立させるやり方も。まあ、私から言わせれば勝手に内戦して貰いたいものだ。我々の仕事が、減るのだから」

 

 私は耳を疑った。確かに民族や人種の差別は、褒められたものではない。しかし、その解決策が血を流す戦いを引き起こさせるのは間違っている。人の命なぞ考慮していないやり方に呆然するしかなかった

 

「勿論、米英を叩きのめしたら、次は他の国だ。ドイツ、フランス、ソ連など我々は、好き放題に攻撃できる。この日本も例外ではない。我々の目的は、世界平和のためだ。もう国連や国際世論と言ったシステムは時代遅れだ。これは歴史が証明している。第二次世界大戦を確実に回避するためには、対話ではない。大国を立ち上がらせない程、徹底的に潰す事だ」

 

「しかし、社長。このやり方は、いずればれてしまいます。我々に疑いがかけられるのでは?」

 

「安心したまえ。私の配下である深海棲艦が、浦田重工業を攻撃する。彼女等の目的は、『仲間の非人道的な研究をされたことへの恨み』とすればいい。実際に深海棲艦に対して非人道的な研究はしていたからな。誰も疑わん。我々はワームホールに近いトラック島に移動する。イージス艦の出港と同時に。この国とはおさらばだ」

 

 ぎ、偽装?私は背筋が凍ったような気がした。イージス艦は海外に売り込むために出港させるのでは無かったのか?もはや、正気の沙汰ではない

 

「勿論、この国……いや、この世界に希望を残そう。『艦娘計画』を立案した『狂人』だ。彼は深海棲艦を研究し、対抗策として艦娘計画を推し進めていた。何でも軍艦に命を吹き込むだとか。まあ、そんな事はどうでもいい。私がマスコミや市民団体を通じて彼に批判するよう仕向けた。こんな時に世論は役に立つ。我々がこの国から離れたら、大本営は狂人に頼るしかない。だが、私はわざと完成させる時間を与える。艦娘計画が完成し、艦娘が生まれ戦力が十分に整い次第、今度は艦娘達を徹底的に叩く」

 

 希望を残す?艦娘計画は聞いたことがある。どうやら、スケープゴートされたようだが、なぜ艦娘計画を潰さないのか不思議でならなかった。しかし、次に続く言葉に私は唖然とした

 

「絶望と言うのは、遥か上から落とした方が効果的だ。今まで深海棲艦を倒して来たのに、ある日強くなって戦死者がうなぎ登りのように出たらどう思う?それも未知の攻撃で」

 

「なるほど!深海棲艦の近代化改装はそのためのプランなのですね」

 

な……?深海棲艦の近代化改装?改造するのか?

 

「この近代化兵器は艦娘達が持つ兵器よりも数世代進んでいる。イージス艦である兵器もそのうちの1つだ。威力も軍事力も違う。対抗手段なぞ無きに等しい。艦娘を率いる司令官が、ミサイルなどを装備している深海棲艦隊の攻撃によって一方的にやられる光景を目の当たりにすれば、呆然とするだろう。狂人の息子や艦娘は、戦死するまで何が起こってるか分からない。深海棲艦は魔法か何か使っているかと思うだろう」

 

 イージス艦が数世代先の兵器と聞いて、私は頭が混乱した。何を言っているのか、分からなかった。ただ、確かなのは考えている事が異常だった

 

「だが、念のためだ。『狂人』は近い内に暗殺する。しかし、彼の息子は生かしておく。悲願である父親が作り出された艦娘が、近代兵器によって無残に敗れる姿を拝む事になるからな。下手すれば、自殺するかもしれん。どうせ、狂人も艦娘も我々の計画のための生贄だ。さて、大まかな作戦はこのようなものだ。何か質問は?」

 

すると、幹部が再び質問して来た

 

「我が社の兵器は非公開になっています。しかし、その息子とやらが近代兵器の正体を見破られる可能性はありますか?また、近代兵器が艦娘に負けるような事は?」

 

この幹部の質問に社長は笑った

 

「ハハハ……それはあり得ない。艦娘のベースは、ある世界で起こった世界大戦時代に活躍した船だ。その頃の時代にミサイルなんてものは存在しない。電子機器も骨董品だ。兵器の性能も比べ物にならない。この世界もイージス艦が未来兵器であることにすら気付きもしない。それに取って置きのネタを明かそう。アメリカは莫大なお金を払ってイージス艦を欲している。しかしイージス艦というは、元々アメリカが作った兵器なのだ。皮肉なもんだろ?違う世界とはいえ、自分達が造ろうとしている兵器を買おうとするとは」

