時雨の特殊任務   作:雷電Ⅱ

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台風凄かったですね
そのためか、嵐に風評被害が……
嵐「俺のせいじゃない!」


第85話 暗闇の戦いと予想外の戦果

「さて、扉を眺めても仕方ない。吹雪達は建造ユニットを貨物エレベータに載せる手伝いをするんだ。残念ながら、運搬する機械は、特殊兵器で壊した」

 

 霧島達を送り込んだ提督は、皆にやるべきことを伝えた。戦いは流動的だ。何が起こるか分からない。外の現状は元帥の指揮と陸軍の地上部隊や海軍の陸戦隊。そして僅かに生き残った各航空隊が頑張っているお蔭で、浦田部隊を押している。先程、例の無人戦闘機(MQ-9)やヘリ(AH-1S)を1機ずつ落としたと連絡があった

 

こちらも霧島達の作戦成功を祈るだけではダメだ

 

「つまり、全員でこの巨大な建造ユニットを数メートル先にある貨物エレベータに向けて押すんですか?」

 

「それ以外の案があれば聞くが」

 

吹雪は唖然とした。距離はそこまでではないが、どう見ても一トン以上はある

 

「駆逐艦でも馬力はあるだろうから」

 

「ちょっと、アンタ!建造初っ端から何で力作業なの!大体――」

 

叢雲は非難がましく言ったが、途中で言葉を切った。誰かさんによって

 

「叢雲……力作業なんて僕が経験した地獄に比べればマシだから」

 

「え……えっと……時雨。別に文句じゃないか……いや、ちょっと怖いから!目が怖いから」

 

「時雨姉さん!叢雲、怖がっていますから!」

 

 時雨はニコニコしながら近づいて来るが、叢雲は本能的に後ずさりした。何しろ、時雨の目が笑っていない。五月雨も自分の姉の様子にオロオロするばかりだ

 

「時雨、ビビらせてどうする?……すまん」

 

「いいのです」

 

「でも、不思議なご主人様ですね」

 

 自分の上官が謝る。仕方ないのだが、時雨から見れば不思議な光景だ。尤も、私服姿で学生風情の提督が指揮を取るのも凄いのだが。だが、和んで来た雰囲気をぶち壊す輩が居た。縄で縛っている捕虜たちだ

 

「いい気になっているのも今の内だ。社長や戦艦ル級に逆らって生き延びた奴はいない。お前らはどうせ死ぬ。味方がこちらに来るだろう。陸軍は銃殺刑で、そこの艦娘とかもな。深海棲艦搭載予定の新型ミサイルの標的艦に」

 

「黙っていろ。侵略者共が!」

 

 軍曹は捕虜を殴ったが、それでも奴等の闘志は消えない。音を上げないのが凄い。高度に訓練された部隊なのか、それとも神がかりなところがあるのか?

 

 制圧部隊から取り上げたものもよく分からない。502部隊も首をかしげるばかりだ。武器は兎も角、所持品もおかしなものばかりだ。携帯シャベルやら防弾チョッキやらガスマスクやら……。どう見ても、自分達が持つ装備品よりも優れている。これらを造り上げるのに金がかかるはずだ。1人1人の兵士に配布するとなると……浦田重工業がどれほどの経済力を持っているのか、嫌ほど分かる

 

「ん?」

 

 提督は取り上げた装備品の中にあるものに目が止まった。薄い四角いようなものだ。提督はそれを拾い上げると捕虜達に聞いた

 

「これは誰のだ?」

 

「俺のだ。壊すなよ。どうせ、それが何なのか、分からんだろう。……全く、これだから学徒出陣で成り上がった少年兵は」

 

 この部隊のリーダーらしいが、こちらを嘲笑っている。しかし、提督から発する言葉に驚愕する事に成る

 

「ああ、知っているぞ。確か『スマートフォン』だろ?よく分からんが、中々のものだ。学生出陣は太平洋戦争終盤で行われた徴兵の事だ。兵力を補うためのな。……どうやら、この世界の人間じゃないな?」

 

 全員の目が捕虜のリーダーに集まった。軍曹はリーダーを引きずり出すと胸倉を掴んで叫んだ

 

「貴様……よくも俺達の世界を滅茶苦茶にしたな!」

 

「黙れ!貴様ら軍国主義のせいで日本は焼け野原になったのだ!それを――ぐあ!」

 

 反論しようとしたリーダーは、再び軍曹に殴られた。捕虜達は騒ぎだしたが、兵士達は駆けつけ騒動が起こった

 

「おい、静まれ!――本当にコイツは、この世界の人間ではないのか?」

 

「誰でもいいです」

 

 将校も予想していなかったらしく、戸惑った。まさか、こんな事態になるとは思わなかったらしい

 

「時雨、コイツをどうする?」

 

「猛毒を注入しよう。龍譲はフグ毒にやられた」

 

