予定より遅れてしまう事はありますが、エタッたり去ったりはしません。その辺は活動報告なりで伝えます
恒例の秋刀魚イベントが始まりましたが、中々集まらない
「なんて事だ。航空攻撃は意味ないではないか!?」
「姫級倒したって……もう化け物じゃないかよ!」
時雨は気絶している時に、自分が見たものを簡潔明瞭に伝えた。伝えたのは過去の映像……トラック島での出来事だけだ。未来の世界は伝えなかった。あの映像は自分も目を閉じていたため、知らない。知らない方が良いかも知れない
「しかし、ワームホールがどうして時雨だけ見せたのですか?あのワームホールは、何か意志があると?」
「分からない」
時雨は首を振った。夢の中で未来の提督の幽霊が現れて対話した、と言っても信じない。未来の提督が言う通り、超常現象だ
「だけど、意味はあると思う。浦田結衣は悲惨な過去があるから、『超人計画』を成功させ深海棲艦となった。内容は違うけど」
「どうでもいい」
提督は呆れるように言った
「過去で辛いのがあったのは同情するが、理由があるから暴力を正当化するのはバカがやる事だ。それも、他人も巻き込んで!」
「どうするの?」
「どうせ、対話は無理だろう。さっさと片付けるぞ」
一同は廊下を進む。とにかく、ビルから出るために出口を探す。警戒しながら進む一同。だが、目の前に何かが転がるのを見て全員、驚いた
「手榴弾だ、逃げろ!」
皆が逃げる間、時雨は咄嗟に動いた。この手榴弾は本物だ。提督が危ない。艤装はしている。よって、手榴弾を抱え込んだ。爆発と破片が飛び散らないようにするためである。次の瞬間、腹に強い衝撃が来たが、問題ない。手榴弾くらいで艦娘は死なない
しかし、これは罠だ。わざと投げたんだ。時雨が立ち上がる瞬間、何かに殴られ強制的に仰向けにされた
「そんな!」
「また会ったな。この疫病神が」
浦田社長の部下の一人がこちらに向けて銃を向けている。しかも、デカい。他の警備員の中には、デカイ銃を持って構えている。狙撃銃にしては大きい
「全員、武器を下げろ!艤装も下すんだ!」
「クソ!」
摩耶も不知火も提督も構えたが、時雨が人質になっているためにらみ合いが生じた
「浦田社長!」
「さっさと武器を降ろせ。それとも、時雨がどうなっても知らないのか?」
浦田社長は、何かを持っている。金属製のチューブか何かだ。部下はボンベを持っているが……
「いいだろう。兵器だから死なないと思っているらしいが、私は兵器に詳しい!」
浦田社長は金属製のチューブを操作すると、チューブの先端から火が出た。それを見た時雨は、何なのか理解した。これは……トーチ!?
「おい、まさか溶接機械か!」
「ガス切断機だ!100mm以上の厚板も切断可能だ!小火器が効かない艦娘でも、これならどうだ!」
浦田社長は吐き捨てるように言うと。腕に当てられた時雨は、凄まじい悲鳴を上げた。艤装を付ける事で軍艦の防御力を確保出来るが、流石の溶接用品である火力には勝てない。時雨は暴れたが、押さえつけられてはどうしようもない
「腕が切断されてもいいのか!?」
「分かった!武器を捨てる!艤装を解け!」
残酷な場面を見せられた提督は、不知火と摩耶に武装解除を命じた。まさか、溶接用品を持って来るとは思わなかった
「クソが!卑怯な事を!」
「卑怯だと?これは戦争だ。卑怯もクソもあるか!」
摩耶は浦田社長に睨みつけたが、摩耶が艤装を解除したのを見届けるとトーチを警備員に渡した。その後の行動は素早かった。腰から拳銃を取り出すと摩耶に向けて発砲したのだ!
