特にE7はきつかったです
難易度もありましたが、アイオワとサラトガの二隻目を手に入れるために深海棲艦化した瑞鶴、深海鶴棲姫を36回フルボッコして無事ドロップしました
しかし……深海棲艦化した吹雪はナイスバディになったのに対して、瑞鶴は……。まあ、睦月の件(アニメと劇場版より)もありますし
そして是非、深海鶴棲姫もズイ(ง ˘ω˘ )วズイと踊って欲しいと思ったりしています
時雨が捕らえられてる最中、提督と父親は、未だに別荘の中に監禁されていた。なぜなら、艦娘計画について喋らされるためだ。ただ2人共、人間であるため時雨のように拷問するような事は出来ない。その代わり、艦娘計画について聞かされた。親子一緒に尋問され、拒否した返答をすると痛めつけられた
ただ、対応は二人には差があった。息子は兎も角、父親は軍人だ。左遷されたとは言え、拷問で口を割るような人物ではないのは確かである。そのため、暴れないように拘束衣を着させ、身動き取れないようにしている。逆に息子は、椅子に座らされ手足とも縛り身動きとれないようにしている。質問に応えない息子に対して、警備員は思いっ切り殴っていた。色々と尋問され痛めつけたが、頑として2人とも喋らなかった。しかし、別荘の捜索は隅々行われ、陸軍軍人が撮影した記録用のビデオテープは見つかってしまった。早速、小型カメラごと破壊されてしまい記録は失われた。更には、艦娘の建造ユニットは押収されてしまった。トラックに積み込まれ、別の場所に移されたしたらしい
その押収された建造ユニットは、実は未完成であると分かった時、浦田社長を始め、浦田の従業員達は首をかしげる。未完成なのはいい。なら、時雨は何処から現れたのかと?その疑問が、時雨の拷問に繋がってしまった。もし、提督が知っていたら怒り狂っていたに違いない
「さて、何か情報は?」
「ダメです。口を割りません。どういう事か自白剤も効果なしです。大佐の方なんかは、『ワシは世界最強の男になった!』などと意味不明の事しか言いません」
大佐とは、提督の父親の事である。時雨を民間刑務所に送った後、戻って来て様子見た浦田社長は警備員に聞いた。しかし、警備員からの返事に苦虫を噛み潰したような顔をするといらただしげに壁を叩いた
「なんて事だ。こいつらに自白剤が効かないなんて……」
「お前はバカだ。自白剤でワシが喋るとでも思っていたのか?」
拘束衣を包まれても睨む父親。提督である父親は、自白剤を打たれてもうっかり喋らされないように訓練されていた
実は自白剤というのは、注射するといきなり本当のことをペラペラと喋る訳ではない。麻酔剤などを使って理性を失わせるために、上手な量を上手に使用し、上手に誘導すれば抑制していた真実をしゃべらせることである。要は、酒を飲み過ぎて酔っぱらいの状態にして、誘導質問するのが自白剤の本質である。訓練されている者であれば、虚偽をしゃべることもあれば、まったくのでたらめを適当に喚く事も可能である。提督の父親は、それの訓練をしていたため喋る事は無かった
一方、提督はというと意識を失っているという。元々、酒に弱い事もあって、たちまち眠り始めたのだ。意味不明な寝言しか言わないため、とてもではないが話にならない。強く殴っても、一向に起きないので自白剤の投与は中止された
「さて、君には何が何でも喋ってもらう。聞きたい事が山ほどある」
「何をだ?ワシにまだ、何か喋らされる気か!?」
父親は噛みついたが、拘束衣を纏っているため、首を動かす事しか出来ない
「全てだ。お前達が、時雨という、あの小娘と共に行動してからだ。お前達親子は、気が変わり、艦娘計画を進行させた。あの少女は何処から来た?そして、何を企んでいる?私の計画にいつ気がついた?」
「今までのお前の態度には、見逃して来たが……お前、そこまで墜ちたのか?」
父親は浦田社長をよく知っている。深海棲艦が現れた時、世界は絶望する中、二人の男が立ち上がった。それが当時の海軍中将である提督の父親と浦田重工業である浦田社長だった。2人は世間を気にせずに深海棲艦の正体と弱点を探っていた。つまり、仕事仲間だった
「墜ちた?いや、考えを改めたのだ。深海棲艦は、コントロールさえ出来れば人類の敵ではない。昨日の敵は今日の友と言われるくらいだ」