 時雨のさらりとした答えに衛生兵は、ニヤリとして注射器を出した。目で合図しているから軍医は、時雨の意図に気付いたのである。因みに龍譲は、今も重体だ。しかし、衛生兵の話によると死ぬことはないらしい。毒が抜けるまで待つしかない

 

「丁度良かった。シアン化カリウムを持っているから」

 

「ちょっと待て。衛生兵が何で青酸カリ持っているんだ!?」

 

 シアン化カリウムとは青酸カリの事である。当然、猛毒だ。衛生兵が小さな瓶から白い粉を取り出して水に溶かした。液体を注射器で吸い取るのを見たリーダーは喚き始めた。縛っていても暴れているため、軍曹だけでなくあきつ丸も加わった

 

「よし、地獄へ送り出してやる」

 

「自決用か……貴様ら正気じゃないな!これだから軍国主義は嫌いなんだ!それを――おい、止めろ!近づけさせるな!」

 

「人間いつか死ぬのであります」

 

「ふざけるな、この軍国主義の手先が!おい、本当に止めろ!」

 

 衛生兵が注射器を掲げながら近づいて来るため、リーダーは焦り始めた。吹雪達もオロオロするばかりだが、まるゆは吹雪に何か囁くと全員わざとらしく頷いた

 

「死にたくないなら俺の質問に答えろ。……浦田社長が保有するワームホールは何処だ?」

 

「なっ!」

 

 予想外の質問にリーダーは目を見開き、抵抗する身体を止めた。予想外だったのだろう

 

その隙に軍医は腕に注射器を当てる。まだ、薬品は血管に送り込んでいない

 

「全てバレているんだ。元の世界に帰れなくなっても知らんぞ」

 

「黙れ!俺の親は元赤軍派だ!偉大な革命戦士だ!浦田社長が俺にそれを――」

 

「衛生兵さん、この人は偉大な戦士らしいですから名誉ある死を与えてやってはどうです?両親がとても喜ぶと思いますよ」

 

 まさかの返しにリーダーは愕然とした。しかし、遅い。針が肌に刺さり、注射器の中に入っていた液体が、リーダーの身体の中に入り込む

 

「よせ!よせ!嘘だろ!――分かった!言う!この階の上だ!俺はこの世界の人間じゃない!頼む!」

 

 威勢のいい姿は何処へ行ったのか?素直に吐いたため、全員が手を放した。完全にほったらかしだ

 

「何してる!俺は死にたくないんだ!早く治療を!」

 

 リーダーは懇願したが、なぜだろう。誰もかれもが笑っている。時雨は余りのおかしさで声を上げて笑いそうになった

 

「おい、これは――」

 

「青酸カリは保存が難しい。反応性が高いから毒性が失ってしまう。毒性は高いが、毒殺には向かん。持ち歩く必要性が何処にある?」

 

「はっ?」

 

 笑いを堪える衛生兵にポカンとするリーダー。頭の整理が追いつかず、困惑するばかりだ

 

「テレビか小説の見過ぎだ。コイツは素人だ」

 

「バカな。ナチスドイツの幹部は捕まった時、自決用に青酸カリを――」

 

「あれは、シアン化水素だ。毒ガスの一種。『青酸』違いだ。創作と現実の区別くらい見分けたらどうだ?」

 

唖然とするリーダー。どうやら、この人は知識を持っていなかったらしい

 

「バカにするな!俺は、これでも国立の一流大学出身だぞ!」

 

「ほぅ、そうか?ただの食塩水の見分けも付かない人間が威張る事か?」

 

 しかし、この情報は貴重だ。この建物にワームホールがある!時雨はようやく勝機が見えて来た。これで浦田社長が未来兵器と科学技術を持ち込めなくなる!

 

「提督、破壊するチャンス!」

 

「確かにこれを見逃す訳には行かない」

 

 時雨と提督は頷き、リーダーを無理やり立たせた。ワームホールに案内させるためである。しかし、そうなると拘束を解かないといけない。502部隊も数が少なく、これ以上頼むわけには行かない。駆逐艦娘では、心細い

 

「もう1人建造した方がいいな。逃げ出そうとすると、問答無用でぶん殴れるくらいの」

 

「おい、俺は女に殴られても案内はしないぞ」

 

 

 

「こ……こちらです。着いてきて下さい」

 

 すっかり丸くなった遠藤というリーダーは、案内役を努めた。丸くなった原因は、艦娘相手に対して罵倒したからである。それにより新造した艦娘を怒らせたからである。その艦娘は……

 

「提督……こいつ誰?とてもウザいし、ムカつくんだけど?」

 

「気にするな。タダの差別主義者だ。けど、よくやった」

 

 本気で殴った拳をさすりながら、摩耶は聞いてきた。彼女が起こるのも無理もない。建造早々、悪口雑言しか言わない人が喚いていたからだ。本人も腹が立って殴ったのだが

 