「摩耶さん!そんな!」
腹部に弾丸が命中し倒れる摩耶を不知火が受け止めた。提督は荒い息をしていた。ここまで艦娘を嫌うとは異常過ぎる
「なんて事を!貴方はそれでも人間なのですか!?」
「軍国主義の兵器に言われたくない!」
摩耶を抱える不知火は吠えたが、浦田社長は冷たく言い放った
「浦田社長、もう終わりだ!」
「何を言ってる?それはこちらの台詞だ。我々の警備兵は頑張っているぞ。たった今、警備隊長は最終兵器を使うよう命じた。モアブとか言う爆弾を乗せた輸送機がこちらに向かっている」
不知火も時雨も何の事か分からなかったが、提督は仰天した
「その様子だと知っているようだな」
「アンタ、正気か?最大級の爆弾を使うなんて」
「あの一等空尉め!どれだけデータを入れた!?」
浦田社長は吠えた。どうやら、なぜ提督達がここまで抵抗出来たのか分かったらしい。しかし、残念ながら遅いかも知れない
「一尉はアンタのために教えた訳じゃない。三等陸曹の事も心配していただけだ」
「それがどうした?警備隊長は陸自だが、国の仕事に嫌気が指して辞めただけだ。私が拾ってやったんだ」
「アンタがそそのかしたんだろ?」
「違うな!お前はいつから軍隊は、映画に出て来るヒーロー集団だと思い込んでいる!?」
軍隊と言うのは、国防が基本の仕事である。しかし、隊員1人1人が本気でそう思っているかどうかは不明である。何度も言う通り、軍隊は組織である。不祥事や犯罪、そして上官の横暴も少なからずある。無論、こう言った軍隊内の犯罪は、憲兵隊(自衛隊では警務隊)が対処する。だが、国によってはその憲兵ですら横暴する事態まである
例えばソ連軍では、部隊が勝手に退却するのをふせぐため背後に督戦隊をおいた。これは 憲兵(MP) のようなものだが、逃げ出す将兵をその場で射殺する権限を与えられていた。独ソ戦の初期、スターリンは軍司令官の1人を後退したという理由で射殺したことがある
ソ連軍兵士は前からだけではなく、うしろからも飛んでくる弾と戦わなければならなかった。流石の旧日本軍ですら、ここまではやらなかったが
「提督……あたしは『艦だった頃の世界』の……国の思想なんて……興味ないぜ」
「嘘をつく必要なんてない。いや、必要性はあったか。悪を倒す必要が」
撃たれた摩耶は、息絶え絶えに訴えたが、浦田社長は耳を貸そうとしない。どうも、初めっからそう思い込んでいるらしい
「必要……世界への攻撃。罪の無い人を殺す事が?」
「世界を救うためだ!浦田重工業に歯向かう者がいなくなれば、戦争なぞ起きん!貴様のようにただ戦うしか能がない人は、視野が狭いだけだ!」
「間違っている!誰もが浦田に付いていく訳では無いんだ!」
耐えかねた時雨は叫んだが、浦田社長は一向にこちらの話を聞かない。浦田社長は考えを改めない。ビジョン通りに世界を攻撃して、滅ぼすだろう。自分達が住む所以外は地獄に変えるだけだ
「視野が狭い?意味が分からないな。深海棲艦を使って攻撃する行為は、人類の敵と言っているようなもんだぞ!」
提督も負けじと怒鳴ったが、浦田社長はいなした
「運は私にチャンスを与えたんだ。ワームホールの出現や結衣の深海棲艦化。なら、私のやるべきことは決まっている」
「チャンスだと?大虐殺の間違いじゃないのか?」
「違うな。先制攻撃だと認識している。枢軸国と連合国の国々を攻撃し破壊したのは、第二次世界大戦後で世界を牛耳るのを止めるためだ。ソ連だろうが、ナチスドイツだろうが、イギリスだろうが、碌な世界を築けはしない!アメリカですら、あのザマだ!パソコンで見ただろうが」
アメリカは冷戦終結後、世界の警察となり超大国となった。中国もロシアも負けじと追いつこうとしたが、結局は張り合うだけである。しかし、アメリカでさえ世界を破壊しようと望んでは無い。やっているなら、冷戦でアメリカは核ミサイルを発射しているはずである。しかし、アメリカも非道なことをしてきたのは事実である
「正気じゃないぞ」
「正気じゃないのはお前たちだ。数年になれば世界は平和になる。列強国は死に絶え、弾圧された国や民族は自由を取り戻すため蜂起する。もう世界大戦は起きない。深海棲艦のお蔭でな」
「なぜなんだ?」
「誰もやらないからだ。私は平行世界の日本で学んだ。綺麗事ばかり並べている割には誰も実行もしない。だから、参戦国の政治家達や軍人を抹殺した。ついでに核兵器開発に携わった人間までも。これで原爆投下どころか人類が核兵器を手にする日は遠のいた。冷戦も無くなった!」
「神のつもりか!?」
「神ではない!当然の事をしてやっただけだ!」
提督と浦田社長は、互いににらみ合った。この言い合いを見ていた摩耶も不知火も唖然としていた。ここまで気が狂った人は、初めてかも知れない。確かに作戦や指揮を怠り兵士を無駄死にさせた司令官はいた。日本だけでない。他国でも似たり寄ったりだ。そういう世の中だ。仕方ない面はある
しかし、それを全て否定するために攻撃するのは同意できない
「分かった……話すだけ無駄という訳だ。降参だ」
「提督、お前!」
傷口を抑えながら摩耶は叫んだが、提督は言うのを止めるよう手で合図した
「そうだ、502部隊が必死に運び入れた建造ユニットは、警備部隊が包囲した。電磁パルスとタイムスリップは驚いたが、結局勝つのは私という訳だ」
浦田社長の言うとおり、建造ユニットを守っている吹雪達と502部隊は包囲されていた。重巡ネ級と戦艦タ級、駆逐イ級の集団が502部隊と艦娘達を包囲したのだ。吹雪達は攻撃したが、何しろ攻撃力も防御力も違う。丁寧に攻撃されてしまい大破させるだけで終わった
「クソ、警備兵は深海棲艦の後ろに隠れてやがる!」
軍曹は忌々しそうに呻いた。深海棲艦の集団の後ろに警備兵が潜んでいる。攻撃しようにも、深海棲艦が邪魔で狙えない。当たったとしても虚しく弾くだけだ。人の軍隊と深海棲艦。この組み合わせは最悪だ
「ごめんなさい」
「いや、いい……よく戦った」
大破し攻撃出来ない事に吹雪は謝ったが、博士は首を振った。こちらは無力だ。龍譲は明石のお陰でようやく解毒する事に成功したが、本調子ではない。立ち上がる力が出ない
「くそ、うちが健在だったら……」
巻物から艦載機を召喚出来ない。502部隊も深海棲艦への攻撃を諦めた。とてもではないが、通常兵器で戦うほど愚かではない。建造ユニットで新たな艦娘を製造しているが、作業途中であるため高速建造出来ない
「将校殿、どうします?」
「まだ、諦めた訳ではない」
八九式中戦車が撃破され、牙を抜かれたあきつ丸は指示を仰いだが、将校も内心焦った
(おい、まだ来ないのか?)