「人でなしが!お前が死んでも誰も反対しないだろうな!お前の本性が知れ渡れば!」
浦田社長は、舌打ちすると呆れるように話し始めた
「浦田会社では失敗は許されない。昔の仕事仲間とは言え、こうも歯向かうとは。全く情けない。だが、これも必然か……」
父親の鬼の形相なぞ気にせずに話し続ける。警備員達も頷くか賛同するかの仕草をするばかりだ
「才人とクズ、強者と弱者、私と狂人。スパルタ軍は戦争の本質を理解していた。だが、それを理解する者は誰もいない。永遠にな」
「ならば、お前の父親はクズか?国のために戦ったお前の父は、クズだと言いたいのか?」
博士は浦田社長の人生を知っていた。と言うより、浦田社長自身が話してくれた。なぜ、財閥にも匹敵する力を持つ浦田社長は、会社経営のみ留まっているのかと聞いた事があった。彼が言うには、己の父が日露戦争で戦死した。身近な人達が戦死する者を見たくない。科学と金の力で日本の貧しさを欧米のように豊かにしたい。その思いで会社経営しているのだと。その考えは、立派で博士自身も感動した。しかし、浦田社長の本性を見て目と耳を疑った。こんなことをする人間ではないと。しかし、現実は非情だ。陸軍工作員が撮影した映像は、本物だった
突かれた所が痛かったのか、浦田社長は醜悪な顔をし睨み返した
「私の父は、日本政府が定めた誤った方針の犠牲者だ」
「違う!信念のために戦ったんじゃ!国を恨むのは結構だが、やり過ぎだ!」
博士の説得に浦田社長は、鼻で笑った
「信念のために死んでも、決してそれが真実になるとは限らない。私は真実を知った。ならば、座視するより行動を起こすのが優先だろ?」
浦田社長は相変わらずだ。この人は、夢を実現するために行動している。それは博士と同じなのだが、両者には決定的な違いがあった。浦田社長は、実現するためには犠牲は必要だということ。例え、それが死体の山を築こうが……
「いいか、これは――」
浦田社長は話す途中に、大きな音と怒号が部屋に鳴り響く。浦田社長は目をみた先には、先ほど気を失っていた息子が、起き上がり、警備員が腰にぶら下げていた拳銃を引ったくっていた。警備員は取り替えそうとひと悶着していたが、拳銃は拍子で発射され、弾は別の警備員の額に命中。警備員は倒れてしまった
「おいおい、やんちゃな息子だな」
浦田社長は、息子が銃を向けるよりも早く、息子が手に持っている銃を掴んだ。警備員は取り押さえようとするが、浦田社長は止めさせた
「銃口を向けるときは気を付けろ、と教わらなかったのか?軍隊の基本だ」
浦田社長は、息子が手にしている銃を奪わないどころか、ある方向へ向けさせている。自分の父に向けているのだ
「止めろ!くそ!離せ!」
浦田社長の意図に気づいた提督は、抵抗しようとしたが、自白剤の影響で力が出ない
「お前……!」
博士も銃口から逃げようともがくが、残念ながら僅かしか動かない。双方の抵抗も虚しく、提督が握っている銃は完全に自分の父親の方へ向いた
「さあ、ちゃんと狙え!戦争とは、犠牲がなければ勝てない。お前の父親が、死んだら解放してやるぞ?」
「止めろ!このクソ野郎!」
提督は怒り抵抗したが、握っている銃から手が離せない。銃声が一発、部屋に鳴り響いた。幸い弾丸は外れたが、浦田社長は面白そうに当てようとする
「しっかり狙え!弾は有限だ」
「くそ!離せ!」
続いて2,3発発鳴り響き、その内、発射された1発の弾丸は提督の父親の腹部に命中した
「ぐあ!」
博士は悲鳴を上げ、提督は怒り狂い、罵詈雑言を吐いた
浦田社長は、そんな二人を他所に拳銃と取り上げると警備員に返した
「そうだ。世の中は、そんなものだ。他人よりも親しい者を大事にするのが普通だ。私の場合だと、お前達の事なんぞ、どうでもいい。大佐。お前は強い男だが、若くはない」
浦田社長は護衛を呼び、別荘から去る前に残っている警備員に指示を出した
「大佐を治療しろ。最低限だ。まだ、生かしておけ。別命があるまで、誰の目にも触れるな」
「心配要りません。ここの一帯は、封鎖しました」
警備小隊を率いる隊長は、自信強く言う。もはや、浦田警備会社の戦闘団は精強だ
「油断はするな。まだ、こいつらを味方する者がいるかも知れん。警戒を怠るな」
浦田社長は、満足そうに頷くと今度こそ別荘から出ていった
(クソ!何てこった!)