「摩耶さん……」

 

「ん?どうした?」

 

 時雨は駆け寄り摩耶を見た。未来では、音速を越える戦闘機を撃墜出来ないと嘆いていた。対空戦闘を得意とするプライドを引き裂かれ、性格が変わったが、今では頼もしいかった。いや、本来の姿だ

 

「建造早々で申し訳ないが、一緒に来てくれないか?こいつの見張り番で」

 

「……いいぜ」

 

ビクビクする遠藤を呆れるように了承した

 

「時雨と不知火は、俺と一緒に来てくれ。ワームホールを破壊する。残りは建造ユニットを頼む。中佐、お願いします」

 

 本来なら危険な行為だ。しかし、電磁パルスの影響で地上部隊はそれどころではない。戦艦ル級改flagshipは、霧島達が惹き付け交戦しているはずだ。あの戦艦ル級改flagshipだ。獲物を見逃すことはしないはずだ

 

「分かった。もし、浦田社長にあったら伝えてくれ。『地獄へ堕ちな』と」

 

「わかりました」

 

 吹雪達と502部隊は建造ユニットを移動させる間、時雨と摩耶と提督は別行動を取った。遠藤を先導させながら

 

 

 

 

 

 一方、霧島達はというと制圧部隊と遭遇し交戦している。と言っても一方的だ。砲は強力であるし、戦艦巡洋艦の装甲は自動小銃では貫通しない。薄いところでもだ

 

「撤退しろ!」

 

502部隊を追撃していたブラボーチームは敵わないとみると尻尾を巻いて逃げた

 

 

 

「何だ?威勢いい割には呆気なかったぜ」

 

「……そうでもないよ」

 

 夜戦を得意とする川内は、顔を曇らせた。撤退する時に相手は、無線通信をしたのだ

 

『バトルシップ!未確認の艦娘と交戦中!小火器類、効果なし。繰り返す、効果なし!』

 

『ソウカ。オ前達ハ撤退シロ。敵ウ相手デハナイ。奴等、稼働サセタナ』

 

 川内が気になったのは、制圧部隊と通信した相手が気になった。通信傍受はよくやる手であるため、珍しくない

 

 しかし、相手が深海棲艦となると別だ。それに加えて、あの深海棲艦は微かに喜びを含んだような言い方だ

 

「夜ではないけど、負けないよ!」

 

川内は高々言ったが、それに応えるかのように無線が入ってきた

 

『……聞こえるか。それで終わったと思ったら大間違いだ』

 

「っ!誰だ、テメー!」

 

 天龍はとっさに怒鳴ったが、普通はこんな事はあり得ない。敵に対して通信をするなどと

 

「天龍、落ち着いて。私が話します。……私は霧島です。貴方は?」

 

『霧島……あの金剛型の戦艦か。ハッ、下らん。ザコは引っ込んでろ』

 

全員が驚いた。こちらをザコ?

 

「大淀さんはどちらに?」

 

『取り返すというの?いい度胸ね。死にに行くなんて。流石は負けた日本海軍って事はある。ワザワザ2回も負ける必要はないだろ?』

 

「なんだ、こいつ!」

 

 天龍は歯ぎしりした。タダでさえ、『艦だった頃の世界』の記憶を持っているのに、こんなに見下されている。まるで、こちらを否定しているかのようだ

 

「司令が言っていました。人の命を弄ぶ人だと。快楽殺人者と」

 

『否定はしない。でも、力を得るには犠牲も必要なの。だカラ、貴方ヲ殺シテ力ヲ得ルノ』

 

「「っ……!」」

 

 突然、深海棲艦特有の声に変わるのを聞いて、天龍と古鷹はビクッとした。龍田は顔には出ていないが、内心は驚いている

 

(時雨ちゃん……私はまだ死なないわよ)

 

 龍田は臆せずにそのまま行こうとする。頭の上の電探をフル稼働しているのか、出撃する前に比べて僅かであるが、上を浮いていた

 

「この先に反応があるわ。行きましょう」

 

「龍田……」

 

「天龍ちゃん、言わなくていいわ」

 

龍田は天龍を制した。天龍も薄々感じているに違いない。時雨の反応に。罠である可能性が高いが、相手が何処にいるか分からない。そこを目指していけば何かあるに違いない

 

「古鷹、探照灯を」

 

「うん」

 

 古鷹には瞳がオッドアイで左側に探照灯の機能が組み込まれている。左目から光が照射する。危険かもしれないが、どちらにしろ倒さないといけない

 

「大丈夫。誰もいない」

 

「気を付けていきましょう。敵は暗闇に紛れて襲ってきます」

 

 霧島は皆を引きつ入れて進んでいく。研究室が攻撃されたら不味いため移動する事にした。突然襲われて、毒攻撃されたら再起不能になってしまう。龍譲は毒に打たれてから暴力を受けたとの事だ。これでは、大破中破しなくても艦娘を戦闘不能にしてしまう

