時雨の特殊任務   作:雷電Ⅱ

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艦これ第二期が始まりましたね
全て初めから……
深海棲艦、どさくさに紛れて海域を奪ったのか


第82話 戦艦ル級改flagship

 ビルに侵入した時雨達は慎重に進んだ。短波無線で僅かながら502部隊と連絡したが、数名死傷者が出たらしい。陸軍将校と合流して侵入したが、博士と明石は置いてきたという。元々、三人はバックアップのために安全な所へ居させたのだ。しかし、中佐は現場指揮官の経験者のこともあってわさわざ出向いたのだ。大胆にも二式複座戦闘機 である「屠龍」に乗り込みダイビングしたらしい。電磁パルスの後だったため、地上から攻撃を受けなかったのだ。尤も、浦田重工業の部隊はそれどころではないだろうが

 

「大胆過ぎる……」

 

「提督も人の事は言えないよ」

 

 無線連絡を終えて呟いた提督に時雨は指摘した。何度でも言うように提督は、大学生だ。軍人ではない。軍事訓練したとは言え、やはり人を撃つのに抵抗はある。しかし、人は環境に適するものであり、適材適所指揮するのだから、これはこれで良いのだろう

 

「不気味やわな……人がいないなんて」

 

「気をつけて」

 

 不知火も龍譲もヒソヒソ声で話していた。それは、浦田重工業の本社ビルは、真っ暗だったからである。昼間で窓から差し込む日光は奥まで届かない。よって、薄暗い。また、ビルの中の事もあり探照灯も使えない。海上とは違い、バレたら蜂の巣だからだ

 

一同は進んでいたが、声を押し殺して進む。少し前、遠くから複数の足音と金属が擦る音が聞こえたからだ。全員、武器を構えながら進む。物陰から人が出そうだ。実際にゴキブリやネズミが床を動き回っているのを見て、提督は、危うく自動小銃を発砲しそうになった

 

「司令、落ち着いてください」

 

「ああ……」

 

圧部隊が来る前に、建造ユニットを手に入れなくては

 

 

 

「ここを右に曲がって上の階に上がります」

 

「潜入工作員が言ったのと同じ場所にあればいいがな」

 

 潜入工作員は作戦決行までギリギリ見張って報告していた。しかし、予定外に動かされては意味がない。破壊されたら、ここまでの苦労が水の泡だが、提督はその可能性は低いという

 

「未来の記録だと、例の戦艦ル級は、楽しみながら艦娘を捕らえて酷い目に逢わせて、撃沈させている」

 

「でも、もし提督の推理が違っていたら……」

 

「分かっている。だが、俺はそうは思えない。アイツは、確かに強い。しかし、軍艦ではない」

 

 時雨も首を捻った。提督は何を考えいるのだろう。敵の考えがわかるのだろうか?

 

階段を登り、長く迷路のような廊下を歩く一同。途中で警備隊長が送り込んだ制圧部隊を確認し、通りすぎるのを待つまで隠れていた

 

「生きた心地がしないです」

 

 敵の部隊が通りすぎ視界から消えてから一同は廊下に出た。部隊全員は必死に探していたが、何とか巻いた

 

「戦艦ル級を倒すには……あれと同じ力を倒す艦娘を出さないと」

 

 時雨は独り言のように呟いた。時雨は真っ先に思い浮かべたのは大和型戦艦だ。46cm砲を積んでいるため、如何に防御力があろうとあの戦艦ル級でも通用するはずだ

 

 建造ユニットを起動するには工廠妖精の力が必要不可欠である。今は提督が保有している。博士の説明によると浦田重工業が凄かろうが、起動出来ないはずだ

 

 博士から建造ユニットについて聞かされた時雨は安心したが、提督は落ち着きがなかった。戦艦ル級改flagshipの動きが非常に気になったからだ。こちらを過小評価しているだけならいい

 

 しかし、解せないのは浦田重工業に捕まった際、提督を殺そうとしていた。だが、今回はどういう訳かさっさと殺そうとしない。遊んでいるようにも見える。浦田社長は愚かだが、バカではないはずだ

 

(建造ユニットを破壊されなければいいが)

 

 未来の記録では、戦艦ル級改flagshipは捕まえた艦娘を完全に遊んでいた。拷問どころか面白半分、撃沈させている。はけ口として痛め付けたような記録もあるのだ。時雨もそれで廃人になりかけた

 

(まるで楽しんでいるみたいだ)

 

 提督は思った。兵士というより、異常殺人者のように思えてならない。特に時雨を拷問された映像を見たが、戦艦ル級は笑っていた。あの笑いは異常だ

 

(何もなければいいが)

 

 

 

 提督が考え事をしている中、無線連絡してきた。どうやら、制圧部隊は502部隊時を排除するために進んでいるらしい。実際に交戦したという。何とか追撃を撒いたが、増援が来るそうだ

 

「あの部隊、こちらよりも502部隊を排除しようとしている」

 

「……まあ、艦娘は小火器に対して効果は薄いからな」

 