提督は、自分の行いに後悔したことと浦田社長の非道な行いに怒りで一杯だった。確かに自分の父親を嫌っていた。しかし、殺そうとは思ったことは一度もない。未来の提督ですら自分の父親と喧嘩した事に後悔しているという。親父は中年だ。浦田の従業員が手当てはしてるが、包帯を巻くだけだ
(幸い、未来の記録ノートは見つかっていない)
実は陸軍軍人の救助した日に、父親は心境の変化なのか、未来のノートや資料を別の場所へ移したという。念のため、との事だ。幸か不幸か、その行動が貴重な記録を守る事になった。つまり、父親しか分からない。厳重に保管してあるという。何があったのかは、聞けなかった。あの時は漂流者を救ったとは言え、無断で行動したこともあり罰を受けていた。だから、時雨の正体はばれないはずだ。尋問も痛みさえ耐えれば何とかなった。自白剤を刺された時には流石に焦ったが、今のところは喋っていない
(待てよ!時雨はどうなっている?)
自分達は監禁されている。と言うことは、時雨の対応も最悪かも知れない。いや、余り手荒な真似をしないはずだ。艦娘というものに興味あるかも知れない。暫くは、何も手は出さないだろう
しかし提督の予想している事とは真逆で、時雨に対しては非人道的な拷問をやっていた。人のように簡単には死なないという艦娘の特徴がアダとなって、幼い相手でもお構いなしにやっていた。しかも、人よりも力のある戦艦ル改flagshipが昼夜お構い無く拷問していると知っていたら、激昂していたかも知れない。だが、今の彼は時雨の安否を知る術は無かった
とある民間刑務所の特別区画。そこは、重犯罪者や死刑囚を収監する場所だった。だったとは、今では使われていない。国の依頼で重犯罪者達を受け入れていたが、ある日を境に、収監を拒否した。理由は、財政難であるため。実際に、重犯罪者を受け入れても利益にはならない。それが主な理由だった。しかし、本当の理由は違う。その区画を別の理由で使うためだけに拒否したのだ。死刑囚よりも価値のある者への収監。国や裁判所から不満はあったものの、そこに閉じ込めた者を見た者達は納得した
そう……浦田重工業の秘密である。時雨が運ばれ閉じ込められた所こそが、重要秘密であった
「う……うう……」
時雨は目を覚ました。長い間、気を失ったらしい。ぼんやりとしていたが、途端、様々な光景がフラッシュバックする
「ああああああ!?」
時雨は叫んだ。無理もない。長い時間、戦艦ル級改flagshipによって目を覆いたくなるような拷問をされた
未来でも浦田重工業の陰謀により虐げられた艦娘達。自分は無力だった。今の時雨は、傷の手当もされず、お気に入りの服はボロボロで血まみれ、助けを呼ぶも助けは来ず……
右腕と左足はへし折られ。 治療されていない生傷が、破れた制服のいたるところから覗く