 

『ふぐ毒であるテトロドトキシンは、麻痺毒に当たる。龍譲の腕に注射針の跡があったから、短時間で中毒になったと思う』

 

出撃する直前に502部隊の衛生兵は、テトロドトキシンについて説明した。恐ろしい毒で、しかも解毒方法がないという。加熱しても毒素が分解されないため、非常に厄介だ

 

『敵は、フグやヒョウモンダコなどから毒を取り出して加工したのだろう。ただ、この毒は細胞そのものを破壊する作用はないため、助かれば後遺症は残らない。心臓にも影響はないため、呼吸さえしていれば助かる』

 

つまり、大淀が生きていれば助かる可能性はある。尤も、相手は性格の悪い人だが

 

「この階だけでも制圧しましょう。提督と仲間のためにも」

 

鳥海を始め、一同は慎重に進む。これで何もなければいいのたが

 

 暗い廊下を進んでいくとちょっとした広間に出た。恐らく、階段ホールだろう。しかし、その広間のど真ん中に何かある。十字架か何かが

 

古鷹は探照灯で照らしたが、全員が息を呑んだ

 

「な……何なんだよ……これ」

 

 その十字架が教会にあるイエスキリストだったからいい。しかし、そこに貼り付けられているのは銅像ではない

 

女が貼り付けられている!全身傷だらけで!

 

しかも……

 

「あの野郎!大淀をこんなにしやがって!」

 

 天龍は激昂した。大淀が十字架に貼りつけされている。手足胴体には何重にも鎖が巻かれていた。艤装装着しているため、生きてはいるものの、探照灯に映し出された大淀の顔は死んでいた。建造されこの世界に召喚されて早々、仲間が酷い目に遇わされるのを見れば、誰だって腹が立つ

 

 天龍は本能で動いた。このまま放って置くのは、可愛そうだ。さっさと卸して手当てしないと!

 

だが、仲間の救出は中々上手く行かない。まして、相手の罠であるなら

 

「天龍ちゃん、危ない!」

 

 龍田は天龍の首根っこを掴み、強引に引き留めた。流石の天龍も止まったが、勢い余って尻餅をついた

 

天龍は抗議しようとした。だが、それは数秒で気持ちが切り替わる事になる。風を切る音と床に重い金属が落ちる音。古鷹の探照灯に照らされたのを見ると、天龍はギョッとした。巨大な斧が床に突き刺さっている。しかも、それを持っている者は……

 

「惜しい。そこの天使のような艦娘がいなければ、首と胴体が離れていたがな!」

 

「テメェー!」

 

 天龍は素早く起き上がると、斧でこちらを攻撃しようとした相手に向けてを突き刺した。いや、相手は素早くかわすと1発のパンチを食らわす。たった1発だが、強力であり、天龍はそのままぶっ飛んでしまった

 

「フン、威勢だけはいい」

 

 浦田結衣はニヤリとしたが、その隙に龍田は薙刀で切りつけようとした。狙いは首だ。天龍ちゃんを切りつけようとした人は例え、誰であろうと許さない。しかし、相手の首に当たる直前で止められてしまった。しかも、片手で

 

「あらー、もう少しで首が斬り落とせたのにー」

 

 龍田は甘ったるく声で脅している。だが、にこやかな表情は直ぐに曇り始めた。距離を置こうと薙刀を引っ込めようとしたが、相手から離れない。刃を握っているのだ!微動だにしない!

 

「おやー?何かあったのか?」

 

 副砲であるPzH2000が龍田の方へ火を吹いた。龍田は手から薙刀を離したが、それが命取りになった。浦田結衣が龍田に目がけて蹴りを入れたのだ。蹴りは龍田の腹に命中。そのまま吹っ飛ばされた

 

「天龍!」

 

「やっぱり待ち伏せされていた!主砲よーく狙ってー…撃てーっ!!」

 

 古鷹は浦田結衣に向けて20.3cm砲を向けて砲撃を開始した。しかし、古鷹は後に仰天する事に成る。物凄いスピードでこちらに向かって来たのだ。しかも、砲弾を避けている!

 

「人間の動きじゃない!」

 

古鷹から見れば人間の皮を被った別の生き物に見えた。実際はそれに近いが

 

 浦田結衣は、奪った薙刀を古鷹に向けて投げた。古鷹は間一髪で怯んだが、接近を許してしまった

 

「鳥海、私に構わないで撃って!」

 

 古鷹は、結衣にがっちりと掴まれ盾にされた。抵抗するが、振りほどけない。それどころかパンチを入れられ黙らせた

 

「どうした?撃って見ろ!仲間を殺す覚悟があるならなぁ!」

 

 鳥海は迷いが生じた。古鷹が捕まってしまった。これでは、撃てない。相手は嘲笑ったが、結衣は何かに感づいたのか、すぐに古鷹を離して距離を取った。暗闇から魚雷が古鷹と結衣に目がけて飛んで来た。手裏剣のように文字通り

 

 飛翔した魚雷は結衣だけでなく古鷹にも命中したが、爆発はしない。ただ、古鷹に怪我を負わせてしまったが

 

「信管抜きの魚雷か?小賢しい真似を!」

 

「夜ではないけど、暗闇の戦いは私の方が上!」

 

 川内は着地すると両手から主砲を発射させた。如何に力を持とうが、14cm砲の直撃を受ければ死ぬはずだ!