 勿論、艤装を纏っているのが条件だ。駆逐艦でも装甲はあるため大丈夫だ。小火器程度なら耐えられる

 

「よし、その隙に建造ユニットを確保……待て、龍譲は何処だ!」

 

 提督が見渡した時、鋭い声で指摘した。時雨はハッとして見渡したが、一人欠けている。大淀も不知火も辺りを見渡して必死に探す。しかし、龍譲はいない。忽然と消えた

 

「おい、さっきまでは確かに居たぞ。迷子になる艦娘ではない!何処だ!」

 

「分からない。提督に指摘されるまで全然気づかなかった!」

 

「確かに不知火の後ろにいました……敵の攻撃?」

 

「そんな!電探を稼働させているのに反応は一切なかった!」

 

 全員、狼狽したのも無理もない。大淀には、22号の電探が装備されている。電磁パルス対策されたシールドの箱に保管されたものなので壊れていない。性能も確かだ。侵入する前に性能チェックはしたのだから。とすると、消去法で敵の攻撃である可能性が高い

 

「不味い。提督、どうする?」

 

「クソ!建造ユニットまでもう一息だってのに!」

 

提督もこれには予想外だっただろう。まるで幽霊だ

 

一同は固まって警戒した。龍譲は何処へ行ったんだ?

 

そんな中、足音が廊下に響き渡った。数は1人。金属音は聞こえない事から、非戦闘員か?

 

一同は武器を構えた。皆の心臓の鼓動が高まる。敵なのか、そうでないのか

 

そして、遂に現れた。ショートヘアで迷彩服を着た女性が。浦田の警備員である部隊章を付けている事から敵だ。しかし、右腕には赤十字の腕章をしている事から衛生兵だろう。武器も持っていない。しかも、小柄な人を抱えながら慌ててこちらに走っている

 

「止まれ!」

 

提督は銃を構えて警告した。女はこちらに気づくと怯えるように小刻みに震えた

 

「あ、ああ、貴方達は誰!?」

 

「その前に名乗れ!何者だ!」

 

 質問を質問で返す提督。全員が警戒したが、その女性は切羽詰まったように早口で話す

 

「私は田中衛生兵です!後方支援するために部隊と合流する途中に廊下で怪我を負った人がいました。今から救護班に連れて行く途中です!」

 

衛生兵は負傷し抱えている小柄の女性を差し出したが、皆は気付いた

 

「「「「龍譲!」」」」

 

 衛生兵が抱えていた小柄の女性は、龍譲だった。しかし、龍譲の様子が変だ。服は破れ、打撲傷と切り傷が多数ある。しかも、龍譲の表情がおかしい。ぐったりしている。顔色が悪い。喋れないのか、こちらを見た龍譲は僅かに動いている

 

「俺達の仲間だ!龍譲を渡せ!」

 

「ちょっと待って!この子は負傷しているのよ!重傷よ!貴方達は治せるの!?死ぬ可能性だってある!直ぐに手当てしないと!」

 

 衛生兵は必死に訴える。言っている事は間違いないが、相手は浦田兵の一員だ。捕虜として捕まってしまう可能性がある

 

「ダメです!貴方の会社のボスは戦艦ル級改を始め深海棲艦を雇っています。渡す訳にはいきません!」

 

 大淀はきっぱりと言った。普通に話しているため、制圧部隊が気付く可能性があるが、そうも言ってられない

 

「いい加減にして下さい。貴方達の事は知りませんが、私は衛生兵です!貴方は女性兵士か何か知りませんが、負傷兵の待遇はジュネーブ条約で決られています。我が社は、国際条約を取り入れています!それでも不審に思うのであれば、誰か1人見張りを立てて別の診療所で見てもらうというのはどうでしょう?これでも、医師免許を持っています。文句を言う輩は、私が説得して排除させます」

 

「どうします?」

 

 不知火も提督に指示を仰いだが、提督自身も迷っている。何しろ、相手は医師免許を掲げているのだ。名前も顔写真も一緒だし、偽装ではなさそうだ。間違いないだろう

 

 しかし、時雨は声を上げなかった。全身の毛が逆立った。冷や汗が溢れ、手が震えだした

 

 微かであるが、声に聞き覚えがあった。いや、以前に目の前の衛生兵の声を聞いた事はない。だが、微かに聞き覚えがある。まるで無理矢理、声帯を変えて話しているような……。しかし、あり得るのか?目の前にいる、普通の女性の人間が……情熱的で人道的に訴える衛生兵が……

 

 時雨は疑問よりも本能を優先した。狂ってるかもしれない。しかし、それしか考えられない!第一、どうやって海軍大将を捕らえたんだ!?深海棲艦がノコノコと人の集団に……しかも、人間社会に溶け込めたんだ!?