 

 この皮肉に幹部達は、笑っていた。楽しいと言った雰囲気だけでなく、まるで狂気の笑いだった。私も伍長も石のように固まって呆然としていた。そんな2人を他所に社長は自慢げに言っている

 

「マイクロチップでも開発されない限り、完全に兵器のコピーは出来ん。特に電子兵器の開発は、理屈が分かっても時間はかかるものだ。軍事技術はそれほどまで隔絶している。それに我々が造ったイージス艦は、ある日付が来たときに動かなくなるようプログラムされている。乗ってる海兵は何が起こったのか分からんだろう。あれは国から金を巻き上げる商売道具に過ぎん。まあ、あのイージス艦も劣化版だからな」

 

 私は話がついてこれなかった。日本を発展された浦田重工業が世界を攻撃?しかも、深海棲艦を味方につけている?どうやって?イージス艦が未来兵器?しかも、手抜きだと?浦田重工業のオリジナル兵器ではないのか?しかし、この情報だけで十分だ!もう長居は無用だ!

 

「録音はいい!帰るぞ!」

 

「は、はい!」

 

 伍長も私と同じく顔が真っ青だった。素早く機材を片付けると会議室を後に廊下を移動する。一刻も早くここから抜け出さないと

 

「軍曹」

 

「言うな!分かっている!」

 

 伍長は小声で質問してきたが、声が震えている。私も冷静を保っていたが、内心は違う。一刻も抜け出したかった。いくつもの任務をやって来たが、今回は私の予想の斜め上をいっている!

 

「あ、あああいつら……クーデターではなくて……深海棲艦を使って……世界を攻撃……」

 

「ここでしゃべるな!エレベーターに向かうぞ!」

 

 幸い廊下には人は居ない。エレベーターまで全速力で走りたい衝動を抑えているものの、早歩きで移動している。警備員が居た扉をくぐり抜け、後少しでエレベーターに着いたその時、後ろから突然、声をかけられた

 

「そこの清掃業者。仕事は終わったか?」

 

 私は振り返った。いつから居たのだろう。一人の男がさっき通っていた廊下に立っていた。顔は知っている。警備主任だ

 

「はい、終わりました」

 

「どこを掃除したんだ?」

 

「社長室です」

 

 穏やかな会話だが、空気は張り詰めているように重く感じられた。警備主任もドイツ兵のような装備を持っている。ニコニコと満面の笑みを浮かべながら一歩一歩近づいて来たが、私の十歩くらいの距離で止まると再び聞いてきた。私は急いで振り返りエレベーターを見た。まだ来ていない

 

「そこで何をしたのか?」

 

「ですから掃除です」

 

 なるべく平常心を保つよう返事をする。警備主任に疑問を持たれては厄介だ。しかし、彼の口からバカにしたかのような言葉を言って来た

 

「ここの監視カメラにバッチリ映っていたぞ。お前達のお仲間は既に殺した。随分と酷い事をしてくれたものだ。警備システムを破壊するとは。警報を鳴らさなかったのは、ネズミを逃がさないためだ。調べた所、清掃業者の2人の身元は不明。書類は全てデタラメ。何か収穫はあったか、502部隊の隊員さん?」

 

既にバレていた!相手がアサルトライフルをこちらに向けた直前、近くで鈍い音が聞こえ、警備主任が倒れ込んだ。伍長がサプレッサーをつけたM1910は発砲した。私は伍長を咎める気は無かった。既にばれているので逃げる必要がある

 

「エレベーターはダメだ!階段へ逃げろ!」

 

「はい!」

 

既に全速力で逃げる2人。長年、軍を勤めている軍人ならこういったパニックでも対処出来ただろう。しかし、伍長はともかく軍曹はパニックを抑える事が出来なかった。証拠を入手出来たのは良いが、中身が軍曹の理解を超えていたためだった

 

 

 