大佐の息子が考えたとんでもない予備作戦が発動されてもおかしくないはずだ。どうした?
浦田社長は疑問に思った。コイツらを捕まえた理由は、幽霊である未来の提督に見せつけるためだ。ワームホールは破壊されたが、まだ戦力はこちらにある。帝国陸軍の部隊と陸戦隊に目がけて大型爆弾を投下した。押し返す力はないが、帝国陸海軍を壊滅する事は出来た。そして、艦娘を率いる大佐の息子と艦娘を包囲した。しかし、解せない事があった。バーナーで焼かれ人質としている時雨は、顔色を変えない
「お前、何を企んでいる?」
浦田社長は時雨を無理矢理立たせると、拳銃を突き付けた
「答えろ!何を企んでいる!」
「おい、止せ!」
浦田社長の謎の激昂に提督は戸惑った。なぜ、浦田社長はイラついているのか分からない。さっきまで自分が有利と言ったのではないか?
しかし、浦田社長は違った。先ほどまで謎の幽霊と遭遇したからだ
(同じ場所で同じことを何度も言っている進歩のない人だ)
あの言葉が離れられない。違う、そんな事は無い!私は学んだんだ!
「時雨から手を離せ!」
「お前達は何を企んでいる!警備兵が持っている銃はバレットM82だ!貴様の身体を真っ二つにするくらい威力はある!」
警備兵が持っているバカデカイ銃の正体は、大型狙撃銃であるバレットM82である。アメリカでは民間で買える銃であるため、手に入れるのはそう難しくない
「立って撃つには厳しいんじゃないか?」
「心配するな。外さねぇよ」
警備兵は苦々しく言ったが、持っている手が微かに震えている。相当重そうだが、鍛えたのだろう。しっかりと保持している
しかし、時雨は胸倉を掴まれながらも視線は、別方法に向いていた。他には見えないのだろうか?廊下の遠くに白い軍服を来た海軍士官。未来の提督が立っている。提督や摩耶や不知火どころか浦田社長には、全く気づかないようである。時雨の目線に気付いたのか、振り向いた側近の警備兵は居たが、すぐに提督の方へ銃を向けた
(提督……まさか、浦田社長をここへ?)
「だから言っただろ。力になると言ったんだ!」
「どういう意味だ?」
提督は降参だと分かるように両手を上げた。だが、何を言ってるのか、分からない。摩耶も不知火も訳が分からないという風に提督の方へ見ていた
「世界大戦を避けるため、世界を征服したいって?いいだろ。力になるよ」
提督は賭けに出たのか、それとも未来の提督の残像意識が浦田社長をある地点に誘導したのか、それとも、神の御業なのかは分からない
意図したなら否定するだろう。全くの偶然。その偶然は、時には驚異的な現象を引き起こす
突然、壁が爆発し崩壊した。あまりの出来事で警備兵は、混乱した。提督達は、これを見逃さなかった。自分達近くにいた警備兵を襲った。突然の出来事で目を離した警備兵は、何が起こったか分からないだろう。提督は警備兵から武器を奪い、摩耶と不知火は瞬時に艤装装着した
浦田社長は、時雨を離さなかったが、突然の出来事に困惑した
廊下の外は、屋外で海に面していた。その光景に驚愕した
「なっ!」
海上は火の海だった。東京湾の沖合いに停泊していた貨物船が爆発炎上している。乗組員は助からないだろう。だが、浦田社長は自分の船よりもあるものに目を向けていた
海上に誰かが立っていた。だが、外見からしてどう見ても艦娘ではない。人間とは違う生き物だ。いや、生き物というのは語弊がある
その者の腕は、えげつない形をしており、指先は鉤爪になっている。幾重にも配備された物々しい砲身を前方に向けており、さながらハリネズミのようだ
「凄い格好してるな」
提督も見たのだろう。何しろ、淡いピンク色のツインテールに片目隠れ、そして黒いビキニ姿なのだ。普通の女性ならいい格好だ。そう、普通の女性なら
「ボス、警備隊長から無線連絡です!」
警備兵は提督達に警戒しながら浦田社長に無線を渡した
「どうした?」
『何を呑気に返事してる!あれは何だ!鬼級なのか?それとも姫級なのか?だけど、何でこちらに攻撃している!?どう言うことだ!?』
警備隊長は支離滅裂に喚いていたが、無理もない。正体不明の鬼級が東京湾で暴れまくっているのだから
「何をした?」
無線から手を離した浦田社長は、掠れた声で提督に聞いた
「言え!何をした!?」
「だから、言っただろ?浦田社長には負けたから手を貸すと」
提督は初めて笑った。まるで待っていたかのような言い方である
「お前達は深海棲艦を操って世界を攻撃しているんだよな?でも、寂しすぎないか?ボスがいないのだから」
「な、何を――」
「お前達は親父が設計した怪電波を実用化したみたいだな。深海棲艦を近寄らせないための。だけど、それを無効にする事だって出来るんだ。その装置を戦艦棲姫に渡したよ。対怪電波の装置を」
ここまで聞くと、浦田社長は真っ青になった。
こいつ、まさか!