「助けて助けて助けて!」
鉄のドアに這いながらも助けを呼ぶ時雨。だが、誰も時雨を助けてくれない。もう今の時雨は、廃人になってもおかしくなかった
左手でドアを叩くが、誰も応答せず。時雨が泣き叫ぼうとしたその時、部屋の奥の方で子どものような声が聞こえた
「叫ンデモ……誰モ来ナイ」
その声を聞いた瞬間、時雨は凍り付いた。人間の声ではない。幼い子どもの声だが、微かに怨念のような声が混じっている。その声は深海棲艦なのは確かだったが、時雨は聞いた事がない。未来でも……
「怪我シテイル……大丈夫?」
弱弱しい電球から照らされる声の主が、時雨の目に入った時、彼女は驚愕した。そこにいたのは、深海棲艦だった。しかも、ただの深海棲艦ではない
「君は!?」
声が詰まり、言葉が続かない。時雨の前に現れた者が、余りにも予想外過ぎた。そのため、いままで受けた拷問の痛みさえ吹っ飛んだくらいだ
「北方棲姫!?何で……こんな所に!」
博士から見せてもらった写真やスケッチと同じ容姿をした北方棲姫が、時雨の目の前にいる。しかし、彼女も怪我をしている。未来どころか、この時代に来ても確認出来なかった鬼・姫級。時雨が何か言うか迷っていると、今度は部屋の奥の方で別の声が聞こえた。しかも、その声も北方棲姫と同じく怨念がこもったような声だった
「コンナ少女ヲ閉ジ込メルナンテ……。アイツラハ……ナニモ…ワカッテイナイ」
次第に目が慣れて、部屋の様子が見えてきた。余り広くない牢屋。拷問した部屋と同じく窓もない。違う点は、簡易ベッド1つがあるくらいだ。その簡易ベッドに人が座っていた。いや、人にしては大柄だ。体つきから見て女性だが、頭には額には大きな角が一本映えている。しかも、両腕は人の手ではなかった。大きな鉤爪を持っており、髪も腰まで達している。しかも彼女の目は、輝いているかのように赤かった
「な……そんな……どうして??」
時雨は、理解が追い付かなかった。彼女を知っている!その異形な女性こそ、港湾棲姫だった
時雨は落ち着くと、逃げるように部屋の片隅に移動した。這っていく時雨を見て、北方棲姫は駆け寄って来た
「本当ニ大丈夫?」
「来るな!あっちへ行け!」
叫び声を上げながら地を這ってでも、北方棲姫から距離をとろうとする時雨。これは罠だ!閉じ込めても僕をいたぶり続けるつもりだ!
だが、時雨は僅かに動いたその時、自分の体が宙に浮いた。何者かが時雨を持ち上げたのだ。しかし、その手は氷のように冷たく、しかも手はごつかった。自分を持ち上げた者を確認するために、首を動かした時雨は恐怖の余り絶叫した。あの港湾棲姫が、時雨を抱えていたのだ!時雨は自分の痛みなぞお構いなしに暴れたが、港湾棲姫は何も言わない。それどころか、時雨をベッドまで運び横にさせたのだ
(僕を……どうするんだ?)