 銃に撃たれ仰向けに倒れた警備主任。しかし、何故か血は流れていない。それどころか起き上がったのだ。伍長が撃ち込んだ拳銃の弾は、防弾チョッキに阻まれただけでかすり傷すらつけられなかった。河上伍長は、防弾チョッキを着ている事を忘れていたため、心臓を狙ったのがアダとなった。冷静でいたならヘルメットを避けて頭をぶち抜く事が出来ていただろう。見た目で分かるのだが、先程の会議を聞いて気が動転していたからだ。2人が階段に逃げていくのを確認すると、無線で矢継ぎ早に連絡する

 

「こちら警備主任。侵入者を見つけた。別命があるまで、逮捕しろ。不可能と判断した場合は射殺を許可する」

 

 淡々とした命令。彼は笑っていた。いや、先程会った時の友好的な笑ではなく、嘲った笑いであった

 

 

 

 私と伍長は階段を飛び降りるかのように降りていった。不必要な道具は全て捨てた。既に正体はバレている。持っていても邪魔になるだけだ。しかし、武器とビデオカメラだけはしっかりと持っていた。18階目で警報が鳴り響き、アナウンスが流れ始めた

 

「警告。不審者が侵入。警備員は直ちに出動せよ」

 

 私は冷や汗で身体中ベトベトだった。普通、スパイというものに対して容赦はしない。死刑を禁止されている国ですら厳しく罰せられる。ここは会社だが、何をしてくるのか分からない。捕まったら、非人道的な拷問もするかも知れない。会議で世界を支配するとか言ってるぐらいだ。拷問くらいどうって事はない

 

 15階目まで来た時、私と伍長は急停止した。警備員達が来たのだ。しかも全員、完全武装である。ヘルメットに防弾チョッキらしきものと防弾性能があるかも知れない金属製の盾、そして自動小銃や短機関銃を構えて上ってきた。私と伍長の姿を見や否や、警告なしにいきなり銃を発砲してきた

 

「逃げろ!」

 

 咄嗟に階段を上がり、16階目の廊下を走る二人。会社員は何事かと振り向いた。中にこちらを捕まえようとする者がいる

 

「邪魔だ!どけ!」

 

 私はこちらを捕まえようとする会社員を投げ飛ばしながら駆ける。近接格闘には自信がある。伊達に軍人になったわけではない。投げ飛ばされた会社員は、悲鳴を上げたが、そんな事は気にしない。周りは右往左往したり、悲鳴を上げて逃げたりして騒がしくなった

 

「軍曹!前から警備員が!」

 

 残念ながら相手はその時間さえ与えてくれない。前後から武器を構えた警備員がこちらに向かって来る。動きや構え方が素人の動きではない。民間警備会社の警備員が、クーデターを起こした陸軍部隊に勝った理由がようやく分かった。帝国陸軍よりも凄いかも知れない。しかも、いつでも射殺する気でいる

 

「武器を捨てて両手を上げろ!お前たちは包囲されている!」

 

 警告の怒鳴り声に俺は、降伏する気は無かった。ここで死ぬ訳にはいかない。前後に展開する警備員達に対して、お互い背を向け合い私は拳銃を向けたが、自動小銃を沢山持つ警備員相手に勝てる訳がない

 

「軍曹、どうします!?」

 

 伍長は指示を仰いだが、声が裏返っていた。どうすればいいか迷ったが、向こうから1発の銃声が響くと同時に伍長が悲鳴を上げ倒れた

 

「おい、しっかりしろ!なぜ撃った!」

 

「警告に従わないからだ。次はないぞ!」

 

 伍長を一瞬見たが、右足を撃たれている。慌てて手当しようと手を伸ばしたが、自分の手に赤い光の点のようなものが、斑点のように浮かび上がった。身体を見ると自分の心臓の所に赤い糸のような光が照射されている

 

「最後の警告だ!武器を捨てなければ射殺するぞ!」

 

「軍人を射殺して済むと思っているのか!?」

 

「もう一度言う!武器を捨てて両手を上げろ!」

 

 最早これまでだ。この奇妙な光は、自動小銃の新たな照準か何かだろう。道理で陸軍は浦田重工業の警備員に勝てない訳だ。自決しても相手は、すぐに見破られる。私は負けを認めようとした時、破裂するような音が連続的に鳴り響いた。それが機関銃の音だと気づいた。何者かが警備員に向かって攻撃しているのだ。警備員は倒れながらも、応戦する。その隙に私は逃げようと伍長を引きずって逃げようとした。銃撃戦の中、確かに聞こえた

 

「西村!目と耳を塞げ!」

 