 

「て、ててて提督!――あいつだ!あいつだ!間違いない!敵だ!」

 

「時雨?どうかしましたか?」

 

「早く撃って!あいつは敵だ!戦艦ル級改flagshipだ!」

 

 時雨は叫んだ!引き金を引きたい所だが、抱え込んでいる龍譲が邪魔で、狙えない!田中衛生兵は狼狽して、後ずさりした。しかし、それは演技だ!ずっと戦って来た!皆には欺けても、僕の目は誤魔化せない!そうしている内に、大淀と不知火が時雨の身体を抑えて銃口を無理矢理降ろさせた

 

「何を言っているのです!?幾ら何でもあり得ないでしょう!」

 

「落ち着いて下さい。あの人は敵ではありません。本当なら不知火達はとっくに殺されています!」

 

「違う!間違いない!あいつだ!」

 

 焦ってしまい撃とうとするが、射線が取れない。敵は何を考えているか知らないが、間違いなく殺される!助けを求めるため提督の方を向けたが、提督も銃を降ろしている!

 

「提督!こいつだ!」

 

「時雨、落ち着け。深海棲艦は人間には興味ないが、自分達の勢力圏を広げるために攻撃して来る。奴等は人間の考えとは違う。脅迫で雇うなら分かるが、化ける事は無い。親父も言っていたから確かだ。考え過ぎだ」

 

「提督!」

 

 時雨は絶叫した。確かに証拠はない。博士の方が深海棲艦に詳しい。これでは、相手の思うつぼだ

 

「提督!何しているの!早く――」

 

「時雨、黙ってくれ!」

 

 抗議しようとしたが、逆に一喝された。抑えられた手を振り払おうともがいていた時雨は、大人しくなった

 

(提督。皆。どうして気がつかないんだ!)

 

 これでは、どうする事も出来ない。時雨が錯乱したと思っているのだろう。伝えたくても中々伝えられない

 

提督はその衛生兵に近づき、提案した

 

「分かった。不知火と共に行かせよう。だが、浦田重工業所属ではないのが、絶対条件だ」

 

「はい!分かりました!」

 

田中衛生兵は安心したらしく、喜んだ。警戒を解いて、近寄って来た

 

「ところで俺は龍譲に大事な物を預けていたんだ。今、必要だから触っていいかな?服のポケットにあると思う」

 

「もちろんです。ですが、怪我をしていますので気をつけて下さい」

 

提督は衛生兵に抱えてられている龍譲に近寄り手を握った

 

 

 

 

 

 一瞬だった。提督は衛生兵から龍譲を強引に素早く奪った。小柄であるため素早く奪えたのだ。そして、龍譲を大淀の方に投げると、瞬時に銃を構え田中衛生兵に向けて発砲した!しかも、弾倉が空になるまで連射したのだ!

 

衛生兵は、銃弾を食らい血を吹き出しながら倒れた

 

「提督……一体、何を――」

 

「猿芝居もいい加減にしろ!この殺戮快楽者が!」

 

大淀は非難しようとしたが、提督は大淀の声を遮るほどの鋭い声で言った

 

「もうバレているんだ、戦艦ル級改flagship!いや、浦田社長の秘書であり妹!浦田結衣(うらた ゆい)!」

 

「「「え!?」」」

 

二人は唖然とした。時雨も驚いた。提督は衛生兵の変装を見破るどころか、敵の正体まで掴んでいた

 

「どういう……」

 

「時雨、お前が捕まった刑務所で社長の秘書が頻繁に出入りしていた。しかし、同時に刑務所内では入れ替わるように戦艦ル級改flagshipが現れる。信じられんが、こいつは肉体を自由に変える事が出来る」

 

時雨は提督の説明に頭が付いていけない

 

「あの社長に信頼されてる程だ。身内か何かだ。……あの社長には妹がいたが、高校時代に自殺している。もし……自殺が偽装なら……」

 

「……妹……どうして?」

 

「浦田社長の親戚や親族は全員死んだ。しかし、妹だけは違う。こいつが通っていた高等学校の生徒全員が、不審な死を遂げていたからだ!」

 

 時雨は理解出来なかった。僕達を追い詰めたのは浦田社長の妹?しかも、自殺を装い、深海棲艦に化けていた??そして、過去に高等学校の生徒を全員殺したのか?

 

 色々と聞きたい事があるが、残念ながら理解する時間はない。倒れた衛生兵が、何と動き出したのだ!

 

「……ククッ……ククククク……フフフフフフ」

 

 

 

 銃弾を浴び倒れた衛生兵から笑い始めた。何が起こっているか分からない。助け出した龍譲を見ると龍譲は、喋れないのだろう。必死に口を動かしていた。唇の動きで読み取れたが、たった二文字だけで十分だ

 

 

 

 て き

 

 

 

 龍譲の息絶え絶えに伝えたメッセージに大淀も不知火も臨戦態勢に入ったが、その直後に二人は悲鳴を上げた

 

 倒れた衛生兵が突然、起き上がった。しかも、吹き出した血も、ビデオを逆再生したかのように吸い込まれている。傷口から流れ出る赤かった血も見る見る青くなり、銃創も完治している。恐るべき治癒力だ

 

あの必死で優しそうな衛生兵が、みるみる内に残忍な笑いを上げていた

 

「初めましてというべきかな?貴様、私の擬態を見破るとは。しかし……今のは痛かったぞ。死ぬほどではないが」

 

「龍譲さんに何をしたんだ!」

 

「心配するな。ちょっと毒を入れてやっただけだ。早く手当てしないと本当に死んでしまうぞ」

 

 時雨は問答無用で主砲を発射した。砲声が鳴り響いたが、相手は右腕を盾のようなものを展開して防御した

 

「駆逐艦の主砲で戦艦の装甲が破れると思っているの?それとも、同じ手が通用すると思っているの?私が学習していないとでも思っているのか?」

 

(そんな……こんなの未来でもなかった!)