時雨は恐怖の余り、体を震わせた。もう、絶対絶命だ。ここで殺されたら……
「酷イ。ココマデ痛メ付ケルナンテ……」
港湾棲姫は時雨の潰れた右腕を触ろうとした。時雨は、大きな鍵爪を左手で受け止めると突き返した。港湾棲姫は再び時雨を触ろうとしたため、時雨は抵抗しようとした
「攻撃シナイ。最低限シカ出来ナイケド、手当テシナイト」
何処から持って来たのか、木の板を取り出し潰れた時雨の右腕を持ち上げると固定し出した。柔らかい布で固定し始める。北方棲姫は時雨の左足に板を乗せると動かないように固定した。時雨は気がついた。ギプス代わりに潰れた右腕と骨折した左足を固定しているのだと
「…ッ…コンナニ…全身…」
港湾棲姫はぐったりしている時雨の上着を脱がせたが、時雨の体はひどいものであった。 痣がないとこがないほど紫に全身晴れ上がり、血がそのまま固まっているため、どす黒く痛々しい傷跡が無数に残る。残念ながら、医療キットがないため水で洗うしかなかった。綺麗とはいかないが、港湾棲姫は布で時雨の体を拭く。布はすぐに黒く染まった
「う……うう……」
「ドウシタノ?」
時雨は泣いていた。 枯れ果てたと思った両目の涙腺から涙が零れ落ちた。傷口が浸みたからではない。敵であるにも拘わらず、深海棲艦の親玉である港湾棲姫と北方棲姫は優しく対応した。戦艦ル級改flagshipや浦田重工業の連中とは全然違う
「何で……僕を優しく……するの?」
時雨は泣いていた。敵である姫級は、紳士過ぎた。敵に情けをかけるというものではない。負傷した者は、治療するという当たり前のように対応した
実は、戦争時において捕虜に対する扱いを人道的に行った例は意外とある。ジュネーブ条約にもあるように、捕虜に関しては丁重に扱うべきという決まり事がある。しかし、守らない国や軍隊もしばしば起こったため効力はあるかどうか微妙である。だが、逆に言えば全く効果はないとは言い難いのも事実でもある
旧日本軍ですら明治期である日露戦争までは、過剰なほど敵の捕虜を遇した。捕虜から戦後感謝状が届いたほどである。しかし、悲しきかな。昭和になってから日本軍はすこぶる硬直した軍隊になってしまったのは、別の話である
それは兎も角、時雨は子どものように泣いていた。敵がここまで優しくするといった行為は、初めてだった。氷のような冷たい鍵爪が、温もりを感じさせるほど優しかった
「ここは……」
手当てされ、攻撃してこない事が分かった時雨は質問した。二人は暫くの間、黙っていたが、港湾棲姫は口を開いた
「分カラナイ。ココニ閉ジ込コメラレテカラ、ドレクライノ日ガ経ッタノカ」
時雨は港湾棲姫と北方棲姫を見て気がついた事があった。資料の写真に映し出されていた彼女達には、黒く巨大な艤装や独特の艦載機を持っていた。しかし、目の前にいる二人は、艤装は最低限しかつけておらず、時雨ほどではないが、傷だらけでナイフで刺したような傷や打撲痕も無数にある。身に着けている服もボロボロだ
「浦田重工業の手下にやられたの?……酷い……」
2人の傷に時雨は、浦田重工業に怒りを覚えた。確か深海棲艦は理想な兵器と言っている割には、深海棲艦のボスを監禁している。自分に従わない者は、閉じこめるのか?
「アイツ二……ヤラレタノカ?」
「あいつって戦艦ル改flagship?」
港湾棲姫の問いに時雨は、質問で返してしまったが、港湾棲姫は頷いた。しかし、時雨は港湾棲姫から微かであるが、怒りを感じた
「戦艦ル改flagshipに……君の仲間に……やられた」
時雨は呟いた。自分は、深海棲艦によってここまでひどい目にやられた。未来では仲間を、そしてこの時代では残虐な行為をされた
「どうして……閉じ込められているの?」
時雨は質問したが、相手は答えない。ただ、何も語らなかった。牢屋の中とは言え、様々な因縁もある事もありお互い警戒している。時雨も全く気を許してはいなかった
長い沈黙の間、港湾棲姫はポツリと呟いた
「アレハ私ノ仲間デハナイ」
時雨は耳を疑った。仲間ではない?しかし、時雨は戦艦ル改flagshipと戦っているため分かる。未来でも深海棲艦の仲間を指揮していたのは確認済みだ。なのに、港湾棲姫は自分の仲間ではない、とあっさり否定する