 気のせいかも知れない。そんなご都合な事は起こる訳がない。しかし、私はそれに掛けた。数秒後、塞いだ耳と閉じた目を通して眩い閃光と耳鳴りがするような爆発音が聞こえた。私はうっすらと目を開けると、警備員達は目や耳を抑えてうずくまったり、床に倒れたりしていた

 

 恐らく、暴動鎮圧用の閃光グレネードだろう。誰が投げたのか?いや、誰がこちらを味方しているのか?援軍は来ないはずだが

 

 不意に後ろから肩を叩かれ、私は反射的に銃を構えた。相手は警備員だが、抵抗するどころか怒られた。しかも、知っている声で

 

「バカ野郎!俺を撃つ気か!俺だ、俺!」

 

「日高!生きていたのか!」

 

 私は信じられなかった。警備主任から死んだと告げられた仲間の死。その日高軍曹が生きていたのだ。浦田重工業の警備員のユニフォームを来てるものの、顔は確かに同期である日高だ

 

「話は後だ!さっさとズラかるぞ!」

 

 二人は負傷している河上伍長を無理矢理立たせると、逃げ出した。警備員の怒号と銃声が廊下に響き渡り、三人に向かって銃弾の雨が降ってくる。

 

「これでも食らえ!」

 

 日高は手榴弾とスモークグレネードを投げて警備員の目を眩ました。これで時間を稼げるだろう

 

 

 

 何とか警備員達を振り切った私達。しかし、脱出するには地上に降りなければならない。そのためには、武装した数十人の警備員の目を掻い潜らなければならない。私は浦田重工業の本社ビルが、桃太郎に出て来る鬼ヶ島のように感じた。いや、鬼だったらどんなに良かったか

 

 

 

分かっている事は、敵は深海棲艦だけではない、という事だった




おまけ
イージス艦「みらい」と戦った米軍の感想

ハットン「とんでもない化け物だ」
グレイ「サジタリウスの矢は恐ろしい」
テイラー「戦艦ノースカロライナが負けるとは……」
ハワード「あの正体を突き止めた人には、5千万ドルの懸賞金を出そう」
etc……

一方、みらいでは……
菊池「アメリカがここまで『みらい』を評価するとは」
角松「くそ!『みらい』はそんな船ではない!」
菊池「角松……『みらい』は立派な戦闘艦だ。それは知っているはず」
角松「ダメだ。我々は海上自衛隊だ。大日本帝国海軍では――」
菊池「このイージス艦……元々、アメリカが開発したものだから、あまり説得力は……」
角松「それ言っちゃダメだろ!絶対に言うな!」
尾栗「何でジパングの作品では、誰も突っ込んで来なかったんだろう?」
アイオワ「何で『みらい』のイージス艦はDDH(ヘリコプター型駆逐(護衛)艦)なの?イージス艦は大抵、DDG(ミサイル駆逐(護衛)艦)よ。Why?」
梅津「大人の事情だ」
アイオワ「……」

 浦田重工業の本性がようやく露わになりました。深海棲艦が近代兵器を持っているかという謎の1つが解けましたね

 艦これSSにおいて現代兵器(主にイージス艦)をモデルとしたオリジナル艦娘が出てきますが、なぜか補給も修理もクリアしているというチートの設定が結構あります
 別にいいとは思いますが、半世紀ものの技術差を穴埋め出来る妖精はある意味凄いです。何せトランジスタや半導体などと言った電子機器を難なくクリアしていますから。例えるなら、江戸時代にテレビや冷蔵庫を難なく作っているようなものです。工廠は元からブラックだったのか?
 本作品でアイオワの未来記録(21~25話)で苦労したのは、それが理由です。技術差が余りに大きいため満足な近代兵器が造れなかったためです。技術差は流石に穴埋め出来ませんから。と言っても、電波妨害装置(ECMポット)やF-100スーパーセイバーなどを作っていますから、それでも十分なチートです。また、ミサイル防御も教えています

 余談ですが、自衛隊の兵器は、大半がもともと米軍から貸与されたものか、技術供与されたものが多いです。ですから、ジパングでは見方によっては、皮肉な戦いをしています

よってみらいの正体を突き止めようとした米兵達は、大戦後にはこう思っているかもしれません

「『みらい』という軍艦。うちが造ろうとしている兵器(イージス艦)と似てないか?」
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