 

 未来では度々、戦艦ル級改flagshipの強さは報告されたものの、このような戦い方は見たことがない。まして、人間に化けて襲うなんて!単に手の内をさらさなかったのか?それとも、あの夜襲の攻撃によって強くなったのか?しかし、ここまで強くなるのだろうか?

 

「ん?お前、驚いているようだけど、未来の私はこんな戦い方をしたかしら?それとも、まさかバージョンアップしてる事に戸惑っているのか?」

 

「……っ!」

 

 時雨は声を上げない。まるで見透かしたような鋭い視線にたじろいでしまった。未来でも見たことのない力……未来を変えるどころか、敵が強くなってしまった!

 

「お前が……戦艦ル級改flagship!」

 

「そうよ。名前まで突き止めるとはな」

 

 戦艦ル級改……いや、浦田結衣はこちらに向けて砲を展開した。時雨は慌てて庇うように立ったが、何と撃ってこない

 

「どうした?俺を殺さないのか?捕まった時に殺すよう浦田社長に指示を出したのはお前だったはず」

 

提督は挑発したが、相手は冷静だ

 

「……お前は建造ユニットを稼働させるために必要な妖精を持っているはずだ。重要な資材と共にな。あの建造ユニット……深海棲艦ばかり出てうんざりしていた所だ」

 

 実は建造ユニットは未完成だったため、深海棲艦ばかり建造されてしまうという結果になった。建造ユニットを回収した浦田重工業だったが、技術はあれど博士のような知能はない。深海棲艦と艦娘は表裏一体であるため、完成させても不安定さはそのままだ。よって、稼働しても深海棲艦ばかり吐き出す結果となった。博士はそれに気づいて心臓部である機械部品を開発したが、組み込む前に拘束され取り上げられた。盗んだものであるため、浦田社長もお手上げだったのだろう

 

「お前が再稼働するという考えは読んでいた。主は諦めて破壊するよう命じたが、私が止めた」

 

「初めから誘っていたという訳だ」

 

 提督はニヤリと笑ったが、時雨は提督の首筋に汗が大量に出ているのを見逃さなかった

 

「君は……誰?深海棲艦と思っていたけど……本当に……元々は人間なの!?」

 

 時雨は未だに信じられなかった。今までは戦艦ル級改flagshipが深海棲艦のボスだと思っていた。浦田重工業と手を結んでいたと思われていたが、実は人間だった?

 

「いいや、時雨。私は人間ではない」

 

浦田結衣と呼ばれた女性は、一歩一歩こちらに向かって歩きだした

 

「な!」

 

「嘘……」

 

不知火も大淀も声を上げた。髪が短く、普通の女性が変形しだした

 

「この姿は知っているでしょ?」

 

 服も自在に変えられるのか、肉体どころか迷彩服も変形したのだ。変わった姿はスーツ姿の女性は、艦観式で会った秘書。時雨も思い出した

 

 そして次の変形には、時雨を含め3人とも悲鳴を上げた。髪が肩まで伸び、肌が白くなる。しかし、艤装はない。目も変わり、一目で深海棲艦のものだと気づく

 

「私は浦田結衣ではない。それに人間でモ無イ。更ニ言エバ深海棲艦デモ無イ」

 

声も変わり、深海棲艦の声である怨念に混じる声だ

 

 そして何処からか現したのか。彼女の周りから艤装が展開された。巨大な砲搭、無数の対空機銃と高射砲。レーダーと思われるアンテナ。しかも、艤装が深海棲艦のものではない。どちらかと言えば、艦娘の艤装を黒く染め上げたかのようだ

 

「ソレ以上ノ存在ダ。下級ノ深海棲艦ト同類ニシテ貰わないでくれない?」

 

「声が……人間と混じっている!」

 

大淀は驚愕した。戦う前に深海棲艦の特徴を博士から学んだ。学んだための反応だ

 

「戦艦ル級……じゃない!あり得ない!」

 

「自分の常識で物差しを測らナイデクレナイ?」

 

不知火も青ざめ、艤装を構えているにも関わらず、後ずさりしている

 

「なんという化け物だ」

 

「オ互イ様ヨ。未来ノ私ハ強カッタヨウネ。モシ、艦娘ガ有利ダッタラ初メカラ浦田重工業ヲ襲ッテイタ。計画ハ成功ダッタ。気ヅイタダケデモ、誉メテヤル」

 

お世辞だったが、提督は銃を構えたまま相手を罵った

 

「知らせてくれたのは、502部隊の連中、そして未来の記録のお陰だ!未来の俺と艦娘の犠牲は無駄にしない!」

 

「ダカラドウダト言ウノダ?理解シタカラ何ダト言ウノダ?タダノ人間ト駆逐艦軽巡ノ艦娘ニ何ガ出来ル!」

 

 相手は元人間にも拘わらず、提督を人間と蔑む事に時雨は驚いた。人間では無いのか?