「ふ、ふざけるなー!」
浦田社長は絶叫した。まさか、こんな方法をやるとは!
数週間前
「ワームホールを塞いでいる機械を破壊して貰いたい。浦田重工業は、深海棲艦を寄せ付けない怪電波と特殊な方法で塞いでいる」
コンクリート詰めされ生き埋めにされた戦艦棲姫を掘り出した日、提督はある提案を持ち出した
「ワームホールは、ある専門家が塞いだんだろう。どうやって実用化したかは、残念ながら分からない」
恐らく、平行世界の日本の学者が、発明し実用化したのだろう。21世紀の科学力なら可能だ。何しろ、浦田社長の前に現れた不安定であるワームホールを安定させたのだから。これが正しい事が分かるのは後の話である。ワームホールを安定させるために装置が設置されていたからだ
恐らく、親父よりも優秀な学者を抱え込んだに違いない
「だが、怪電波の方は親父が考えた技術だ。対深海棲艦の怪電波とは、深海棲艦を追い払うためのもの。人間には効かない。深海棲艦が嫌がる強力な電波を発信して近寄らせないようにするものだが、それを無効化する方法もある」
「いや、確かにあるんじゃが……」
親父は口ごもるように言ったが、考え直したのか抗議すらしない
妨害電波のように怪電波と同じ周波数の強いノイズ電波を放射する方法だ。ちょっと特殊だが、難しく無いだろう
「ワームホールを覆っている怪電波を突破したら、そこにある施設を破壊してくれ。そうすれば、あんた達の仲間を呼び寄せる事が出来るだろう」
「オ前……馬鹿カ?」
流石の戦艦棲姫は嘲笑った。こんな頼み事をする人は初めてである。今までは、友好と称して利用しようと企む人達ばかりだったが……
戦艦棲姫は、手にしたのは怪電波を無効にする電波発信装置である。ただ、悪用されないようにコードを入力しなければ起動しない。そのため、戦艦棲姫はイラついたが
暫くして、大淀から入電が入った。間違いない。解除コードだ。コードを入力すると機械は起動した。どうやら、あいつらは上手く行かなかったようだ。上手く行っていたら、起動させないつもりらしい。だが、勝利の女神は彼等たちに微笑まなかったようだ
戦艦棲姫はワームホール周辺に展開されている電波範囲に近づくと機械を作動。一気にワームホールの近くにいる施設に急接近すると木っ端微塵に吹っ飛ばした。施設にいた人は何があったのか分からなかっただろう。今まで、平和だったのだから。ワームホールの影響なのか、天候は快晴で深海棲艦は来ない。システムをチェックすればいいだけだったのだから
不快だった怪電波は消え、ベール状に覆われたワームホールは、元のワームホールに戻った
「ヤッタ!」
一緒に付いてきた北方棲姫は喜んだが、戦艦棲姫は複雑な気持ちだ。人の手を借りてここまで来れたのだから
テレパシーを使って援軍が来るよう連絡して数分後、数人の姫・鬼級が降りてきた。下級の深海棲艦もである
皆は新たな世界に困惑する中、1人だけ違った。南方棲鬼は戦艦棲姫に近づくと、短く聞いた
「敵ハ何処ダ?」
南方棲鬼はトラック島を襲った後に全速力で日本に向かう。他の深海棲艦も慌てて追いつこうとするが、彼女は早い。周りには護衛要塞がエスコートしているだけだ。深海棲艦は補給が必要なものの人類の船舶や艦娘程ではない。日本に向かっている最中、ある船団と出くわした。いや、こちらが出した偵察機の内、1機が発見したのだ。その偵察機から連絡は途絶えたが
怪電波を感じたものの、そこまで不快に感じなかったため強引に突撃する。護衛要塞にも力を与えたため逃げ出さなかった。駆逐イ級や軽巡ホ級クラスなら耐えられず逃げ出すだろう。しかし大型艦、特に姫級にとってはそよ風にしか感じられない
当然、相手の船団も深海棲艦の接近を探知している。相手は驚愕しているはずだ。深海棲艦を寄せ付けない怪電波を突破したのだから。それは当然で鬼・姫級には対応していない
しかし、何もしない訳にはいかない。浦田重工業の艦隊を護衛している護衛艦長達は手順通りに攻撃する
「何者か知らないが、舐めるな!」
南方棲鬼と遭遇したのは、浦田重工業がトラック島に向けて送り出した第一輸送艦隊だった。イージス艦5隻と貨物船2隻の集団だ。遠くから監視していた哨戒ヘリからデータを受け取ったイージス艦は、対艦ミサイルの発射準備に入った
甲板上に三十五度で固定されたキャニスターから発射されたハープーン(流石に90式艦対艦誘導弾はコピー出来なかった)は、ブースターで上昇した後に下降して、簡易慣性航法システムにより海面すれすれに目標に接近、アクティブホーミングで目標をロックすると、ホップアップし逆落としで突っ込む
このハープーンはコピーしたものだが、対深海棲艦用に攻撃する事が可能である。深海棲艦でも大型艦になれば、レーダーの反応は船舶と変わらない
本家のハープーンよりかは性能は落ちるが、この世界は、まだECMと呼ばれる妨害電波、チャフ、艦対空ミサイル、CIWSなんてない
「何処の馬の骨だか知らないが、こちらに牙を向けた事を後悔させてやる!」