 

砲弾は確かに命中した。そのはずだ

 

しかし……

 

「へぇ~。でも、レーダーで丸分カリヨ?動キハ大体読メル」

 

「なぁ!」

 

 川内は驚愕した。川内は薄暗い空間でも目はよく見える。相手の姿は人間ではなかった。川内の目の前に悪魔が居た

 

 異様な形をした戦艦ル級改flagshipが川内の前に立っていた。先ほどの砲弾も装甲に弾かれたのだ。川内は慌てて攻撃したが、逆に副砲が火を吹いた。川内に命中し、小破してしまった

 

「ひゃぁっ!」

 

 川内は体制を立て直そうとしたが、相手はそれを許さない。戦艦ル級改flagshipは川内に近づくが、阻むように黒い影が急接近していた

 

「うおおぉぉぉ!」

 

 天龍は刀を振りかざしながら突進していく。反対側からは龍田だ。薙刀を持っている

 

「挟ミ撃チ……無駄ナ事ヲ」

 

 二つの刃は、簡単に受け止められてしまった。戦艦ル級改flagshipは、右手には天龍の刀が。左手には龍田の薙刀の刃を握っている。しかも、血すら出ていない

 

「な、何てパワーだ。全然、動かない……」

 

 物凄い力で刀を捕まれている。びくともしない。それどころか、薙刀や刀からミシミシと不吉な音が聞こえる

 

「は、放せ!」

 

「断ル」

 

 戦艦ル級改flagshipは砲搭を動かし、天龍と龍田に向けた。バカデカイ砲にたじろいだが、このまま武器を手放す訳にも行かない!

 

そんな中、掛け声と共に砲声が鳴り響く。戦艦ル級改flagshipではない。別の場所で

 

「主砲、味方を当てずに狙って!……撃て!」

 

 35.6cm連装砲9門が轟き、距離が近い事もあって戦艦ル級改flagshipは諸に食らった。浦田結衣は掴んだ刃を離し数キロ飛ばされた

 

「良し、次弾装填!」

 

「サンキュー、霧島!」

 

 天龍はお礼を言ったが、直ぐに射線の邪魔にならないように避けた。再度、砲声が鳴り響き、その直後に轟く爆発音と共に微かであるが戦艦ル級改flagshipのうめき声が聞こえる。天龍達が戦っている間、鳥海は張り付けられた大淀を降ろしたらしく、介抱していた

 

「……鳥海……さん」

 

「喋らないで下さい」

 

 鳥海は声を掛けたが、大淀の悲惨な姿を見て泣きたくなった。彼女の姿は血まみれでボロボロだった。踏みつけられたのか、腕は変な方向に曲がっている。反応はあるものの、症状は龍譲と同じくふぐ毒だ

 

「酷い」

 

駆けつけた古鷹も天龍も絶句した。幾ら何でもやり過ぎだ。虐待ではない。拷問だ

 

「くそ!浦田結衣という奴、絶対に許さねー!刀で切り刻んでやる!」

 

天龍は激昂したが、残念ながらそれは出来ない。龍田の警告音に全員が息を呑んだ

 

「……皆、あいつに集中砲火を浴びせて」

 

 天龍は違和感を覚えた。建造して間もないが、龍田はいつも甘ったるい声で話す。個性があっていいのだが、今の龍田は違う。明らかに焦っている

 

「はぁ……はぁ……」

 

 いつの間に川内が近くに立っていたが、川内も息が上がっている。夜戦や暗闇の戦いは得意としているはずだ。建造して間もない事もあるかも知れないが、艦娘は本来、船の記憶はある。なので、初っ端から戦える能力はある。なのに、なぜ彼女達の顔には、驚きと焦りが現れているのか?

 

「そんな……艤装が治っている!」

 

 霧島は驚愕した。相手にダメージを与えた。命中したし、確かに効いたはずだ。徹甲弾ではないが、霧島が持つ主砲は強力だ

 

 しかし、35.6cm砲弾を食らって傷を負っても、相手は時間が経てば何事もなかったかのように元通りになる。驚異的な治癒能力と修復能力が備わっているのか?