 

 しかし、何もしない訳にはいかない。時雨は酸素魚雷を手に持つと、相手に向かって投げ出した。主砲がダメなら魚雷。残念だが、時雨の力ではそれしかない

 

だが、当然相手はそんな単純な攻撃に倒せる相手ではない

 

「クドイ!魚雷ナンゾ当タラナケレバ済ム話ダ!」

 

 無数の対空機銃が飛んでくる魚雷を銃撃し迎撃した。提督は急いで身を伏せたが、大淀も不知火も主砲で攻撃した。魚雷は空中で爆発したが、戦艦ル級改flagshipには多数の爆発が起こった。しかし、いくら主砲を当てても戦艦ル級改flagshipは怯まない。効果が全くないのだ。逆にバカデカイ主砲9門がこちらに向けられた

 

「屑鉄ニ成リナ!帝国海軍ノ亡霊共ガ!」

 

「伏せて!」

 

 時雨は叫ぶと同時に大淀と不知火を強制的に床に伏せさせた。その直後に強烈な砲声と大爆発が辺りを響いた。巨大な砲から砲弾が発射され、物凄い轟音を響かせながら通り過ぎた。砲弾は、遠くのビルの壁に命中し、バカデカイ轟音と巨大な穴を開けた。衝撃も凄くビルが地震でもあったかのように揺れたのだ

 

 揺れにより転倒しないよう踏ん張る時雨は、歯ぎしりした。あんな巨大な砲弾は見たこともない。いや、有るにはあるがどうみても大和型戦艦よりも大きい。それにあいつ……自分達の拠点を破壊しても何も思わないのか?

 

「うおおぉぉ」

 

 提督は立ち上がりグレネードを投げた。普通のグレネードに深海棲艦に効果はない。そのため提督は、スモークグレネードと閃光グレネードの両方を投げた

 

 グレネードを投げた事を確認した戦艦ル級改flagshipは、迎撃を開始したが、それよりも早く手榴弾は爆発した。眩い閃光に加えて煙が立ち込み、さしもの戦艦ル級改flaghipも怯んだ。そのため、副砲で乱射した。あちこちで爆発が起き、廊下が崩れ去る音とうめき声が聞こえる。煙が消え、視界が良好になった時には時雨達は居なかった

 

 戦艦ル級改flagshipは廊下に落ちている光る金属片を拾った。副砲……いや、155mm砲のレーダー射撃を狂わせた原因だ。グレネードにチャフを混ぜたらしい。こちらがレーダー射撃を使っていると知っていたらしい。いや、知っているだろう。未来から来たと言う事は、私の戦い方を見て研究したと言う事だ

 

「チッ……逃ゲタカ。コレヲ使ッテPzH2000の射撃ヲ躱スとは。まあ、逃げ回ればいい。やはり、あの空自の幹部はパソコンに細工をしたな。兄さんは、猿にパソコンは使えないと豪語していたが。だが、どうでもいい事だ。私は私自身で改造したのだからな。勝手に弄らせて貰った」

 

 あの空自の幹部とは、パソコンに秘密のデータを入れた『ディープスロート』の事である。浦田社長は最期まで気付かなかったが、妹である人物は疑った。しかし、彼は見落としていた。それは深海棲艦の力は戦艦のデメリットを打ち消すのと、彼女はパソコンのデータを逆に利用して自身で改造した

 

 PzH2000も『平行世界』で見つけた武器だ。こいつは元々、155mm自走砲であり、艦載砲としても一時期候補に挙がっていたらしい。しかし、性能は十分であったため武器を深海棲艦の能力を使ってスキャンしてコピーし自分の艤装に取り込んだ。自身でも改造出来たため、副砲として使っている。使い勝手も良好。中々の物だ

 

「やはり、兵器は理論でどうこう語るのではなく、実戦経験させ改良してから使うものだ。私が独自に組み立てた戦艦で葬ってやる」

 

戦艦ル級改flagshipはニヤリとして笑った。さて、鬼ごっこといくか

 

 

 

 薄暗く長く続く廊下に走る集団がいた。大学生一人、艤装を纏った艦娘が四人。そのう一人はぐったりとしている

 

 提督は煤まみれで、他の艦娘も慌てている。途中で制圧部隊に出くわさないかと思ったが、彼らにはそういった考えはなかった。戦艦ル級改flagshipの姿が異質過ぎた。人が深海棲艦になることなんて不可能に近い。博士でもそう指摘した。しかし、出会った戦艦ル級改flagshipは、その常識を打ち破っていた。しかも、擬態までしているのだから混乱するのも無理もない