イージス艦の艦長は、スコープに映るレーダーを見ながら吐き捨てた。イージス艦の方が探知距離も射程距離も長い。アウトレイジで一方的に倒す事は可能だ。四発のミサイルがもう少しで着弾する
そう思われた。だが、手前付近でミサイルが消えたのだ
「命中したか?」
『いいえ、何かに遮られたようです』
敵の動きをリアルタイムで観測していたヘリに問いただしたが、帰って来た返事は否定した
「敵は何だ?」
『分かりません。見た事はないです。しかし……不味い!気付かれた!』
遠くから、そして気付かれずに観測していたヘリは、敵に見つかってしまったのだろう。対潜ヘリは鈍足だ。SH-60の最大時速は約三百キロ。敵の戦闘機に捕捉されたら、たちまち撃墜されてしまう
「もういい、逃げろ!」
『ダメです!振り切れません!メーデー、メーデー!敵の攻撃を食らった!』
パイロットの悲痛な叫びと共に連絡が途絶えた。敵は何なんだ?
「怪電波の調子は?」
「最大限の出力を出していますが、効果ありません!こちらに向かってきます!」
怪電波も効かないとは、何なんだ?本当に深海棲艦か?戦艦ル級や空母ヲ級でも逃げ出すレベルだぞ?
だが、水平線から現れた深海棲艦の姿を見て艦長を始め、乗組員全員が驚愕した。水平線から現れたのは戦艦ル級でも空母ヲ級でもない。いや、自分達が知っている深海棲艦ではない。姿形が違う!
「え?」
何と正体不明のボスは、こちらの艦隊を確認するとジャンプして宙返りしたのだ。ジャンプした高さも半端でなく、軽く見ただけでこのイージス艦を飛び越えるくらいだ
『イラッシャイ……歓迎スルワネ……』
着水時と共に巨大な水しぶきを上げながら、怨念染みた声を発していた。その声は、なぜか船内まで響き渡っていた。音の距離感関係なく聞こえる事に全員、驚愕した
「な、何だあれ!?」
「うろたえるな!こっちには未来兵器があるんだ!さっさとミサイル攻撃させろ!」
今や目視でも確認出来ている。艦長は双眼鏡を覗いて敵を観察していた
「資料にあんな奴いたか?」
「いいえ。資料にはありません。正直言って、何なのか分かりません!」
副長も困惑していた。今まで下級の深海棲艦を模して演習はした。資料も目を通したが、見た事もない敵に戸惑いを隠せない。何しろ、約40キロ以上も離れているのにも拘わらず、相手から放つ威圧感は半端ない
「構わん。こっちは戦艦ル級改flagshipと幾度と出会って来たんだ!それに未来兵器もある!正体不明の深海棲艦に怖気づくな!」
艦長はすぐにハープーンの発射準備を命じた。彼女の周りに浮いている丸い物はよく分からんが、ボスさえ倒せば尻尾巻いて逃げるだろう
イージス艦は再びハープーンを発射した。今度は6発。炸薬は約100kgあるし、半徹甲弾頭を積んでいる。しかも、炸薬は特殊な技術を使っているため深海棲艦には有効だ。試験でも普通に沈めている。一発で仕留めなくても数発命中すれば流石に撃沈出来る
よって、勝負はあっという間に着くはずだ!だが、ミサイルが姫級に命中する直前、突然なにかに当たったのか、爆発したのだ
それも全て
「どういう事だ?」
「機械の故障か?」
乗組員は困惑した。ミサイルが全て不調になる事はあり得ない。しかし、ずっと双眼鏡で観察していた艦長は叫んだ
「なんて事だ!あの野郎、丸っこい奴で盾にして守っているぞ!ミサイルが命中しないのはそれか!」
南方棲鬼は見た事が無い艦隊に近づいた。不快な怪電波の発信源を破壊する必要がある。しかし、敵(イージス艦)は、見た事もない方法でこちらを攻撃しようとしている。遠くまで届くのか、突然攻撃を受けた
しかし、彼女の周りに浮いている3つの護衛要塞は、直ぐにミサイルの針路の前に立ちふさがると南方棲鬼を守るように立ちはだかった。二発は護衛要塞に衝突すると大爆発を起こし巨大な火の玉が出現した。残り一発はホップアップしたため空振りであった
「グッ!フフフッ」
ハープーンミサイルは南方棲鬼に命中したが、大した事ではない。確かに凄い攻撃だが、恐れる事は無い。遠くで観察していたよく分からない飛行物体(SH-60)を撃墜させると、接近した
そして、今は艦隊に接近している。護衛要塞を五つ引き連れて来ながら(二つは中破)。再びイージス艦は対艦ミサイルを発射したが、南方棲鬼は例の攻撃を見通してか、ミサイルの針路上に護衛要塞に行くよう命じた
護衛要塞は、命令された通りにハープーンミサイルの針路上に躍り出るとそのまま衝突した。護衛要塞は、姫・鬼クラスを守るための存在。飛翔する戦艦の砲弾ですら受け止める事も出来る。亜音速であるハープーンミサイルを受け止めるのは容易い事だ。当然、ダメージは受けるし、蓄積されると撃沈する。だが、護衛要塞は命を張ってボスである鬼・姫級を守る存在。命を捨てる覚悟すらある
そのため、なぜ南方棲鬼に対深海棲艦である対艦ミサイルが通用しなかったのか、イージス艦乗組員全員が唖然とした。まさか、こんな方法で攻撃を躱すとは!