 

「私の戦況分析が……あり得ない」

 

 霧島も後ずさりしている。ここまで恐怖や驚きをしているのは、相手にかすり傷しかつけられていない事だ。その傷ですら治っていく

 

「皆さん、主砲よーく狙ってー…撃てーっ!!」

 

 鳥海の合図とともに一斉に火を吹いたが、戦艦ル級改flagshipはまるで、雨に打たれているかのように平然と歩いている

 

「ソウダ。艦娘デアル、オ前達ハソレバッカリダ。理解出来ナイ者ハ殺ソウトスル」

 

 軽巡重巡の主砲には、効果がほとんど無い。霧島の主砲の威力には、流石に相手は怯んだが、数メートル移動しただけで終わった

 

「ダガ、私ヲ殺セル武器ナゾ、オ前達ハ持ッテイナイ」

 

「冗談だろ……」

 

 天龍は震える声で呟いた。あんなに攻撃しているのに、ダメージがないなんて聞いた事がない。ビルの壁は抉れるほど破壊されているのに、戦艦ル級改flagshipは平然と立っている

 

「ソウ言エバ、未来カラ来タト言ウ時雨ハ何処ヘ行ッタ?マサカ、自分ノ手ニ負エナイト分カッテ、オ前達ニ託シタノカ?」

 

「時雨は……」

 

天龍は歯を食いしばった。自分達の運命は知らされている。だから……

 

「時雨はお前が嫌いだとよ!」

 

「ソレハ結構。ヤハリ、逃ゲタノダナ。アノ刑務所デ泣イテイタゾ。手足ヲ切断シタ方ガ良カッタカナ?ソレトモ――」

 

 その後の言葉は続かなかった。龍田が薙刀を振りかざして戦艦ル級改flagshipに飛びかかったのだ。天龍は一瞬だけ見た。龍田の顔を。怒りに満ちた顔を

 

 龍田は戦艦ル級改flagshipに飛びかかり切りつけようとしたが、戦艦ル級改flagshipの方が素早かった。振り落す直前に龍田に急接近すると、腹を殴ったのだ

 

「がはぁ!」

 

 流石の龍田も、これには耐えられなかった。宙を舞ったが、床に激突する直前に天龍が受け止めた

 

「兄サンノ話デハ、艦娘ハ軍艦ノ転生体だと教えてくれたが、実際にあって見ると超能力を身に付いてた人間ではないか!だが、満足だ。これで私の方が強いと証明された!」

 

 人間の声に戻り、勝ち誇って高笑いする戦艦ル級改flagshipに天龍達は歯ぎしりをした。倒す手段がない

 

「どうする?」

 

「……司令の言う通り時間稼ぎをします。何処かに弱点が分かるかも」

 

川内は唖然とした。霧島は圧倒的に不利な状況でも戦おうとしている

 

 しかし、相手は生易しいものではない。それどころか、とんでもない事を思いついたらしい

 

「だが、何時までも遊んでいられないな。かと言って、私の主砲副砲で攻撃してしては面白くもない」

 

「な、何を――」

 

 明らかにこちらを舐めている。艦娘は全力で攻撃しているのに、相手は副砲だけで応戦しているのだ。実力があり過ぎる

 

「私は兎を狩るのに全力を出す肉食獣とは違う。そこで、貴様らがどんな軍艦をモデルにしようが関係のない残酷な攻撃方法を思いついた!」

 

 戦艦ル級改flagshipは艦娘に見せびらかすように両手をかざす。古鷹の探照灯によって照らされたのは、沢山の注射器だ

 

「「ま、まさか!」」

 

鳥海と霧島はぞっとした。何て事を思いつくんだ!

 

「ほう、2人はゾッとしたな。ピンと来ない間抜けな4人にも教えてやる。このの注射器全てには、高濃度のテトロドトキシンであるふぐ毒が入っている。更に私の艤装の砲は、空気銃に変形させる事も出来る」

 

 この説明を聞いた四人は、鳥海と霧島同様に青ざめた。こいつの艤装、麻酔銃のように撃てるのか!

 

 麻酔銃とは空気銃の一種で本来は、野生動物保護の際や、動物園で動物が逃げ出した場合などの捕獲用に、麻酔を打つ際に利用されるものだ。相手の艤装には、そんなものまで備わっていたのか?それとも、浦田結衣である戦艦ル級改flagshipの艤装は、自分の意志で自由自在に変えられるのか?

 

「逃げて!」

 

「もう、遅い!手遅れよ!!」

 

川内は叫んだが、相手は逃すわけがない

 

 鈍い音と同時に沢山の注射筒が襲ってきた。砲弾や魚雷とは違う、恐ろしい物が飛んで来る。タダの軍艦だったからこんなのはどうってことはない。無機質であるから当たり前である。しかし、艦娘は兵器の前に女の子

 

 生き物である以上、テトロドトキシンである恐ろしい毒を受けると中毒になってしまう!