 

「な、何だったんですか、あれ!人に化けるなんて!しかも、元人間って!」

 

「時雨はあれを見たことあるのですか?」

 

「知らない!僕も初めて知った!」

 

 頭がついていけず、混乱する艦娘。提督は半ば、予想はしていたらしく簡潔明瞭に説明したが、それでも納得はいかなかった。未来で仲間を死に追いやった事や拷問された事で憎しみが沸いているが、そんな事よりも正体が異常過ぎてどう反応していいか分からない

 

「では、僕達はあいつにやられたってこと!?血に飢えた人間の化け者に!人間が深海棲艦になったら、ああなるの!?」

 

「知らん!ただ、雰囲気が戦艦棲姫や港湾棲姫と全然違う!だから、異常なんだ!あの社長、実の妹とは言え、どうやってあんなものを手懐けた!?」

 

 人に化け、誰とも区別もつけず、しかも強力な艤装を保有している。そして、艦娘には一切容赦しない。絶望を味あわせてから沈めているらしい

 

「ここまでくればいいだろう!龍譲は?」

 

「分からない!」

 

 暗いため、懐中電灯で龍譲を見たが、症状が酷い。呼吸が浅く、顔色がとても悪い。声を掛けても反応はしてるものの、喋れないようだ。身体中、冷や汗をかいている

 

「何だ、これ!本当に毒か!?」

 

「そんな……しっかりして!」

 

 不知火も声を荒げて励ますが、症状は一向に改善しない。それどころか、悪化している

 

「提督、私が時間稼ぎします。早く、建造ユニットの所へ!」

 

 大淀は艤装を展開すると戦闘態勢を取る。しかし、大淀は軽巡。戦闘相手に敵うとは思えない

 

「しかし!」

 

「提督も薄々感じているはずです!戦艦ル級改flagshipは異常なものだと!建造ユニットを破壊しなかったのは、私達を完全に釣るためだと!」

 

「……っ!」

 

 提督は何も言えなかった。頭では分かっているが、命令を出すのは酷だ。まして、相手は捕まえた時雨を廃人寸前まで拷問した相手だ。殺されないかも知れないが、地獄を見るのは確実だ

 

「提督、建造ユニットを稼働させて戦力を増やすしかない!」

 

 時雨は即座に促した。ここで押し問答しても意味はない。それどころか、喜ぶのは、戦艦ル級改flagshipだ

 

「分かった……気を付けてくれ」

 

 提督は龍譲を抱えると一目散に建造ユニットの場所へ移動した。時雨も不知火も一緒に付いていく

 

 

 

(提督を……未来の私達を手出しはさせない!)

 

 大淀は、身を潜めながら、一本道の廊下を息を殺しながらにらんでいた。自分の能力は、通信にも長けているが、相手は戦艦。駆逐艦である時雨や不知火には荷が重すぎる相手だ

 

 建造された日、提督や自分達艦娘を創った博士から事情は聞いたが、内容が想像を絶するものだったために当初は、信じられなかった。正直、半信半疑と言った所だが、戦艦ル級改flagshipを見て、時雨の証言や記録は本物だと確信を持った。何しろ、自分達が知っている深海棲艦とは違う。相手が艦娘を痛め付けてから沈めるなんて聞いたことがない。時雨の拷問でもそうだ

 

 大淀はこちらに来るであろう道に砲を突き出し、何時でも撃てるようにした。22号電探も作動させ辺りを警戒した

 

(こちらが気付かずに龍譲が拐われたスコープを見なかっただけ。今度はそうは行かない!)

 

 実は電磁パルスを防ぐためのシールドに電探を入れていたため、電探は無事だ。ちゃんと作動している。建物に入ってから、周囲を警戒していたため、スコープを見るのを怠っただけだ

 

そう言い聞かせた。そうであるはずだ!絶対に!

 

しかし……

 

(でも……何で気付かずに……)

 

 厳かになったとは言え、普通は気づくはずである。まして、相手は深海棲艦だ。電探には映るはずである。艦娘が搭載している電探は特殊であるが、人間が使っている電探と同じである。なのに、何の前触れなしに襲ってきた

 

警戒しながら、困惑をする大淀。しかし、あることに気付いて悪寒がした

 

(もし……電探に映らない能力を持っていたとしたら?)

 

 大淀はかぶりを振って、その考えを否定した。あり得ない!あいつは戦艦だ!どうやって探知出来なくするんだ!本当にそれが出来るなら、苦労しない!『艦だった頃の世界』の太平洋戦争でレーダーに映らない方法はとっくに思いついていたはず!日本海軍はレーダーによって苦しめられたのだから!