「部下が死んでも……何とも思わないのか?」
士官1人は呟いたが、元々、深海棲艦は人間ではない。人間の価値観なぞ無きに等しい。いや、このような方法でミサイルを防ぐなんて誰が思おうか?
「何している!残りの対艦ミサイルも撃て!丸っこい奴は残り2つだ!飽和攻撃すれば、奴でも死ぬ!」
「敵、艦載機を放ちました!」
艦長が部下に叱咤した時、レーダー担当員から悲鳴が上がった。まさか、艦載機を放てるとは!
「迎撃しろ!早く!」
南方棲鬼は航空攻撃を開始した。射程があり過ぎるため、航空攻撃を仕掛ける事にしたのだ。艦載機50機全て放った。空母らしきものがいないため、全て艦爆か艦攻である
「墜チナサイ!」
手からエイ状の艦載機を放つと敵艦に向けて殺到させた。イージス艦に殺到した艦爆隊と艦攻隊は、瞬く間に対空ミサイルによって撃墜された。短SAMであるスタンダード ミサイルであるSM-2とRIM-7Mのシースパローである。しかも5隻いる。南方棲鬼が放った艦載機は瞬く間に全て撃墜された。だが、艦載機が全て撃墜されても、彼女は全く怯まない。なぜなら、彼女は恐怖を知らない。確かに50機ものの航空機を対空砲だけで撃ち落したのは目を見張るものだろう
だから、どうなのだ?人間も中々やる。しかし、それくらいで逃げ出すのは鬼級のプライドが許さない。だから、攻撃する。何者か知らないが、自分達の仲間が良い様に使われたのだ。港湾棲姫を捕まえた連中だ。なら、代償は払ってもらう!
南方棲鬼は、イージス艦が対空ミサイルを発射している間にも接近する。そして、距離が35キロまで到達すると全ての16インチ主砲をぶっ放したのだ
しかも、発射方法が凄い。彼女は、両腕をパンチする仕草をしている。腕を振る度に、腕に装着している主砲から火を吹く。しかも、繰り出すパンチが早いのと装填速度が速い事もあって連続砲撃してくる。普通、戦艦の装填速度はそこまで早くない。パンチを繰り出す速さから見てどう見ても数秒で装填されている
たちまち艦隊の周りに水しぶきが上がった。それも多数
「早く攻撃しろ!」
まさか、ここまで熾烈な攻撃をするとは思わなかったからである。いや、深海棲艦の対策はしてきた。対深海棲艦の兵器も真っ先に開発したのだ。しかし、それは下級の深海棲艦だ。確かに戦艦ル級改flagshipはいるだろう
だが、イージス艦の乗組員全員は姫・鬼級がここまでマルチファイターである事は知らなかったからである。あれは航空戦艦なのか?