「仲間でないって……僕達は……酷い目にあった……」
時雨は咳き込みながらも非難がましく言い放つ。自分達は、目の前にいる敵と戦っている
「違ウ。……アイツハ……アイツラハ……私カラ……何モカモ奪ッタ」
「それでも許さない。現に僕はひどい目にあった。仲間も」
時雨は警戒したため、北方棲姫は奥の方へ逃げた。時雨の怒りを感じたのだろう。「何デ怒ッテイルノ?」と呟いているだけだった
「貴方ハ……誰?」
港湾棲姫は時雨に質問したが、時雨は無視した。まだ艦娘と戦った事がないから、当然の反応だろう。しかし姫級によって手当されたからと言って、一緒にいる深海棲艦と仲良くする事は出来ない。戦艦ル改flagshipが深海棲艦の仲間であろうがなかろうが、深海棲艦であるには変わらない
「ソウ……謝ッテモ許サレナイノハ……仕方ナイ」
港湾棲姫は時雨と話す事を諦めていた。何か訳でもあるのだろうか?しかし、今の時雨は、敵を分析する思考能力は残っていない。右腕の感覚がほとんどないというのは、想像以上に気持ち悪く、足もワニにでも噛まれているかのような痛みが未だにする。吐き気がしそうだ
何が起きっているか分からない。ただ、現段階で分かった事があった。博士や未来の提督の疑問である『深海棲艦から鬼・姫級が消えた謎』
たった今、時雨は深海棲艦のボスを確認出来た。やはり、彼女達は捕まっていた。しかし……そうなると戦艦ル改flagshipは何者だろう?仲間ではないという言葉が引っかかるが……
(もう……何も考えたくない)
時雨は痛みがあるにも拘わらず、眠り始めた。空腹もあったが、今はどうでもいい。補給はしてくれないのは明白だ
ここを抜け出す方法を考えないと
おまけ
提督「浦田社長、お話がしたい」
浦田社長「何だ?ようやく、喋る気になったか?」
提督「いや、気になった事があって……時雨の拷問と親父の自白。そして俺が父親に向けて銃を撃たせた。これって複数の他作品から流用していないか?実は前話を掲載してから2日後に匿名からメッセージが来たんだが。時雨の拷問は、MGS3の拷問シーンとMGSVのカズヒラミラーのソフト版をくっつけたものなのか?との事。参考にしたのは本当なのか?」
浦田社長「な!参考にしていない!いいか。全然違う!」
提督「感想では浦田重工業は『COD:アドバンスド・ウォーフェア』のアトラス社を参考にして創り出した事もバレている。父親の拘束シーンは『ジョジョ二部』であるドイツ軍に捕らえられたスピードワゴンを参考にし、俺は『COD:ゴースト』の拘束シーンを参考にした」
浦田社長「参考にしてない!……まず、お前がその数々の作品を知っている事には驚いたけど、私は軍人でもないし、特別な力なんて持っていない。放電能力もないし、寄生虫ももっていないし、機械の身体でもない!『柱の男』なんて研究もしていない!」
時雨「でも、自白剤のシーンはシュトロハイム少佐のシーンから参考にしたんだよね?」
浦田社長「いいか!参考にした、だなんて言うな!」
時雨「戦艦ル改flagshipの拷問シーンなんてMGS3のヴォルギン大佐がスネークにやった拷問シーンを参考にしたような気がするし」
浦田社長「……何てこった。他作品から参考したものばかりじゃないか」
時雨・提督((折れた))
感想とメッセージが来たので、後書きではちょっとしたネタで
まあ、拷問なんてあまりやり過ぎるとあれなので、数々の作品から参考して創ったのが本音です。実際に現実を参考にして描いた所、某国の強制収容所みたいな感じになってしまったので。流石にこれはキツイと思い……
感想にもあるように浦田重工業はCODに出て来るアトラス社を参考にしました。まあ、アトラス社も実在する某民間軍事会社をモデルにしています。ですから、参考程度なら多少はいいはず(だと思いたい)
もし自白剤が博士と提督に効いていたら社長はこう言ってたでしょうね
「我が社の医学薬学は世界一ィィー!!出来ない事はないー!」
キャラが違うので没になりましたが