 

 ステルス技術なんて戦後から開発されたものだ!あの警備隊長が言ったくらいだ!第一、レーダーに探知されない方法なんて、帆船のような船全体が木製でもない限り――

 

 

 

「帆船……」

 

 嫌な予感がした。レーダーに映りにくい簡易なやり方は、金属を一切使わない事である。レーダーというのは、金属体がもっとも電波を反射しやすく、木製の物体や生き物は映りにくい。エンジンなど金属が使われるのだから、無理であろう

 

 しかし、戦艦ル級改flagshipは人にも変身出来る。どういう原理か知らないが、肉体を変形出来るらしい。あの変身能力は異常だ。深海棲艦の特徴まで自由自在に変形出来るとしたら……

 

「もしかして……人に変身すると……艦娘の電探に反応しないとするなら……」

 

 小声で呟く大淀。生き物はレーダーに映りにくい。鳥の群れのようにたくさんいれば、別だ。人に変われば、中身まで変わるのだろうか?しかし、これは想像に過ぎない。だから、こんな奇想天外なことが事実であって欲しくない!

 

 

 

その時だ

 

その仮説に答えるかのように後ろから冷たい声が聞こえた

 

「へぇ~。艦娘もやるじゃない。バカではないのは分かった」

 

 暗がりで急に聞き覚えのある声に大淀は心臓が飛び出そうになった。既に接近されていた!訓練されたのか、気配さえ感じなかった

 

 大淀が動くよりも早く、相手の方が素早かった。頭を捕まれると、そのまま壁に叩きつけられた

 

「ぐっ!」

 

 強烈な痛みで頭から生暖かい液体が、滴り落ちるのを感じたが、それでも相手に向けて砲を向ける。しかし、残念ながら相手の方が上手だった。人間の姿をしているのに、物凄い力だ!しかも、女性なのだから異常は更に増す

 

 相手は素早く大淀の腕を掴むと強引に捻ったのだ。苦痛で呻く大淀に相手は、大淀をそのまま投げ飛ばした

 

 地面に叩きつけられたため身体中、激痛が走ったが、それでも戦おうとする大淀。しかし、急いで立ち上がろうとしたが、それよりも早く相手は馬乗りになって拘束し、首を捕まれた

 

「いい抵抗だ。気に入ったぞ」

 

「は、離して!」

 

「さっさと大人しくなりなさい」

 

 戦艦ル級改flagship……いや、人の姿になった浦田結衣は、拳を握りしめると腹を思いっきり殴った。容赦ない一撃。大淀は意識が飛ぶか思ったほどだ

 

「がぁ……!」

 

 涙目になりながらも相手を睨む大淀。しかし、相手は薄暗く視界が悪くても夜目が効くのか、大淀の表情を読み取ったらしい

 

「あら、随分と生意気な眼ね。私……その眼をする人を見ると徹底的に痛めつけたくなるの」

 

「貴方は異常よ!こんな事――」

 

「そうか、右腕が無くなってもいいんだな?」

 

 突然、鈍い音と激痛が大淀を襲い、大淀はこれまでに上げた事がない悲鳴を上げた。浦田結衣は大淀の右腕を掴むと握りつぶしたのだ。彼女の握力は異常で、大淀は本当に腕が引きちぎられるかと思ったほどだ。不吉な音と激痛が彼女を襲う

 

「お望みなら右手を肩から切断してやろう。どうせ、治る見込みはないのだからな」

 

「貴方は……元は人間なのに!人間なのにこんな事をして良い訳がない!」

 

自分の右腕が破壊されているにも拘わらず、大淀は息も絶え絶えに訴えた

 

「兵器の癖に、人間性を訴えるの?私は深海棲艦なの。貴方の敵。そシテ、私ハ艦娘ニ絶望ヲ与エル存在」

 

 話している途中で変身したのか、深海棲艦特有の怨念の声が混じる。姿も変わり、戦艦ル級改flagshipに変わり始めた

 

「『主』……兄サンハ言ッタ。貴様ラハ大日本帝国ノ亡霊ト。イヤ、ドイツニハ既ニ『ナチス』ノ亡霊デアル艦娘ガイル。国ノエゴデ国民ガ犠牲トナル『ファシズム』ヤ『全体主義』ノ存在ハ徹底的ニ破壊シテモ良イト言ッタ。世界ノ警察ニナルデアロウ米国モナ。アノ国ハ自己中心ラシイ。ソレラノ国カラ誕生スル『兵器』ガドノヨウナ存在カ創造出来ル」

 

「艦娘は……そんな存在ではない!大佐は、そんなちっぽけなことで私達を造ろうとしたのではない!艦娘は国の体制とは無関係!」

 

「別ニドウデモイイ。オ前ガ何者ダロウト何ダロウト。例エ私ガ元人間だろうと」

 

 声が再び変わり、今度は普通の女性の声だ。しかし、敵である事には変わらない。不意に握り潰さ田右腕の痛みが消えた。手をを退かしたらしい

 

「貴様が何者だろうと関係ない。ただ、私は艦娘が嫌いだ。兵器如きが人類の救世主のように振る舞っていると反吐が出る。深海棲艦の力で堕落してしまった人を粛清しようとしているのに」

 

「人が沢山死んでも……何も思わないの!」

 