艦長はそんな事を考えてる間にも彼女から放った巨弾が艦隊に降り注ぐ。各艦に回避行動とるよう命じたが、そのうち一隻が着弾してしまった
「くそ!」
イージス艦の一隻が南方棲鬼が放った砲弾が命中、そのとたんイージス艦は炎に包まれ、真っ二つになって撃沈した
「あいつは何なんだ!」
他のイージス艦は対艦ミサイルを発射して反撃を命じたが、どれも護衛要塞に阻まれる始末である。イージス艦とは違う防御方式。流石に残り1つとなったが、南方棲鬼はイージス艦隊に食らいついて振り払えない
そうしている内に、遠くから別の深海棲艦が追いついてきた。空母棲鬼も参戦したのだ
ただ空母棲鬼は、接近する前に艦載機を大量に発艦させた。南方棲鬼からの報告だとエアカバーはないと分かっている。そのため、全機発艦させた。48機の艦戦と96機の艦爆・艦攻隊である。どれも脅威なものであり、膨大な航空機に全員が仰天した。
「何度デモ……何度デモ……沈ンデイケ……!」
怨念染みた声で艦載機を送り込まれたが、これも瞬く間に撃墜された。イージス艦は100近い目標を同時に探知し、十数発のミサイルを同時に迎撃することができるため、このような芸当が出来る。撃ち漏らしが出ても単装速射砲とCIWSで対応可能だ
しかし、残念ながら艦長……いや、浦田社長はミスジャッジをした。それは、『イージス艦=全てにおいて最強』と思ってる節がある。確かにイージス艦は最強である。だが、そもそもイージス艦は戦艦を相手とする設計をしていない。能動的防御を前提とする現代の艦船は、対処不能な兵器で攻撃された場合、著しく不利になるのを知らないからである
元々、浦田社長は軍人でも何でもない。イージス艦に乗っている作業員も寄せ集めだ。元軍人はいるが、海自出身の自衛官はいない。全て現地民から集めた
浦田社長は、平行世界の軍事評論家達の番組を鵜呑みにしている傾向があった。しかし、テレビに出ている評論家達が言っている事は全て正しいとは限らない。評論するのは人の自由であるため、出鱈目を言っても面白ければ誰も咎めない。また、それを起用するTV局も大事なのは事実よりも視聴率である
軍事学の詳細な事は、平行世界で出会った空自の幹部から全て聞いた。陸は兎も角、海空の戦いは知らないためである。その海自の人とのつながりは無かった。幸い、空自の幹部は海上戦闘は知っていたため(空自は対艦攻撃も視野を入れている)、そこから学んだ
しかし、空自の幹部が不審に思い、浦田社長に渡すパソコンデータに手を抜いた。つまり、『この兵器さえあれば勝てます。イージス艦は一騎当千であり、無敵ですよ』と言う風に描いたのである
本来、イージス艦は、飽和攻撃に対処するための防空艦という性格が最も強いため、積極的に敵艦に喧嘩を売るような艦ではない。対艦戦闘能力自体は、普通の駆逐艦(護衛艦)とさほど変わらない。同時対空攻撃対象数が通常の艦より圧倒的に多いというだけであって、ガチンコで、しかも戦艦を相手にする事は想定していない
また、航空支援や潜水艦などバックアップの面も書いていないため、援軍という視野もない。空母も艦載機自体が発達したお蔭で造る事は不可能である。そもそも、海自が持っているのはヘリ空母であり、護衛艦隊の対潜・観測ヘリを効率良く運用する為の船であるため参考にならない。米海軍の方が参考になるが、妹のお蔭で深海棲艦を改修して、それに近いものなら出来るなら兎も角、一から造るには流石に無理があった
更に浦田社長が持つイージス艦は、性能がダウンしている上に、エアカバーもなし、敵との接近を許している事もあって、未来兵器を持っているにも拘わらず、押されているのだ
何しろ、三万メートルの彼方から、凄まじい巨弾が降ってくる。対艦ミサイルに対しては、それなりに防衛手段があるが、戦艦の主砲に対してはない。いや、飛翔する戦艦の砲弾の迎撃は出来ない事はないが、わざわざ当てるよりも回避行動した方が早い。そもそもミサイルが勿体無い!
イージス艦長は、迷ってしまった。対艦ミサイルはまだあるが、あの丸っこい奴(護衛要塞)が邪魔で中々当たらない。食らっても平然としている。対艦ミサイルは効果ないのか?
「どうします、艦長?」
「輸送船から連絡です。怪電波のアンテナがやられて送信出来ません!」
「クソ、撤退しろ!」
艦長は直ぐに急速回頭して、逃げ出す事にした。悔しいが、あの深海棲艦はよく分からない存在だ
だが、それを逃がす南方棲鬼や空母棲鬼ではない。空母棲鬼は怪電波が消えるのを確認すると補給ワ級を呼び寄せたのだ。早急に補給を済ますと再び艦載機を放った。一方、南方棲鬼は執拗に追跡している
その間も様々な攻撃をした。艦載機は無くても砲撃と魚雷がある。深海棲艦には、人類とは異なる独特の射撃システムがあるため三万メートルにも拘わらず、命中率はいい方だ。しかも、魚雷まで発射している。無誘導であるため回避出来るが、多種多様な攻撃に悩まされていた
「コイツ、本当に何なんだ!?」
「艦載機が多過ぎる!迎撃が間に合わない!」
「ハープーンが命中したのに、まだ戦えるなんて!」
各員は悲鳴を上げたが、実は不思議でも何でもない。確かに戦艦に大量の対艦ミサイルを食らえば、撃沈は出来なくても戦闘能力を奪えるだろう。命中する度に船員の死傷者が発生し、場合によっては火災が発生することもある。被害甚大のため、放棄・自沈ということもことも充分にありえる
だが、それは通常戦艦である場合。人型となった深海棲艦にとっては怪我をしたに過ぎない。おまけにハープーンでは戦艦の装甲を貫通する能力はない。戦艦は元々、打たれ強く出来ているためである。よって、ハープーン3発食らって中破しているにも拘わらず、命中率は落ちているものの射撃は健在である
「墜チナサイ!」
南方棲鬼は再び拳を上げた。パンチする仕草をする度に砲撃してくる。イージス艦の乗組員全員は気が気でない。それどころか、艦載機がやってきて執拗に攻撃してくる
そして、最悪な事態が起こった。多数の深海棲艦がこちらに向かっているのだ。対艦ミサイルは残り少ない。これでは全滅してしまう
イージス艦長が覚えているのは、これが最期だった。南方棲鬼が撃った砲弾が、イージス艦に直撃。真っ二つに裂かれ、撃沈した。他にも多数の艦載機が殺到して沈む船。中には、潜水棲姫が沢山の潜水ソ級や潜水カ級を引き連れて待ち伏せし、雷撃される始末である
残りのイージス艦はそれぞれ奮闘したが、やがて一隻、一隻と海に没した
「チッ……」
中破し傷を癒す南方棲鬼。手強く、見たことも無い力だったが、結局はごり押しで倒した。どうも、接近戦に弱かったらしい
舐められているのか、それとも対処出来なかったのか?