 

 六人は物陰に隠れるなど注射筒を避けたが、飛んで来る数が多過ぎる。古鷹は集中砲火される危険性があると判断して探照灯を切ったが、相手はこちらの位置が分かるのか、空気銃仕様にも拘わらず、正確に射撃して来る。紙一重で避けるのが精一杯だ。反撃は論外だ。何しろ、雨あられのように降ってくる。艤装は中世の騎士のような全身鎧ではないため、どうしても回避を優先してしまう

 

「クソがー!」

 

 天龍はと言うと刀で飛んで来る複数の注射器を叩き落していた。空気銃から飛び出す注射器の速度は、そこまで早くない。しかし、天龍に飛んで来る数十本の注射器を被弾せずに叩き落とす事なんて誰も真似できない。だが、天龍はそれを難なくやっている。

 

「ホゥ……何処マデ防ゲルか楽しみだな!」

 

不意に攻撃が止んだ。弾切れなのか、それとも攻撃パターンを変えたのか?

 

皆は警戒しながら見渡した

 

「川内、敵は何処?」

 

「僅かに見えたけど、姿を変えて何処かへ行った」

 

 鳥海は川内に確認したが、夜目が効く川内はかぶりを振った。夜戦を得意とする川内も今では、余裕がない。まさか、ここまで非道な攻撃を仕掛けるとは思わなかったからだ

 

「オレの電探も反応なし」

 

「私も」

 

天龍、龍田も同様だ。時雨が言っているようにレーダーに映らないらしい

 

「分かりました。古鷹、探照灯をもう一度――」

 

鳥海は古鷹に命令をしたが、古鷹からは返事は無い。それどころか、体が震えている

 

「古鷹さん、どうし――不味い!毒を受けている!」

 

 古鷹の身体には数本の注射器が刺さっている。筒の中にある液体が無い事から注入された!

 

 古鷹が倒れた。霧島は慌てて古鷹を診たが、既に遅かった。顔色がみるみるうちに蒼くなり、苦しみだした

 

「ははは。明かりを持っている奴が食らったか。次は誰だ?」

 

 何処からか、嘲笑うかのように浦田結衣の声が響き渡った。何処から来るか分からない。不気味過ぎてパニックを起こしそうだ

 

「霧島さん、どうします?」

 

「作戦通りにやって下さい。このまま撤退しても戦力を立て直す余裕がありません」

 

 状況が状況だ。相手の戦力が不明過ぎるため、このまま挑むのは良くない。しかし、ここで引き下がったら浦田結衣である戦艦ル級改flagshipは攻勢に出るだろう。建造ユニットを移動作業に入っている駆逐艦娘達や陸軍の特殊部隊が危ない

 

「分かりました。皆さん、夜ではありませんが、夜戦の力をお見せする時です」

 

 全員は艤装を構えた。古鷹は、重傷を負っている大淀と一緒に壁の隅の方へ置いた。分かっていたからだ。このまま逃げても喚いても相手が喜ぶだけだと

 

「時雨の悲しみと司令官さんの命令を背負っています。ならば、最後まで戦う時です」

 

 全員一致で頷いた。と言っても、策を考えないといけない。探照灯の役目である古鷹は再起不能になり、電探には映らず。こんな狭い所で照明弾を打ち上げる訳にも行かない

 

(何か前兆があるはず)

 

川内は注意深く見渡した。攻撃を仕掛ける直前に、何か兆候があるはず

 

「……フン、良いだろう。何処まで戦えるか?」

 

 暗闇の中で浦田結衣は呟いた。パニックになって逃げるかと思いきや、まさか撤退もしないとは

 

(そうでなくてはな)

 

 そのため、浦田結衣である戦艦ル級改flagshipは熱くなった。如何に倒すという手段ではなく、どうやって戦意を挫けさせるかに

 

 

数時間前

 

トラック島

 

 トラック島はかつては日本海軍の一大拠点だった。『日本の真珠湾』ないし『太平洋のジブラルタル』とも呼ばれ、ある時点までは『平行世界の日本の過去』と同様に栄えていた

 

 しかし、ワームホール出現した事により、深海棲艦がトラック島を襲撃。日本軍は抵抗したものの、僅か3日で落とされたと言う。深海棲艦の拠点になるかと思いきや、今度は戦艦ル級改flagshipの反乱と浦田社長の野望により、浦田重工業の拠点となってしまった。ハワイも同様だ

 

 浦田重工業が密かに要塞を建設していたのだ。偽装の攻撃で世界から目を眩ませ、社員全員を要塞へ移動。第二次世界大戦を引き起こすとされる参戦国への攻撃をする予定だった

 

 時雨という艦娘がタイムスリップしたお蔭で予定が大幅に狂ったが、予定を繰り上げただけだ。そう思っていた

 

その要塞は……炎を上げて陥落していた

 

 要塞が崩れ去る中、通信室では通信士が必死になって本社ビル及びこちらに向かって来るイージス艦隊へ警告を行った

 