「思いもしない。誰もが『平和が大事だ』という。でも、嘘だ。力が無いと世の中が安定しない世界なんか滅べばいい。戦艦棲姫は教えてくれた。『人間同士争ウノハ愚カ過ギテ醜イ』だと。その通りだ。そんな連中を守って何の価値がある?」

 

浦田結衣の目から狂気が垣間見た。怒りではない。こちらを軽蔑しているようだ

 

「ところで……ねぇ、艦娘って普通では死なないのよね?よって、別のやり方で艦娘を殺す方法を数日前に思いついたけど試してみる?」

 

 何処から出したのか、浦田結衣は手に何かを掴んでいる。探照灯で照らし大淀に見せるように掲げる。それは魚だったが、大淀は驚愕した

 

「……っ!」

 

「フフ。ゾッとしたな。こいつはフグ。こいつの毒は素晴らしい。化学を知らない人でもテトロドトキシンを聞けば、ふぐ毒と真っ先に思い浮かべるものだ」

 

 浦田結衣は嘲笑ったが、大淀は血の気が引き震えだした。テトロドキシンは猛毒で青酸カリのおよそ800倍にも匹敵する。しかも有効な治療法が無いため、中毒になってしまったら「人工呼吸をして、何とか持ちこたえる」くらいしか手段はない

 

「あ……ああ……」

 

「私は海に潜れるし、毒知識はある。龍譲は面白かったぞ。ずっと『提督』と『助けて』とばかり泣き喚いていた。さあ、大淀。ふぐ毒で苦しめ!」

 

 ふぐを捨てテトロドトキシンが入った注射器に持ち替えた浦田結衣は、抵抗し暴れる大淀を力づくで左腕を掴むと注射した

 

「嫌あああぁぁぁ!止めてぇぇぇ!」

 

「あはははは!どうせ、死にはしないだろ!普通の人間だったら、こんな量を注入したら直ぐに死ぬのに艦娘は生きていられるなんて!」

 

 大淀は相手を恐怖した。相手は早速、人間ではない。深海棲艦ではない。悪魔そのものだ。抵抗する気も失せた。注射が終わり相手が腕を離したと同時に逃げようともがく大淀。しかし、相手は見逃さない。暴れる大淀を力加減もせず殴った。時雨にした事と同様に徹底的に痛めつけた

 

 相手の暴力とふぐ毒によって段々と身体が痺れ苦しくなっていく大淀に対して、悪魔は目の前の艦娘を徹底的に痛み付けた。まるで艦娘の存在そのものを否定しているかのように……

 




制圧部隊を撒いたと思ったら!

豆知識として……
1,簡易的なステルス
レーダーに映りにくい兵器を簡易的に造るとすれば、金属を極力使わないという事である
第二次世界大戦では、イギリスが開発した爆撃機である DH.98 モスキート
この爆撃機は何と、(正真正銘)ほとんど木製。開発した経緯は、鉱物資源の不足が心配されたため、この木製の爆撃機が開発されたとの事
しかし、この(英国面の)爆撃機。無武装で軽量化と低抵抗化を実現し、高速で敵を振り切る高速爆撃機(試験時の最高速度630km/h。参考までにドイツの主力戦闘機であるBf109Gで最高621km/h、零戦五二型で564km/h)となり、派生型まで生まれたという超高性能爆撃機
また、木材を使用したことでレーダーから探知されにくいという副次的な効果を生んだという
作品では電探に映るはずである深海棲艦が映らない。高度なステルス技術ではなく、『人間』として近づいたため大淀の電探に反応しなかっただけである。金属である艤装を消し、深海棲艦要素を無くして変身出来るので気付かれずに近づけたという

2,テトロドトキシン
トラフグやマフグに含まれる猛毒
痺れとめまいが起き、嘔吐や呼吸困難、血圧の低下、呼吸停止の様な症状が現れ、最悪の場合、死んでしまう
しかも、本作品では戦艦ル級改flagshipは血管注入している。この場合、フグを食べて食中毒になるよりも性質が悪い
ヒョウモンダコもフグと同じくテトロドトキシンの毒を持っており、噛まれたら最悪1時間前後で死に至るという
解毒方法はない。ただし、呼吸困難を防ぐことさえできれば、あとは体内での自浄作用(毒は、時間の経過とともに分解されて排出される)されるという。風呂に入って身体が治る艦娘は大丈夫……だと思う
え?それくらいで人外?……ヒョウモンダコの魚人であるヒョウゾウの猛毒を受けても平気であるモンキー・D・ルフィ(ONE PEICE)の方がよっぽど化け物。上には上がある
 因みにテラフォーマーズに出て来た劉翊武(M.O.手術 ヒョウモンダコ)も何気に恐ろしいものです。しかし、テトロドトキシンは元々はフグ(などの動物)が体内で合成している毒素ではない。魚人であるヒョウゾウはともかく、劉翊武は人為変態した所で場合によっては、無毒なヒョウモンダコ型人間になる可能性も……
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