しかし、南方棲鬼は沈む船からある物を引っ張り出した。それは折れたとは言え、スタンダードミサイルの弾頭だった
「何ダ、コレハ?見タ事ハ無イナ」
南方棲鬼は弾頭とは言え、一人の人間では持てないミサイルの弾頭を軽々持っている。それどころか、分解したのだ。複雑な造りで真似出来ないものであったが、どういう仕組みの兵器か理解すると、己自身を変化させた
装甲を施し、護衛要塞も補充させ強化させた。また、この兵器は機械で誘導している兵器らしいため、多数の部下である深海棲艦を連れて行った。いくら凄い兵器でも数は少ないはずだ。なら、数でごり押しして恐怖を味合わせてやる
沈む船の物陰から見た艦長は、青ざめた。あの重いスタンダードミサイルの弾頭を1人で持ち上げるのには驚いたが、それよりもミサイルを分解した事に驚いた。力づくで分解しているのではない。丁寧に分解しているのだ。しかも、彼女の鍵爪が自在に変形出来るのか、ネジは工具に変形させネジ等を緩めている
「ば、馬鹿な。整備兵でもあれを分解するのに数時間の教育が必要なのに」
説明書もなく、しかも時計職人のような手際でミサイルを分解している。こんな事があっていいのだろうか?
だが、彼が覚えているのはそこまでだった。南方棲鬼の作業を食い入るように見たために警戒を怠ってしまい、戦艦棲姫に見つかったからだ。艦長は脳天に銃弾が撃ち込まれ、彼の遺体は暗い海に沈んでいった
ミサイルを弄んでいた南方棲鬼だったが、興味を無くすとミサイルを海に捨てた。遊んでも仕方ない。ある場所へ向かった。目標は日本の東京湾
そして、南方棲鬼は下級の深海棲艦を引き連れると東京湾で大暴れした。彼女が放った砲弾が偶然、時雨達の近くに着弾したのだ
おまけ
艦長「スタンダードミサイルを予備知識なしで分解しやがった。これが、深海棲艦のボスなのか!」
近くに居た若きジョセフ・ジョースター「ス、スゲー。時計みたいになめらかで正確な動作でミサイルを分解しちまった!何なんだ、コイツら!」
解説王「凄い知能の持ち主という事か!」
艦長(まさかアイツ(南方棲鬼)よりも強い鬼・姫級は居ないよな……)
イージス艦と戦艦大和が戦ったらどっちが勝つか?
色々と夢が広がるが、やはり真面目に考える人はいるらしい
「戦艦大和を護衛艦の対艦ミサイルで撃沈できるか?」
1,護衛艦搭載の対艦ミサイルでは、戦艦大和の集中防御区画を破ることはできない。よって、撃沈は難しい
2,一方、対艦ミサイルでも、集中防御区画以外の破壊は充分に可能である。また、命中するたびに、死傷者が発生し、場合によっては火災が発生することもある
これらにより艦船の運行・戦闘行動に支障をきたし、命中弾の数や運次第ではあるが、戦闘不能。火災発生→放棄・自沈ということもことも充分にありえる
ハープーンで沢山打ち込んで動けなくして、魚雷でとどめを刺せば終わり
そう、普通の戦艦ならそれでいい……
イージス艦の前に現れたのは、戦艦大和でも艦娘でもない、深海棲艦のボスである南方棲鬼。しかも、南方棲鬼は「戦艦」としているものの、航空戦・雷撃戦もこなすマルチファイターというもの。レ級だけじゃなかった!
護衛要塞を引き連れて
私が艦これを始めたのは2016年なので、南方棲鬼と戦ってはいない
戦ったのはアーケード版で
登場シーンが凄く、ジャンプして宙返りしたり、手のひらから艦載機を飛ばしたり、砲撃がオラオララッシュ如くパンチを繰り出したりして、出るゲームを間違えてる気がする
よくSSに登場するオリ艦娘(?)であるイージス艦は最強で無双していますが、第二次世界大戦基準の兵装とは言え、イージス艦一隻で多数の艦隊相手に無双出来る程、強くは無い
イージス艦でも艦隊戦で接近戦になってしまったら、さすがに現代の護衛艦相手でも装甲と火力の点から、負ける要素が生まれてしまう
単体だけで強さを見れば強いが、イージス艦はイージス艦の役割があって、積極的に相手に喧嘩を売るためでもない
本当に無双したいのなら対艦ミサイルを沢山積めるF-2の航空団と潜水艦も送り込んだ方が良いかも知れない。F-2を撃ち落せる兵器は、無いのだから
そうなってくると、本当にただの作業ゲーになってしまうが……