「クソ、何故だ。なぜこちらでコントロールしてた深海棲艦が反乱を起こした?」

 

 要塞は強固だ。攻撃面だけでは、深海棲艦にダメージを与えるのは難しい。対深海棲艦兵器は、完成しているものの量産が難しかった。だが、防御面では強固だ。おまけに深海棲艦の一個艦隊を戦艦ル級改flagshipなしで完全に操る事に成功した艦隊を保有している

 

 頭部に機械を埋め込めて指示を出す。機械は深海棲艦が命令を下すボスだと誤認させることで忠実なしもべとなった

 

 だから、防御は自信があった。浦田結衣である戦艦ル級改flagshipのお蔭で本土からの航路空路は確保出来た

 

しかし突然、変化があった。作業員兵士達は戦死した。これでは持たない

 

「送信完了した。クソ、どうなっている……」

 

 送信を終えた通信兵は、窓から双眼鏡を見た。制御不能になり暴れている深海棲艦が見える

 

何が起こったのか?彼は科学者ではないが、いくつか推測が出来る

 

コンピュータのエラーかそれとも……

 

「おい、嘘だろ……」

 

通信兵は唖然とした。水平線から何かがいた。見た事が無いものがいた

 

 本社から注意喚起していた艦娘ではない。あいつらはここまで来れないはずだ。しかし、あり得るのか?こいつは、北方棲姫でも戦艦棲姫でも戦艦レ級でもない。港湾棲姫でもない

 

「どうなっているんだ?」

 

意味が分からない。会社の失態なのか、それとも……

 

 

 双眼鏡を通して彼が目にしたのは、ぞっとするような笑みをした異形の怪物だ。赤い片目をし人の形をした怪物が

 

 その怪物は人間に近いが、えげつない形の腕をしており、指先は鉤爪になっている。通信兵を恐怖させるのに十分だった

 

 通信兵は双眼鏡を目から外すと同時に悲鳴を上げた。双眼鏡を通して観察していた怪物が何と目の前にいた!何時の間にここに居たんだ!こいつはさっき数キロいたはずなのに!まるで瞬間移動したような……

 

 通信兵は咄嗟に逃げようとしたが、怪物は出口を塞いだ。逃げ場を失いオロオロする通信兵に怪物は語り掛けて来た

 

「ココハ通シマセン。殺ス前ニ……アノ戦艦ル級改ハドコ?」

 

 

 

 瓦礫と化した要塞の数キロ先にある一団が目的地を向けて航行している。その速度は、想像を絶していた。情報を聞き出した通信兵を殺した怪物もその集団にいる。迷いは一切ない

 

 その怪物は北方棲姫と戦艦棲姫から事情は聞いた。だが、約束を守る必要はない。その集団と敵対しているとは言え、相手も人間。なぜ、人の言うことを聞かないといけないのか?

 

 それが答えだ。尤も、戦艦棲姫は好きにして良いと言われているため、彼女も早々無視した。捕らえられた仲間を救い出すのが優先だ。その後、仲間を酷い目に合わせた人間達に恐怖と絶望を与えてやる!

 

 




おまけ
天龍「お前なんか怖くねー!」
戦艦ル級改flagship「ソウカ。ダッタラ、増援デコイツモ加エヨウ」

赤い三角頭「……」
処刑マジニ「……」

天龍「フフフっ……例え別世界から怪物を呼び寄せても怖くねーぞ!」ガクガク
龍田「そうねー。天龍ちゃんは怖がらないから」
戦艦ル級改flagship「デハ、モウ1体追加――」
川内「いや、もう戦おう!」
龍田「大丈夫。威嚇や脅しはよくある事ですから」ニコニコ
天龍「ああああ。そそそ、そうだぜ。脅しに屈する訳にはい、いい、いかねーから」ガクガク
鳥海「物凄い汗が噴き出ていません?」
古鷹「プレッシャー与えてない?」
戦艦ル級改flagship「デハ堕辰子ヲ」
天龍「いつからこの作品は、ホラーになったんだ!?さっさと戦おうぜ!」
霧島(声が裏返っている……)

一方……
提督「という訳でさっさとワームホールの所へ案内しろ。でなければ、こいつらがお前を呪い殺す」
貞子・伽椰子「「……」」
遠藤「何でコイツらを呼び寄せた!オカシイだろ!」
提督「そりゃ、この2人を呼び寄せたのは理由がある。お前の件が終わったら戦わせるんだから」
摩耶「映画では対決シーンが短過ぎたんだよ。今度は格闘ゲーム並に戦わせ――」
時雨「ホラー作品になるから止めよう。僕達の存在が薄くなるから」
不知火(司令は、ホラーも見るんですね)


劇場版では天龍は怖いものが苦手なようです。ホラー映画やゲームは苦手なのだろうか?
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